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BookEndsに移行中

Posted on 7月 21st, 2006 in 倉庫 by apj

 休日出勤の代休をとらなければいけなかったので、本日は休み。こういう時こそ研究のための環境整備、ということで、文献データベースの移行作業をやっている。
 文献管理データベースにEndNoteを使っていたのだが、ver.7以降でテキストファイルのscanができなくなったため、別のソフトに以移行することにした。暫くは、FileMakerProにして、自分でスクリプトを書こうかと思っていたのだが、やっぱり面倒である。いろいろ探していたら、BookEndsが良さそうだったので思い切って買うことにした。EndNoteの半分以下の価格だが、テキストファイルのフォーマットができる。
 しかし、スタイルにBibTeXを選んでいるとき、日本語の文献は文字化けして?????と表示されてしまう。formatして作った文献リストに日本語が入っているとだめらしい。データベース本体はUTF-16で内部コード処理をしているので、日本語も問題なく扱える。まあ、論文では英語の文献しか使わないから、ちょっと面倒なだけなのだが。しかし、全ファイルをBibTexファイルにしておいてJBibTeXで処理しようとすると、日本語文字化けは困る。まあ、EndNote形式やxml形式では、UTF-8できちんと日本語もexportされているので、日本語が扱えない設計ではなさそうだ。メールを送って対応を求めてみよう。
 あと、個別の文献入力で、Drawerを何回か表示すると、入力フィールドの背景が乱れる。画面の一部が壊れたような模様が出る。どうも、メモリリークでも起きているか、メモリを確保したときの初期化を忘れたかって感じである。まあ、次のバージョンでは治っていることを期待したい。

本日のお説教

Posted on 7月 19th, 2006 in 倉庫 by apj

 今日で前期の学生実験終了。あとはレポートを回収して成績を出せば良い。で、レポート提出先などの掲示に書いた学生向けお説教は以下の通り。

※今回は、レポートを受け取った直後の、再提出してもらうかどうかのチェックはしないことにしました。「多分再提出だと思う」とわざわざ前置きして提出した人が居たからです。
 レポートの提出にあたっては、各自が最大限努力して書いたものを提出することを求めます。

 最初から品質が悪いと自覚しながら提出し、チェックが甘くて通ればラッキーだという姿勢は社会では通用しません。そういう態度でモノを納品した会社は、信用を無くして以後は取引停止になるだけです。

 提出されたらすぐチェックして、どうしようもないのは即座に書き直しをさせるという方法も、教育方法としては有りだが、それを学生が逆に利用しはじめたんじゃないかと思ったので、「出されたものしか見ません。ヘンな物出したらホントに落ちますよサイン」を出すことにした。

 真面目にやったつもりが足りなくてチェックに引っかかるというのであれば、それは勉強中の学生なんだから仕方がないが、最初から著しく不完全だと確信しながら提出するなんて横着を、学生のうちからやるんじゃないっての。

休日出勤

Posted on 7月 17th, 2006 in 倉庫 by apj

 今年から新規に始めた博士前期課程の特別選抜のため、本日は休日出勤。面接試験だったので昼には全部終わり、めずらしくまとまった時間がとれたので、そのあと、実験のため冷却水のホースをコネクタに差し込んで……めちゃきつい(泣)。腕力足りない指の力足りないで、ちくしょー女になんか生まれるんじゃなかったと小一時間ぶつぶつ言いながら取り付けてた。前に同じことを思ったのは、SUNのワークステーションの20インチディスプレイを腕で上げなきゃならなくなった時だった。マジでバーベルとか鉄アレイ買って毎日持ち上げるかな……。でも運動については飽きっぽいから必ず三日坊主で終わるんだよなあ情けない。ちなみに、私の師匠の代から「フィジシストの実態はフィジカリストだ」と言われていたわけで……orz。
 ホースの方ドライヤーで暖めて柔らかくして作業したので何とかなった(と思う、まだ水流してないから何とも言えないけど)んだけど、力入れすぎて手が震えてノートに字が書けない。まあ、キーボードは打てるから、木曜日の教材のためのTeXソース入力に影響しないのでヨカッタ。

サイエンスセミナー終了

Posted on 7月 14th, 2006 in 倉庫 by apj

 理学部向けのオムニバス講義サイエンスセミナー「ニセ科学と科学リテラシー」終了。全学科で希望する受講生+近くの高校生+一般の方で、120人程度来てくれた。
 内容は、物理学会のときの話に近い。水伝とマイナスイオンネタを中心にしたので、きくちさんの講演とだいぶかぶる内容になった。途中で、科学の作られ方として、学会発表→論文→追試→歴史の審判、なんてスライドを見せてから、「じゃあ実際にこれを日常見かけるニセ科学に適用してみましょう」ということで、「壮快」の記事を判定するというのをやってもらった。これは、坪野吉孝氏の「健康情報を評価するフローチャート」と適用例を資料として配り、それに倣って、いかにもな肩書きと内容の健康雑誌の記事の信憑性を判定するというものである。雑誌の表現があいまいで判定に困った学生もいたようだが、まあ全員高得点でヨカッタ。
 理学部の人がきいたら笑っちゃうような偽モノでも一般の人にはわからないのだから、社会に出たらちゃんと正しい情報を伝えて欲しい、といったことも入れた。

