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核化学夏の学校

Posted on 8月 26th, 2008 in 未分類 by apj

 核化学夏の学校で講演。
 水の基礎的な物理化学+ラマンやブリルアン散乱などの研究の話+ニセ科学の話。3時間あったのでいろいろ話ができた。

 核化学の方でも、それなりの年配の偉い先生のところには「この製品の推薦文を1行でいいので書いて下さい」ってなお願いが来ることがあるそうで、うっかり頼みをきいてしまうとえらいことになるだろうなぁ、という話が出ていた。

 開催場所が蔵王温泉だったのでバスで出かけたが、ずっと曇っていて山頂の方は霧が出ていた。気温も低かった。実は蔵王温泉の温泉街を見るのは初めてだったり。私の方は仕事で日帰りなので、温泉どころではなく撤収したが、地元で気軽に行ける場所だと却って遊びに行かないという……。

【不謹慎】裁判員用鉛筆

Posted on 8月 25th, 2008 in 未分類 by apj

 暗黒通信団という、コミケにネタ本を出しているサークルのMLに入っているのだが(こんな説明になるのは、入ったはいいが暗黒通信団が一体何をしている団体なのかさっぱりわからないからである)、この度、このサークルが「裁判員用鉛筆」なるものを出した。夏コミで試験販売し、本格的な販売は冬コミの予定。
 普通の鉛筆の平らな6面に、「【無罪】【懲役】【死刑】【無罪】【無期懲役】【懲役】」「5年 10年 15年 20年 25年 30年」と印刷してあり、「暗黒通信団謹製」「裁判員用鉛筆」とある。
 ちょっと前に、MLで「裁判員制度の問題点」という話題が出て、もちろん真面目に議論していた。途中で、「判断に迷ったらどうするんだろう?」って話になって、私がつい「マークシート世代が既に働き盛りに達しつつあるので、判断に迷ってかつ何か答えなければならなくなると、鉛筆を転がして決める奴が続出しそうな気がする。」ってツッコミを入れた。これがきっかけで、本当に専用鉛筆が作られた。添付の使用方法は次の通り。

暗黒通信団謹製★裁判員エンピツの使い方
1.幸か不幸か裁判員になってしまったら、法律と良心に従って、判断してください。
2.どうしても判断に迷ったら、エンピツを転がします。
3.もし【懲役】と出たら、もう一度転がすと年数も選べます。
注意:自分が担当した事件については他言してはなりません。
もちろん、結果がエンピツによるものであってもです。
ですから、安心してお使いください。

 なお、通信団としては、真面目な方のサポート文書として、「刑事訴訟法入門」も夏コミに出している(ロースクールの院生が書いたもの)。

 この制度を学ぶための市販の解説書としては「解説 裁判員法 立法の経緯と課題」がある。また、裁判員に選ばれてしまった人向けの参考書としては、「裁判員のための刑法入門」が手頃である。
 制度に問題山積みだということに対しては、エンピツを眺めて苦笑しつつ、真面目な方の本できっちり勉強して対応するのが、シャレとネタのわかる大人の行動ってことで……。

占師に相談?

Posted on 8月 24th, 2008 in 未分類 by apj

 Yahoo経由毎日新聞の記事より。

<個人情報>担任が占師に児童の障害相談 秋田の小学校
8月24日18時39分配信 毎日新聞

 秋田県男鹿市の小学校に勤務していた男性教諭(40)が、特別支援学級の男子児童について、保護者に無断で名前や障害の程度などを占師に告げ、治療方法を相談していたことが分かった。教諭は「子供の障害が良くなればと考え、相談した」と市教委に説明している。

 市教委学校教育課によると、教諭は07年初め、神奈川県内の占師を訪問。児童の名前や生年月日、障害の内容などの個人情報を伝え、「どうしたら良くなるか」と占いを申し込んだ。インターネットの「病気が治った」という書き込みを見て、この占師を知ったという。

 教諭が同4月、「占いで、岡山の治療師のところに行けば治る可能性があると言われた」と保護者に話したため、不審に思った保護者が学校に相談して発覚した。市教委と教諭は保護者に謝罪し、占師に連絡して個人情報を削除してもらったという。

 教諭は06年4月から同校の特別支援学級を担任しており、今春に県内の他の学校に異動した。同課は「保護者に無断で個人情報を漏らし、占師に頼ったことは不適切だった」と話している。【百武信幸】

 個人情報云々以前に、「インターネットの病気が治ったという書き込みを見て、占師に相談した」という行為の方がツッコミポイントとしては重要な気が……。真面目に困っていた気持ちはわかるとしても、解決策がなんでそうなるんだと。情報の信頼性の評価とか、合理的に考えないといけないのに占いを頼るという、判断力の根本的なところが完全にズレているってことの方が、教師として問題なのでは。

