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またEMか

Posted on 8月 7th, 2009 in 倉庫 by apj

 西日本新聞ウェブサイトの記事より。後期の講義用メモになるかな。

「タライアスロン」に59チーム 鹿屋市・肝属川
(2009 08/07 06:30)

 鹿屋市大手町のリナシティかのや横の肝属川で2日、タライに乗ってレースする「タライアスロン大会」があり、熱戦が繰り広げられた。
 九州の1級河川で水質がワースト1位の肝属川の現状を知ってもらうのが狙い。小学生から大人までの3人組59チームが、麻袋に両足を入れてジャンプしながら進む競技と、三輪車、タライの3種目でタイムを競った。バランスを崩し転覆する参加者も。競技の後、選手らがきれいな川を願ってEM(有用微生物群)団子約500個を投げ入れた。
 参加した公務員岩崎亮介さん(29)は「川はちょっとにおいがした。みんなの環境意識が少しでも高まってほしい」と話した。
 同大会は、市中心部で1、2日開かれた「かのや夏祭り」の一環。

 EM菌を川に投げ込んだことによる効果はまだ未確認である。仮に効果があれば、それは、他の生物にも影響を及ぼすということだから、投入はよく調査した上で慎重に行わなければならない。効果が無ければ、水質汚濁の原因にしかならない。結果が出ていない今の段階では、川にゴミを投げ込んでいるのと変わらないとみなすしかない。

ヘンテコが増えすぎるとまともな業者まで足を引っ張られる

Posted on 8月 7th, 2009 in 倉庫 by apj

 紫外線と触媒を用いて水処理を工夫すると殺菌効果がみられるのでメカニズムを知りたいが分析可能か、という問い合わせがあった。私のところでは設備もノウハウもないので、その旨お返事し、ラジカルの分析をしているところを探すなどした方がよいのではないかと回答した。
 すると、その返事に、いろんな研究機関に問い合わせても、似たような話が既にいっぱいあるためあまり相手にしてもらえない、といったことが書いてあった。
 どう考えても水に変化なんか起きないだろうという水処理の原理を考え出して、水の「活性化」が起きたと言い張って、試験研究機関に持ち込む有象無象の業者がたくさんいる。おそらく、試験研究機関側には、根拠のない水の「物理的変化」の話題に、うんざりしている人が多いのだろう。このため、物質の同定と定量をすれば普通に説明できそうなものまで、冷たい扱いを受けてしまっている模様。
 再度のアドバイスでは、「水の変化」ではなくて、「化学反応」であることを強調し、あくまでも物質の種類と量を知りたいという話の持って行き方をしてはどうか、と書き送った。

 まっとうな企業の宣伝はミラクルなものには見えないため、インチキでもミラクルな宣伝をする企業に、消費者へのアピールの点で負けてしまうことが多々ある。今回のは、製品開発のところでも、インチキ企業が多いために足を引っ張られている例ではないか。