極端に学ばない人は引きこもっていた方が無難
以前、飛騨の人を訴えていた件。
20万円の損害賠償が認められる勝訴判決を得て、相手が何もしなかったので判決が確定した。で、別訴訟で忙しくてちょっと放置していたら、相手がメールを送ってきて、次のような流れになっている。
【最初】
相手:賠償金を支払うので銀行口座を指定してほしい
私:口座番号等を書いた手紙を配達記録で出した
【その次】
相手:こんな手紙じゃなくて正式なものがほしい。弁護士に相談して払うかどうか決める。
私:???。とりあえず裁判所行って確認する、と返事。なお、弁護士に相談しても払わないというオプションは無いことを通告。
【その次】
相手:暫く連絡がないから賠償金を受け取るつもりがないのかと思った。今月中に手続きをしないと受け取る意思がないものとみなすぞ。
私:民法174条の2より、確定判決の時効は10年なので貴方の主張には根拠がない。
【その次】
相手:とにかく正式の文書を送れ。なおこちらの都合によって支払わないこともある。
私:裁判所行って確認する。支払わないなら強制執行になるだけである。
(相手があんまり言うので、もしかして判決送達に何か手違いがあったのかも……?)
【今ここ】
・裁判所に行ったところ、既に判決は相手にも送達されていて、控訴期間が過ぎたのでそのそのまま確定していた。
・正式な文書云々は、相手の想像上のもので、賠償金支払いの根拠は、判決文の送達と確定のみである。裁判所がさらに文書を出すことはない。
・とりあえず、執行文付与と、送達証明書をもらう手続きを本日裁判所で済ませてきた。
・相手には、書面で通知した口座に10月中に支払わなければ強制執行に入ると通知。
これ以外にも、訴状にいろいろ書かれていて応訴が手間だから無視したの(だったら素直に賠償金出せよ)、時効の計算がおかしいんじゃないかだの(これについては、本来被告が援用するはずのところきちんと訴状で私が説明するという親切設計にしておいた)、山形で訴えられるはずがないと話にきいたのにわけがわからなかっただの(不法行為管轄、民事訴訟法には書いてある)、被告のメールや被告が見ているウェブサイトの情報をのぞき見したことがプロバイダに確認した結果わかっただの(そんなことできるわけがない、プロバイダもそんなことを言うはずがないが……)、わけのわからないやりとりが続いている。
で、相手は支払いを渋っている、というか支払うかどうかの選択権が自分にあると思いこんでいるっぽい。悪意でそうしているのかと思ったが、どうも、確定判決の意味やら効力やらが本当にわかっていなくて、素でそう信じてる可能性が出てきた。
弁護士には相談したと言ってるが、それにしては連絡してくる内容がトンチンカンでこちらもわけがわからない。弁護士に相談した内容が現実と大きくずれていたのか、弁護士の回答を全く理解できていないのか、その両方なのか……。
それで思い出したのが、poohさんのところのエントリのことだったり。
極端に無知だったり、極端に学ばなかったり調べなかったりする人は、ネットに出て来ないで引きこもっていた方が本人の安全のためじゃないかなぁ。顔見知りならいろんなルートで問題解決ができるかもしれないけど、所属しているコミュニティがまったくかぶらないような場合は、問題解決の手段が法的手段以外に無くなるわけで、そうすると無知なのはかなり不利な結果を招くことになる。
今回も、多分相手の無知が主な原因で強制執行せざるを得ない状態になりつつあるし。
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