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水伝またきた

Posted on 6月 18th, 2007 in 未分類 by apj

 今度は、前野[いろもの物理学者]昌弘さんの日記より。小学校の道徳、授業参観で水伝授業が行われた模様。脱力するようなやりとりが記載されているので引用しておく。

「ああいう非科学的な授業をなさるのはどうしてですか?」
「あ、いやちょっとまずいかなと思って他の先生と相談したんですが、いいか なということで」
相談してこれかーーーい!
「道徳の授業で嘘教えてはいけませんよね」
「いえ、一応『これは科学的には正しいかどうかわからないことです』と前置 きしました」
「私は隣のクラスの父兄だから、最初から聞いてたわけじゃないけど、途中から見る限り、あなたの見せ方は『どうだこの実験凄いでしょ』という感じで、どう見ても『正しいかどうかわからない』というふうには聞こえませんでした よ、それに問題は『正しいかどうかわからない』じゃない。『間違っている』んです」
「え、そうなんですか、知りませんでした」
「あなた、『ありがとう』って紙貼ったら結晶の形がよくなるなんて、そ んなアホな話信じたんですか?」
「いや私は言葉を大切にするという授業の中で『この話が本当だったらいいなぁ』という願望で・・・」
「つまりあなたの願望であって実験的事実じゃないでしょ。それを子供にホントみたいに語ってどーすんです」
「すいません、以後気をつけます」
そんなあっさり謝るぐらいなら最初からするなよこんな授業(T.T)
「以後って、、、、そういえば他の先生にも相談したって話ですが、他の 先生がまた同じような授業されるってことですか」
「はいたぶん」
やっぱりやるのかよ(;_;)
「・・・・・・・・じゃあ後日また、この話をしに伺います」

 問題の先生、道徳としても水伝じゃ内容がダメだということに全く気付いていない様子orz。学校の先生が率先してこういう話にハマられると大変に困る。特に初等教育がこれだと……。
 しかし、相談してもチェック機構が全く働いていないというのは、一体どうなっているのだろう。そんなに道徳について何も考えてない人ばっかりだったのだろうか。

郵便局は余分な仕事をしてないか?

Posted on 6月 16th, 2007 in 未分類 by apj

 昨日遅くに帰宅したら、郵便物を配達したが留守だったので局で預かっているという通知がポストに入っていた。再配達の希望を伝えるか、引き取りに行くかするようにという指示があったので、今日の夕方、買い物に行ったついでに局まで引き取りに行った。ところが窓口で言われたことは「配達の係の人が持って出てます」。局に行ったのが無駄になった。再配達の時間を訊かれたので、一番遅い時間帯を伝えたのだが、今度は私の方が買い物に予想以上に時間がかかり、戻る前に配達があってまたすれ違い。電話をもらったので、面倒になって、玄関の所に置いてほしいと伝え、もう一度夜中に郵便局まで行く羽目にはならずに済んだが……。
 局で預かっているという通知を配ったら、再配達の依頼が無い限り荷物は局から動かすなと。勝手な判断で再配達に持ち出されたために、わざわざ立ち寄った私は無駄足、配達の人もしなくていい仕事をすることになっている。しかも19時から21時という、通常の労働時間から離れた時間帯で。一体何を考えてこんな運用をしているのか。配達のバイトの人を集めるのが大変とか何とか言ってるるけど、こういう無駄を無くすのが先なんじゃないか?依頼もしてない再配達にリソースを投入するようなことをしているから人手不足になるんじゃないか?

プロフィール欄変更

Posted on 6月 15th, 2007 in 未分類 by apj

 常々「大学にクレームを出すのは状況の読めないバカのすること」と思っていたのだが、本日事例が1つ追加された。
プロフィール欄に書いたapj_yamagataのメールアドレスを使っている私の偽者が、メールアドレスをこのblogから削除せよというメールを送ってきた。事務から連絡があったので「今回、私は名前を騙られている被害者ですが何か?」と伝えて処理終了。
 まあ、仮に私がメールアドレスやら警告を消したとしてだ、偽者の方は他所で迷惑行為を繰り返すに決まっているから、それを私がやったことと誤解する人が出てきたら(偽者が意図的にやってる以上、こうなる可能性はかなり高い)、今度は「お前んとこの変な教員をどうにかしろやゴルァ!」というクレームが大学に来ることになるに違いない。大学にしたって、濡れ衣で評判低下を招く事態を歓迎するはずがないわけで、ストーカー氏が私を騙る行為を止めない限り、大学が私に対してメールアドレスや警告文を削除しろなんて言うわけがない。簡単な話だが、それもわからないバカだから大学にクレームなんか出すんだろうな、きっと。

