マグローブ株式会社という、磁気活水器の会社が、掲示板の運営に圧力をかけまくっている。削除要求が出たコメントをここに引用しておく。この程度の、違法でも何でもない内容を削除させようとするというところに、この会社の性質が表れている。
なお、私は、この会社と法的紛争の当事者であるということを念のため明らかにしておく。
昨日、削除依頼があった掲示板の内容は、次のようなものである。
[25196] マグローブの構造上の疑問点
mimonのコメント
現在進行中の裁判関係の掲示板に書いた内容と重複するのですが、
http://www.i-foe.org/h19wa1493/bbs/tree.php?n=51
今のところ、裁判で技術的なことを取り上げられそうにないので、こちらの掲示板にコピペします。
もともと、私の書いたことですので、引用符号(>)は、付けません。吉岡氏のホームページのネタにならなければ良いのですが。
先日(10月25日)開催された、マグローブの説明会の資料の中で、
http://www.minusionwater.com/biwakomesse.htm
断面の略図が載っていますが、本当に、接水部がステンレスの角パイプなのですね。ステンレスといっても、多分、一般的なSUS304あたりを使っていると思われます。角パイプに内圧がかかると、その角の内側には、大きな引っ張り応力が加わり、オーステナイト系ステンレスでは、応力腐食割れが発生しやすいです。私だったら、真っ先に塩化マグネシウムを使った加速試験を実施して、問題なくても、やはり、耐応力腐食性の高いSUS316LかSUS315J2を使うところです。
ステンレス鋼の応力腐食割れ試験方法については、JIS G0576が参考になります。
http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html
内側の管に孔があいても、外には水が漏れない構造のようですが、ネオジム磁石や鋳鉄は、いくら鍍金をしていても、ステンレスに囲まれて接水すれば、早期に腐食してしまいます。
吉岡氏は、京大工学部卒らしいので、その辺は考慮していると思いたいのですが・・・。
[25197]もし、一般向けの解説が可能でしたら追加を
apjのコメント
>オーステナイト系ステンレスでは、応力腐食割れが発生しやすいです。
多分、一般の人は、ステンレスにいろんな種類があって、耐久性にも違いがあるということを詳しく知らないのではないかと思います。私も、合金材料の特性に詳しいわけではありません。手軽に知るには、どんなものを見たらいいでしょうか。
>ネオジム磁石や鋳鉄は、いくら鍍金をしていても、
>ステンレスに囲まれて接水すれば、早期に腐食してしまいます。
これで引っ掛かったのが、「磁気活水器で防食効果があった」とされるケース一般をどう考えるかということです。
先日、水商売ウォッチングの方に、磁気活水器で効果があったケースをきちんと調べたら亜鉛板の効果だったり併用する濾過装置の効果だったりした、という文献を紹介しました。
業者が知らずに耐応力腐食性の弱い材料を使ってしまったために磁石ともども腐食が起きたとして、その現象が、亜鉛の犠牲陽極を使ったのと同じ効果を水道管にもたらすのではないか?ということです。「効果有り」と判定されたケースで、実は磁気活水器自身が水道管の犠牲陽極となっていた、というものが混じっているのではないかと思うのですが、この可能性はあるのでしょうか。
[25198]ステンレス鋼の手軽な解説
mimonのコメント
> 手軽に知るには、どんなものを見たらいいでしょうか。
「手軽に」というと、とりあえず、新日鉄の解説から入ったらいかがでしょうか。
http://www5.mediagalaxy.co.jp/nssc/products/index.html
さすがに、応力腐食割れなんていうマニアックな話題は、載っていなかったと思います。新日鉄、JFEスチールなど各社が、ステンレス鋼のカタログをホームページに載せていますので、詳しくは、そちらをダウンロードして、ご覧ください。
新日鉄↓
http://www5.mediagalaxy.co.jp/nssc/products/shohin/koushu.html
JFEスチール↓
http://www.jfe-steel.co.jp/products/list.html#stainless
> 実は磁気活水器自身が水道管の犠牲陽極となっていた
磁気活水器の内管と、配管の材質の組み合わせにより、その可能性はあります。
マグローブの場合、角があっても、一応ステンレス鋼ですので、鉄管(SGP(JIS G3452)など)に対して犠牲陽極になることはないと思います。内管が腐食して、孔が開いた場合に、配管を保護する働きがあるのか、可能性はありますが、期待はできません。磁石や鋳鉄にされている鍍金の質により、挙動が異なるからです。
というか、壊れることで効果が出るような設計をしてはいけません。