新聞記事が信用ならないという例

Posted on 8月 24th, 2008 in 未分類 by apj

 後期担当の共通教育でも使えそうなネタなので。
まずは、YOMIURI ONLINEの記事

カレーを食べて記憶力アップ…アルツハイマー予防に期待

 武蔵野大は18日、米ソーク研究所との共同研究で、カレーのスパイスの一種ターメリック(ウコン)から作った化合物に記憶力を高める効果があることが動物実験でわかった、と発表した。

 アルツハイマー病など脳疾患の予防などに役立つ成果として注目される。

 同大薬学部の阿部和穂教授らは、インドでアルツハイマー病の患者が少ないことに着目。その秘密は食生活にあるとして、同国の代表的料理カレーに含まれる様々なスパイスの効果を調べたが、ターメリックに、加齢などによる脳の神経細胞の損傷を防ぐ働きがあることを確認したにとどまった。そこで研究チームは、米ソーク研究所がターメリックの成分(クルクミン)から作った新化合物「CNB―001」の効果をラットを使って調べた。

 その結果、ターメリック由来の化合物を飲むと、飲まないラットに比べて、記憶力が高まっていることが観察できた。阿部教授は「新化合物は、脳の記憶にかかわる海馬部分を直接活性化している可能性が高い。今後は、安全性を確認し新薬の開発を目指したい」と話している。
(2008年8月19日02時42分 読売新聞)

 そしてこちらが武蔵野大学による発表

<2008年8月19日~>
● クルクミン誘導体に関する研究成果が新聞で紹介される

 Neurobiol. Agingに発表されたクルクミン誘導体CNB-001の記憶向上作用に関する研究成果が新聞で紹介されました。

・2008年8月19日(水)読売新聞 37面、『「ウコン」に記憶力効果 / アルツハイマー予防に期待』↓
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この報道を受けて、一部で「カレー(またはウコン)を食べると記憶力が良くなる」という誤報が出回っているようですが、事実は以下のとおりです。
・私たちが研究を進めるにあたり、インドでアルツハイマー病患者が少ないという知見も多少参考にはしましたが、私たちの研究成果はカレーとアルツハイマー病の関連性を裏づけるものではありません
・私たちは、カレーに含まれる様々なスパイスの効能を調べたことはありません。ターメリック(またはウコン)に含まれる天然化合物「クルクミン」と、それをヒントにして合成した新規化合物「CNB-001」の作用を調べただけです。
・私たちは「クルクミン」に記憶向上作用を認めていません。またクルクミンのデータは論文発表していません
・私たちが今回論文発表したのは、CNB-001という新薬の効果です。CNB-001はカレーやウコンには含まれません。人工の化合物です。
・カレーやウコンを食すると記憶力が良くなると主張した覚えはありません。

誤解のないようよろしくお願いします。
なおより正しい情報は以下に記載されています。ご参照ください。
武蔵野大学からのニュースリリース[共同通信PRワイヤー]
→実際の論文はこちら[ScienceDirect – Neurobiology of Aging]

 ということで、ScienceDirectは大学経由でしか本文を読めないので、とりあえず共同通信PRワイヤーの記事を引用しておく。見やすくするために、一部、改行位置の変更を行った。

2008年8月18日
武蔵野大学

.             スパイスで記憶力向上!?             .
.    未来の「認知症治療薬」として期待の化合物『CNB-001』を発見     .
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
武蔵野大学(東京都西東京市:寺崎修学長)薬学部 阿部和穂教授が、ターメリックの含有成分からヒントを得て合成した化合物『CNB-001』にマウスの記憶力を向上させる効果があることを発見 しました。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

インドにはアルツハイマー病患者が少ないという疫学データがあります。
ひとつには、アルツハイマー病発症の最大の危険因子が「年齢」である(=長生きすればするほど罹る危険率が高くなる)ため、平均寿命の短いインドでは発症率が低いという理由が考えられます。しかしその一方で、インド独特の「食」に理由があるのではないかとも考えられています。――そうです。カレーです。

カレーにはさまざまなスパイスが含まれており、健康効果があると言われています。その中でも、ターメリック(=ウコン)にはクルクミンという化合物が含まれており、肝臓の保護作用などが広く知られています。また脳に対しては、抗酸化作用による脳保護効果、さらにはアルツハイマー病の原因物質と目されている「アミロイドβ蛋白」の蓄積を防ぐ効果があり、クルクミンの薬効研究はアルツハイマー病治療または予防薬の開発に役立つのではないかと考えられてきました。

