MSN産経:【竹内薫の科学・時事放談】疑似科学
MSN産経:【竹内薫の科学・時事放談】疑似科学の記事より。メモ代わりに貼っておく。
■だまされやすい日本人
疑似科学とは、その名のごとく「科学に似て非なるもの」のことである。身近な例では「マイナスイオンは身体に良い」とか「クラスターが小さい水はおいしい」といった類(たぐ)いの仮説で、科学的な根拠の薄いものを言う。
科学者のほとんどは、こういった仮説が実験的・理論的な根拠の薄いことを知っているけれども、「マイナスイオン」とか「クラスター」といった科学用語が使われているために、一般の人は気付かないことが多い。科学用語を使っているために、人々が根拠のない仮説を信用してしまうのが問題なのである。
マイナスのイオンはたしかに存在するが、それが身体に良い、ということは科学的・医学的に検証されていない。だから「身体に良い」という効能を謳(うた)った商品を販売すればお縄をちょうだいする。実際、厚生労働省は平成15年8月にこのような商品を摘発し、「マイナスイオンがどんな物質で人体にどう影響するかが証明されない限り、効能のある医療用具として承認することはないし、前例もない」という談話を発表している。
このため、世の中に広く出回っているマイナスイオンの出る電化製品は、慎重に「マイナスイオンは身体に良いといわれています」という伝聞表現を使っているのだ。
ちなみに、マイナスイオン商品の氾濫(はんらん)は日本に特有の事情らしい。たとえばアメリカでは半世紀も前に同様の商品が流行しそうになったが、食品医薬品局(FDA)が警告を発したため、事実上、禁止になった経緯がある。日本政府や国会がマイナスイオンの問題に正面から取り組まないのは不思議だ。
分子が「塊」になった状態をクラスターと呼ぶ。科学ではよく目にする言葉である。ふつうの水の分子も数個のクラスターを形成するが、1兆分の1秒くらいの時間間隔で、塊になったりバラバラになったりを繰り返している。安定したクラスターにはならないのだから、クラスターが大きいも小さいもへったくれもない。つまり、水の味がクラスターのせいだ、というのは科学的に検証されていない仮説なのだ。
マイナスイオンの例もクラスター水の例も、消費者が正しい科学情報を知っていさえすれば、「科学っぽい」イメージだけに惑わされて商品を購入することはなくなる。要は日本国民の「科学技術リテラシー」の問題なのである。
実は、かくいう私も疑似科学の被害に遭い、人生そのものを狂わされた一人である。海外での勉学を終え、帰国した直後に、有名科学誌の編集者の紹介により科学書の執筆に携わったところ、その本が疑似科学本であることが判明し、私は科学界から追放される憂き目を見た。
その後、十数年の歳月をかけて、コツコツと信用を取り戻してきたのである。狂信的ともいえる疑似科学叩(たた)きを経験した私は、今では、疑似科学の甘言とも疑似科学叩きの罵詈(ばり)雑言とも距離を置くようにしている。どちらも本来の「科学的な態度」とは程遠いと思うからである。(たけうち・かおる=サイエンスライター)
最後の2段落についてはよくわからない。のせられて執筆した本が擬似科学本であっても、科学界(ってあるのか?)がわざわざ研究者を追放するとは思えない。というか、その本人が書いた内容の部分がまともであったなら、他の執筆者によって書かれた部分がまずくても、変な編集の本を踏んじゃった、という話で済むはずなので。
【追記】
この記事をとりあげた2ちゃんねるのやりとりに吹いた。
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1201332045/
106 :名無しさん@八周年 [] :2008/01/26(土) 16:41:39 ID:4X2SfYQ80
10年間ひかなかった風邪をひいた
止めた事が2つある
・マイナスイオンブレスを外した
・日田天領水を飲むのを止めた
どっちが大切だったのだろうか?116 :名無しさん@八周年 [] :2008/01/26(土) 16:43:47 ID:zLNB03+sO
>>106 馬鹿じゃなくなったんじゃないの?
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