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いたちごっこの予感が……

Posted on 6月 12th, 2008 in 未分類 by apj

 CNET Japanより

総務省がネットの犯行予告を自動検知するシステム開発に着手
Emi KAMINO
2008/06/12 17:46

 総務省がインターネットや携帯電話の掲示板に書き込まれた犯罪予告を自動的に発見し、警察など関係機関に速やかに報告するシステムの開発に乗り出す。東京・秋葉原での無差別殺傷事件を受け、6月11日に開かれた閣僚会議後に増田寛也総務大臣が明らかにした。

 開発されるシステムは、掲示板に書き込まれた犯罪や自殺予告を思わせる単語を抽出し、文脈からコンピュータが危険性を判断、信憑性の高い情報を警察に通報するという仕組み。秋葉原での事件で容疑者が犯行予告を携帯電話の掲示板に複数回にわたって書き込んでいたことから、事件の防止策として検討された。

 同省では研究開発費として、2009年度予算要求に数億円規模を盛り込む方針だ。

・パソコンに感染し、
・殺人予告や自殺の予告の文章をそれらしく生成し
・有名な掲示板にポストしまくる
ウイルスとの攻防戦の始まりではないかと……。

Geeklog:記事の年指定範囲を変更

Posted on 6月 12th, 2008 in 未分類 by apj

 フォーラムで質問してみたら既に回答が公開されていた

public_html/lib-common.php:
次の関数を探して,
function COM_getYearFormOptions( $selected = '' )
その関数内の次の行を探します。
for( $i = $start_year – 1; $i <= $cur_year + 5; $i++ )
10年前からの記事を入力したければ次のように修正します。
for( $i = $start_year – 10; $i <= $cur_year + 5; $i++ )

バイオシーパルスの件で取材

Posted on 6月 12th, 2008 in 未分類 by apj

 先週、インチキ波動転写水を売ったバイオシーパルスの件で、週刊新潮から電話取材があった。6月19日号に掲載された。
 カタログを4ページ分ほどfaxでもらって、それを見ながら電話ではいろいろ訊かれたのだが、記事になると省略されてしまって、多少不正確な部分もあるので、追加訂正をしておく。
 まず、140ページ。私が答えた部分で、

「水は磁石を近づけても動かないように、磁場の影響を受けません」

 この部分は省略しすぎである。正しくは次の通り。
 水は、弱い反磁性体なので、非常に強い磁石を近づけると、磁石から遠ざかる性質を示す。また、強い磁場をかけたところで、磁場の影響が後に残ることはない。バイオシーパルスの装置で使われた電磁石が作る程度の磁場では、おそらく見た目にも何の変化も無いはずである。弱い磁場では水に何の影響も与えないことは、マグティックスターラーという、磁石を使った実験道具で溶液をかき混ぜても、実験に何の影響もないことから明らかである(磁場が強い場合については、医療用のMRIによる健康被害が皆無であることからわかる)。

 もし、バイオシーパルスのカタログに書かれた、

命の根幹である「水」とあらゆるかたちあるものは、電気的(磁気的)信号によって律せられているという事実にもとづいて、水に電気的(磁気的)信号をインプリントし、飲むことで健康・元気をめざすという考え方です。

という理屈を認めるのであれば、電子レンジは全面禁止、とならないとおかしい。電子レンジによる加熱は、調理できるほどの電気的・磁気的エネルギーを与えているのだから、電子レンジで温めた水や料理には、電子レンジの2.45GHzの信号が大変強烈に「インプリント」されることになる。この信号が体によいという保証は何もない(バイオシーパルス的には、バイオシーパルスが装置への入力値として勝手に定めた数字の表が正しいということになるはず)ので、そんなものを飲んだり食べたりするのはもってのほかという話になるはずである。
 現実にはそのようなことはない。電子レンジで調理した水や食物には何の問題もないという客観的事実がある上に、バイオシーパルスも「電子レンジ禁止」とは言っていない。
 自らがカタログに書いた主張をちっとも信じていないし守ろうともしていないのは、当のバイオシーパルスの方である。

超常文献リスト

Posted on 6月 12th, 2008 in 未分類 by apj

 私は、JapanSkepticsの教育分科委員会のメンバーである。昨年、委員の先生が作った超常文献リストをネット公開、という話になり、私が水ヲチwiki(暫定版)で公開ページを作るはずだった。しかし、wikiに不慣れなのと訴訟で多忙なのと両方で、延び延びになっていた。
 それがやっと、Geeklogで作ったページで、表にまとめて公開することができた。ノンフィクションフィクションに分けてある。この1年に増えた分については、データをもらったら引き続き登録する予定。

 ゆくゆくは、委員会の他の先生方にも直接編集してもらえるような形にしたい。wikiでもいいのだけど、wikiは基本的に誰でも編集できる方向で作られているので、少数のメンバーのみがコンテンツをさわれるように仕組むのはどうもうまくいかない。編集合戦になっても元に戻せるのは分かっているが、四六時中監視するわけにはいかないし……。ということで、Geeklogの方に載せることにした。

メインページも何とか離陸……か?