 で、オムニバスだから、来週までに出席表(試験結果の成績表兼用)や、学生の受講カードを次の担当者に回さなければならない、ということは即日採点終了でないと間に合わない……。おかげで、日が変わる頃までやるはめに。まあ終わったからいいか。

 最近の「ねつ造」もニセ科学の仲間に入れたらどうか、というコメントをもらった。それもそうなんだが、ねつ造事件の方は、科学者倫理の話で既に本が出てたりするし(談合だの入札妨害だのはそもそも違法だから科学者がやったということを特別扱いする必要はないし)、さてどういう位置づけにしたものか……。

予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

Posted on 7月 12th, 2006 in 倉庫 by apj

 学生実験監督が長引いたので、最後の方は、サイエンスセミナーの準備のため、買ってきた「壮快」の内容チェックをしていたのだが、予想の斜め上をいく展開に唖然とした。いくら怪しくても「**で減量」「**で病気が治った」の羅列だろうと思っていたのだが……しょっぱなの特集が、

3つの言葉で幸せになる
お金がたまる、痛みが消える
人生ガラリ一変!ツキを呼ぶ
魔法の言葉

 健康本を読んでるのか、おまじないの本を読んでるのかわからなくなってくる。まだ、怪しげな健康食品が効いたという話ならわかるが、この特集のコンセプトは「プラスの言葉を使うと病気が治る」……orz。完全にオカルトの世界にイッてしまっている。じゃあ、魔法の言葉の効果は、というと、

魔法の言葉を唱えたら、主人は一万円を拾い、私は引き出しの奧から四六〇〇円が出てきました。(愛知県・三十九歳・主婦)
魔法の言葉を実行したら、なんと、その三〇分後に懸賞に当選しました!(大阪府・六十六祭・主婦)
「ありがとう」と書かれたシールを植木鉢に貼っていたら、花が長く咲いています(大阪府・三十九歳・会社員)

 それ何て「水からの伝言」?医者が寄稿している体験談では、

私が潰瘍性大腸炎だったときに「大腸さん、ありがとう」といって克服した経験から、肝炎の人なら「肝臓さん、ありがとう」、リウマチの人なら「関節さん、ありがとう」といってもらうこともあります。

 患者に言わせるのかよ!つか、医者が病気が治った理由を「プラスの言葉」に求めちゃいかんだろ!
 踏み台昇降ダイエットの特集で、最初に紹介記事を書いてる医学ジャーナリストは次のように書いている。

踏み台昇降が話題になったきっかけは、インターネットの巨大掲示板「2ちゃんねる」の踏み台昇降のダイエット効果がすごいという書き込みでした。

 ソースが2ちゃんかよプギャー。
 ということで、使い物になるのは、巻頭グラビアで紹介されている料理の作り方と、エッセイや新刊紹介の数頁だけで、残りは全部「釣り」にしか見えません。新たなトンデモの地平を切り開いている気がします>壮快。

お祈りって(汗)

Posted on 7月 11th, 2006 in 倉庫 by apj

 午後から学生実験だったのだが、始まった直後に、ガラス細工が当たってた学生の一人が、、ガラス管を折りそこねて右手親指を切ってしまった。とりあえず止血して保健管理センターに連れて行った。で、「テスト大丈夫?」(指をケガしてる状態で試験があると答案を書くのが大変だから)とか話をしていたら、学生が「そういや最近も包丁で指切った」なんて言うから、「あんまりケガばっかりするようなら、いっぺんお祓いにでも行ってくるといいかもねぇ~」と半分冗談で言ってたんだけど……。まあ、学生のケガは保健管理センターで薬をつけて包帯を巻いてもらうだけで大丈夫な軽いもので、良かったんだけど……。

 神頼み記事が出てやがりました。シャレになってない。

国立天文台教授が科研費で「神頼み」、お札購入に流用

 太陽観測の権威として知られる国立天文台(東京都三鷹市)の男性教授(51)が、1998年から4年間に文部科学省から受けた科学研究費補助金(科研費)のうち、研究を手伝う大学院生に支払う「謝金」と報告していた計185万円を不正流用していたことが10日、わかった。

 教授はこの補助金を、今年9月に打ち上げられる予定の太陽観測衛星での実験成功を祈る祈願料などに充てていた。今月7日、同天文台から流用の中間報告を受けた文部科学省は、「神頼みなどに科研費は使えない」として、今後、返還請求や教授の処分を検討する。

 教授に対する科研費は、太陽観測衛星「ソーラーB」に搭載する望遠鏡の開発のため、4年間に支給された3440万円のうち、185万円は、研究を手伝った大学院生の日当として払う「謝金」として報告していた。
(読売新聞) – 7月11日3時7分更新

 国やら地方自治体が玉串料だしたり地鎮祭やったりすると、政教分離を謳った憲法違反ではないかという理由で、最高裁まで争うことになったりするわけだけど……。この記事を読むと、憲法判断云々よりも先に情けなさだけが漂ってくるのはナゼだ?

