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戦果

Posted on 6月 28th, 2007 in 未分類 by apj

 proxy除けのため、blogのトップを出す前に、blacklistを調べて、見つかったら却下するというのを仕掛けてみたのだが……。今日一日で400件ひっかかった。
 トップページを表示させてから、tb直前のところで引っかければ、spam tbが何件きているかわかるはずだが、それも面倒なので、トップページを表示させる前にチェックして、載っていたらコンテンツ自体を返さないようにして運用している。
 昨日はアクセスが多かったが、ちょっと前の平均が3000件/日、今日のアクセスが2500件ということは、アクセスの5分の1程度が怪しいサイトから来ていたことになる。
 blog独自のspam除けもあり、英文のみのtbは受け付けないようにしているから、blacklistチェックをする前も、そっちで引っ掛かけて消滅させていたのが相当数あったのかもしれない。
 意外だったのが、日本語のエロサイトtbがさほど減らないことで、一日数件ある。もともと少ないから、tb承認制にしてからは気にならなかったのだが、どんどん新しい送信元が登場しているということなのだろうか。

ふぉるしい

Posted on 6月 27th, 2007 in 未分類 by apj

 mixiのトピで見つけたのでメモがわりに。
「ギリギリ科学少女ふぉるしい」の”ふぉるしふぃえいぶるパラノマふぇのみな” は、”falsifiable para-normal phenomena”(反証可能な超常現象、ポパー)だそうで。

アクセス制限

Posted on 6月 26th, 2007 in 未分類 by apj

 昨日あたりから、粘着さんがさらにわいて出たので、もう少しきちんとアクセス制限することにした。

1)http proxyを通しての閲覧は、ne.jp以外のjpドメインについてのみ許可する。
2)DNSを逆引きできないホストからのコメント投稿はすべて拒否する。
3)blacklistに出てるところからのアクセスは却下(トラックバックも却下)。

で運用している。最初は1)だけで何とかなるかと思ったのだが、変なポートを空けているproxyが海外にたくさん見つかり、チェックするポートを一体どこまで増やしたらいいのだ?ということになってしまった。ただ、そういう怪しいサーバは逆引きできないものばっかりだったので、この2つのルールでほぼシャットアウトできるだろうと踏んでいる。これですり抜けるものがあったら、個別に規制することになっても、そんなに数は多くないから楽だろう。
 なお、IP指定でまとめて通すことも可能だし、他のドメインでもまとめて通すことは可能なので、この範囲は通した方がいい、というものがあったら教えてください。検討します。

【追記】マニュアルだけではやっぱりどうにもならんから、blacklist併用でやって様子を見ることにした。
【さらに追記】blogのトップを出す前に、blacklist判定をかけてるログを見たら、blacklist掲載サイトからのアクセスが多くてびっくりした。訪問者数として数える前にチェックしているので、明日から、blacklistからのアクセスはカウントされなくなるはず。これでどれだけ減るか……。

Fは不人気なのか?

Posted on 6月 25th, 2007 in 未分類 by apj

 シャープペンの芯で、Fを愛用しているのだが、それなりに充実した文房具屋でないと置いてない。HBは定番としても、H、B、2Bあたりが主である。Fは人気がないのだろうか。HBだとちょっと柔らかすぎ、Hだと固すぎと感じるときに、Fがちょうどいいんだけどなぁ。ただ、最近は「HBハード」なんて商品もあるから、何だか微妙ではあるが。
 新しいシャープペンを買ったとき、大抵 HBらしき芯が仕込まれてる。サービスのつもりで数本入れてくれてるんだろうけど、捨てるのももったいないし、使い切らないとFに切り替えられないしで、どうしたもんかと。

お肌(爆)