 ところで、これまでの戦果、じゃなくて大学にクレームを出した人々リストはこんな感じ。観察した限りでは、大学にクレームを出すという行為が何らかの「フィルター」として機能しているように見える。

1)お茶大の方でサーバ移転の原因になった会社の営業の人→業務妨害を主張したまでは良かったが、本当にウチのページが原因かと問い詰めたら被害実証できずに沈没、クレームも社長にも無断でやってたっぽい。
2)NMRパイプテクターの会社の社長→最初から信用毀損云々を主張する見当外れな脅しっぷりを見せたあげく、後から弁護士を通して来た手紙には「ご懇請申し上げます」。とても訴訟は無理、がプロの判断ということらしい。
3)飛騨の中の人→刑事の名誉毀損で私が告訴、罰金刑確定。民事で訴えたら答弁書も来ないという見事な逃げっぷり。大学に文書送りつけた態度は一体何だったんだー(笑)。
4)自費出版氏→まともなフォーマットでクレームが来ない。権利侵害の個所を特定せよと言ってもちっとも書類が来ない。弁護士を通してやってきた掲示板記事削除依頼に対しては、師匠経由で「おたくの方がもっと私の権利を侵害してるけど?」と返したらそれから半年なしのつぶて。本気で争うと逆にやばいと弁護士も気付いたか?あと、公取とか阪大のきくちさんとか、こなみさん、さまきさんにもケンカ売りまくりでもう何が何だか……。
5)殺人予告した某氏→前科の数を増やすため現在もご活躍の様子。裁判所ってなかなか実刑判決を出さないもんなんだねぇ。
6)2ちゃんねる閉鎖騒動のシオザワ某→東京地裁に提訴しました、などと大学にメールしてきたが、待てど暮らせど訴状が来ない。有言不実行ってか、ただの嘘つきであったことが確定。
7)今回のストーカー氏。
番外)電話してきた某社の人→弁護士に相談中というから、じゃあ弁護士通して法的にやりますかと言ったら「何でそんなことを言うんだ」と返事が……一体何のために相談してるのかと小一時間(以下略)。「わけわからんおっさんの相手をするよりは弁護士を相手にした方がこっちの経験値が上がるから」という本音を飲み込むのにどんだけ苦労したかw。

 こんだけ揃うとついつい聞いてみたくなる。
「あなたも大学にクレームを送ってこのリストに並びたいですか(yes/no)?」

酸素呼吸を止めるなぁぁぁ!(笑)

Posted on 6月 14th, 2007 in 未分類 by apj

 今月後半から3週連続で水関連のニセ科学の話をすることになり、来週話す分のスライドが今日やっとできた。水の変な宣伝のどこがどう変か、を説明するのに、物理化学の立場で言った方がわかりやすいことの他に、生物学の立場から指摘した方がわかりやすいものもあるので、下調べとして、キャンベル「生物学」の最初の方を読んでみた。その結果整理できたことは、
 水の怪しい宣伝文句、特に酸化還元やら老化が絡んだヘン説明は、ほとんどの場合、細胞呼吸を止める話になっている
ということだった。また、生体内の水が特別なものであるかのような記述は、潰えたはずの「生気論」の亡霊が未だにうろついているということなんだろう。

 いやー、でも生物学のまともな本をちゃんと読むのは高校以来だ^^;)。受験じゃ使わなかったけど、途中まででも生物を履修できる制度で良かった。まあ、その後、ストライヤー生化学を読む羽目になったり、化学の知識が多少強化されたりとということがあって、少しはよくなっている。ただ、今の理科選択制で、もし高校の生物学に全く触れてなかったら、多分生物学の本に手出しをしようとは思わなかったかも……。

カップ麺

Posted on 6月 13th, 2007 in 未分類 by apj

 しばらく帰れそうにないので、夕食を買いに近くのコンビニに行ってきた。日清の新製品「あんさんのラーメン」てのが出ていて、具はネギしか入ってない。好みの具を入れろという商品で、すぐ脇に、「充足野菜」「チャーシュー&極太メンマ」「味付玉子&うずら卵」が置いてあって、各百円だった。てことは、具を全部揃えるとカップ麺にしては贅沢な内容になるが、値段の方も具だけで300円と高めになる。今回は、物珍しさで、味噌味の方と具を1つずつ買ってきた。
 製品を見た時は、貧乏人は麺だけ買って食べ、金持ち(たかがカップ麺で金持ちも無いモンだとも思うが)は具をいろいろ入れろ、という格差社会を反映した企画なのかと思った。ところが、麺だけの値段が140円で、まるちゃんのワンタン麺の105円にどう見ても負けていたorz。

