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地震のニュースで慌てた

Posted on 7月 23rd, 2005 in 倉庫 by apj

 夕方、山形市内もわずかにゆっくり揺れた。最近、山形で地震があるときは、新潟がひどいことになってることが多かったので、また新潟かと思って心配していたのだが、夜、Yahooのニュースを見たら関東地方となっていた。都心が震度5だとか4だとか出ていたので、慌てて共同研究先に電話を入れた。縦揺れだとすると分光器がヤバイんで……。そうしたら、電車が長時間止まった以外、目立った被害がないということだったので、少し安心した。建物も大丈夫、部屋の中の物もほとんど落ちたり壊れたりはしていなくて、夕方には普通に盆踊り大会やってるとか御輿担いでるとか……、
 暑い中、長時間待たされることになった都内の皆さん、お疲れ様でした。

 いやでも、マジで焦りました。超低振動数用の分光器のバーがつながってる装置内の台、以前は下からコの字型の留め具をつけて、下から上にたたき上げられてもそんなに上下には動かないようにしていたのだが、調整の時にその部品が触れているのではないかということで、外したままになっていた。部品自体は装置の中に入れてあるので、急いで再度取り付けなくては、と思った次第。

ちょっとだけ作業を進めました

Posted on 7月 22nd, 2005 in 倉庫 by apj

 中西準子氏応援の件。大学のサーバでやるわけにもいかないので、一応、本日独自ドメインを3年の期限で押さえて、レンタルサーバの申し込みをしました。鯖の方は、夕方だったので、申し込み確認メールを送ったところで止まっています。週明けにはもうちょっと進むでしょう。

(運用情報)状況を混乱させている人がいるかもしれない

Posted on 7月 21st, 2005 in 倉庫 by apj

【事務連絡】この間、 ウチに何回もいたずら書き込みしたIPですが、書き込んだ人が判明したので、公表の必要が無くなりましたから記述を変更します。

お中元が届くorz → そういう状況じゃないので送り返す

Posted on 7月 20th, 2005 in 倉庫 by apj

 某会社からお中元が来た。去年一緒にプロジェクトやりましょってことになって、前年度の初めから打ち合わせを始めて……途中まではそれなりに順調だった。ところが、秋頃に、加わってたコンサルが辞任し、それから連絡が途絶えてしまった。コンサルの急な辞任に驚いて、プロジェクトリーダーにメールで状況説明を求めるも返事無し。予定では私、実験などに呼ばれる筈だったのにその連絡もなし。年度末の報告書シーズンになって、一体どうするんですかと問い合わせても返事なし。相手が会社だから、乗り込んでいって仕事しろとかさせろとか言うわけにもいかず、そのままになってたら、何事もなかったかのようにお中元が届いたorz。
 あまりに応答が無いので、会社は大丈夫なのかと心配していたのだが、お中元を発送できる程度には大丈夫らしいことがわかった。すると、今度は、社内の情報の管理とかプロジェクト人員の管理とか、本当に大丈夫なのかと激しく不安を感じるわけだが。まあ、発送は定型業務で一括してやってるのだろうけど。
 「放置プレイかまされまくりなもんで、プロジェクトの行く末を案じております。お中元以前の問題として、とにかく状況説明が欲しいです」って内容を丁寧に手紙に書いて、状付きで送り返す手続きをとった。これでさすがに気付くだろう、と思いたい。

 もしこれで半年後に何事もなくお歳暮が届いたりしたら、そのときは「お中元とお歳暮の送り先を別々のリストで管理している」という結論を出すしかないわけだが、結論を出したところで何の解決にもなりそうにない罠。

オランダ語辞典

Posted on 7月 19th, 2005 in 倉庫 by apj

 この間、ユトレヒトの国際会議に行って、オランダ語の鳥類図鑑と昆虫図鑑を買ってきた。オランダ語の経験はまったくないが、ゲルマン系でドイツ語っぽくて規則がはっきりしているようなので、辞書でも片手に読みたいと思って、生協に行ったが見事に辞書が無い。それでは、と、東京に出向いた折に、大型書店の語学書コーナーに行ったが、やっぱりオランダ語はスルーされてる。で、今日、たまたま山形の本屋で講談社オランダ語辞典を見つけた。8190円は高い。amazonで検索すると、文法入門書も紹介されてるけど、セットで買うといきなり一万円を越える。何だか高すぎ。それでも、マイナー言語としては安い価格設定らしい。うーん、買うかどうするか迷うな……。