そのことに目をつけた本学薬学部の薬理学研究室(阿部和穂教授)では、米国ソーク研究所のデビッド・シューベルト博士との共同研究で、クルクミンと誘導化合物の脳に対する作用を研究してきました。その結果、クルクミンには神経を保護する効果が確認できましたが、直接記憶力を高める作用は認められませんでした。そこでクルクミンの化学構造を少しだけ変えた化合物を作ったところ、神経保護効果に加えて、記憶力を高める作用が発見されました。その化合物は『CNB-001』と名づけられました。

この研究成果はすでに老年医学分野のトップジャーナル“Neurobiology of Aging(老化の神経生物学)”(インパクトファクター5.599)に発表され、2008年7月17日付で、印刷媒体に先立ってオンラインで公開されました。論文の概要は以下のとおりです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(1)ラットの脳から記憶形成に関与する脳の「海馬」を取り出してスライス標本を作製し、「長期増強(Long Term Potentiation:以下LTP)」の値を計測したところ『CNB-001』溶液を与えた場合にLTPが起こりやすくなることがわかった
(2)ラットに “物体再認試験”を行ったところ、『CNB-001』を飲ませたラットは一度見た物体をよく覚えていることがわかった
(3)『CNB-001』の作用を調べたところ、記憶に関わる「Ca2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII (CaMKII)」という酵素を活性化することが明らかとなった

[参照]SienceDirect Neurobiology of Aging
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『CNB-001』は、飲んで有効で、従来にないメカニズムで海馬を直接活性化して記憶形成を促進する新薬として、将来の新しい認知症治療薬候補として期待されます。

 ここからわかることは、新聞記事が如何に真実と異なった印象を与え、かつ、間違った結論に誘導するような書かれ方をするかということである。
 読売ONLINEの見出しだけを見れば、カレーをよく食べるグループとそうでないグループの間でアルツハイマー発症率に違いがあるといった、疫学調査の結果があるかのような印象を与えるものになっている。新聞記事の見出しも、ウコンを摂取したグループとそうでないグループの間で記憶力に差があったという実験結果があるかのような印象を与えるものになっている。さらに、「ウコンから作った化合物」とあるが、これも間違いで、化合物を合成するにあたってウコンに含まれている成分をヒントにはしたが、実験に使われたのは、人工合成された化合物であり、ウコンの成分から作られたものではない。
 正確なところは、後の正しい方の記事を見てもらうとして、今回の件は、事実がいかに歪められてセンセーショナルな形で一般の読者に示されるかということの良い例となっている。

 もし、インチキ健康法に荷担するような研究グループであれば、YOMIURI ONLINEの記事が出たら、その後はどこぞの企業と早速手を組んで、「記憶力向上のウコンのナントカ」といった製品を出し、宣伝にも登場するという展開になるだろう。しかし、武蔵野大のグループは、間違った印象を与える記事であることをきちんと説明した。これが、まともな研究者の普通の対応である。
 動物実験しか終わっていなかったり、ヒトに対して十分な試験をする前の段階で、企業と組んで健康関連グッズや健康食品を作って売る側になるというのは、まともな研究者のすることではない。まともな研究者であれば、研究内容についての誤解や拡大解釈が世の中に広まるのを防ぐものである。

蛍光赤ペン届いた

Posted on 8月 22nd, 2008 in 未分類 by apj

 蛍光赤のペンを探索中、の続き。
注文しておいたサクラのムーンライト蛍光レッドが届いた。
 色合いは、明らかに蛍光ピンクとは異なるが、ユニボールシグノよりは若干ピンクに近い色合い。ユニボールの方は朱が強いという感じ。また、ユニボールよりもインクの透明度は低く、ペン先も太い感じ。
 欲しかったものとかなり近い色なので、まあ満足かな。もう少し細いペンのものの方が、書き込みするには便利なのだけど。

磁気活水器に注意喚起

Posted on 8月 20th, 2008 in 未分類 by apj

 Yahooニュース経由、時事通信の記事より。

「磁気活水器」で注意喚起=トリハロメタンなど除去されず-国民生活センター
8月20日17時31分配信 時事通信

 国民生活センターは20日、発がん性が疑われている化学物質のトリハロメタンや塩素の除去機能を持つと宣伝、販売されている「磁気活水器」6機種について、そうした機能は認められなかったと発表した。
 テスト対象機種はインターネットなどで、水道管や蛇口に取り付けるだけで水道水中のトリハロメタンや塩素を除去すると宣伝していた。しかしテストの結果、6機種すべてでこれらの物質の除去効果は認められなかった。このため同センターは消費者へ注意を呼び掛ける一方、「消費者に誤認を招く表示」があるとして、公正取引委員会に排除命令などの措置を取るよう要望した。