Posted on 6月 24th, 2007 in 未分類 by apj

 昔から「(顔の)肌がキレイ」と言われることが多かった。大抵は、この後に「どうすればそんなにキレイな肌になるの?」と続く。半分お世辞、残り半分はどうやら秘密の化粧品や洗顔法の情報を期待しているらしい。ただ、私にとって、これほど困る質問もない。訊かれたらウソを答えるわけにもいかないから、正直に答えることになる。
「朝、顔を洗わないんです」
 そもそも化粧をしない、だからクレンジングクリームであれこれ落とす必要もない、すると必要以上に脂を取り除かない、従って脂補給のため余分に何かを塗る必要もない、結局毎晩シャワーやお風呂の時にお湯で洗うだけで十分(洗顔フォームは使わない)、というプロセスでずっとやってきている。自分では、自分の肌にも合っていて合理的な行動だと信じているが、世間的には多分違う。
 つまり、肌の手入れ方法を訊かれて正直に答えるたびに「私はずぼらでものぐさです」と宣言しているに等しいわけで、とにかく恰好が悪い。そしてこちらが恥をしのんで正直に答えたのに、「そんなお肌の手入れ方法はとても真似できない」と言われてしまう。ひどい話だ。実践してみる勇気がないなら、最初から、「顔の肌の手入れの方法なんか他人に訊くな」と思うんだが。

ご当地戦隊

Posted on 6月 22nd, 2007 in 未分類 by apj

 我らが山形県でもとうとう「ご当地戦隊」が結成された模様。駅売店の土産物コーナーで売ってたので買ってきた。メンバーは7人で、モノは携帯ストラップ。

・楽天的リーダー サクランボレッド
・無口な怪力男 だだちゃ豆グリーン
・クールな頭脳派 王将ゴールド
・みんなのアイドル 花笠ピンク
・頑固一徹 山伏ホワイト
・プライド高きナルシスト ブランド牛ブラック
・熱血世話好き いも煮大鍋シルバー

ちょっとマテ、ブランド牛といも煮(牛肉を入れる)が同じ隊に居ていいのか?
予想される展開はこんな感じ?
○単にブラックとシルバーが激しくギスギスする
○実はブラックとシルバーの超強力な合体技がある
○ブラックとシルバーの提供するいも煮で残りの5人がパワーアップして必殺技をかます

何だかどれになってもビミョーだな……^^;)

「ありがとう」と言われたら、素直に喜べる方がいいのだ

Posted on 6月 22nd, 2007 in 未分類 by apj

 「水からの伝言」については、科学の立場からは間違いであることを説明してきたし、他の分野から見ても駄目だということがいろんな人から指摘されている。今回のエントリは、学問まで持ち出さずにちょっとだけ考えよう、という話である。

1)水にありがとうと言うときれいな水結晶ができる。
2)人間の体の大部分は水
3)だから人にもありがとうと言おう、きれいな言葉を使おう

 これを信じている人から、「ありがとう」でもいいし、他の優しい言葉でもいいけど、かけてもらったとする。だけど、もう素直に喜べない。言ってくれた人が、本当に感謝の気持ちで言ってるのか、私の中の水を変えてやろうと思って言っているのか、考えてしまうからだ。感謝の気持ちで言ってくれるのならうれしいけど、「水を変えてやろう」という意図で言われても、あんまりうれしくない。

 水伝が情緒的な面で最悪なところは、一見「ありがとう」という言葉を大切にするように見せかけて、その実「ありがとう」という言葉の意味を崩壊させているというところにある。水伝信者(あえてこう言おう)から、「ありがとう」って言われても、もはやちっともありがたくないのだ。

