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DHCなどに排除命令

Posted on 2月 3rd, 2009 in 倉庫 by apj

 TBSのページより。

効果に根拠なし、DHCなどに排除命令 口臭や体臭を消す効果をうたった栄養補助食品について、公正取引委員会はその効果に根拠がないとして、DHCなどメーカー7社に対して再発防止などを求める排除命令を出しました。
 景品表示法違反で排除命令を受けたのは、東京・港区のDHCやベンチャーバンクなどあわせて7社です。

 公正取引委員会によりますと、7社はきのこに由来するシャンピニオン成分により、「腸内環境を整え、口臭や体臭を消す効果がある」などとして、錠剤やカプセルなど90粒入りの商品をおよそ2400円から3000円で販売していました。

 ところが、医学的には口臭の90%は口の中の細菌が原因とされるため、公正取引委員会が説明を求めたところ、会社側から合理的な根拠が示されなかったということです。

 こうした栄養補助食品の市場規模は年間20億円に上り、そのほとんどを7社の商品が占めているということです。(03日15:19)

 やはり、景表法4条2項の効果は素晴らしい。

「魔法使いの弟子」問題

Posted on 2月 2nd, 2009 in 倉庫 by apj

 とおりすがりさんのコメントにひっかかったのでエントリーに上げておく。

ここのコメント欄のやりとりを見て apjさんのエントリー
  「『本物』の科学を手にしていないとニセ科学を批判してはいけないのか?」

が見落としている大きな問題点(似非科学批判側に愉快犯が紛れ込み、誠意ある科学者を背後から撃つ危険性)を感じた。
「魔法使いの弟子」問題と言ってもいいかもしれない。魔法を知らない弟子が似非魔法叩きで味をしめ、自身に他の魔法使いの真偽を裁く能力があると勘違いしてしまう悲喜劇

 という指摘が、ムペンバ効果についてのエントリーのコメント欄に書かれた。

 実は、一つ間違えると水素水がこのパターンに突っ込みかねないので少々気を遣っているところだったり。
 一般の人には「とりあえず太田教授の研究を静観せよ」と言い、太田教授には「これまでのヘンテコ水商売に出てきたナンチャッテ学者に見られるような紛らわしいことをするな」と言わなければならない。その上、太田教授の仕事を我田引水しまくってインチキ宣伝をしたがっている人達がいっぱい居そうな状態。
 何だか、私は、童話に出てくるコウモリになったような気分なのだが……。

 「魔法使いの弟子」問題といえるような状態が目立ったケースってあるのだろうか。これまではそんなに問題ではなかったと思うのだけど。

本買いのタイミング

Posted on 2月 1st, 2009 in 倉庫 by apj

 本やタウンで注文して生協で受け取りにすると、生協の割引がきくので、この方法をよく使っているのだが、順番を考えないと外すことがある。
 最寄りの本屋の店頭にもあるが、最近でた本なので本やタウンで注文→取り次ぎも版元も品切れ→しばらく後に注文キャンセル、ということがある。注文からキャンセルまでにしばらく時間がかかるので、その間、本屋の店頭にある本を横目で見ながら買うのを待つことになる。すると、キャンセルの連絡が来てから本屋に走ると、既に売り切れたりという場合もありそうである。あるいは、amazonは在庫を持ってるが本やタウン経由で、とやったらしばらく後に品切れの連絡が来て、その頃にはamazonのものも売れていたり、とか。

 数の多いケースじゃないのだけど、たまにこういうことがあるので、見極めが難しい。割引を使える方が嬉しいのだけど、それにこだわっていると入手に失敗することもある。

揉めごとが起きるのは、単に私が何かの「ホイホイ」だからでしょう

Posted on 1月 31st, 2009 in 倉庫 by apj

 ちょっと別エントリーへのコメントを書いていて思ったのだけど……。

悪マニbeyond氏が、以前に

かく言う私も、何かのホイホイであることは間違いないが、なんとなく傾向としては共通している。これまで裁判した例としては、こんな感じ。

○田中三郎こと、山崎武
 反富士銀行の会とやらを主宰していた、探偵業者。「悪徳商法の解約代行をします」とか、言ってた。
○奥平明男
 反2ちゃんねる同盟とやらを主宰していた、探偵業者。元祖・闇サイト。「復讐の代行をします」とか、言ってた。
○御崎の兄こと、御堂岡啓昭
 ANSOCを名乗る私的調査チームとやらを主宰していた、インターネットプランナー。「ネット上の問題解決」とか、言ってた。

