【注意】このページの内容は商品の説明ではありません。商品説明中に出てくる水の科学の話について、水・液体の研究者の立場から議論しているものです。製品説明は、議論の最後にある、販売会社のページを見てください。
Source: 掲示板[411]
Subject: 某東○ハンズにて
From: land
某大手バラエティショップに行ってきたのですが、マイナスイオングッズコーナーのところへ行くと、オゾン臭くてしょうがなかったです(笑)。コピー機でもあるのかと思った(最近のコピーはオゾンを出さないようになってるが)。
計測器も売っていまして、思わずほしくなりました。
トルマリンはトルマリンで専用のコーナーができてまして、売り子さんがついていました。くず原石をつめた袋や、ブレスレットなどを売ってました。こんなのがいいんじゃない? などとアドバイスをしておりましたが、まあ、好きにしてくれ(その隣にもマイナスイオン発生器が置いてあった)。
トルマリンゴは専用のコーナーができておりまして、宣伝のビデオが流れておりました。見ていましたら、開発者(?)が「水に触れるとマイナスイオンを出す」云々ということを言っておりました。まあそれはいいとして、次に出てきたのが「波動を……」です。 あ、だめだ、こりゃ。トルマリンゴは疑似科学商品かと思っていたらオカルト商品だった。
その場で計測器を買って、トルマリン(ゴ)売り場に直行したかったのだが(笑)。
マイナスイオン発生器も各種ありましたが、どれも高い。ホームセンターでは車のシガーライターソケットに取り付けるものが1980円で売っている。ところが、ここで売っているものは万の単位を軽く超えるものばかり。犯罪的に高価であると感じました。イオン式空気清浄機と同じ理屈のタバコの煙を吸着するスタンドも3000円台で売っているのに、そんな効果もないものが1万オーバーだ。 消費者はそこに気がつかないといけない。どうせ買うなら空気をきれいにしてくれるもののほうがいいと思うのだが。 煙吸着スタンドは効果ばっちりだぞ(使ってた……壊れたけど)。
どうでもいいけど、アンデス電気というところが出しているイオン発生器「inti」のチラシには『マイナスイオンは「空気のホルモンビタミン」と言われています。』の文言が。
なんだ、「ホルモンビタミン」ってのは? いったい誰が言ってるんだ? 責任者出てこい(笑)。
イオンの放射方式は「振動フリーエレクトロン放射方式」で、国際特許出願中だそうだ。でも、中を見ると、針が突っ立っているだけにしか見えない(笑)。針が微妙に振動してるんだろうか。
リズム時計のイブニングシャワーも置いてあったし、セルミ医療器のMiエアクリーンもあった。 くれるといってもほしくない。エアクリーンは清浄機だからもらってもよいが。
まあ、東急ハ○ズはマイナスイオン天国でありましたよ。
店員さんは健康でしょうがないと思う(笑)。
梅雨(夏)だからでしょうか、水破砕型のイオン発生器はなかったです。ありゃあ、事実上加湿器だしな。冬には置いてあったんですが。そうそう、松下のは持ちにくいのでハンドルがつくそうです。
「水」関係は別コメントで。
Source: 掲示板[412]
Subject: 東急ハン○再び
From: land
さて、大手バラエティショップだけど、もちろん浄水器など水関係もチェックしてきました。
三菱レイヨンとか日本ガイシなどのカタログをもらってきたが、疑問に思うような記述はなし。シーガルフォーのカタログにも、酸化還元電位やクラスターなどの語句はひとつもなし。
やはり浄水器はマトモかなと思ったのだけど、ゼンケンの浄水器に疑問が……。
クラスターやらなにやらの表現はひとつもないのだが、浄水器のくせに活水器と称している。
サンゴ(コーラルサンド)が入っていてミネラル添加を狙っているからだろうか?
どうやら、ほんとにミネラル分(鉱石など)が入っているものは活水器とよぶらしく、どうも磁気活水器とまぎらわしい。業者の都合というのもあるだろうが、気に食わないなあ。それだったら、蛇口につける500円ぐらいのろ過装置も活水器じゃないか。カルシウムだなんだとかのペレットが入ってるぞ。
同じ活水器であるウェルマンシリーズ(輸入元シーエムシー・インターナショナル)のリーフレットの仕様を見ると、活性化触媒として「遠赤エネルギー転写セラミック」の語句が……。
そうかいそうかい、勝手に転写でもなんでもしてくれ。お前はシールか?
『医王石セラミック「SEIMEIBA」の採用でマルチピュア渇水器は、水の中のミネラルイオンが活性化され、限りなく自然の岩清水に近い「おいしい活きた水」によみがえらせるのです。』だそうだ。どうも漠然としてて意味がよくわからない。イオンが活性化とはいったいなんだ? 励起でもしてるのか? どうやって?