なぜニセ科学を批判するのか

Posted on 6月 21st, 2007 in 未分類 by apj

 今週末から連続で走り回って話をするので、その整理を兼ねて。

【ニセ科学が広まることの弊害】
・ニセ科学が広まることそのものによって、判断を間違える人が出てくる。ニセ科学の方が頻繁に目に付く状態が実現してしまうと、正しい情報にたどり着くのが難しくなる。
・ニセ科学が企業の宣伝にも入り込む。あるニセ科学宣伝が一旦蔓延してしまうと、消費者が信じてニセの方を望んだり、企業のトップがニセの方を信じて製品を作ったりして、さらに広まる。マスコミが取り上げることで一気に蔓延し、企業が内心そんなものは売りたくないと思っていても、ニセ科学宣伝で製品を売らないと競争に負けることになったりする。これは多分健全な経済活動ではない。
・ニセ科学宣伝をする方が、まっとうな製品開発をするよりも楽で利益をあげやすい。まっとうな会社がニセとの競争に負けて、市場から撤退すると、今度は消費者がいい製品を手に入れられなくなる。
・ニセ科学のロジックは、予備知識を要求しない二分法であることが多い。そういう判断の方法が社会に蔓延することによって、社会全体の思考力や合理的判断をする姿勢の低下が起きる。ニセ科学の方が科学っぽいと思われてしまう。
・まっとうな企業が知識不足からニセ科学を信じた場合、自社製品の試験をするのにニセ科学理論の内容を確認すれば十分であると誤解し、本当に必要な試験などがおろそかにされる。また、ニセ科学に従い、意味のない試験にリソースを投じたりする。これは、隠れた損失である。さらに、自社製品の宣伝において、意図せずに消費者を騙す結果が生じる。
・まっとうな企業が最終的にはニセ科学を選ばなかったとしても、ニセ科学宣伝によるあやふやな製品の売り込みは受けるし、窓口あるいは上司の誰かが少しは信じるかも知れない。すると、「この話は本当かどうか検証せよ」といった業務が現場の技術者に発生する。技術者としては、話の内容から明らかにその製品や理屈に何一つ期待できなくても、業務命令であれば時間とコストをかけて試験をしなければならない。企業にとって無駄である。
・企業には、製品開発の技術について、通常より厳しい注意義務が科されている。ニセ科学宣伝をする製品の説明は、大抵の場合、伝聞だったり今の科学の内容と明らかに矛盾したり情報が少なかったりする。もし、利用者が「製品を使った結果被害が発生した」とクレームをつけた場合、「会社の製品のせいではない」ことの立証ができない可能性が高い。結果として、会社が製造者責任を認めて損害賠償を払うことになる。ニセ科学を受け入れることは、訴訟対策という意味で、会社にとって危険である。
・研究費のリソースがニセ科学に与えられるケースがある。幸いにして文部科学省関連の資金で、ニセ科学と争うことになるケースは殆ど起きていない。そのかわり、経済産業省関連の企業向け補助金事業では頻繁に起きている模様。

【広めているのはどんな人か?】
・最初から騙す意図がある(実はそういう人は案外少ないのではないかと感じている)
・単なる無知。判断力不足に起因する。儲けたい人と善意の人の2種類。
・夢がある部分、いい話である部分で信じる。その夢が自分の信じたいことだから信じる。実は科学かどうかはどうでもよい。
・一発逆転狙い。科学では自分の望みがかなえられないから、ニセの方を信じることに救いを求める。(もともと、科学は人に現実を認識させるものだから、現実を直視することに耐えられない人がニセの方に行くことがある)
・発見者になりたい、物知りとして他人に教える立場に立ちたいが、現実の学問はハードルが高いので手っ取り早くニセに走る(このネタは三等兵logを参考にした)。

【批判する理由】
・「正義」ではない。ニセ科学を批判することを裏付ける「正義」は、今のところ思いつかない。利害である。ただし、個人の存在と社会はつながっているから、この場合の個人の利害は自ずと公共性を持つ。個人の利害と社会は対立概念ではない。
・合理的な考え方でお互いが意思疎通できる社会を私は望む。ニセ科学はその障害となる。
–研究費審査で役人がニセの方を信じるようでは困る。
–科学に対する理解が歪められても困る。
–ニセ科学が蔓延する社会は、例えばニセ経済学だって蔓延するに違いない。幸い、科学の一部について、私は批判できる知識を持っているが、他分野のニセナントカが蔓延すると私だって騙されるだろう。これは嬉しくない。全ての分野において、ニセナントカの蔓延が起きないような社会であってほしい。
・ニセ科学の方が多くなり、まともな情報や製品を入手するコストが上昇するのは困る。

【追記ってか修正】
 せっかくいただいていたトラックバックを誤操作で消してしまったので、こちらから直リンさせていただく。何せエロサイトからの宣伝が多いもんで、クリックしてるうちに間違えたらしい。clausemitzの日記さんところより、
ニセものを放置すると本物がつぶされる」でした。