血液ドロドロで強制捜査

Posted on 6月 12th, 2007 in 未分類 by apj

 Yahooニュース(産経新聞)より。

「ドロドロ血」商法で数十億円集金 医療会社を強制捜査 警視庁
6月12日8時0分配信 産経新聞

 医師や看護師の資格がないのに採血して「あなたの血はドロドロ。病気になりやすい」と診断し、高額な会員制サービスに加入させたとして、警視庁生活環境課が、東京都千代田区の医療サービス会社を医師法違反容疑で家宅捜索したことが11日、分かった。同社はグループの不動産会社を使い、採血に応じた高齢者らから中国への投資も募り、数十億円を集めたとみられる。健康と資産運用をセットにした新手の商法の被害拡大を防ぐため、警視庁は強制捜査に踏み切った。

 生活習慣病とも関係する血の流れ具合をイメージした「ドロドロ血」問題は健康番組などで注目され、同社もテレビを参考に4年前から採血を始めた。「ドロドロ血をサラサラにする」と高額器具を売りつける商法に全国の消費者センターには相談が相次いでいるが、強制捜査は異例。

 調べでは、同社は「無料で血液検査する」と、都内の富裕層の高齢者を対象に電話で勧誘。栄養士の資格しかない女性スタッフが指先に針を刺して血を採取したうえで拡大した映像を示し、「血がドロドロ」と入会を勧めたほか、営業社員が「このままではがんになる」と診断を下したケースもあるなど、医師法違反の疑いが持たれている。

 同社によると、採血に応じた人に対して鍼灸(しんきゅう)やマッサージにも勧誘。入会金100万円のほか、1~5年のコース別で30万~150万円の費用が必要で、約1600人が登録した。

 さらに、「心身ともに安心できる生活環境につながる」と中国への資産運用も持ち掛け、約1600人のうち約1割の会員から北京や桂林のホテル建設名目で集金。1人につき千数百万~3000万円超を集めた。

 関心の高い「ドロドロ血」と資産運用のセット商法について、警視庁は(1)健康不安を告げる手口に問題(2)1人あたりの出資額が大きい-としており、医師法違反の裏付けと新手の商法の解明を急いでいる。

 同社は平成6年設立でグループ約20社での売り上げは約55億円。同社は取材に対し、「医師法違反というなら真摯(しんし)に受け止めるが、『がんになる』とは言っていない。投資もきちんと説明し、解約にも応じている」としている。

 参考資料として、Sankei Webの記事より。

悪徳商法にご注意…「血液ドロドロ」実はウソ

 医師免許を持たない業者が血液の検査を行い、「血がドロドロです。サラサラにしなければ…」などと不安をあおって、高額なブレスレットやネックレスを買わせる悪質商法に関する相談が増加している。高まる健康志向とともに広がる不安心理につけ込んだ手口で、専門家は「医療機関以外での安易な検査は避けるように」と注意を呼びかけている。(山口暢彦)

「無料なので」

 国民生活センターによると、同様の相談が平成17年度だけで、589件寄せられたという。年々増加傾向にあり、8年度(132件)の約4.5倍に上っている。

 50歳代女性のケース。健康器具販売店を訪れた際、「血液を調べませんか」と店のスタッフに勧められた。スタッフは採った血を顕微鏡で見せながら、「血が動かないですね。70歳代(の血液)です」と説明。

 そのうえで、女性に磁気のある腕輪を身につけさせ、再び血液を調べると、「サラサラになりましたよ」と語ったという。腕輪の効果を信じた女性は、勧められるままに約20万円で購入した。

 ところがその後、病院で検査してもらうと、「血液に異常はなく健康体です」と告げられた。このとき初めて、女性は「だまされた」と気づいたという。

 別の60歳代の女性のケース。業者から「無料で健康チェックをする」という電話があり、自宅に招くことにした。やってきた業者は女性に対し、体に微電流を流し、悪い個所をチェックするという検査を実施。結果、業者は「1カ所だけ悪い値が出た」と語った。

 彼女は脳梗塞(こうそく)を患い、健康を気にしていただけに不安を感じた。血栓を溶かして血液をサラサラにするという32万円の健康食品を業者に勧められると、つい飛びつき、購入してしまったという。

医師法に違反

 センターによると、売りつけられるものとして特に多いのは、磁気ネックレスなどの医療用具(22.4%)や健康食品(21.7%)。ほかにも、ブレスレットなどのアクセサリー、ふとんなどの寝具類、浄水器などがあった。

 「そもそもこれらの悪質商法では、医師免許を持たない業者が検査などを行っているケースが多い」と、センター情報分析部の渡辺優一さん。その行為は、医師法に反する。また、「注射針にしても、こういった業者では使い回しされている可能性も否定できず、危ない」と渡辺さんは注意を呼びかける。

