磁気活水器の会社の方の訪問
磁気活水器の会社の代表取締役社長と技術顧問の方が訪問してこられたのでいろいろとお話する。磁気活水器をスケール防止装置として使うというもので、純水では磁場の効果がなく、電解質やらその他不純物が入っていることが前提であること、結晶成長や管表面の電気化学反応といった界面での効果に対して影響しているだろうということで、まともな方に進んでいるように見えた。体にいいとかおいしいといった話は全く無かったし、水そのものを変えるという話にもなっていなかった。
水クラスターの話は間違いだということはきっちり説明したが、そういう説明はしていなかった。ただ、浸透圧を変えることで微生物の繁殖を変えるというものが宣伝に出ていたので、本当に浸透圧なのか、それとも磁場を通したことによる不純物組成の変化の効果なのかを実験的に確認しない限り、宣伝に載せるのは危ないのでは、という話をした。その部分はまだ自社でデータを押さえておられず、アメリカの製造元の主張を使っているらしかった。
科研費の水と磁場の相互作用の研究は、バルクの水ではなく、ナノ粒子や表面に構造があるものと水と磁場の相互作用に舵を切ったようで、こちらも納得いく話である。2年前の研究会でも、バルクの水には効果がないが、何かの表面の影響を受けている水では磁場の効果が出やすい(でもまだはっきりしない)という話があった。この報告書が出ればいろんなことの見通しが良くなるのではないかという話をして終わった。
同業他社でトンデモ説明をしている会社が山ほどあるが、あれは本気で信じてるのか判断できないのか最初から騙すつもりなのか、何か情報がありますかと訊いたら、そういう会社と接触しようとしたら断られたり相手が行方不明になったりで、同業であるにもかかわらずまだまともに遭遇していないのだという。何か業界内でもいろいろあるみたいです……。
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