UFO本

Posted on 6月 20th, 2007 in 未分類 by apj

 UFOコンタクティーが当時何をどんなふうに信じていたかを知りたくなって、「全宇宙の真実 来るべき時に向かって」楓月悠元著(たま出版)と、「それでも円盤は飛ぶ!」平野威馬雄編(高文社)をアマゾンマーケットプレイスで入手。「全宇宙の真実」は、良品と書いてあったが発送直前にアンダーラインしてあるのが見つかったということで、返金の上現物を送ってきた(半額でどうかって言ってくれれば出したのに、良心的すぎる古本屋さんだった)。で、この手の本は、アンダーラインがあると実は2度楽しめる。元の持ち主が何を考えていたのか……を想像する楽しみが追加されるわけで。
 で、アンダーラインの個所だが「オリオン系統の邪悪な宇宙人」「そのサタンが特定国家と連携して地球爆発へ向けて、しゃにむに推進している」「宇宙連合から離脱」「(ユダヤ人は)第五惑星を勝手な屁理屈で爆発させて、地球という刑務所へ追放された流刑者たちなのである」
 もともとの本の内容はまあ予想通りとしても、どうしてそこに線がひいてあるのかが謎なんだが……。いろんな宗教を宇宙人と関連づけているのがこの本の内容で、さらにその特定部分に心惹かれたらしいのが、元の持ち主ということのようだ。

年休をとって裁判傍聴:白河高校PTAの労働争議

Posted on 6月 19th, 2007 in 未分類 by apj

 本日は年休を取得し、福島地方裁判所白河支部へ裁判傍聴のために出向いた。酔うぞさんのところで既に紹介されている、福島県白河高校PTA雇いの事務職員の雇い止め問題の労働争議の第二回口頭弁論が13:30から行われるのを見るためである。まあ、大学だって法人化したので大学の職員もこの先労働争議とは無縁ではいられない、それならいっそ予習がてらに見ておいても損はないと考えた。
 事件番号は平成19年(ワ)第36号 雇用契約確認等。原告は一労働者なのでネットではとりあえず名前を伏せておく。被告は、福島県立白河高等学校父母と教師の会(以後白河高校PTA、あるいは単にPTAと略)。
 一号法廷(ラウンドテーブル)で行われた。裁判所には12:30頃到着。既に福島テレビの車が来ていて、しばらくすると門のところにカメラマンが集まっていた。13:00頃、法廷のある3階に行くと、裁判所の腕章をつけた職員が二人いて、受付ができていた。傍聴席は記者12、一般12で、4人がけの椅子を6つ並べてある(増設して6つになった)。記者席が余ると一般を入れる、一般が12人を越えると抽選、ということで、13:10から整理券が配られた。抽選になって外れたら何しにきたかわからんな、と思いながら整理券を持って一列に並ぶ。13:20になって一般の列に12人だったので全員傍聴席に移動。続いて記者さんと遅れてきた傍聴人が入った。
 原告は、原告本人と代理人2人。被告は欠席。横浜地裁のような、傍聴席と法廷の間の仕切りはなかった。傍聴人は最終的に25人、うち記者8人。
 被告欠席の理由は、白河高校PTAを解散したから対応できないということで、結審、次回7/10、2号法廷にて13:10より判決を言い渡すということになった。
 弁論そのものは一瞬で終わった。高校関係者らしい人数人はそのまま立ち去り、原告代理人による会見が1階であったので、記者さんや支援の人に交じって一緒に部屋へ。

