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訴状提出しました

Posted on 3月 27th, 2007 in 未分類 by apj

 昼過ぎに山形地方裁判所民事部に訴状を提出した。予納郵券の額が,山形地裁では5000円で切手の組み合わせは問わないということだった。東京地方裁判所の第一審は6400円で,切手の組み合わせも決まっていて,セットにして袋詰めしたものを東京地裁(実際は合同庁舎)地下の売店で売っていた。裁判所によって郵券の額が違うようである。
#訴状の郵券の記載の部分を6400円のままで出してしまったことに今気付いた……後で補正でしょうねぇ。

 同時に被告に対して内容証明で提訴したことを通知した。双方地方在住なので,管轄裁判所を東京地裁にする方が手続きを進めやすいかなとも思ったのだけど,管轄の合意を得るための交渉をしていると時効にかかりそうだったので,先に訴状を出してしまった。まあ,提訴しますよということは以前送った内容証明で知らせてあるし,書面でのやりとりがどこで止まったかも当事者間でわかっているのでいいかな。

 訴状を出して戻ってきたら,事務から連絡が入っていた。何かと思って話をきいてみたら,「シオザワ」を名乗る人物が大学にメールしてきて,このblogのトップアドレス(エントリや表現は特定せず)を示して,「私に対する誹謗中傷を含みますので,明日東京地裁に提訴する」と主張しているのだとか。普通は提訴の前に,内容証明が飛び交うとか,少なくとも誹謗中傷の個所くらいは特定しないと話が始まらないのだけど……。
 昨日遅くに訴状を書いている話を出したから,てっきりそのコトに対する反応かと思ったのだが,タイムスタンプを確認したところ大学にメールが届いたのは26日の夕方,私が訴状を書いてる話を26日付けのエントリとして公開したのは27日の午前2時過ぎだから,どうやら全く独立な事象らしい。で,大学内をあちこち転送されてメールが私の目に触れた時,私は既に訴状を1つ出してきたところだった。
 メールが本当なら,私が山形地裁に訴状を提出するのとほぼ同時に,どこの誰かもさっぱりわからないシオザワ氏が私を東京地裁に提訴していることになる。メールが与太だったとしても,設定とタイミングが合いすぎている気が。一応,私はニセ科学批判の立場に立っているが,こういうことを自分で経験してしまうと,シンクロニシティというのをつい信じたくなってしまうよなぁ^^;)。

 訴えるまでにすべきことについては,私もそれなりに知っているわけで,多分メールはいたずらだろうけど,フェイクのメールを送って大学の事務に余計な仕事を発生させるのは大学に対する偽計業務妨害だから,もしこれが続くようなら被害届を出してくださいと事務には伝えておいた。

訴状書き終えた

Posted on 3月 26th, 2007 in 未分類 by apj

 訴状書き終えた。一晩寝かしてから推敲して提出の予定。相手の特定が遅れたからまだ時効にはなってないはず。そのへんの事情も訴状には書いた。まあ出してみて判断待ちかな。相手は前からもめてた飛騨の中の人。しつこく大学にウェブページの削除を求めてくるので、決着を付ける気になった。しかし甲号証で29まで、何号証の何、まで含めると60ほど書証がある。正本副本で2部用意するから、作ってみたけどやっぱりゴム印無しでは番号振る気がしないことがわかった。甲号証のゴム印、買っておいて良かった。でもこれ、環境ホルモン濫訴事件と比べると妙に書証が多い気がするんだけど、どうなんだろう。とりあえず必要なものだけ入れて、残りは進行状況によって提出するつもりでかなり減らしたんだけど。
 不法行為の場合の裁判管轄は履行地になる。ってことは私の住所の裁判所ということになるから、山形で提訴かぁ……。紀藤センセに訊いた時はやるなら山形だって言われてしまった。東京地裁の方が地下の売店が充実しているから、ついでに見てくる楽しみがあるんだが。まあ、前期は忙しいのでうまくスケジュール調整してまったりやる。環境ホルモン濫訴事件を見た感じでは、大体2ヶ月に一回程度の弁論、どこまで続くかは立証活動によるらしい。何だか、応援団の方でプロによる模範的なやつを見学・履修して、それが終わったら今度は当事者になって実地に演習問題をやるという感じ。

