月面着陸
今年のとんでも本大賞受賞作が「人類の月面着陸は無かったろう論」だということは以前にも書いたが、今度はと学会から検証本が出た:「人類の月面着陸はあったんだ論」
オカルト系のネタに「人類は月へ行ってない」というものがあって、「ムーンホークス説」と呼ばれていることは、この本で初めて知った。月へ行ってない方のTV番組は、作った側もネタだと思ってやっていたのだが、信じてしまって後戻りできなくなった人たちがたくさん出たということらしい。
面白いと思ったのは、日本のオカルト界でムーンホークス説が普及しなかったのはUFOビリーバーががんばっていたからだという指摘。ムーンホークス説では、「NASAは月に人を送り込む代わりに特撮映画を作って放映した」ということにされている。ところが、UFOビリーバーの主張は、「宇宙人はNASAより先に月に来ていて、アポロの乗組員は月で宇宙人と会っているが、NASAはそのことを隠している。陰謀だ」というものである。NASAが月に行ってないことになると、UFO信者の主張の前提が崩れてしまうわけで……。
宇宙開発の歴史からトンデモ説の歴史、TV番組の検証やなかったろう論へのツッコミ満載で、なかなか楽しい。
なお、この本の表紙には、月面に立つ宇宙飛行士が描かれているが、宇宙服のワッペンはと学会のエンブレムで、手に持っているのはと学会旗。いや~、ぜひと学会の旗が月面に翻る光景を見てみたいなあ^^;)。実現したら楽しいだろうなぁ……。
ここからは旧ブログのコメントです。
by はりがや at 2005-12-07 19:01:07
Re:月面着陸
学会の「旗」で思い出しましたが,日本物理学会の
新ロゴマークの作者が「と」方面の研究者ですよね.
新ロゴマークを選んだ理事会がこういうことを知って
いたかどうかなんかは,察知しておりません.
by apj at 2005-12-48 01:26:48
Re:月面着陸
ロゴマークの作者のことまでは気にしていませんでした。まあ、ロゴだけならいいのでは。