本返せゴルァ!
この春卒業した学生(元学生か)が、私の本を借りていったきり返してくれない。
「H2O 水の伝記」なのだが、年明けくらいから返すように言っていたのに、返さないまま居なくなった。携帯のメールに、郵送でもいいから送り返すよう連絡をしているのだが、返す気配がない。
もういちど買うのもしゃくなので、次には内容証明で請求して、それでも返さなければ……少額訴訟の出番だなこりゃ。
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「PTAの書棚」より。この6章の「第6章 母親……特質と限界」が興味深いので以下に引用する。
1.現状肯定・前例踏襲の気風が非常に強く、「事実の把握」にきわめて消極的であるため、問題の多い現状に疑問を抱こうとせず、抱いても「一歩前」がない
2.感覚的な反応が中心であるため、物事の本質・軽重判断が期待できない。例えば「PTAは子どものため」を金科玉条のように使って論議の深化を阻み、「PTAの原点に返れ」という言葉を誤って使う
3.「子ども人質論」を払拭しきれず、「わが子」だけの視点で物事を考え、結論づけることが多く、「子どもたち」への気配りに欠ける
4.人権擁護・権利意識に乏しく、「親の教育権」といった発想はほとんど出てこない
5.情報提供の重要性を理解せず、逆に“ウワサ”として伝達しあう
6.権威にとても弱く、「学校全面委任」の意識が濃厚で、「規制」を学校に求める
7.過去を振り返り将来を見通すといった歴史認識に乏しく、「今」しか視野にない
8.地域の文化・教育力を掘り起こそうとせず、「PTA文化」の発想を持たない
9.「学ぶ姿勢」が極めて希薄であるうえ、書くこと・読むことを非常に嫌がる
10. グループ化したがり、それに同調しないと意地悪や嫌がらせをする。出来上がったグループでの序列づくりでは「夫の社会的地位」「子どもの成績」までが要因となる
11.社会経験を生かそうとする意欲に欠け、PTAとそれ以外のところでの経験を融合させようとせず、いわゆる社会常識が通用しない
12.個人の趣味への関心は驚くほど強く持っているのに、PTA活動を毛嫌いする
13.「完全」を求める余り、試行錯誤やチャレンジを嫌う
14.白紙状態からの論議が不得手で、指示待ち傾向の強い“くれない族”が目立つ
15.「血液型による性格分析」など、非論理的思考を疑おうともしない
16.他人の努力を素直に認めようとせず、結果だけで判断し、その結果をけなしたがる
17.社会人であることを貫かず、都合が悪くなると「主婦」「母親」を強調する
PTAにおける母親(80年代末頃)の問題点を列挙したものだが、非合理ニセ科学に騙されやすい条件がかなりそろっているように見える。2,6,7,9,15あたりを併せ持っていると、簡単にコロっといきそうな。多分、時代とともにこういう性質は変わっていくだろうし、会社に勤める女性が増えれば様変わりすることが予想される。これが書かれたのは80年代末だから、この時代に小学生の母親だった人達に占める職業人(会社勤めなど)の割合は、今よりは少なかったと思われる。
この春卒業した学生(元学生か)が、私の本を借りていったきり返してくれない。
「H2O 水の伝記」なのだが、年明けくらいから返すように言っていたのに、返さないまま居なくなった。携帯のメールに、郵送でもいいから送り返すよう連絡をしているのだが、返す気配がない。
もういちど買うのもしゃくなので、次には内容証明で請求して、それでも返さなければ……少額訴訟の出番だなこりゃ。
一般教育でも紹介している「健康情報を評価するフローチャート」をまとめた坪野さんの本を三冊まとめて購入。
「食べ物とがん予防 健康情報をどう読むか」「生活習慣病 その常識で防げますか?」「検証!がんと健康食品 健康情報の見分け方」
巷に溢れる怪しい健康情報とどう付き合うかという本だが、情報を見抜くという観点からは、ニセ科学批判実践編として使える。というか、怪しい水宣伝の殆どは健康に関する話だから、まんまこの本のやり方が使える。
今年は、サイエンスセミナーの講師が当たっていて、7月に山形大で講義する予定である。いろんな先生が持ち回りで90分ずつさまざまなトピックについて話をするオムニバス型式、しかも時間の終わりに簡単なテストをすることになっている。試験問題は、それなりに到達度をみなければならないが、講義は90分以内だし、そう複雑な問題も出せない。さてどうしようかと悩んでいたのだが、この三冊の内容も使ってニセ科学の話をしたあと、実際の広告や新聞記事、健康関係の雑誌記事を配って、何が怪しいかチェックポイントに従って判定するという形で試験するとなんとかなりそうだ。
