一通分の文章の量が少なくなったので、2回まとめて掲載します。
Subject: ホ−ムページの件4
Date: Tue, 4 Jun 2002 10:36:54 +0900
Organization: SUIKA CORPORATION
X-Priority: 3
2002年6月3日
天羽 優子様
株式会社プロホームアドバンス
担当者:□□□□
> 俗な質問なんですけど、鉄分の多い水でお茶を入れても大丈夫でしょうか?
> 色が変わったりしませんかね?この効果は2価でしたっけ?3価でしたっけ?
> 薄めて使うから問題ないんでしょうか。
鉄もアルミと同様に凝集反応に働くので除去されます。言いかえると水酸化物になって析出するということです。
> で、コメントの内容ですが、もはや存在しない御社の古い文句を引用して
> いるので、あんまり議論をしてもしょうがないと思うのですが、古い宣伝文句
> の羅列部分はやっぱりそのまま読んだだけでは誤解を生じやすいということは
> 確かだと思うので(理系の人間が読んでも正確なところをイメージできない
> ような羅列の仕方といえなくもない)、そういう羅列をやるとこう読まれること
> があるという例として残すつもりです。全文削除に応じるつもりはないですが、
> 御社と結びつく部分を直せ、ということなら、現に御社の宣伝文句は改訂されて
> いるわけですから、応じる余地があります。
わかりました。
しかし、コメント内容でおかしいと思われる部分がありますので、指摘しておきま
す。検討してみてください。
1.「塩素と炭素ガスが十分溶け込んでいる」って、この浄水器のふれこみでは、活性炭を使って塩素は取り除くんじゃなかったっけ?塩素が十分含まれているようじゃ、NaClのような陽イオンと共に存在しない限り有害だから、この条件の1つ前の「有害なものを含まない」と矛盾している。
塩素が誤字云々は置いておくとして、内容からして塩素イオンと次亜塩素酸イオンを混同されているようです。
2.さらに、「塩素と炭酸ガスが十分とけ込んでいる」なら水のペーハーは酸性になるはずだ。たとえ塩素がNaClのような形で含まれていたとしても、炭酸ガスだけでも弱酸性になる。
Na2CO3(炭酸ナトリウム)のようなものを考えれば、溶液が弱アルカリになるけど、炭酸ナトリウムの水溶液中にCO3イオンが存在することを指して、「炭酸ガスがとけ込んでいる」とはいわない。
pHについてはイオンの種類と量によって決まるので「酸性になるはずだ」とは言えないのでは。
「CO3イオンが存在することを指して、「炭酸ガスがとけ込んでいる」とはいわない。」も変ではないでしょうか。
CO2 + H2O <-> 2H+ + CO3-
3.腐らないということは微生物が繁殖できないということで、それって毒物じゃないのか?
腐らない = 微生物が繁殖できない = 毒物 は拡大解釈ではないでしょうか。
化学合成品 = 危険 の文脈と似たものを感じます。専門家の発言としては正しくないと思います。
At 10:36 AM +0900 02.6.4, **** wrote:
>1.「塩素と炭素ガスが十分溶け込んでいる」って、この浄水器のふれこみでは、活
>性炭を使って塩素は取り除くんじゃなかったっけ?塩素が十分含まれているよう
>じゃ、NaClのような陽イオンと共に存在しない限り有害だから、この条件の1つ前の
>「有害なものを含まない」と矛盾している。
>
>塩素が誤字云々は置いておくとして、内容からして塩素イオンと次亜塩素酸イオンを
>混同されているようです。
混同されるような表現をする方が悪いです。
「塩素」としか書いてなければ、その解釈は読み手にまかされます。
>2.さらに、「塩素と炭酸ガスが十分とけ込んでいる」なら水のペーハーは酸性にな
>るはずだ。たとえ塩素がNaClのような形で含まれていたとしても、炭酸ガスだけでも
>弱酸性になる。
> Na2CO3(炭酸ナトリウム)のようなものを考えれば、溶液が弱アルカリになるけ
>ど、炭酸ナトリウムの水溶液中にCO3イオンが存在することを指して、「炭酸ガスが
>とけ込んでいる」とはいわない。
>
>pHについてはイオンの種類と量によって決まるので「酸性になるはずだ」とは言え
>ないのでは。
元の宣伝文句からは「十分」の具体的な値が何も示されていませんから読んだ場合の解釈の一つとして許される範囲でしょう。
読み手の理解を限定したければ、限定できるだけの情報を載せるべきだと思います。
>「CO3イオンが存在することを指して、「炭酸ガスがとけ込んでいる」とはいわな
>い。」も変ではないでしょうか。
>CO2 + H2O <-> 2H+ + CO3-
別に変ではありませんよ。
CO3イオンが存在するような溶液(ex.塩を溶かした場合)も含むわけで、一般に、「CO3イオンが存在」と「炭酸ガスがとけ込んでいる」は同じことを意味しません。前者の方が範囲は広いはず。
>3.腐らないということは微生物が繁殖できないということで、それって毒物じゃな
>いのか?