 以下は、代理人からの状況説明。
 まず、訴状は前回も今回も被告に送達した。白河高校宛に送達したら受け取り拒否にあい、白河高校PTAの現会長の職場と自宅を調べてそちらに送達したら、またもや受け取り拒否。郵便局員がとにかく置いてくるという、差置送達という方法で、送達できたと見なして訴訟手続きを進めた。教育現場や県立高校といった公の組織で起きることではないのではないか。
 今回は、もう一回だけ被告に弁論のチャンスを与えようという意図で弁論を行ったが、またも無視されたため、結審となった。
 労働運動としては、元の職場に原告を戻すところまで戦いを続けたい。
 PTAの対応は極めて異常である。事務職員が不要というわけではないが、雇い止めを強行し、組合が入ったからという理由で解散した(団体の目的を果たしての解散ならわかるが、学校が存続する限り必要な団体を訴訟を理由に解散している)。
 被告からは、解散したという上申書が1通出てきたのみである。訴訟手続きに必要な書類を送っても、全て受け取り拒否をしている。
 解散するとしても、清算手続きが残されている。雇い止め問題には口を閉ざしたまま清算しようとしており、提訴しても出てこない。しかし、裁判所は、清算中の団体にも当事者適格を認めている。
 被告欠席のため、このままだと請求が認められる可能性が高いが、雇用が継続しているという判決になった場合、賃金の支払い義務が発生し、最終的には会長が清算人になる(つまり会長が弁済するということ)。また、債権者に弁済してからでないと、清算手続きが無効となる。
 裁判所からの呼び出しを無視するという対応をしている学校側当事者の校長は、社会科の教師である。
 福島県ではPTA雇用の職員が県内に100人ほど居る。学校の事務費をPTAから出させている。白河高校の場合だと、PTA会費の収入は12万円減ったが、人件費を削った分100万円の余裕が出たはずである。その差額が、モップリース代や新聞購読費に使われている。
 現在、清算手続きを強行しているPTAであるが、保護者への会費の返還が白河校長名義で行われている。

 以下は私の見てきたことと感想。
 任意団体であるPTAに裁判所が当事者適格を認めたというのが、ちょっと意外だった。法人格を持つのかどうかがそもそも疑問だと思っていたので……。
 既に、原告を支援する会ができていた。福島県労連の議長の小川さんが中心、県の教職員組合の書記長も来ていた。せっかくなので名刺交換してきた。小川さんから、どこかで見た記憶が……と言われたが身に覚えがない(汗)。私の方は、特に支援ということではないが、ネットの方から来た野次馬です、と正直に自己紹介した。
 新聞報道に出ていた、PTAに代わる連絡会のようなものを作ったという話について。役員や学校サイドのメンバーが共通なら、法人格否認の法理を適用し、債務を負わせるという展開だと思ったのだが……ときいてみたら、支援する会でも新しい連絡会の実態を十分知らない様子だった。
 また、清算法人(?)の代表者である会長が返金するのではなく、校長名義で返金が行われているという時点で、清算手続きとして違法というか無効ではないかということ。この点については小川さんも同意してくれた。逆に、これが無効でないとしたら、連帯して校長と会長が清算業務を行っている実態があるということになるから、ひょっとするとPTAの解散無効になった後の諸々の処理についても連帯責任ということになったりはしないのだろうか。
 一番信じられないのは、裁判手続きにシカトを決め込んでいるのが県立高校の校長(社会科)やらPTAやらだということだったりする。これまで一体何といって、公民やら政治経済の授業をしてきたのだろう。三権分立について生徒に教えても、説得力を持つとはとても思えない。生徒の目の前で「司法手続きはシカトします」というのを現在進行形で実践中なわけで。大体、取り込み詐欺でもやってばっくれようかって企業なら訴状受取拒否もありうるが、県が運営している公の組織の長とそこにくっついている団体の長が、そろって国の裁判手続きをまるきり無視するというのは、一体ここは法治国家なのかと目眩がしてくる。
 いずれにしても、解散したところで裁判逃れはできないし、最終的には校長あるいはPTA会長の個人財産を差し押さえることになっても責任を問われることになるのではないか。
 また、清算手続に瑕疵があって無効とされた場合、解散して逃れたつもりが解散すらできていないことになる。PTAの他のメンバーは本当にこのことを認識しているのだろうか。
 PTAといっても、それぞれ保護者の皆さんは職業人のはずである。ということは、職場で法務に関わってるとか労組の仕事をしているとか、そもそも行政書士や司法書士をしている、社会保険労務士をしている、という人だって混じっているのではないか。それが、裁判逃れの解散つまり偽装倒産のようなことをして通用すると思っているとは、とても信じられない。本当に正しい情報が伝えられているのだろうか。
 とにかく不思議なことの多い事件である。