Archive for the ‘法理学・法哲学・法社会学’ Category

postheadericon 理由がわからない(汗)

「法理学講義」田中成明著(有斐閣) 4-641-02713-7

 このように、行為規範と裁決規範との区別・連関を明確にすることの実務的な意義としては、通常、次のような…が指摘されている。(1)通常の法律・命令の名宛人を一般私人とみる見解の誤りを正して、これらの裁決規範の正当な名宛人を明らかにしたこと、(2)法の不知はこれを許さず(Ignoranita ligis neminem excusat)という法原理に理論的根拠が与えられること、(3)裁決規範と行為規範とを混同して、前者に道徳的内容を盛り込むべしと主張したり、前者に対して直接的な道徳的批判を加えたりする見解の不当性を明らかにできること、(4)一定の法律要件に一定の法律効果を結びつけるという法規範の一般的な規定方式、さらに推定規定や挙証責任規定などの存在理由を的確に説明できることなど。(54ページ)

 今、本の方は半分くらい読み終えたところなのだが、箇条書きされたこの部分がなぜこう言えるのかについての理由がわからないのでメモしておく。

postheadericon お手軽な法哲学

 「よくわかる法哲学・法思想」深田三徳・濱真一郎編著(ミネルヴァ書房)978-4-623-04848-9。
見開き2ページで1テーマをまとめてある。高校の時に使っていた倫理・社会の資料集のような趣である。素人が簡単に全体を見渡すには使いやすい本。参考文献も充実している。

【追記】
 読み始めた。で、高校の時の教育に今さらながら感謝。
私の学年は、共通一次試験の社会科は、現代社会(倫理社会・政治経済)+世界史・日本史・地理から1科目選択だった。が、高校は、理系文系を問わず現代社会、世界史、日本史、地理をフル履修させてくれて、どれを選んで受験するかは生徒の判断に任せてくれていた。細かい年号はもはや覚えていないから、今試験をされるとかなりやばいが(汗)、世界史の流れやら思想家の名前くらいは頭に残っているから、今、上記の本を読むときに、そんなにハードルを感じずに入っていけている。
 高校での世界史未履修が問題になっていたが、将来どんな分野に進むにしても、高校の内容は全科目可能な限りフル履修すべきだろう。大人になってから別分野に手出しするときの基礎体力として効いてくる。