 と書いた。

 どうやら、最近、私もbeyondさんと同様に、何かのホイホイと化したらしい。

○奥平明男
 beyondさんに絡んだ件を取り上げたら、大学にまでクレームをつけまくった。beyondさんに訴えられまくりで経済的にあぼーん寸前らしい。
 なお、こいつのクレームが原因で、「ウチにおかしなクレームを付けてくる奴は元々犯罪者」って書いたら吉岡が釣れまくった。つまり奥平は、吉岡に対してはホイホイのエサとして機能したっぽい。当時前科10犯だったことも明記してあるんだけど。
○吉岡英介
 訴訟3つ。勤務先に削除要求を出してきた分は訴えてみたらろくに反論してこなくて認容判決ゲット。彼が削除させたかった内容は公開継続中。残り2つの結論はもうちょっと先。なお、最初に私に絡んできたときに彼がやっていたビジネスは公取の排除命令をくらった。
○飛騨の中の人(一応個人?なので名前を伏せる)
 変態助教授とか書きまくって、嫌がらせメールと掲示板荒らしのコンボをやった。民事の名誉毀損で私が勝訴、刑事の名誉毀損では罰金刑確定。
○某島根の会社の人(従業員なので名前を伏せる)
 商品を解約されたと言ってきたが、結局解約と私の作っていたウェブページとの因果関係を立証できず。解約があった、だけしか情報が無いのにクレームをつけていたっぽい。その後の消息は不明(その時の商売からは手を引いたらしい)。
○前のblogが移転する原因になった学生
 (都合によりとった手段を全部バラすわけにはいかないのだけど)一応、相手の行為の非を客観的に立証する方向で(これだけで察して下さい)。私に対する要求は何一つ満たされないまま学内では処理終了。学外で解決するという結論だから、一応そのつもりなんだけど、どうなるか未定。
○キャンパスハラスメントをでっち上げてblog移転に荷担した学科教員何名か
 ウチのグループ以外の教員がやった処理が学内規則に従っていなかったこと、彼等がやったことが行きすぎだったことを上の委員会で認める方向で結論が出る見込みだが、まだ詳細は未確定(とりあえず学内分、学外は私が次にやる行動を含めて未定)。

 御堂岡は……実は私にマイミク申請があったのだけど、事前にbeyondさんや酔うぞさんからの情報を得て状況を察知して関わらないことにしたので、今のところ双方ほとんど何事もなく……。これは、ホイホイの前まできてUターンしたって感じか。
 池田信夫は……移転に際して勝手なことを書いてくれた(吉岡と同レベル)が、さて事が終わったら不都合な真実特集でも作るか。まあ、番外扱いだけど。

 なぜか、私に絡んでくる人達は、程度にもよるけど後であまりいいことにはなっていない。beyondさんの方はもっと激しくて、逮捕者続出、死亡者(病死だけど)も出てきている。勿論、私もbeyondさんも、真面目に反撃はするし、法的措置もとるけど、それ以外のこと(藁人形作ったりとか釘打ったりとかw)はしていない。

 私が一体何のホイホイになってるかはよくわからないのだけど、ホイホイの対象はbeyondさんと多少は近いかも。

Auroraが購入できない件

Posted on 1月 31st, 2009 in 倉庫 by apj

 AuroraというMac用ソフトがある。日時とiTunesのプレイリストを設定しておくと、時間になったら曲を鳴らしてくれる、つまり目覚ましとかアラームとして使うソフトである。試用期間が過ぎたので購入しようと思ってオンライン決済をしようとしたが、PayPal経由で買おうとしても、クレジットカード情報を直接入力して購入するページで払おうとしても、認証エラーが出て支払えない。何か、クレジットカードのチェックでこけてるみたい。でも、他のソフトはPayPal経由で問題無く支払えてるし、他のソフトのカード情報直接入力による支払も問題がない。つまり、この開発元が使っているオンライン決済の会社と、PayPalの間のやりとりで何か失敗してるっぽい。買いたいので無事に支払わせろという内容のメールを送ったが、さてどんな連絡が来ることやら……。PayPalアカウントを指定して直接払え、だと楽なんだけどなぁ。

平和神軍・グロービート・ジャパン(らあめん花月)の裁判、逆転有罪@高裁

Posted on 1月 30th, 2009 in 倉庫 by apj

 Yahooジャパンの記事より。

中傷書き込み、逆転有罪=ネットで名誉棄損-東京高裁
1月30日16時25分配信 時事通信

  インターネット上でラーメン店チェーン運営会社を中傷する書き込みをしたとして、名誉棄損罪に問われた会社員橋爪研吾被告(37)の控訴審判決が30日、東京高裁であり、長岡哲次裁判長は一審無罪判決を破棄、求刑通り罰金30万円を言い渡した。弁護側は上告する方針。
 長岡裁判長は「書き込みは真実ではなく、真実と誤信したことに相当な理由はない」と判断した。
 一審はネット上の個人表現について、一般に信頼性が低く、反論が容易として、可能な調査をしていれば同罪は成立しないとの新基準を示していた。控訴審判決は「さらなる社会的評価の低下を恐れて反論を控えるケースがある。内容も、必ずしも信頼性が低いとはいえない」と述べた。 

