「知的な科学・技術文章の徹底演習」
「知的な科学・技術文章の徹底演習」塚本 真也 著を生協で見つけて衝動買い。
学生実験で、Excelの図をそのまま使うな、などと教えているが、本の後半の図の描き方は役に立つ。筆者は「知的な」というキーワードにこだわっているようだが、知的云々というよりも、むしろ「お作法」と呼ぶべき内容である。前半は、日本語の学習、技術文書にありがちな学術用語の送り仮名の振り方等がよくまとめられている。図書館に一冊置いて学生に読ませると教育的な本である。学生実験の指導をしている人にとっても、リファレンスとして使える。
ここからは旧ブログのコメントです。
by あがたし at 2007-04-10 21:01:10
Re:「知的な科学・技術文章の徹底演習」
「演習」というのがいいですね.あがたしはコレ↓を使う予定なのですが,演習部分がないところがちょっと悩みのタネです:
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0521671671
僕が学生時代にかいた(ひどい)文章with グラフを持ってきて,「宿題:コレに朱を入れてくること」というのが一番いいような気がしていた今日この頃です.今読むと本当にツッコミどころ満載・・・
by apj at 2007-04-09 21:40:09
Re:「知的な科学・技術文章の徹底演習」
あがたしさん、
なかなか良さそうな本ですね。
私は、
http://www.amazon.com/o/asin/0415925517/
をスタイルガイドとして手元においています。
「知的な科学・技術文章の徹底演習」は、日本語ですが、文章を直せとかグラフのまずいところを指摘せよといった演習問題が大量に入っています。英語の訓練にはなりませんが……。
by あがたし at 2007-04-28 17:05:28
Re:「知的な科学・技術文章の徹底演習」
>文章を直せとかグラフのまずいところを指摘せよといった演習問題
ますます使いたくなってきました.ご紹介ありがとうございます.
ちなみにあがたしが紹介した本は,必ずしも英語を母国語としない者も読者層として想定しているためか,おそろしく平易な英語です.学部生でも1冊読み通すのは困難ではないです(倒置表現に面食らわなければ).ただしそのわりには「レビュー論文の書き方」「著作の書き方」など,それ何て教授用?という章も一部出てくるところが面白いです.なお,基本的にはスタイルはThe Chicago Manual of Styleに沿っているとちらりと書いてあったような気がします・・・というよりはあまり「Style」という点を前面には押し出しておらず,初学者向けのハウツーものという感じです.だから学部生やM1向けに「3ヶ月でこれを輪講する.以上ノルマ」という場合に使いやすいと思っています.
とはいうものの,自分用のスタイルガイドとしては,やはりapjさんご紹介のレベルのものを使いたいところですね.