文章とジェンダー

Posted on 7月 16th, 2005 in 倉庫 by apj

 昨日、中西氏にあって自己紹介したら、中西氏は私の文章を読んだことがあると言っていた。読んだのは、お茶の水のサイトのものだったというから、多分水商売ウォッチングか水関係のどれかだろう。あと、このブログの「二十歳の民事訴訟」を!」は見たということだった。私の文章を読んでの感想は「書いたのは男性だと思っていたら、女性が作者だとわかって、へぇ、と思った」というものだった。
 私の文章を読んだ人に、「作者は男性だと思っていた」と言われたのはこれで2回目である。自分の書く文章について、性別を意識したことは無かったが、世の中には、「男性が書いた文章」「女性が書いた文章」という分類基準が暗黙のうちにあるのだろうか。ラブレターとか随筆とか、読めばたちどころに性別がわかったり生活の状況が書かれていたりするものについては、考えるまでもないだろう。ただ、一般的な評論文の場合の男女差というのは一体何だろう?
 もし、ある人が「こういう文章は男性が書くものだ」と思うに至った場合、原因は、そう思わせる背景が読む側に存在するか、あるいは実際に文章そのものに性別による違いが出ているか、もしくはその両方ということなのだろう。何を話題としてとりあげ、どう論じるかということは、多分に個人差が出るものであり、多数をあつめれば性差による分布の違いが仮にあったとしても、個人差の方が大きく、本来そうはっきりと性別がわかるような種類のものではないと思う。平安にさかのぼれば、それこそ、女性の振りをして日記を書いた奴だって居たわけだし。
 文章から性別を判断するということを、知らず知らずにやってしまうような、あるいはできてしまうような背景があるということが、まさにジェンダーということではないのだろうか。無意識のうちに性差を仮定したり、あるいは「こんな文章を書くのがよいor当たり前」という圧力をかけてしまっているかもしれないわけで、本当に意識しなければならないジェンダーフリーというのは、性教育云々の話でも現実の性差別の話でもなく、男女の役割分担とも無関係に、文化に対する縛りとして効いてしまっている部分ではないかと思う。 こういうジェンダーについては、ジェンダーフリーを目指した方が、より多様な評論文や、ひょっとしたら小説なんかも出てきて、文化的に豊かになる方向に向かうのではないだろうか。

 ちなみに、科学論文については性差を感じたことは全くない。内容がどうかということだけが問題だから、そもそも判断基準に入ってこない。

環境ホルモン濫訴事件:第二回口頭弁論の様子

Posted on 7月 15th, 2005 in 倉庫 by apj

 中西氏 vs. 松井氏の名誉毀損訴訟の傍聴に行ってきた。事件番号は、「平成17年(ワ)第914号」で、横浜地裁の民事9部に係属している。
 本日は、905法廷(ラウンドテーブル)で審理が行われた。傍聴席は19名で満席(固定席+折りたたみ椅子席が追加されて、全部で19席)。原告側は中下弁護士のみ出席、被告側は中西氏と弘中惇一郎弁護士・弘中絵里弁護士が出席した。相変わらず原告本人は登場せず(中西氏の話によると、筑波で研究会に参加してるらしい……やる気があるのか?)
 傍聴人が多かったので、裁判長が、原告代理人に、原告側準備書面の要点を口頭で説明するように促した。中下弁護士の主張をまとめると『学問的見地からの批判の自由は認めているが、本件の批判は前提とした事実に誤りがあり学問的批判にあたらない。被告は、専門家である原告が批判を加えず新聞記事を提示したことについて批判を行ったが、原告は新聞記事をそのまま掲げて問題なしとしたわけではない。新聞記事は公平性に留意して作られ内容の信頼性もあり、時にはオーバーランすることもあるが、それが全てであるということを前提にしてはいけない』といったもの。録音できず、かなり早口だったので一言一句正確には再現できないが、大体こんな内容だった。
 原告は甲1~甲9号証を提出し、被告は乙1~乙4号証を提出、共に証拠として採用され、取調べられることになった。また、原告が提出した弁論に対し、被告代理人の弘中弁護士は再反論すると述べた。さらに、弘中弁護士は、『本件で摘示された事実は何か?松井氏が「次はナノです」と主張してスライドを見せたことは事実であるが、あとは意見ではないのか。本件訴訟の事実は何かを明らかにするため、シンポジウム当日の録音テープを次回提出する』と述べた。
 次回は、9月29日(木)11:30-、法廷は未定だが、ラウンドテーブルで行う予定。
#これでも全部で10分から15分程度だが、民事にしては丁寧で長かった方である(書面を前もって交換して、双方が裁判官の前で「書面の通り陳述します」とやって、次回期日を決めて終わりのことが多い)。