 山口弁護士のページにもうちょっと詳しい情報が出ている。

 以前からこの話はきいていたのだけど、裁判所による真実性の部分の判断がよくわからない。グロービートジャパンと平和神軍は、片方を批判するともう一方のページに反論が出まくる、批判の内容は批判した人と相手方しか知らない状況でもそうなる、という話を橋爪氏が主張していたのだが、そういうのって、一体のものだと考えるのが普通じゃないか。

 高裁判決の理由1つに、最高裁判決を覆せないというのがあるらしいので、上告して最高裁でこれまでと違った判断が出れば、名誉毀損の判定基準が一気に変わる可能性もあるという、非常に意義深い訴訟ではある。

「被害者が反論することにより、第三者に被害者の名誉を毀損する表現の存在を知らせてしまう」というのは、裁判所がどんなケースを想定しているのかが意味不明である。「反論を躊躇する被害者もいる」のは理由にならんと思うし、「インターネット上の名誉毀損の被害は深刻になりやすい」に至っては……今のところ、マスコミがやらかした場合の方がどう考えても深刻だろう。

spamに吹いた

Posted on 1月 30th, 2009 in 倉庫 by apj

 こんなspamが……。

From: 稼げる.comマガジンSubject: ツキを呼べる体質への一方法

これだけ世の中が不景気となったら、自分自身の運をあげておかないと
対応できなくなりそう。いいと思うことは全部やらなくては・・・

自分では何もしないで、不平不満を並べ立てていても始まらない。
こういうときは、皆が骨惜しみしないで、持てる力を出し合って
協力しなくては、とても乗り切れるものではありません。

その為にも、人智を超えた超常的な力が及ぼすツキだって誰もが呼び
こんでおかなくてはならないと思うのです。
運をあげたり、ツキを呼ぶためには潜在意識に
働きかけねばならないといわれます。

神仏のような心霊の世界に願い事をするにしても、
どのように祈るのがよいのか一般的にはわからない。

でも、神様には頼みづらくても、親にはお願いしやすいでしょう。
それが、その延長線上にあるご先祖様にだったらどうでしょう。
何か結果を得たいとき、代償を払うのは当然のことですし、
お願いに行くときに手土産を持参するのは誰もが普通にやっていることです。

私の本業の一部門を特化した「自分でもできる墓石クリーニング」は、
皆様の幸せに繋がる道へのご提案であると信じます。
http://www.kng2321-cbs.com 

このクリーニングをすることで、ご先祖様が喜び、
きっと新たな気づきの世界に近づけるのだとしたらどうでしょうか。

そうは言っても、自分だけよければよい、と思う人だとこれをやって
も効果が薄いようですから、まず心構えが必要です。
同様に、頼むだけ頼んで、自分は何もしないというのも、
ツキを呼ぶことはできないようです。

意識のレベルを上げることと、実際の行動が大事です。
気づけば何でも、楽にできるようになることは多いのです。

「こんなにいつも、良くなる方法を話しかけていてくれたんだ。」と
わかるようになるのだと経験者は言います。

http://www.kng2321-cbs.com

 たかが、自分トコの先祖代々の墓の墓石の掃除をするだけの話に、どうしてこんな七面倒な理屈が必要なのか……^^;) ギャップに思わず吹いた。

マニアが集まったのでは^^;)