 確かに宣伝に無理有りまくりだわな。

【追記】国民生活センターの当該情報へのリンク

大野病院事件で加藤医師無罪

Posted on 8月 20th, 2008 in 未分類 by apj

 毎日.jpの記事より。

大野病院医療事件:帝王切開の医師に無罪判決 福島地裁

 福島県大熊町の県立大野病院で04年、帝王切開手術中に患者の女性(当時29歳)が死亡した事件で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた同病院の産婦人科医(休職中)、加藤克彦被告(40)に対し、福島地裁は20日、無罪(求刑・禁固1年、罰金10万円)を言い渡した。鈴木信行裁判長は、最大の争点だった胎盤剥離(はくり)を途中で中止し子宮摘出手術などへ移行すべきだったかについて「標準的な医療水準に照らせば、剥離を中止する義務はなかった」と加藤医師の判断の正当性を認め、検察側の主張を退けた。

 加藤医師は04年12月17日、帝王切開手術中、はがせば大量出血する恐れのある「癒着胎盤」と認識しながら子宮摘出手術などに移行せず、クーパー(手術用はさみ)で胎盤をはがして女性を失血死させ、医師法が規定する24時間以内の警察署への異状死体の届け出をしなかったとして起訴された。

 争点の胎盤剥離について、判決は大量出血の予見可能性は認めたものの、「剥離を中止して子宮摘出手術などに移行することが、当時の医学的水準とは認められない」と判断した。医師法21条については「診療中の患者が、その病気によって死亡したような場合は、届け出の要件を欠き、今回は該当しない」と指摘した。

 医療行為を巡り医師が逮捕、起訴された異例の事件で、日本医学会や日本産科婦人科学会など全国の医療団体が「結果責任だけで犯罪行為とし、医療に介入している」と抗議声明を出すなど、論議を呼んだ。公判では、検察、被告側双方の鑑定医や手術に立ち会った同病院の医師、看護師ら計11人が証言に立っていた。【松本惇】

 【ことば】癒着胎盤 一般に分娩(ぶんべん)後、胎盤は自然に子宮壁からはがれるが、胎盤の絨毛(じゅうもう)が子宮筋層に入り、胎盤の一部または全部が子宮壁に癒着して胎盤がはがれにくくなる疾患。発生率は数千~1万例に1例と極めて低い。

 ◇県警刑事総務課長「捜査を尽くした」
 福島県警刑事総務課の佐々木賢課長は「県警としては捜査を尽くしたが、コメントは差し控えたい。細かい争点については(裁判所の判断が)まだ分からないので何とも言えない。県警は医師に注意義務があるとして検察へ送ったが裁判所はそう認定しなかった」と話した。

 ◇産科婦人科学会理事長「救命医療の確立目指す」
 吉村泰典・日本産科婦人科学会理事長は「被告が行った医療の水準は高く、医療過誤と言うべきものではない。癒着胎盤は極めてまれな疾患であり、最善の治療に関する学術的な議論は現在も続いている段階だ。学会は、今回のような重篤な症例も救命できる医療の確立を目指し、今後も診療体制の整備を進める。医療現場の混乱を一日も早く収束するため、検察が控訴しないことを強く要請する」との声明を出した。

 この話題をこれまでここで取り上げたことは無かったが、ほぼ毎日見に行く医療系blogのいくつかで、実はずっと関心を持って見ていた。
 普通の技術レベルを持っている医師が標準的な治療方法をとったにも関わらず、患者が死んだら刑事罰を喰らう、というのでは、医師は誰一人やっていけない。人間はいつかは何かの理由で死ぬわけで、医療に100%の成功率というのはあり得ない。また、人体には個人差が相当あるので、画一的に治療できるというものでもないだろう。超人的な注意義務を課すような無茶をしてはいけない。もし、医師の責任を問うとしたら、現在の医療の標準から著しく逸脱した治療を行ったり、標準的な医師の技術水準からかけ離れたレベルの低い治療を行ったりした場合のみであろう。
 亡くなられた方は気の毒だと思うし、生まれるなり母親を失った赤ちゃんは不憫だと思うが、人間にとってお産が本来危険なものであることは昔から変わっていない。まれに起きる不幸なことになった場合には、保険等の金銭的な救済措置で代替するといった形で、個人が引き受けざるを得ない不幸を和らげるといった方法しか無さそうである。