>
>腐らない = 微生物が繁殖できない = 毒物 は拡大解釈ではないでしょうか。
>化学合成品 = 危険 の文脈と似たものを感じます。専門家の発言としては正しく
>ないと思います。
拡大解釈ではありません。
微生物も住めない環境、と読まれるような文句を書く方が悪いです。
Subject: Re:Re: ホ−ムページの件4
Date: Tue, 4 Jun 2002 14:43:18 +0900
Organization: SUIKA CORPORATION
X-Priority: 3
> >1.「塩素と炭素ガスが十分溶け込んでいる」って、この浄水器のふれこみでは、活
> >性炭を使って塩素は取り除くんじゃなかったっけ?塩素が十分含まれているよう
> >じゃ、NaClのような陽イオンと共に存在しない限り有害だから、この条件の1つ前の
> >「有害なものを含まない」と矛盾している。
> >
> >塩素が誤字云々は置いておくとして、内容からして塩素イオンと次亜塩素酸イオンを
> >混同されているようです。
>
> 混同されるような表現をする方が悪いです。
> 「塩素」としか書いてなければ、その解釈は読み手にまかされます。
これは最初の「活性炭を使って塩素を除去」の部分が次亜塩素酸で、その後の「塩素が十分含まれているようじゃ、NaCl」と塩素イオンに話が変わってしまっていることを指しているのです。
> >pHについてはイオンの種類と量によって決まるので「酸性になるはずだ」とは言え
> >ないのでは。
>
> 元の宣伝文句からは「十分」の具体的な値が何も示されていませんから
> 読んだ場合の解釈の一つとして許される範囲でしょう。
> 読み手の理解を限定したければ、限定できるだけの情報を載せるべきだ
> と思います。
これは天羽さんのつっこみを参考に作った文章です。さらにやれば「酸性になるはず」の根拠を示せというところでしょうか。
この部分は、特徴としてあげてある「弱アルカリ性」であることを否定する文章としては変なのではないかという指摘です。
> 別に変ではありませんよ。
> CO3イオンが存在するような溶液(ex.塩を溶かした場合)も含むわけで、
> 一般に、「CO3イオンが存在」と「炭酸ガスがとけ込んでいる」は
> 同じことを意味しません。前者の方が範囲は広いはず。
この部分はどっちでもいいのですが、化学的な解釈としてはむしろ狭い範囲の解釈の方がしっくりくるのではないかという意見です。
> >腐らない = 微生物が繁殖できない = 毒物 は拡大解釈ではないでしょうか。
> >化学合成品 = 危険 の文脈と似たものを感じます。専門家の発言としては正しく
> >ないと思います。
>
> 拡大解釈ではありません。
> 微生物も住めない環境、と読まれるような文句を書く方が悪いです。
専門家の発言として毒云々する時はもっと慎重であって良いと思います。宣伝文句だけでは無理じゃないかというのは、この部分が頭にあっての発言です。安全性に関しては、水の場合、飲用適の基準値があるわけですから、それを無視して飲む気がしないという発言では、科学的な批判とは言えないのではないでしょうか。
腐らない = 微生物も住めない環境 という部分で誤解が生じやすい、説明不足であるという主張はわかりました。しかし専門家がその間違いを助長するような文章を書くのはおかしいです。さらに毒であるというふうに発展して行くことはどうしても理解できません。
At 2:43 PM +0900 02.6.4, **** wrote:
>これは最初の「活性炭を使って塩素を除去」の部分が次亜塩素酸で、その後の「塩素
>が十分含まれているようじゃ、NaCl」と塩素イオンに話が変わってしまっていること
>を指しているのです。
元の宣伝文句には「塩素」としか書いてないわけだから、読み手の側で解釈するしかないわけです。
読み手に違うものを想像されたくなければ、もっとわかるように書けばいい
だけのことでは。
わざわざ曖昧にしておいて、違う読み方を
>これは天羽さんのつっこみを参考に作った文章です。さらにやれば「酸性になるは
>ず」の根拠を示せというところでしょうか。
「十分」が問題ですね。具体的な量が書いてあれば話は済むのでは。
なぜわざわざ曖昧な記述にして、読者に想像の余地を残しているのでしょうか?
>この部分は、特徴としてあげてある「弱アルカリ性」であることを否定する文章とし
>ては変なのではないかという指摘です。
否定はしていません。ただ、読むと矛盾しているように見えるがどうなっているのか?というつもりで書きました。
>この部分はどっちでもいいのですが、化学的な解釈としてはむしろ狭い範囲の解釈の
>方がしっくりくるのではないかという意見です。
で、宣伝文句の文面だけから、どちらを意味するか決まりますか?
>専門家の発言として毒云々する時はもっと慎重であって良いと思います。宣伝文句だ
>けでは無理じゃないかというのは、この部分が頭にあっての発言です。安全性に関し
>ては、水の場合、飲用適の基準値があるわけですから、それを無視して飲む気がしな
>いという発言では、科学的な批判とは言えないのではないでしょうか。
で、これが読解力の問題だという最大の点なんですが、
私が毒云々のコメントを書いたことについて、私自身は現実にその水が毒だとは考えてないし、私のコメントを読んだ人のほとんどもそうは読んでいません。
何を指摘しているかというと、
「体にいいとかおいしいとか、とにかくいい水であることを宣伝しようと狙っているはず」
なのに、安易に
「微生物が繁殖しない」
などと言ったために、本来の意図とは違う意図に読める宣伝になってしまっているということを指摘しているだけなんで。専門家でなくたって、この程度のレトリックは使うものだと思いますけどもね。
>しかし専門家がその間違いを助長するような文章を書
>くのはおかしいです。さらに毒であるというふうに発展して行くことはどうしても理
>解できません。
だから読解力の問題かと。
「いい水の宣伝のつもりで、毒か消毒薬ととれるような文句になってしまってますが」
と書いただけです。