キーボードカバー

Posted on 3月 24th, 2007 in 未分類 by apj

 自分用メモ。
 PowerBookのキーボードカバーに、キー部分だけじゃなくトラックパッドまで全面覆うサイズのものを使っている。
・エレコムのものよりはサンワサプライのものの方が若干透明度が高そう(でもこれは、新品に交換した後なのでかなり主観が入っている。交換前のは汚れているし。)
・シート下面はつるつるしていてパソコン本体の平らな部分にはりつく感じだが、固定するには両面テープで四方を止める。
・両面テープは付属のものでは長さが足りないので別に買ったものを使っている。が、ニチバンの基材がアセテートのものは不適。しばらく貼り付けておくと、基材の強度が弱るのか粘着材がより強くくっつくのか、うまく剥がせない。剥がそうとするとテープがちぎれて、結局へらや爪でこすって剥がすことになる。基材がポリプロピレンなど、強いものでできている両面テープの方が剥がすときに楽。

物理学会:物理教育のセッション

Posted on 3月 21st, 2007 in 未分類 by apj

 科教協に参加するようなレベルの先生がやれば、生徒に予測を立てさせて実験とか、体験から観測事実相互のつながりを持たせられる理科の授業が可能になるということだろう。教師が教材を選ぶ自由度を増やす方向で、とあったが、これは本当に人を選ぶ。自由度を増やす時には、インチキに入り込まれないだけの防御というか正しいお手軽実践例を流して物量でインチキを圧倒するといったことを同時にやらないとえらいことになりそうな。
 香川大の川勝先生のところががんばっているのがわかったので、次はぜひ、いろいろ検討した演示実験や指導例を、理科苦手教員が教室で使えるマニュアルにまで落とし込んで公開してほしい。本を出すとはおっしゃってたが、それでは足りない。とにかくネットの情報伝達力を舐めないでほしい。でないと、教材の選択の自由を増やした途端にTOSSのインチキ燃費向上グッズ実践例の類に入り込まれて、被害が発生しそうな予感が……。

【追記】
 別エントリで指導要領解説が問題じゃないかということを書いたが、解説通りの授業が行われているという話がパネルディスカッションで出た。しかも研究授業とのことだから、やった先生にとっては「自信作」なのだろう。話をきいて、あまりにも指導要領解説通りに展開しているのであきれ果てた。
 「ものが燃える」ということについての授業だそうだが、まず、生徒に実験の案を出させたり予想を立てさせたりする。(知識もない)生徒がめいめい勝手に考えるから、一クラス四十数通りのアイデアがばらばらに出てくる。全部は実験できないから、それを、「みんなで討論」して5,6通りに絞って実験した。知識もない状態で討論して絞った実験だから、当然ことごとく失敗し、自然現象への理解が深まるどころではない。生徒への評価は、昔の科学者が一生懸命に考えたのと同じ事を君たちは自分でやってアイデアも出せたかんだからよくやった、ってな感じで終了。
 会場でのコメントは、「この方法を選ぶと、理科苦手意識を持った教員が、理科の知識がなくても理科を気軽に指導できる状態を作っていることになる」というものだった。教員側が以前のの指導要領通りにやろうとして「苦手だけどやらなくちゃ」という意識をもつことになれば、研修等の機会にトレーニングしようという意識が自発的に出てくることが期待できるが、苦手のままでも指導できちゃう、じゃあ教員側の向上のきっかけも捨て去っている。
 「問題に対して予想や仮説、構想をもち、それらのもとに観察、実験などの方法を工夫し、実際にそれを行うことである。」も「児童が自己の責任において問題を解決していく活動や場を保障」も満たされてるが、「児童は自らの予想や仮説、構想を観察、実験などによって検討し、得られた結果が予想や仮説、構想の通りにならなかった場合、最初の予想などを改め、再び次の問題解決の活動を行うことになる。」は「両者が一致しない場合には、児童は自分が立てた予想や仮説、構想、あるいは考案した観察、実験の方法などを振り返り、それらを見直し、再検討することになる。」についてはどうやらその先生の手に余る状態のようで……。
 これって、「車輪の再発明にさえ失敗した」以上の意味があるのか?
 大体、先人が手間暇かけて試行錯誤して得てきた知識を、全く同じプロセスで試行錯誤して検証していたのでは、何も積み上げることなどできないだろう。そういう無駄をしないために知識を体系的に整理し、先人の経験を生かしてさらに先に進んで知識を蓄積してきたから今の科学があるわけで……。何かを根本的に間違えているとしか思えない。
 科教協あたりにいる先生なら、うまく実験を絞り込んだり生徒を誘導したりしてきっちり指導できるのだろうけど、そうじゃない先生がやろうとすると大コケするだけだということを実証してしまっているような。一部の得意な人だけが活用できるマニュアルを作ってしまったんじゃないか>指導要領解説。

