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本日届いた参考になる本・ならない本

Posted on 11月 20th, 2006 in 倉庫 by apj

 既に掲示板の方でも話題になっているが、ケネス・リブレクト著「スノーフレーク」(山と渓谷社)。雪結晶の写真集で、中谷ダイヤグラムも紹介されている。「水からの伝言」の解毒剤として最適だが、そういうのを抜きにしても楽しめる。
 次が、このブログのコメントにリンクされていて衝動買いした化学の本。「実感する化学(上巻)」「実感する化学(下巻)」。アメリカ化学会が出しているテキストの第5版の訳本。ウチの学科の学生に副読本として勧めたい内容である。特に上巻5章の「水」は、おかしな水商売に騙される前に是非とも知っておいてほしい内容である。もちろん、他の部分もためになるし、図も豊富でわかりやすい。むしろ、物理出身の私が化学の一般常識の基礎的なところを最勉強するのに役立つ。
 参考にならない方の本は、「トコトンやさしい水の本」(谷腰 欣司著、日刊工業新聞社)。この本、前半はまともなことが書いてあるのだが、途中から酸化還元電位の俗説を信じ込んでたり、医王石で処理した水の話を出したりで、見事に怪しい水商売のお先棒を担ぐ内容になっている。日刊工業新聞社といえば、質のいい技術書を出すことで知られているわけで、こんなものが混じっているのは問題ではないかと思う。