サイエンスセミナー

Posted on 7月 10th, 2006 in 倉庫 by apj

 学内企画のサイエンスセミナーで話をする予定。テーマは「ニセ科学と科学リテラシー」。物理学会でやった内容と結構かぶりそう。今からスライドを準備する。
 このセミナーはオムニバス型式で毎回いろんな人が話をするので、ひきうけた時間内に小テストをして単位認定するのだが、課題に何をしてもらおうかと考えている。健康雑誌のコピーでも使って、「科学への信頼を利用していると思われる表現に線を引き、判定基準(健康情報を評価するフローチャート、など)に照らしてどの段階であるか判断せよ」とかやってみるかな。日常生活密着で変な話に入り込まれることのチェックの練習にはいいかもしれない。
 この間生協で「壮快」をちらっと立ち読みしながら、フローチャートを適用したら、信じて良い情報がただの一つもないという結論になりそうだった。金取って一冊丸ごと煽りかよ、って勢いだった……orz。引用文献無し、「言われてます」「わかってます」のオンパレードじゃ、信頼できる情報にたどり着くのが困難な罠。

 ところであれこれ考えていたら遠くでヒグラシが鳴いている。ドッカの研究室の電話の着信音に設定されてる、なんてオチじゃなきゃ本物だと思うが、梅雨明け前のはずだがもうそんな季節かい……。

商売熱心?な古本屋

Posted on 7月 9th, 2006 in 倉庫 by apj

 amazon.comのマーケットプレイスで、海外の古本屋が出品している専門書を買ったのだが、今日そこからメールが届いた。内容は「買って半年経つけどウチにまたその本売りませんか?」。そういうシステムを作って自動送信してるんだろうけと、何だか細やかな営業だと思っておかしかった。確かに古本屋は古本を流通させてナンボだし、古本で手に入る専門書でも結構綺麗だということは、買ったけど使われないままになっているものが世の中には結構多いのかもしれない。
 積ん読しとくのもたしなみのうち(笑)と思うか、さっさと売り払えと思うかは、まあ趣味の問題ではあるけども。

 ブックオフだと、本を買うと「売りませんか」チラシを入れてくれるし、amzonだと、「これまでにウチで買った本を売ると合計いくら」って値段まで出るわかりやすさだが……。ダイレクトメールでこの種類の営業をされたのは初めてだったので、何だか新鮮だった。

#結局どうするかって?既に蔵書印押して線なんかひいちゃったりしてるから、ちょっと売れないなあ……。自分で使ってるところだし。

文献整理

Posted on 7月 7th, 2006 in 倉庫 by apj

 引用文献の整理を、大学院生の頃からEndNoteでやっていた。ずっとユーザーできたのだが、MedLineなどのオンライン検索機能が充実したかわりに、私が普段使ってた機能である「Exportフィルタをユーザーが定義できる」「plain textファイルをフォーマットできる」機能が削られて、ほとんど使えなくなってしまった。
投稿論文:TeXで書いて、文献はEndNoteのcitationの記号で埋め込む→スタイル定義は雑誌に合う形になるものをTeXで出すように作っておく→EndNoteでフォーマット→TeXでコンパイルして完成
その他:TeXで書いてBibTeXを使うようにしておく→EndNoteのデータをBibTeX形式でExPort→TeX、JBibTeXで処理→完成
この両方が手軽にできるといいのだが……。TeX&BibTeXでもワープロでもそれなりに使いたいし……。それなら自分で処理できる自由度の高いものでいくか、とEndNoteは7までにして、FileMakerを使い始めたのだが、やっぱりちょっと敷居が高い。ということで、BookEndsを試してみることにした。
 CSVかBiBTeXのinport/exportができれば、ソフトウェアを変えた時のデータ移行は心配しなくてもいいし。

押し売り注意報

Posted on 7月 6th, 2006 in 倉庫 by apj

 本日、事務から教職員に流されたメール。教員だけでなく、学生や学外の人にも知ってもらった方がいいのでここに貼っておく。

■消火器訪問販売に注意!
山形警察署から,管内で消火器の訪問販売による押売り被害が発生したため,注意するよう喚起するお知らせがありました。「フジ・テック」を名乗り消火器の訪問販売を行うもので,そのやり口はあらかじめ電話でアポを取り,すぐに訪問し,契約を交わして法外な金額を請求するものです。
「フジテック」という会社は実在しますが,この会社は,エレベータ、エスカレータ、立体駐車設備などの製造、販売、据付、メンテナンスに関する事業を営む会社で,消火器の販売は一切行っておりません。
 訪れる者は,だいぶ口がうまいようです。くれぐれも被害に遇われませんようご注意ください。ご家族の方にもお知らせいただければ,と思います。

 学生さんでここを見てる人も居ると思うので、友達にこのことを伝えてあげるといいだろう。ドッカから悪徳商法で鍛えた営業マンでもやってきたかな。真面目な商売をしているメンテナンス会社のフジテックが激怒しそうではある。