物理学会:ナノバブル

Posted on 3月 20th, 2007 in 未分類 by apj

 ポスター会場で酸素ナノバブルに関する発表1件に遭遇。
・セルを工夫してDLSでバブルの大きさ(分布)を測定できた
・NaCl水溶液中のバブルの塩濃度依存性を調べた
・グラッシーカーボンvs.カロメル電極を用いて、時間が経っても液体中に酸素ガス供給源が存在することを確認
の3つ。バブル存在のメカニズムについては、実験からはまだわからない。バブルの液体中での密度の定量はまだ難しいらしい。いずれにしても論文が出るのを待ってじっくり検討、かな。
 地道に定量法が開発されているのは良いことだと思うが、発表をきいた別の人からの情報だと、メカニズムについて踏み込んだ説明をしていたとか、企業に売り込みに行くと言ってたとか……マテ。
 品質管理が可能な程度に制御出来ない限りまともな企業は(社内でこっそり研究はしても)製品化には手出ししないだろうから、今の段階でこのネタに飛びついて手っ取り早く稼ごうと考えるのはヘンな企業ばっかりという可能性があるし、確定していないナノバブル溶解モデルが一人歩きされても困る。当分は地に足付けて測定法の開発をしてほしいなぁ……。
 

鹿児島に来てます

Posted on 3月 19th, 2007 in 未分類 by apj

 やっと鹿児島到着。明日から物理学会。モバイルの準備はしてきたが、ホテル各部屋にLANコンセント完備で早くて快適である。発表用データは修士の院生と一緒にやった実験のを使うつもりでいたがが、あまりキレイじゃなかったので追試をやったのが……終わったのが一昨日だったりする。さあこれからスライドを作るぞっと……。

松岡農水相の件で

Posted on 3月 13th, 2007 in 未分類 by apj

 松岡農水相関連で電話取材がありました。どこから来たかは……表に出るまで内緒です。
 (一般庶民にとっては)巨額の金(=光熱水費だっけ?)をつぎ込んだとされる水について、そのまま報道すると宣伝になりかねないということで注意書き付きにするそうな。まあ、出るまでどうなるかはわかりませんが。
 結論からいうと、その水飲んでたのが本当なら、松岡農水相、確実にカモられてますorz。金の使い道の説明に困ってバカ高い水を買ったことにしたのだとしたら、それはそれで別の地雷を踏んでる気がする……。しっかりしてくれ。

AMAZONマーケットプレイスで買い物

Posted on 3月 11th, 2007 in 未分類 by apj

 マーケットプレイスで買った本が届いたので読んでいる。

 「外国語はなぜなかなか身につかないか 第二言語学習の謎を解く」エレン・ビアリストク&ケンジ・ハクタ、重野純訳(新曜社)。外国語の学習って何だろうと思ってこのジャンルの本を買ってみた。学習効率を上げるためのハウツー本ではないが、言葉の学習とはどういう営みかについて議論している。参考文献が充実していて、原論文までたどれるので、一応専門書なのだろう。初めてこの分野の本を読む私にとってはちょっと敷居が高い。
 まあ、今現在イタリア語で苦戦しているわけで、自分が一体何をしているのか位はわかるかと思ったが、「何をしているのか」の部分がまだ研究中のようで……。