 閉廷後、横浜弁護士会館にて簡単なミーティングが行われ、傍聴に来た人の簡単な自己紹介が行われた。弘中弁護士からは、今後の進め方についていくつか説明が行われた(審理の迅速化について、など)。

 昼食後、横浜市内で、中西氏を囲んで、支援活動についてどうするかという話し合いを行った。今後どういう支援をするにせよ、中西氏の考えを尊重することが最も重要であるから、私が聞いた中西氏の意見を以下にまとめる。
1)支援してくれることはありがたい。
2)その一方で、自分の訴訟であるから、自分でどうするかというフリーハンドがほしい(つまり、支援活動が過激になりすぎて、何が何でも訴訟続行……といったふうなプレッシャーになってしまっても困る)
3)全ての収入は研究所を通しているので、資金カンパを中西氏自身が直接受け入れる手段がない。
4)多数の研究費申請を審査する立場なので、たとえ金額が少なくても、審査を受ける側の人からカンパされて、それを中西氏が受け取ってしまうと非常にまずい。
 以上4点が、ざっくばらんに中西氏に語っていただいた内容である。支援を表明したが、私自身も直接カンパを受け入れられない(誰のモノでもない口座を作れない)立場である。ただし、カンパという手段で、本件訴訟のようなやり方にNoという意思表示をすることは重要ではないかという点で意見が一致した。
 また、「中西氏を応援します」というバナーを作ってウェブサイトに貼ってもらったり、本件訴訟のようなやり方を問題とする意見表明をいろんな人が個別にブログなどで行うことも支援になるのではないかという意見が出た。
 現在は、中西氏を含めて数人の関係者の間の連絡手段を確保し、話し合いを始めた状態である。支援組織に弁護士(弘中弁護士以外の)に加わってもらって組織としてカンパの受け入れを可能な状態にしてはどうかという意見も出ている。

—————(以上報告。以下私の感想と意見)
 傍聴してみたが、原告の主張が何だか良くわからない。「シンポジウムのプレゼンテーションで新聞記事をそのまま提示したことを批判された」ことのどこが名誉毀損になるのかさっぱりわからない。ひょっとして「プレゼンがヘタ」と言われたと思いこんだ松井教授のプライドが大いに傷ついたってことか?なら、中下弁護士は、毎回法廷に出てきて「教授のプレゼンの技術」についてせっせと弁護活動をしていることになるわけだが……。何人かの人に訊いてみたら、伝聞では松井氏は意気軒昂ヤル気マンマンだそうだが、ちっとも法廷に出てこないし。
 あと、支援に際しての中西氏の懸念の2)は、今後支援サイトを作る時に、民事訴訟の基本が処分権主義であることを解説しておけば避けられるのではないかと思った。また、こういう支援活動は、正義や使命感でやると大抵は暴走してろくなことにならないので、私が何かやるにしても「本件で被告を応援することについての私の利害」は常に説明出来る状態にしておこうと思っている。また、集団としての意見統一を重用視すると「市民団体」と変わらないことになりかねない。支援組織を作ったとしても、組織に対する個人の自立を常に確保することは意識していたい。
 帰りに、ふと、物理学会にも「科学者の社会的責任」なんてのがあったなあと思い出した。本気で社会と関わって情報発信すると、誰かの利益になる一方誰かの不利益になる。結果として、訴訟のリスクを背負うことになる。科学者の社会貢献をお題目のように唱える人たちは、このことを一体どこまで認識しているのだろうか。

環境ホルモン濫訴事件(中西準子 vs. 松井三郎、ダイオキシン・環境ホルモン国民会議)