Posted on 1月 28th, 2009 in 倉庫 by apj

 MSN産経ニュースの記事より。

A評価ばかりの大阪市大法科大学院 文科省は懸念
2009.1.28 22:34
 文部科学省の設置計画履行状況調査で、成績評価を是正するように求められた大阪市立大学の法科大学院(大阪市住吉区)。調査によると、同大学院では一部の科目で、選択した学生の多くがA評価と判定されており、他の科目とは著しく成績分布が異なっているといるという。大学院側は「絶対評価を採用しており、高い成績を収めた学生にはA判定を付けざるを得ない」と困惑している。
 大学院によると、A判定が多いのは必修以外の選択科目の一部。特に4~5人しか受講していないような小人数の科目で多く、9割以上がA判定というケースもあるという。
 昨年度まで同大学院の専攻長を務めていた阿部昌樹教授は、「定期試験はあくまでも学生の能力を確認する試験であり、A判定が多いのは学生の習熟度の高さの表れ」と反論。試験の質についても「教員間で試験後に、科目ごとの成績結果について十分検討しており、問題ないと考えている。A判定を出そうと思って試験のレベルを下げているわけではない」と話す。
 一方、調査を行っている文科省大学設置室は、同大学院に対して「A判定ばかりでは、評価が正しく行われていても、結果として試験内容の質が疑われてしまう」と懸念を示す。同大学院は平成18年の調査でも同様の件で文科省から指摘を受けており、「改善されているのであれば、試験のあり方や成績の評価基準などの改定部分を明示すべきだ」としている。

 選択科目で受講者が4~5人ということは、特にその科目に興味を持っている、ある意味マニアックな人だけが受講している可能性があるわけで、しかもこの人数だと非常に手厚い少人数教育になってしまうはず。すると、それなりのレベルの問題で試験をしても、全員がけっこういい点数、というのは十分あり得るわけで。まあ、学生が少なくて不人気だから教員の評価が甘い方にいくという可能性もあり得るのだけど。
 受講者がマニアの集団だった場合、文科省のお達しはかなり無理があると思うのだけど。

Newton3月号

Posted on 1月 28th, 2009 in 倉庫 by apj

 表題の通りだが、Newton3月号は買い。特集が「雪と氷の科学」。写真とグラフィックスがわかりやすくてきれいなので、保存の価値あり。地球上の雪と氷に留まらず、宇宙の話まで書いてあるところがいかにもNewtonらしい。平松式の人工雪製造装置の解説も写真入りで詳しい。

情報開示の結果とプライバシー問題

Posted on 1月 27th, 2009 in 倉庫 by apj

 事象の地平線が移転する直接の原因となった。私が昨年6月から巻き込まれていたキャンパスハラスメントの件。差し支えない範囲で整理しておくと、
・学生→私 のハラスメント申し出
(私によるハラスメントが行われた、として学生が大学に対して申し立てたもの)
・私→学生、私→学科教員、のハラスメント申し出
(学生および教員によるハラスメントが私に対して行われた、として、私が大学に申し立てたもの)
の合計3つが同時に学内委員会の処理にかかることになった。私と対学生の分を分離して調査されたために先に結論が出て、私と学科教員の分はまだ報告書が確定していない。
 対学生との関係では、大学の判断は、ハラスメントと判断できる行為がなかったというものになった。学内調停は不調に終わり(不調の原因は、私→教員の申し出の内容とも関係している)、後は裁判所でででもそれ以外の学外ででも当事者で問題解決するしかないということになった。

 そこで、大学の持っている、本件処理の情報を入手したいと考え、本件処理の関連文書全てを対象として、通常の情報公開法による開示請求と、教員と勤務先大学という関係を踏まえて保有個人情報の開示請求手続を行った。
 数日前に結論が出た。通常の情報公開手続では、文書は開示されなかった。そのかわり、保有個人情報の開示請求では、関連文書のうち相手方(学生)に対する調査の部分が墨塗りとなったものが開示された。

 ハラスメント申し出の処理そのものには守秘義務が課されるため、公式には誰と誰の間で相談があったかを外部には開示しないため、一般の開示請求では、人を特定すると出てこない。
 しかし、ハラスメントの申し出がどう処理されたかということには、私の個人情報に該当するものが含まれるため、当事者として開示請求をかけると、その分だけは開示してもらえる。

 ただ、今回のようなケースでは、守秘義務を課されること自体が、救済の道を閉ざす方向にしか働かないということもわかった。
 今回、相手方(学生)は、匿名掲示板などで本件ハラスメントの話題とともに私の悪口を書きまくっている。さらに、学内調停中の段階で特に守秘義務について注意喚起されていた状態で、本件ハラスメントの話題を、訴訟掲示板やこのblogにわざわざ書き込みにきて、私に守秘義務違反をさせる結果をもたらそうとした(まあ、即削除してアクセス禁止にしたが)。
 一方当事者がネット上で相手方を誹謗中傷すれば、公然性があるので、名誉毀損や侮辱で、刑事または民事の責任を追及し得ることになる。学外での社会的評価の変動への対処は、最初から学外でやるしかなく、学内手続で収めようというのはそもそも不可能である。ところが、法的措置をとるには、相手のやったことをある程度は詳しく述べねばならず、守秘義務のためにそれが妨げられると、救済のための手続に支障を来す。また、名誉毀損の場合は、反論を公然と述べることで、対抗言論によって名誉の回復を図るかわりに訴訟はしない、という、より穏当な解決策も考えられるところ、守秘義務のためにそれができないとなると、訴訟以外に救済の道が無くなってしまう。