もちろん、この三冊は、教養の講義でもおすすめの参考書となることは言うまでもない。
読売新聞の記事より。
清水の舞台から飛び降りる、自殺か中年男性
15日午後6時ごろ、京都市東山区の清水寺の男性警備員が「本堂下の斜面で男性があおむけになって倒れている」と119番通報した。
男性は同市内の病院に運ばれたが、全身を強く打ち約1時間後に死亡した。男性が倒れていた場所の上部約10メートルには本堂舞台があり、欄干(高さ約1メートル)の下に男性の靴と同じ模様の足跡があったことなどから、東山署は男性が欄干を越えて、飛び降り自殺した可能性が高いとみている。
男性は30~40歳代で、1メートル70。白色の長袖シャツに黒色のズボン姿。黒色の靴を履いていた。
(2006年5月15日22時5分 読売新聞)
いやその、以前から、いっぺんあの有名な清水の舞台から本当に飛び降りてみたい、と思い続けていたのだが……。「諺通りに飛び降りてみたぜイェイ!」って友達に自慢してみたいなぁ、と。しかし先を越されてしまったorz。でも、死ぬ高さなら実行しなくて正解だったかもしれん。命と引き替えにネタを手に入れるつもりはまだないし。
須賀原洋行氏の「気分は形而上」の「二階から目薬選手権」というネタにインスパイヤされて、「清水の舞台からダイビング選手権」てのを考えてたのだが、どうも駄目らしい。
「清水の舞台からバンジージャンプ」なら打撲程度で済むのだろうか。「清水の舞台から落下実験」じゃあガリレオの追試だし。
そういえば、ドッカの高専の学生向け課題で、「卵を高所から落としても割れないようにする」ってのがあったな。衝撃吸収素材をうまく工夫して、中の卵が割れないようにする技術を競うのだそうな。ということは「清水の舞台から卵を落としても割れない梱包方法コンテスト」なら意味があるのか。どうしても人で実験するなら「清水の舞台から安全に飛び降りることができる耐衝撃スーツの開発コンテスト」あたりか。「清水の舞台から飛び降りても壊れないASIMO」ができればホンダの株価が上がるに違いない。
本日は学科のタテコンだった。タテコンは、学科の1年生から大学院生と教員が生協の食堂に集まって、軽食をとりながらやる宴会である。こういう機会を作ると、違う学年の人たちと知り合いになるチャンスになるという利点がある。もう一つの目的は、新入生の顔見せで、乾杯が終わってから、新入生は会場の真ん中に出て、名前と出身地と入学した豊富を簡単にマイクで言うことになっている。
また、日頃は講義でしか顔を合わさない教員と話をする機会でもある。普段は訊きにくいことをきいてきたりする(汗)。私の場合は……「ポケットに何を入れているのか」と訊かれて、全部出して説明することになった。
雑談掲示板の方にも出したが、白インゲンダイエットで中毒が起きた話を、本日の教養講義の最初にしてみた。出席カードの裏のコメント欄に、母親と熱中して見たけど中毒については知らなかったので帰ったら母親に伝える、と描いてきた学生がいた。
TVが何でも信用できると思いこんでいるところから考え直してもらわないと身を守れないというのが現実である。特にダイエット系の「○○ダイエット」と銘打ったものに、まともなものは1つもないと思った方が安全だろう。これまでいろんな方法が提案されては消えていった。決定打があればそれが使われ続けて残るはずだが、一つもないということは、これまでに山ほどインチキを積み重ねてきたということに他ならない。5年継続して生き残っている方法があれば試せばよい、という方針に切り替えるだけでも、変なものを踏む可能性はかなり減るのではないか。
TBS系の健康情報番組「ぴーかんバディ!」で紹介された白インゲン豆ダイエット法を試みて、激しい下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴えた視聴者が9日夕までに、延べ650人に上ったことがTBSのまとめで分かった。
いずれも症状は軽く、快方に向かっているが、同局では事態を重視。同日午後のニュース番組で、白インゲン豆を使ったダイエット法について、視聴者に注意を呼びかけた。
白インゲン豆にはファセオラミンと呼ばれる物質が含まれており、炭水化物と一緒に食べるとダイエット効果があるとされる。
番組では、フライパンでいった後、粉末にしてご飯にまぶすなどの調理法を紹介。放送前に番組スタッフら十数人で10日以上試食したが、体調に問題はなかったという。
