井本氏が関連ファイルを公開した件
少し前から、井本剛司氏より、古いブログの記事についたコメントを削除するように求められています。しかし、削除理由があるかどうかの判断に迷っていて、どんな削除要求が誰からあったのかということをここに書いたところ、井本氏は大学にクレームを出し始めました。
そういうことはたまにあるのですが、クレームを出すにあたって、井本氏は、私とのメールのやりとり全文や、私とのメールのやりとりをまとめて誰でも読めるファイルストレージにパスワードもかけずにアップロードしました。
そのことについて、私は2013/08/11 21:44:52に、
http://firestorage.jp/download/ae5a37e7e5f085ab262e74076fe5d45af6f607ce 上げたのは私じゃありません。私とのやりとりが誰でもダウンロードできる状態で公開されています。
とつぶやきました。私に、プライバシーを理由に削除を求めた人物がこんなことをしたので、かなりびっくりしました。
そうしたら、井本氏はまた大学にクレームを送り、このツィートを削除するようにと言ってきました。
大学には、教員のツィッターを削除させる職務命令を出す権限はありません。学部長からは個人の権限において適切に対処せよ、という連絡が来ました。
ファイルは未だに誰でも読める状態で公開されています。何のパスワードもありません。その状態にしたのは井本氏です。私がつぶやこうがつぶやくまいが、誰でも気付けば読める状態です。大学にクレームをつけるにしても、資料をメールに添付するとか、印刷して別便で送るとか、他にいろいろ方法があるにも関わらず、「パスワードもかけずに誰でもアクセスできる場所に出しておく」という方法を選んだのは井本氏です。自分で大公開状態にしておいて、URLをつぶやいたツィートを消せ、と大学にクレームをつけるというのはお門違いです。アップロードしたファイルを井本氏が自分で削除すれば済む話ですし、それが筋でしょう。しかし井本氏は大学にクレームをつけてきました。いくら何でもこれは何か違うんじゃないのかしら。
誰でもダウンロードできるパスワードも無い場所にファイルを置く、というのは、誰かに読まれても問題ないファイルを取り扱う時に使う方法です。誰かに読まれては困るのであれば、そんなことをしてはいけません。学生にだってそう教えます。
この意味で、井本氏とのやりとりは要注意です。ウィルス感染等による流出以外で第三者に見られないことを予期してメールで送ったりしても、井本氏が他の誰かに伝える時に誰でも見える状態にして伝えてしまう可能性がある、ということですから。
この件に関しては、学部長には、井本氏のクレームが理不尽なのでツィートは消さずに争う、と回答しました。至急の照会としてメールが来たのでそのように返信しました。
井本氏もここを読んでいるでしょうから、ついでに書いておきます。
8月11日のエントリーにも書いたように、学内で開設されているウェブコンテンツの内容について、大学の部局等が直接管理していないものについては、大学が(紛争回避のために安全策をとって)部局等が管理するページからのリンクを削除することはできますが、それ以上のことはできません。普通に問い合わせた時の総務部広報ユニットの回答です。
ウェブの内容にクレームがついて「削除する義務が無いことを確認する」という訴えを先に起こした時に「削除しろという命令を出すな」という理由で大学も被告にしたことがありました。このときは、相手が既に私の母校の大学だけを遠方で訴えていて大学の応訴の負担が大変でしたので、おなじ事を勤務先にされないように地元の裁判所にまずは係属させて勤務先の負担を減らすというのが狙いでした。このときの大学の顧問弁護士の裁判所での主張は「(私が書いて出している部分について)大学は関係ないし知らない」というものでした。これもまた、総務部広報ユニットの回答と矛盾しないものです。
さて、私はこの10年以上にわたって、ウェブなどで書いた内容は個人が直接責任を負うべきで所属組織とは切り離すべき、と主張してきました。大学に限らず民間の企業でもそうあるべきだと考えています。すぐには無理でも、大学が先例となってその方向に進むことができればいいので、とりあえずは実績を積み重ねるしかありません。そうでなければ、いつまで経っても、実名で情報発信する、ということが根付きません。個人の情報発信につき所属組織が何らかの形で圧力をかけることがあれば、個人と組織の力関係からいって、萎縮効果が大変大きく、到底実名での自由な発言など行えないからです。この目的のために、私はそれなりにコストも払ってきました。
今回、またもや井本氏が「組織に文句を言って対応させる」方法を選びました。私としては、これはおかしい、と言い続けなければなりません。
大学にクレームをつけることで何かさせようという相手に対しては、何をされたかという情報を徹底的に公開して批判を加えます。これは、これまでに同様のことを私に対してしてきた人全てに対して行ってきたことです。組織にクレームを出すことは決してこっそり何か対応をしてもらえるということではないということを広めない限り、組織ではなく本人に責任を負わせるということのインセンティブが出てきません。