Posted on 6月 12th, 2008 in 未分類 by apj

 GeekLogで設定してきたメインページも何とか離陸できそうな。
CML-ニセ科学・擬似科学について考えるcondensed matter研究者のページ
 まだ殆ど空っぽの上、ロゴの変更方法がわからなかったりして、見栄えの整備が遅れている。

今回の移転が池田信夫とは何の関係もない件

Posted on 6月 10th, 2008 in 未分類 by apj

 今回のblogの学外移転は、池田信夫とは何の関係もないので、勝手な勝利宣言をしないように(笑)>池田信夫。なお、池田信夫が私を脅した件は、チャラになったわけではない。

 なお、移転先のサーバは、実は、1年前から用意しており、i-foe.orgのサイトだけを先に置いていた。

 ところで、旧ブログで「池田信夫の不都合な真実」を作ってはどうかという提案があった。さすがに、学内に置いているサーバでそんなことをやるのは憚られたが、このたび、学外に移転したので(晴れて?)作ることが可能になった。mediawikiあたりを使うといいのだろうか。
 今は、主に使うCMSをGeeklogにしようかと思って設定中なので、そちらが落ち着いたらぼちぼち考えてもいいかもしれない。

 いずれにしても、勝手な言い分を並べ立てておいて、適当なところで勝利宣言をするといういつものパターンがまた行われたということなので、この件も「池田信夫の不都合な真実」にあてはまることは言うまでもない。

プレゼンのバックアップ

Posted on 6月 10th, 2008 in 未分類 by apj

 5号館のつぶやきさんのエントリーより。講義室で、パワーポイントの入ったコンピュータが動かなくなり、その場で復旧させたという話。
 私はMacユーザーで、Keynoteを使っているが、ごく希に、プロジェクターをつないでも画面が出ない、ということに見舞われる。そこで、作ったプレゼンファイルをpdfに変換して、USBメモリに入れておくようにしている。pdfならば、Adobe Readerさえ入っていればWindowsパソコンでも読み出せるし、フルスクリーンで表示すればスライドショーができる。エフェクト使いまくりのスライドだと見栄えがイマイチになるかもしれないが、何も出ないよりはずっとましである。

報道を見ながら……

Posted on 6月 10th, 2008 in 未分類 by apj

 通り魔事件の続報より。

 加藤容疑者と同僚男性(21)はすぐにうち解けた。麻雀に飲み会と、毎週のように遊んだ。親交を深めるなか、男性は容疑者の特異な趣味に気付いたという。

 「(加藤容疑者の)部屋はモノもなく、殺風景。ただ、同人マンガ誌が数冊置いてあった。カラオケに行ったときに歌うのはロリコン系のアニメソングばかり。『2D(アニメなど2次元世界)しか興味ない』と公言していたし、典型的なロリコンオタクでした」

 この程度で「特異な趣味」扱いされるのでは、同人誌が100冊近い上に豪ちゃんアニメの歌ばっかりな私は完全に異常者扱いになるわけだが……orz。
 ところで、「ロリコン系のアニメソング」ってどんなのをいうのだ?

 などと思っていたら、酔うぞさんところのエントリーで、zororiさんがコメントしておられた。

では、日常行動とネット書き込みの違いは何かというと、犯罪後に記録として書き込みが残っているということだと思います。これが結構目立つので後知恵的に利用できないかと素朴に考えるのだと思います。しかし、犯罪予防に利用するのは、その膨大な情報量からして無理だと感じます。

 それならば、動物の異常行動で地震予知をするとか、「虫の知らせ」や「予知夢」と同じ話ということになる。強烈に印象に残る何事かが起きた後、その直前に起きたことを思い浮かべると、何だか関連してそうに思えてくる。しかし、直前に起きたこと(動物が普段と違う行動をする、悪い予感がする、悪い夢を見るなど)は、実は日常でも普通に起きているが、それに引き続いて強烈な何事かが起きない場合にはそのまま忘れ去られてしまう。たまたま、印象にのこる出来事が引き続いて発生したら、さかのぼって(後付けで)関連づけられる。

諸刃のナイフは規制しても良いのではないか?

