反訴キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!!!!
横浜地裁で、環境ホルモン濫訴事件の傍聴をしてきた。口頭弁論の時間は前回より短かったが、新しい展開があった。ネット評論と濫訴を考える会の掲示板等に情報を追加してあるが、被告中西側からの反訴が行われた。
印刷不良による甲5,甲6の差し替えのあと、いきなり反訴状の陳述と乙5ー乙7の2提出、次回は原告答弁、ということで終わった。前回の流れだと、「何が名誉毀損の事実か」という部分をはっきりさせないままずるずる引き延ばされるのかな、と思っていたのだが、反訴状の提出があったので、今回は名誉毀損の事実の議論は何も無いまま終わった。
なかなかいいタイミングで反訴したなあ、というのが私の感想である。もし、私が同じ訴訟をしかけられていたら、最初から例のプレスリリースを使って、訴権の濫用を理由に相手の代理人弁護士に対する懲戒請求でジャブを打ってから第一回口頭弁論、その後、そもそも訴訟の理由がないという答弁をすることになったと思う。これだと、相手が引き延ばしをはかったら、それに乗せられてしまう可能性が高い。反訴できるだけの材料を持ったまま少し本訴の流れを見る、ということも必要なのだと思った。訴訟をするのは国民の権利ではあるが、理由の無い提訴は損害賠償請求の対象になるというのも、よくわかる話である。弘中先生、鮮やかに正攻法で仕掛けたな、と、ちょっと感激。
とにかく、反訴されたら答弁しなければならなくなるので、無闇な引き延ばしは今後できなくなることが予想される。
口頭弁論終了後に、横浜地裁の地下で昼食、その後コーヒータイムとなった。そのとき、掲示板常連のcomさん(会社員)の意見として「理由のない訴訟をするコスト感覚ってどうよ?」という意見があった。それはその通りなのだが、むしろ、育児休業を認めるのと同じように「訴訟休業」を認める世の中を実現したいと考えている。現状だと、給料をもらっている人が訴訟に関わった場合、年休をとって裁判所に通ったり弁護士と打ち合わせたりすることになる。これでは、訴訟によって救済されるのは、仕事を休めるだけの自由度のある人か、訴訟も業務の一環である法人だけになってしまう。司法改革をしても、制度の利用の便宜が広く図られていないと、事実上利用が困難になってしまう。弱者が必要なときに司法サービスを受けられるようにするには、社会的な広く浅い支援が必要だと思う。また、裁判員制度を考えても、訴訟休業を広く認める方向に進まないと、負担ばかり大きくなって困ったことになるのではないか。