ずいぶん昔から指摘済みな気が
「「信じたがる人」に伝わる意見」より。
失うものがある人にとっては、筋の通らない言い訳をすることは、自分の通貨を 失ってしまうことを意味するから、論理で相手の説得をはね返す動機が発生する。
失う通貨の無い人にとっては、そもそも対抗論理を作り出すことが無意味なことだから、 「あなたは信じるに値しない人間だよ」という理由で十分だったりする。
属人的な考えをする人を説得するには、「人に対する信頼」自体を担保にすること。
対策まで書いてあるあたりがなかなかよいのだけれど、信じたいものしか信じない人間の性質は紀元前から指摘されている。
Libenter homines id quod volunt credunt.
(人間は自分が信じたいと欲することを、喜んで信ずるものだ)カエサル、「ガリア戦記」
ここからは旧ブログのコメントです。
by medtoolz at 2007-03-33 04:29:33
Re:ずいぶん昔から指摘済みな気が
四角い車輪の再発明というやつですね…。
by apj at 2007-03-27 07:06:27
Re:ずいぶん昔から指摘済みな気が
というか、2000年経っても人間は変わらん、ということなんでしょうね。
by すっぱいぶどう at 2007-03-54 09:55:54
Re:ずいぶん昔から指摘済みな気が
既出かもしれませんが、3.7号のNewsWeekにも『こんなにあるあるニセ科学』で似たような論調があります。日本だけのことではなかった?!
by 柘植 at 2007-03-29 18:04:29
Re:ずいぶん昔から指摘済みな気が
こんにちは、皆さん。
なんて言うか、我々がニセ科学を批判したとき、「あれはニセ科学信者を説き伏せるためにやっているのだ」と思う人は、すでに二分法思考に冒されている可能性があるように感じます。つまり、世の中の人が「ニセ科学を信じる人」と「ニセ科学を信じない人」に綺麗に分かれているかのような認識ですね。
たとえ話をすると、街を歩いていて、なにやら易者風の老人から「もしもし、あなた悪霊に取り憑かれていますよ」と話しかけられたとします。「ああ、この易者、客がいないので客引きをしているな」と思う人もいますし、「何を気持ち悪いことを言うのよ」と怒る人もいるでしょう。「えっそうなの、もっと詳しく」なんて相手の思うつぼにはまる人なんてそうそういるものではありません。でもね、「易者の客引きか」と思った人は、まあ、さして気にもとめずそのうち忘れるかも知れませんが、逆に「気持ち悪いな」と怒った人は、その気持ち悪さを引きずって、家に帰ってから、「そういえば、最近、良くないことが起こっている」なんて「誰にでもありそうな事」を言われた事に結びつける気分になるかも知れませんね。このあたり、人により千差万別でして、「悪霊が付いてますよ」なんて話に対して「信じない人」の方に分類される大多数の中でも「気分の引きずり」は人により違う訳です。霊感商法関連の被害対策弁護団なんかは、「最近はこういう勧誘事例があります」とかをできるだけ公表しているのですがあまり人の目に触れない訳ですね。そういう弁護団が勧誘事例を示して警告するのは、何も「信じてしまいそうな人」だけが対象では無いわけでして、それを知ると「なんだ、あれは新興宗教の勧誘なのか」と「気分の引きずり」を防ぐ役割も期待しているわけです。
何が言いたいかというと、集団の中央点(平均値)を「信じない」に引っ張るという事なんですね。「私は信じないわよ、でもひょとしたらくらいは・・・」の「ひょっとしたら」を「そんなこと無いの」に引っ張ることというのは結構大事だということですね。
by B-51 at 2007-03-26 20:01:26
Re:ずいぶん昔から指摘済みな気が
まあ、なんにしても多くの人を動かすには、理論や哲学よりもカリスマ性が重要だということじゃないでしょうかね。
両方持っていれば言うことはないでしょうが。
#以下ほぼ余談です#
失礼ではありますがmedtoolzさんの記事は詳しく解説しようとして余計難解になっている印象を受けました。
(自戒をこめて)技術者や学者の文章と言うのは、正確性を保障しようとする余り本題が希薄なってわかりにくい文章になりがちです。
例えばりんごの特徴を説明しようとする場合
「りんごというのは、さまざまな色を持つものがあり、主に赤色をしているが、熟す前は主に緑色で…」
なんて書き方をするのが技術者/学者風。
「りんごは赤い果物です。(ただし熟す前は主に緑色で、品種によっては熟しても黄色いものなどがあります)」
なんて感じに書くほうが素人には伝わりやすいわけです。
この辺も今回のお題に関連してきそうな気がしますね。
by 越後屋遼 at 2007-03-27 03:42:27
Re:ずいぶん昔から指摘済みな気が
まず断定してもらわないことには思考の出発点が定まらない・・・ってータイプの人は少なくないですからね。