Posted on 6月 9th, 2008 in 未分類 by apj

 秋葉原通り魔事件の続報。凶器購入について。

【秋葉原通り魔事件】「2、3日前に決意」 福井市でナイフ購入か
2008.6.9 21:08
このニュースのトピックス:秋葉原通り魔事件

加藤智大容疑者と酷似した人物が、6日に福井市内の軍用品販売店で購入したものと同型のナイフ6本と警棒、黒手袋。左から3本目が「ダガーナイフ」
 7人が死亡、10人が負傷した東京・秋葉原の通り魔事件で、殺人未遂の現行犯で逮捕された派遣社員、加藤智大容疑者(25)が、警視庁万世橋署捜査本部の調べに「2、3日前に犯行を決意した」と供述していることが分かった。
 凶器のナイフについては「福井で購入した」と供述、捜査本部は所持品などからナイフ計5本と特殊警棒1本も押収した。
 福井市の軍用品販売店の店員が、加藤容疑者に酷似した人物に今月6日にナイフを販売したと証言。凶器は「ダガーナイフ」と呼ばれる両刃で殺傷力が高いナイフだった。
 ナイフを事件の2日前に購入している可能性が高いことから、捜査本部は計画性を裏付ける事実とみて調べている。

 ニュースによると、ダガーナイフは次のような形状のものである(左から2番目は片刃のようだが)。これが規制されていなかったということでちょっと驚いた。
!!$img1!!
 実際にナイフを道具として使う時は、ナイフの背の方に指を当てて作業することが多い。諸刃のナイフで同じことをすると自分の指先をケガするだけである。道具としては諸刃は使いにくい。結局、通り魔殺人事件の容疑者のやったようにハンドルを握って力任せに突き刺して切ったりするしかなく、凶器としては便利かもしれないが道具としてはイマイチということになる。
 肉きり包丁や刺身包丁だって片刃である。もし、道具として諸刃が便利ならば、伝統的に諸刃を使っているのではないか。鉈やら、軍用のブッシュナイフだって片刃である。
 じゃあ、本職(兵士)はどうしているのかというと、例えばM9 BAYONETといったものがある。先端は尖ってはいるが片刃で、ハンドルに近い方に鋸のがついている、いわゆるサバイバルナイフ型である。着剣して突き刺すという武器利用を前提にしても、片刃のサバイバルナイフ型のもので足りるらしい。ということは、諸刃のダガーは、武器以外に一体(普段の生活では)何に使えるのだ?と思うわけで……。
 片刃を規制されると使える道具が減って不便だが、諸刃を規制した場合にどういう問題が発生するのかがよくわからない。もっとも、見かけは派手ではない千枚通しの方が、弱い力で殺傷力を発揮できるので、通り魔になるような人はダガーナイフを規制したって別のものを使うのだろうけれど……。

いよいよ赤本に載る

Posted on 6月 9th, 2008 in 未分類 by apj

 「化学」2007年4月号に掲載された私の文章の一部が、倉敷芸術科学大学の2008年度の生命科学部生命科学科の推薦入試の基礎学力試問で使われた。問題は全部でI,II,IIIと出て、I,IIが選択、IIIが全員回答で、私の文章はIIIに使われた。内容は、水伝批判のうち、中谷ダイヤグラムについて説明した部分で、TOSSが広めたとか、AERAの批判記事がきっかけでTOSSのサイトから削除されたといったことが書いてある。
 この文章の使用許諾を求める手紙が教学社から来た。教学社というと、大学入試過去問集、通称「赤本」を出している会社で、赤本に載せたいという連絡である。私も受験の時は赤本にはお世話になった。さぼりだったから十分過去問研究をしないで試験に臨んでしまったのだけど。掲載の方は、勿論快諾の書類を書いた。

 大学に勤めている人にとっては「作った問題が赤本に載る」は別に珍しくもなんともない。しかし、「自分が書いた文章が試験問題に使われて載る」は、何だか貴重な経験のような気がしてくる。大学入試で赤本のお世話になっていた時は、載る側になるとは思わなかったし、書いた文章が載ることは想像もしていなかった。