【追記】
 胎盤癒着は救命が難しい病気であるという解説が出ていた。

血液サラサラ実刑判決キター

Posted on 8月 18th, 2008 in 未分類 by apj

 asahi.comのニュースより。

「血液さらさら」偽り腕輪販売 元社長に懲役5年6カ月

2008年8月18日13時4分
 血液がさらさらになるなどと偽りブレスレットを高額で販売したとして、組織犯罪処罰法違反の罪に問われた元健康器具販売会社社長、梶本稔被告(61)=広島市南区=に対し、千葉地裁松戸支部は18日、懲役5年6カ月(求刑懲役7年)の判決を言い渡した。伊藤正高裁判長は、「中高年の健康不安につけこんだ極めて巧妙で悪質な犯罪だ」と述べた。

 共犯の罪に問われた元社員ら3人もそれぞれ懲役4年、同2年10カ月、同2年の実刑判決を受けた。判決によると、梶本被告らは06年1月から11月にかけて、全国27カ所の特設会場で、血液改善に効果があるように見せかけたブレスレットを38人に売り、1391万円をだまし取った。

 会社ぐるみで他人を欺してインチキ健康グッズを売りつけたりすると、組織犯罪処罰法にひっかかることになるという例。この法律が出来た頃に、「暴力団対策の法律だなどと思っていると大きな間違いで、悪徳商法をやった会社の社長役員従業員まで一気にしょっ引かれるぞ」という話が悪マニさんのところで出ていたのだが、やっぱりそうなった。
 元社員3人とあるが、この手のチンケなインチキグッズを売るような会社は、規模も小さいことが多いので、そういう会社でうかつに販売に荷担していると連座でしょっ引かれる範囲に入ってしまう可能性がある。
 会社内でブレスレットがどういう扱いだったかはっきりしない(幹部は嘘と知っていたが末端には信じさせていたのか、末端まで嘘と知って売っていたのか?)のだが、選別眼を持たないまま社会に出て、この手の会社にうっかり就職して仕事をすると、前科者になってしまう可能性もあるわけで、そういうトラブルに巻き込まれないためにも、学生達には、インチキをインチキと見抜けるリテラシーを身につけて社会に出て欲しいと思う。

寒い

Posted on 8月 17th, 2008 in 未分類 by apj

 暑さ寒さも彼岸までっていうけど、さすがに今日はちょっと度が過ぎているような気がする件。夕方買い物に出たら寒かった。気象庁発表では、山形の気温は、日が暮れてから20℃を切ってる。
 霧がでたりして湿度が高いから、エアコンはドライにしてるけど……。

【追記】
 彼岸どころかお盆真っ盛りだというに……orz。

業務用冷凍冷蔵庫のその後

Posted on 8月 16th, 2008 in 未分類 by apj

 まともな冷凍冷蔵庫を購入したいが、ドアありまくりのややこしいものを買うつもりはないので、業務用に目を付けたのが今年の5月頃。ホシザキのが良さそうということで、カタログを取り寄せたりネットで調べたりして検討していた。
 結論からいうと、次の理由で業務用はちょっと無理だろうということになった。
 家庭用との最大の違いは、排水と重量である。
 業務用冷凍冷蔵庫の霜取りの排水は冷蔵庫の下から出す方式で、床に排水口を作って運用することが前提である。ただ、店舗によっては、排水口が無いこともあるので、蒸発装置をとりつけるというオプションも用意されている。しかし、排水量が多いために、蒸発装置が故障したり、取り付けのネジが外れたりといったことがあると、床が水浸しになり、メーカーとしても迅速な対応ができないため、あまり勧めていないということである。
 次の問題は重量である。ステンレス製のため、購入候補にしていた一番小型のものでも100kg近い重さがあり、これを4本の脚で支える。すると床の耐荷重が問題になる。
 電力については、電力会社や施設と相談すれば対応可能だろう。
 たくさん入って能力も高いしシンプルだから、かなり惹かれるのだけれど、一般家庭に導入するには、台所に隣接した広めの土間(コンクリート打ち)に置く、といった形でないと無理だろうという結論になった。

 なお、取り扱っている業者さん3個所くらいに問い合わせをしたところ、2個所は全く応答が無く、丁寧な回答をくださったのは千葉の厨房センターのみであった。床の仕様の制限で今回は購入を見送るが、ここからは、とても丁寧で詳しい説明をいただいた。今更私がレストランを営業することは多分無いであろうが、もし仮にそういうことがあったら、機器はここで揃えたいと思った。これから開業する方に、購入先としてお勧めしたくなるような応対をしていただいた。