 さてどうしたものか、というのが今思案していることである。

 大学が守秘義務を課し続けると、法的手段をとった場合、いつ守秘義務違反で勤務先に後ろから撃たれるかを気にしながら手続をすることになりそうな気が。それなら、当事者の対立が激化して学外で存分に攻撃防御する以外に手がなくなっている状態で大学が守秘義務を課す意味が無いだろうといったことを主張して、守秘義務を外せと言ってみたいが、そういう形での紛争なんてこれまでにあったっけか、とか……。

 今回は、大学相手に争う必要は無さそうだが、墨塗りのパターンを見ていると、これがもしもっと悪質なでっち上げだった場合、相手が何をやって他人を陥れようとしたかを立証するのが難しくなるかもしれない。相手が同じ手で情報開示をかけた結果を出してくれば、2つを突き合わせて報告書の復元完了、となるのだが……。
 せっかくこういう案件にぶち当たったのだから、今後のこともあるし、どういうパターンがあり得るか考えておきたいなぁ。

 ちょっと参考になりそうな手持ちの本でも読み返して……と思ったら、「名誉・プライバシー保護関係訴訟法」は品切中でえらい価格に(大汗)。昔買っておいて良かった……。

【追記】
 類似のでっち上げというか、言いがかりに近い形でハラスメントの加害者にされた教員がどう闘うか、ということの参考例として、いろいろやったことを可能な限り公開していくつもりで書いているのだけど。
 情報公開法を使った結論は、不開示の理由として、

独立行政法人等の情報の公開に関する法律第8条の規定により本件開示請求に係る法人文書の存否について論じることなく、請求を拒否します。

とあった。8条がどうなっているかというと、

(法人文書の存否に関する情報)
第八条  開示請求に対し、当該開示請求に係る法人文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、独立行政法人等は、当該法人文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。

であるので、ハラスメントの申し立てがあったこと自体が不開示情報ということらしい。これについては、私の開示請求のかけかたが個人を特定する形だったので、当然といえば当然である。別のやり方で近日中に試してみて、きちんと運用されていることをチェックするつもりである。 ところで、開示請求をかけたのが平成20年10月28日、決定通知書が出た日付が平成20年11月28日。ところが、本部の事務が私にこの決定を手渡したのが、平成21年1月29日であった。こんな間延びした手続きをやっていることの方が問題である。異議申し立てをしづらくするためにわざとに延ばしたのかと思ってしまう。まあ、本気で争えば、書類の日付は先でも知らされたのが後で、日付を基準にして考えたのでは異議申し立てのしようがなかった、とやることになるのだろうけれど。しばらく、情報公開関係の手続きをやってないので、最新のテキストやら判例やらを早々に調べて、穴が無いか検討することにする。
 保有個人情報の開示の方が、むしろかなり変なことになっている。

開示しない部分及び一部を開示しない理由
1 次の事項については、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(以下「法」という。)第14条第2号の理由により不開示とします。

 開示請求者開示請求者以外の個人名、役職名、ブログ掲載文書など。

2 次の事項については、法第14条第4号および第5号ハの規定により不開示とします。

 関係請求者以外の調査委員会記録、相談内容など。

 相手方の相談内容や個人名の不開示はわかるとしても、ブログ掲載文書ってのは……。普通のブログならネット上で全世界に向けて公開済み(下手すりゃ魚拓がとられたりwebarchiveに入ったりしている)のはずだが、そんな情報が、個人情報保護を理由に大学からは出せないという、かなり変なことになっている。また、今回、個人情報をblogコメント欄に書いたのは相手方で、相手方本人の個人情報が書かれた。本人が公開を意図して書いた本人の個人情報を、大学がしゃしゃり出て不開示にするというのもやっぱり変な話である。

 この開示のパターンを見て少し考え込んでいる。
 仮にでっち上げが成功し、大学の調査委員会をだまくらかして教員処分にこぎつけたとして、やられた教員が反撃しようと思っても、事前に調査委員会の記録を取り寄せることはこの手続きでは不可能ということになる。ただ、委員会の結論部分は開示されているので、判断を不服として争う場合、「そういう判断がなされた」という証拠であれば出せることになる。
 民事なら訴えてから当事者照会や弁護士照会をかけるという手もあるが……。第三者に説明できて、あとからひっくり返されないだけの情報を先に確保しないと、戦略が定まらないと思うのだけど、なかなかいくつもハードルがあるなぁ。