 センターに相談を持ちかける人の平均年齢は51・9歳。相談件数が増えていることについては、「健康ブームの高まりを背景に、過去に(比較的大きな)病気をしたことがあるなど健康に強い関心がある人が、トラブルに巻き込まれることが多いようだ」と話す。

早めに相談を

 「病院などの信頼できる場所以外で血液検査を受けてはいけない。もし健康に不安があるのなら、かかりつけ医に診てもらってほしい」と渡辺さん。

 また、かりに高額商品を契約してしまってもクーリング・オフなどが可能なケースも多い。「あきらめず、早めに最寄りの消費生活センターに相談してほしい」とアドバイスする。

 そもそも、何かを身につけて血液がサラサラになることなどは、科学的な根拠はない。

 慶応義塾大医学部中央臨床検査部の村田満教授(血液学)は「そもそも血液の“サラサラ”“ドロドロ”に、はっきりした医学的な定義はない」としたうえで、「一般的にブレスレットやアクセサリーを身につけて、血液の状態が改善することはありえません」と話している。

 ■クーリング・オフ 訪問販売や電話勧誘販売といった特定の取引について、業者と契約した後、一定期間内なら、消費者が一方的に書面で契約を解除できる制度。期間は契約書面を受けとった日を含め原則、8日以内。訪問販売などは不意打ち的に勧誘されるため、消費者は十分な情報を与えられないまま、冷静に考える余裕もなく契約しがちになる。このような消費者を救済する必要性から、契約後でも熟慮できる期間が設けられている。

(2007/03/29 09:13)

ガレージキット(激しく違)

Posted on 6月 8th, 2007 in 未分類 by apj

 だいぶ前に読んだ帚木蓬生の「国銅」(東大寺盧舎那仏像を作る話を描いた長編小説)の感想。
 もっともらしい大義名分はいろいろあったらしいが、仏教ヲタクで「仏様萌え」の趣味に走った聖武天皇が、国家予算を使ってワンオフの巨大ガレージキットを作ったって話だよな……。当時はアニメもマンガもないから、キャラのフィギュアってわけにもいかないだろうし、立体化するとしたら仏像がポピュラーだったんだろう。
 海洋堂が営業する1200年以上前から、日本人はいろいろ作っていたと。

ちょっとびっくり

Posted on 6月 6th, 2007 in 未分類 by apj

 唐沢俊一氏の新作『新・UFO入門―日本人は、なぜUFOを見なくなったのか 』の中に、他所様のblogと酷似した部分があるという指摘が、このエントリのコメントについた(赤ガエルさん、情報ありがとうございます)。この本、数日前にmixiで話題になって、結構売れてるということだったので、本やタウンで注文したが、新刊の新書にしてはなかなか来ない。そうするうちにパクリ疑惑が持ち上がってしまった。
 あとから本やタウンに注文した(発行部数も少ないはずのむしろ専門書な)「イタリア文解読法」の手配がさっさと終わったというメールが飛び込んできたので、もしかしたら入手しづらい状況かもしれないと思って、ダブり覚悟でアマゾンのマーケットプレイスの古本の方に買い注文を入れた。
 オリジナルの文章の主のblogも見たが……きちんと引用すれば良かったのにねぇ。

共通教育総合

Posted on 6月 6th, 2007 in 未分類 by apj

 「科学とニセ科学を考える」がかなり佳境に。今回は「食卓の安全学」の2,3,4章を読んで、コメントしながら進んでいるのだが、今日は定番ネタの坪野吉孝氏の「健康情報を評価するフローチャート」を紹介した。「食卓の安全学」の主張と似たような内容について、プロの研究者からのセカンドオピニオンという位置づけで紹介した。
 ところで、今、保健体育ってどんなことを教えているのだろう。運動して筋肉に負荷をかけたときに筋肉がどうなるか(太くなるとか、単位断面積あたりに出せる力が増えるとか)といった話はしているのだろうか。学生さんのコメントを見ていると、スポーツのためのトレーニングの話とインチキダイエットの区別がつきにくいみたい。

本は見つけた時に買わないと……

Posted on 6月 5th, 2007 in 未分類 by apj

 ということで、「フランス語の統辞論」を衝動買い。目下イタリア語の方に忙殺されていて、とてもフランス語には手が回らないのだが、この本までたどり着こうという目標だけはあるわけで……。でも値段が高いので、焦って買うこともないか、と思っていたら、この間まで定価で売ってたのに、アマゾンがマーケットプレイスのみの表示に変わっていて、プレミア価格で倍近い値段になっていた。値段といい内容といい、大学の教養課程の語学で使われる売れ筋参考書ではないので、在庫切れして店頭から消えたら最後、入手はおそらく困難だろう。所用で東京に来ていたので、帰る間際にジュンク堂に立ち寄って購入。思わぬ散財になってしまった。