Posted on 7月 13th, 2005 in 倉庫 by apj

 7月15日は休暇を取りました。横浜地裁へGO!です。裁判所でお会いしましょう。掲示板にも書いたのですが、こちらにも関連情報をまとめておきます。

●第二回口頭弁論
2005年7月15日(金)午前10:30 横浜地方裁判所
ラウンドテーブルで行われるらしいが、法廷は不明(早めに行って事件表を確認する必要あり。後のために事件番号の確認とメモを忘れずに。)
法令データ提供システム
 裁判所法:71条、71条の2、73条
 法廷などの秩序維持に関する法律:1条、2条
 裁判所傍聴規則:1条、2条、3条
・メモを取っていいかは結構微妙。メモ帳とペンは持ち込んでみて、禁止されたらそれに従えばいい。多分禁止はされないとは思うが……。
参考(法廷メモ採取(レペタ)事件 最大判平元3.8)
 事前にメモをとっていいか許可を求めたら不許可となったため、知る権利の侵害であると主張し憲法21条違反かどうかで争った事件。メモ行為の権利性は否定されたが、メモを取る行為自体については「故なく妨げられてはならない」「メモを取る行為が法廷における公正かつ円滑な訴訟の運営を妨げる場合には、それを制限又は禁止することも許されるが、そのような事態は通常はあり得ないから、特段の事由がない限り傍聴人の自由に任せるべき」とされた。憲法の教科書には必ず出てくる定番の有名な判例。

●関連情報
○「インターネット上の表現の自由を考える掲示板」に私が投げたもの。みなさんのコメントがついている
中西準子氏の雑感
 口頭弁論の話をウェブに書くと、ダイオキシン・環境ホルモン国民会議の代表から抗議がくるらしい。

●おすすめ参考書(私の蔵書からなので、偏ってるかもしれません)
○名誉毀損そのものについて
・「名誉毀損の法律実務」佃克彦著 弘文堂 4-335-35325-1
 読みやすい解説書。初心者でも読める。
・「情報化時代の名誉毀損・プライバシー侵害をめぐる法律と実務」 静岡県弁護士会編 ぎょうせい 4-324-06244-7
 大量の判例を収録し、番号を振って、それぞれについて検討。手っ取り早く過去にどんな判決が出たかを知るにはいいが、法律の本を読み慣れてないと十分活用できないかも。
○訴訟、法律一般について
・「法的思考のすすめ」陶久利彦著 法律文化社 4-589-02622-8
 法律を使ってどういうルールで論理を組み立てるかについての入門書。
・「[新版]タテマエの法 ホンネの法」柴田光蔵著 日本評論社 4-535-51436-4
 法律と「世間」の距離や関係を考えるのに役立つ。予備知識は無くても楽しく読める。
・「リーガル・ネゴシエーション」加藤新太郎編 弘文堂 4-335-30122-7
 今回は、バックの団体がかなり教条主義的かもしれんので……。逆に、ネゴシエーションという概念をドコまで持っているか、測っておく必要があるかもしれない。そのための考える資料。
○教科書
・「憲法I 第三版」 野中・中村・高橋・高見著 有斐閣 4-641-12893-6
・「憲法II 第三版」 野中・中村・高橋・高見著 有斐閣 4-641-12894-4
 特にIの7章の自由権のところが基本。ただし、自由権を主張するのがいいかどうかは、後に書くように、全くの別問題である(でも知らないと考える手がかりもないし)。
・「ゼミナール民法入門 第三版」道垣内弘人著 日本経済新聞社 4532132916
 名誉毀損は、民法の710条あたりの不法行為(契約によらずに債権債務関係が発生する場合の1つ)になる。そもそも民法って?って場合は総則の所を読むとよい。大体これ1冊でわかるお得な本。ただ、不法行為はそんなにたくさんは出ていない。詳しく知りたい場合は、有斐閣叢書の「民法(7)」が、不法行為・不当利得・事務管理だけ書いてあって情報が多い。
・「民事訴訟法 第四版」上田徹一郎著 法学書院 4-587-03606-4
 手続きの細かいことを知りたいマニアックな人向け。電話帳ほどではないにしてもかなり分厚い。六法片手に線でも引きながらでないと読めない種類の本。