 できれば、言語学者の書いたセム語の解説というか分析本にたどり着きたいんだけど、どうやって探せばいいのやら。

 もう一冊は小説。「流氷の光る日」黒樹五郎(徳間書店)1981年刊。たまたま高校の時に地元の図書館で借りて読んだ。当時は本代が自由にならず、大学に入ってから、もう一度読みたいと思ったが本屋に見当たらず、以後、 20年以上にわたって古本屋を探しまくっても遭遇せず、マーケットプレイスでも滅多に出ず、今回やっと入手。しかも当時の定価の倍近いプレミア価格で。大体、連載誌が「毎日ライフ」というどマイナーな雑誌で、一応徳間で出たが発行部数も少なかったらしい。いっぺん見失うとここまで遭遇しないとは思わなかった。他には「群青列島」「日蝕海峡」という著作もあり、私は両方とも持っている。一時期、医学モノ小説に凝っていたので……。なお、著者は医者で、このまま作家との二足のわらじかと思ったら、その後トンデモに走ったらしい。「古事記の真実―神代編の梵語解」が問題の本だが、と学会員としてはむしろコレを買わないといけないようで、マーケットプレイスでチェックしたら安かったので衝動買いした(定価8100円税込が2500円だったので)。
 「群青列島」は米軍がらみの細菌兵器ネタ、「日蝕海峡」は白い巨塔が舞台のミステリー、「流氷の光る日」はガンになって大ショックを受けた医者が旅をして自分を取り戻す話、いずれも小説としては決してトンデモではない。この3作と、古事記にサンスクリット文字をあてはめて解釈する、の間に一体何があったのだろうか。むしろそっちの方が謎である。いっそ、「ダイイングメッセージとして残された古事記の一部にサンスクリット文字をあてはめて解読しながら主人公が殺人事件の謎を解く」ミステリーでも書けば良かったのに……それでもやっぱりトンデモミステリーかなぁ……バランスが良ければそれなりにネタとして楽しめるものになりそうなんだけど。

 「古事記の真実 空の巻」が続編として出ているがやっぱりサンスクリットとドッキングしている(いくらトンデモを愛でたくても両方一度に買うのは懐具合に響くので、まともなサンスクリット文法と単語集を買う方を優先しよう……)。二宮陸雄で検索すると、「群青列島」がこの名前で再版されている他に、医学ラテン語の参考書やらロシア語の参考書やらが出ていて、その他小説・医学解説本も出ているけど、こちらはまともそう。ってことは、古事記だけがヘンなのか……。

定員超過の原因

Posted on 3月 9th, 2007 in 未分類 by apj

定員超過の国立大、補助金削減も・文科省」の記事が多分間違っている件。

定員超過の国立大、補助金削減も・文科省
 国立大学が財政難から定員を上回る学生を入学させる傾向が強まっているため、文部科学省は2008年度から定員超過が激しい大学の補助金を減らす仕組みを国立大にも導入する。学生数を適正範囲にとどめ教育の質の低下を防ぐためで、収入増が目的の学生の取りすぎには厳しい姿勢で臨む。

 文科省によると、国立大の入学定員充足率(入学定員に対する入学者の比率)は1990年代半ばから上昇傾向を続けている。一方、ピーク時には180%を超え国立大をはるかに上回っていた私立大の充足率は年々低下。2006年度には国立大の108%に対し私立大は107%と、初の逆転現象が生じた。(07:01)

 定員超過の原因は、定員の充足率が悪いとペナルティがあることと、多様な入試&多数回のチャンスを受験生に与えろという文部科学省の方針が原因なわけだが。ウチの学部だと、推薦入試・前期日程・後期日程とある。まあ推薦で入るような人は全員入学手続きをしてくれると考えられるので、残りの定員について前期日程と後期日程で満たすように合格者を決めるわけだが、定員通りに決めた場合、他に逃げられると充足率が悪いと言ってペナルティがあるし、定員よりちょっと大目に決めて全員が入学手続きすると定員超過になる。定員を充足しなかった場合のペナルティを無くしてくれれば、定員通りに合格者を出すだけで良くなるので、定員超過はあり得ない。
 もともと無理な「票読み」を大学に強いているという背景があるのに、そのことは無視して「財政難から定員を上回る受験生を入学させている」というこの記事は、根本的に間違っている。定員超過をさせたくなければ、まずは、定員充足率が悪かった場合のペナルティを無くしてもらいたい。

電話が通じなくなっていた件

Posted on 3月 8th, 2007 in 未分類 by apj

 私のオフィスの電話が、昨日の夜から通じなくなっていたらしい。
普段なら点灯している留守録設定の赤ランプが消えていて、ボタンを押しても反応無し、液晶画面も真っ暗という状態になっていた。昼頃気付いて、一旦プラグを引き抜いて10分ほど待ってもう一度入れたら普通に復旧した。
 というわけで、昨日の夜から今日の昼頃までに電話を下さった方、お手数ですが再度ご連絡ください。