取調室のカツ丼
刑事ドラマでよくある光景の「取調室でカツ丼」はダメらしい。元記事はこれ。
取調室でカツ丼はダメ 警部を懲戒処分
2006年09月07日
警察署の取調室で、勾留(こうりゅう)中の被告にカツ丼を食べさせるなどしたとして、県警は6日、男性警部(57)を減給100分の10(3カ月)の懲戒処分にした。警部は同日付で依願退職した。違反を知りながら上司に報告しなかった警部補(33)ら2人と、上司の計3人を訓戒などの処分にした。
監察官室によると、警部は所沢署の刑事課長代理だった05年12月21日、起訴後に署で留置していた20歳代の男性被告を取調室で両親と接見させた。接見終了後に取調室で、警部が立ち会いの下、両親の知人が持ち込んだカツ丼を食べさせたという。今年1月にも、取調室で同様にすしを食べさせたという。
留置人について定めた県警の規定では、接見室以外での接見を禁じており、食事も留置場内で取ることになっている。警部は「両親が暴力団関係者だったので、両親と顔なじみになれば、今後の捜査で協力してもらえるかもしれないと思った」などと話したという。
監察官室は「すでに男性被告に対する捜査は終了しており、男性被告に対する利益誘導はなかった」としている。
伊藤茂・監察官室長は「このような事案を発生させたことは遺憾だ。職員の指導、監督を徹底させて再発防止に努めたい」とコメントした。
とこで、何年か前に「司法試験デバイス12刑事訴訟法」にこんなのが出ていた。
第5編 第9章 自白法則
3.具体的ケースにおける判例とその検討
(2)不起訴等の約束による自白…検察官が起訴猶予の約束をするような場合、虚偽を誘発するおそれは非常に強いものと言えよう。これに対し、警察官がカツ丼を食べさせてやると言ったような場合、一般には任意は否定されないであろう。….
テレビドラマが広め、司法試験の受験参考書にまで登場したカツ丼提供ネタが、リアルで行われて処罰だというのが何だかおかしい。
- » Continue reading or コメント (0)