 ちなみに、今回の訴訟だけど、問題点は既に書いたように、裁判所で争う内容ではないことを理由に提訴してる(しかもそれをプレスリリースしちゃってる)こと。中西氏を応援したい理由は、自由権の侵害が行われたからというのではなくて、情報発信をする一専門家の立場から、発信によって利益・不利益を受ける人の間の利害の調整をどうするか考えたときに、本件訴訟は妥当でないと判断したから。でもここらへんは、もっと詳しい情報がわかったら変わるかもれない。

こんな所にまで……

Posted on 7月 12th, 2005 in 倉庫 by apj

 生協で、「科学者は妄想する」を買った。心霊現象だの超感覚だのを真面目に研究している科学者の話が紹介されていた。NASAのマインド・リーディングという項で、言葉を口に出さずに意志を伝えるという研究を紹介した部分で、センサーを付けて声を出そうとする信号を拾ってコミュニケーションやコンピュータの操作に利用しようという真面目な話が出ていたのだが、中にこんな記述が。

また、これもテレパシーとは少し違うのだが「遠当て」の実験が何年か前に日本でも行われている。
(略)
 この実験は、独立行政法人放射線医学総合研究所というところで、国家予算を使って行われたものである。
 気功師を隔離した場所に配置し、離れたビルにいる受け手に対して、気を送る。もちろん気功師と受け手の間では連絡をとれないようにしてある。
 また、受け手の頭には脳波計がつけられており、脳波に変化が起きたかどうかわかるしくみになっている。

 これ、まさに私が放医研にポスドクに行った時の話だ。声をかけてくれた主任研究官は、私と、来たばかりの秘書を置いて、「あなたが来てくれたのでこれで安心して海外へ行ける」と、半年間イギリスに行ってしまい、我々は置き去りとなった。そして隣の部屋で始まったのが「気」の研究……orz
 確か研究棟の5階と2階で「気」の送受信(?)をやってたと記憶している。ところがこの実験の話が秘書さんたちの間で伝言ゲームと化して、いつの間にか「気功師が5階と2階の間をテレポテーションする」ということになっていた。その研究棟は古くてぼろくてエレベータが時々止まる上に、運動不足を解消する目的もあってみんな階段を利用していたものだから、「危ないエレベータを使わず健康のため階段を使っているというのに、気の力で5階から2階にエイヤッと一瞬で移動することに一体何の意味があるのか?」という、妙に現実的なんだか生活密着型なんだかわからないコメントがついた。それはそれで何か違う気がするのだが。
 確か、一億円ほど研究費が出ていたはずだ。で、気の研究チームには外部からいろんな人がやってくるようになった。その中に、量子力学の観測理論に基づいて「意志の力で観測結果を変えることができる」という、念動力でも発揮するつもりかいなというお方もやってきていた。
 ところで、放医研というところは、物理屋もたくさんいるが、素粒子・原子核関係ばっかりで、物性は私だけであった。また、物理学会の分科会は、素粒子宇宙論原子核と、物性関係の会場は別々である。
 さて、この観測を意志の力で変えるお方は、なんと生物物理のセッションに発表申込をしていた。この年の物理学会、私も液体のラマン散乱で発表して、物性の会場に行ったのだが、戻ってきてから放医研を歩いていたら、この方とばったり会ってしまった。で、「物性の方に出していたのは僕と貴方だけでしたよねぇ」などと親しげに微笑みかけられた。いやもう、心の中では「一緒にしないでくれー!!」と叫んでいたわけだが。
 まあ、甘い言葉に誘われてポスドクに行った先がこんなことになっていれば、大概のことには驚かなくなるわなぁ。

また間違えた

Posted on 7月 11th, 2005 in 倉庫 by apj

 例によって定期的に提出させられている「健康状態自己診断報告書」。
 いつも通りに、「落ち着かない」「することに間違いが多い」だけ正直にチェックし、後は異常なし……と。今回は職名の漢字間違いもないし、完璧かな、と思って見直したら、最初の項目を見落としていたorz。

1.現在健康に不安が(□ある □ない)
*「ない」にチェックした方はそのまま提出ください。
*「ある」にチェックした方は2以降を記入のうえ提出ください。

「ない」にチェックしたから、他のチェックは一切不要だったのに書いちゃったよぉぃ。ということで、チェックをしたこと自体が「することに間違いが多い」をまんま表してることになりますた。気づいてから思いっきり落ち着きません(泣)。

 何か、この報告書、書くたびに自己嫌悪に陥るんですけど……。私だけか……。