騙されやすい人?
「PTAの書棚」より。この6章の「第6章 母親……特質と限界」が興味深いので以下に引用する。
1.現状肯定・前例踏襲の気風が非常に強く、「事実の把握」にきわめて消極的であるため、問題の多い現状に疑問を抱こうとせず、抱いても「一歩前」がない
2.感覚的な反応が中心であるため、物事の本質・軽重判断が期待できない。例えば「PTAは子どものため」を金科玉条のように使って論議の深化を阻み、「PTAの原点に返れ」という言葉を誤って使う
3.「子ども人質論」を払拭しきれず、「わが子」だけの視点で物事を考え、結論づけることが多く、「子どもたち」への気配りに欠ける
4.人権擁護・権利意識に乏しく、「親の教育権」といった発想はほとんど出てこない
5.情報提供の重要性を理解せず、逆に“ウワサ”として伝達しあう
6.権威にとても弱く、「学校全面委任」の意識が濃厚で、「規制」を学校に求める
7.過去を振り返り将来を見通すといった歴史認識に乏しく、「今」しか視野にない
8.地域の文化・教育力を掘り起こそうとせず、「PTA文化」の発想を持たない
9.「学ぶ姿勢」が極めて希薄であるうえ、書くこと・読むことを非常に嫌がる
10. グループ化したがり、それに同調しないと意地悪や嫌がらせをする。出来上がったグループでの序列づくりでは「夫の社会的地位」「子どもの成績」までが要因となる
11.社会経験を生かそうとする意欲に欠け、PTAとそれ以外のところでの経験を融合させようとせず、いわゆる社会常識が通用しない
12.個人の趣味への関心は驚くほど強く持っているのに、PTA活動を毛嫌いする
13.「完全」を求める余り、試行錯誤やチャレンジを嫌う
14.白紙状態からの論議が不得手で、指示待ち傾向の強い“くれない族”が目立つ
15.「血液型による性格分析」など、非論理的思考を疑おうともしない
16.他人の努力を素直に認めようとせず、結果だけで判断し、その結果をけなしたがる
17.社会人であることを貫かず、都合が悪くなると「主婦」「母親」を強調する
PTAにおける母親(80年代末頃)の問題点を列挙したものだが、非合理ニセ科学に騙されやすい条件がかなりそろっているように見える。2,6,7,9,15あたりを併せ持っていると、簡単にコロっといきそうな。多分、時代とともにこういう性質は変わっていくだろうし、会社に勤める女性が増えれば様変わりすることが予想される。これが書かれたのは80年代末だから、この時代に小学生の母親だった人達に占める職業人(会社勤めなど)の割合は、今よりは少なかったと思われる。
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