今回の件について、徳島文理大の勝沼信彦・健康科学研究所長(生化学)は「ファセオラミンを大量に摂取すると、嘔吐や下痢を起こすことがある。危険性があるものをダイエット法として広めるのはどうか」と指摘。TBS広報部では「生豆に含まれる成分が加熱不十分のために残り、胃や腸の粘膜の炎症を引き起こした可能性が高いのではないか。今後、個々のデータを分析し、原因を究明したい」としている。
(2006年5月9日22時43分 読売新聞)
島本和彦同人誌「これが俺のザFIRST!」を入手。
前半は島本氏の、仮面ライダーに対する熱い思いが描かれている。島本氏は、The Firstを見る前に同人誌の半分を描いた。
見に行った後で描いたのが後半部分である。本郷猛がステージで水の結晶を示して講演する部分は、
「今はこんな水の結晶など研究しておりますが これはひいては人類の役に立つのです。大いなる役に!!そして世界平和につながるキーワード それが水の結晶だからこそぼくは!!ボクは命がけで研究を。そうでもなければ何の役に立つのかわからないこんな研究より人の命をおびやかす病気と戦う…」
「マジきめぇし サイアクーゥ」(ツッコミが入る)
「何だその言葉づかいはっ キミの使っているセリフを紙に書いてコップに貼って水の結晶をつくってみろ。どんな形になるかいまやってみせてやろうか」
と見事にパロディーにされている。仮面ライダーに改造されて仕事中に雪を見て正気に返るシーンは、
ライダー「体中に悪いものが流れているようなので……」
蜘蛛男「そりゃーお前ショッカーに改造されたからしかたないぜ」
ライダー「いやまだ間に合う いい言葉を紙に書いて体中に貼り付けるんだ」(と、「ありがとう」「感謝」などと書かれた紙を貼り付けているライダー。
一文字隼人とスタジアムで対決するシーンは、
隼人「本郷っお前はなぜ同じ改造人間なのにリジュクションが起きん?」
本郷「それは簡単だ!いい言葉を使うようにしろ」(これをお前の体に貼ってみろ、と「ありがとう」と書かれた紙を出されて、隼人はつきあいきれん!!とバイクで走り去る)
隼人を助けた後のシーンは、隼人が体中に「平和」「美人」「ありがとう」と書かれた紙を貼り付けられている。
ということで、水からの伝言のネタを充分知った上で島本氏はそのシーンのパロディを描いておられるようだ。
漫画のシーンを文章で紹介するといまいち野暮になってしまう。島本ギャグのおもしろさは、ぜひ同人誌を買って楽しんでいただきたい。
武蔵工業大学で90分の話をしてきた。科学社会学ワークショップ2006という企画で、「オカルト科学ゼミナール」「研究の作法」特別授業だそうな。第一回が和光大学の堂前雅史さんが、「とんでも理論の系譜」というタイトルでやった(聴きたかったんだけど、山形から出かけるのは遠かったので無理だった……)。第二回が私で、「懐疑主義でいこう!」というタイトルにした。会社や大学関係者が登場する怪しい話ということで、水商売ウォッチングの一部から、典型的なものを選んで何がどうおかしいか議論した。ただ、大学1,2年生なので、科学の部分に馴染みのない内容があったかもしれない。それでも、一度聴いていれば、次に専門の講義でやったときに気をつけてもらえるかもしれないと思っている。講義の構成としては、前半にオムニバス形式で何人かの人に講演してもらい、後半で実際にオカルトやニセ科学について考えたりまとめたりするということだ。
講義が終わった後でオーガナイザーの吉田さん(武蔵工大化学教室)の研究室のメンバーと食事に行った。堂前さんも一緒だった。実は堂前さんもと学会員で、昨日の例会に参加していた。たまたま最近と学会のMLで「と学会は梁山泊みたいなもの」と書いた人が居たのだけど、独立のルートでと学会に入って、全く別のルートで企画されたワークショップで話をした人が二人ともと学会員となると、梁山泊というのは何だか合ってる気がしてくる。
と学会例会の二次会がサンシャイン60の上の方で行われた。窓からの見晴らしがいいものだから、貸し切りの部屋(=隔離部屋ともいう)で、めいめい、下を見ながらふんぞり返って「はっはっは、愚民どもめぇ~(以下略)」「総統とお呼び!」と、悪の組織の首領ごっこが始まったのは、まあヲタク集団のお約束である。そこで、ツボにはまったのが口に出して一文字違いの「区民どもめぇ(以下略)」。……そうきたか。確かに眼下は豊島区だ罠。
本日、温泉カワセミさんより提供していただいた目撃情報。10年くらい前に放映されたドラマ「三年B組金八先生」のどれかのシリーズ(あるいは再放送?)で、番組中で理科の先生が「水からの伝言」の内容を生徒に教えるシーンがあるとのこと。当時はまだ時々はTVを見ていたが、特撮とアニメ以外はほぼ完全スルーだったので、金八先生はノーチェックだった。どのシリーズの何という話なのだろう……。