さて、ミネラル添加だけを狙ったものもいくつかあった。いずれもペットボトルに入れるものだ。
前にも出したマイナスイオン水を作る「ロンソン・アニオン」もあった。
ナカノテックが出しているウェル・アクアボトルも、ステンレスのスティック状容器に天然活性セラミックスを封入したものを入れておくというしくみで、「カルキ除去効果」「抗菌効果」はまだいいとして、「マイナスイオン活水効果」や「遠赤外線波動効果」もあるそうだ。好きにしてくれ(笑)。
イオンドクターというブランドを持つジェイ・エスという会社もある。10種類の天然鉱物をパウダー化して、それを木綿に吸着させることで、マイナスイオンと遠赤外線を出す素材にしているのだそうだ。布団からアイマスクまでさまざまな製品がある。
イオン生成水を作る装置(石だけど)もあって、それを水に入れると……書いてあることがよくわからん。酸化還元電位が下がることがひとつのウリであることはたしかなようだ。この水と水道水で作ったライ麦パンのカビのようすが写真で出ている。カビが生えにくいようだが……やはりカビも生えないようなパンは少し気持ち悪いぞ。
その石は『天然の高純度なゼオライト(鉱物)にイオン交換機能を搭載させた』ものだそうだ。イオン交換樹脂でも混ぜてるのか? 入れておく時間も出ているのだが、それは「転写時間」というそうだ。最初にできた水は『エネルギー性が高く若干変わった風味がする』場合もあるとのこと。エネルギーで語られるんじゃ、まいっちゃうな。病気の原因となる活性酸素を中和するなどの効能もあるそうだ。 これ(ブランド全体)を勧めているのは東海大学名誉教授で医学博士・工学博士の師岡孝次氏だ。『それはベータエンドルフィンやNK細胞を増大させる』などとのたまっている。
お待ちかねの磁気活水器だが、これもいくつかあった。なかなかいっぺんに見ることはできないのでおもしろい。これもチラシをもらってきた。
まずは富士計器の「蝶々」であるが、『体にいい水。』とのコピーがど〜んと出ていいる。『サンダーシスエム蝶々は、磁気と遠赤外線の相乗効果により、水分子の集合体(クラスター)を細分化し、浸透力・溶解力・浄化力等水本来の力を取り戻し、活力ある水によみがえらせる活水器です。』だそうだ。好きにしてくれ。常温の磁石から出る遠赤外線でクラスターが小さくなるなら、水道管を手で握っていたほうがよくないか? 夏は生ぬるい水が出てくるから、自動的にクラスターが小さくなっているってことだわな。
火にかけると沸騰して、もっとクラスターが小さくなる……つまり水蒸気と化して蒸発するわけだが……なんだ、合ってるじゃないか(爆)。
次はレイ・コーポレーションの「スーパー磁王ピュア」。蝶々と同様、大手新聞にも広告が出る2大磁気活水器のうちのひとつだ。俳優の梅宮辰夫が出ている広告で知られていると思う(最近はミネラル添加スティックも出しているようだ。ホームセンターで見た)。
『ファラデーの磁気流体力学に基づいて厳密に設計され、強制磁気誘導により水道管の中に強力な回路磁場を形成します。電気伝導度をもつ流体(水)がその磁場空間を垂直に横切ると、磁力線に対し直角方向に起電力が働き、エネルギーが発生します。このことにより水がイオン化されて、さまざまな効果が出る』との説明がある。効果というのは『浸透力・溶解力・洗浄力・浄化力』を取り戻すことだそうだ。水がイオン化するってのは、いったいどういうこった?
遠赤外線については説明がないが、切花が生き生きするとか洗剤の使用量が減る理由として、クラスターが小さくなることがあげられている。ほんとに洗剤の使用量が減ったのか、梅宮!?
これを勧めているのは信州大学名誉教授で理学博士の松崎五三男氏。
まだあるぞ。モリオキ産業の「守る君ミニ」。あまり大々的には出てないが、各種効果といっしょに『水のクラスターがイオン分解され細分化します。水をイオン活水化して水のクラスター(水の分子集団)が小さくなると、高い浸透力・溶解力や、抗菌力を取り戻しまろやかで美味しい水に変わります』とのことが出ている。イオン分解? イオン活水化? おまけに、製品の仕様を見ると、さりげなく『処理水波動値』の項目が。(T◇T)
納入先として、宇宙開発事業団、日本原子力研究所東海研究所、セキスイハイム、東急ハンズなどなど……う〜む。
ちなみに、ミニではない産業用の「守る君」もある。
最後はレポという会社の「レポラブリィ」というもの。
『通常、水は水分子から成り立っていますが、静電的性質によって結合し、クラスター(かたまり)の様相を呈しています。その水が磁場空間を垂直に横切ると、MHD(マグネットハイドロダイナミクス)電圧が発生しクラスター同士の結合が切り離され、小さな水に変わります。水本来の力が活性化された機能水(弱アルカリ性)に生まれ変わるのです。私たちの身の回りにある水は、この水分子だけでなく、重金属やアンモニアなどの水分子以外の物質を多量に含んでいます。この水に磁気を通すと、不純物が還元され、水自体の分子結合も凝縮されるため、純粋できめの細かい水が出来上がるのです。』だそうだ。
ああ、わかったわかった、還元でも凝縮でも、なんでもやってくれ(笑)。凝縮ってことは凍らせるってことか? いや、凍ると体積が増えるんだよな……4度がいちばん体積が小さくなるんだっけ?
なんだか、わけわかんね〜や。とにかく磁石で体にいい水ができるなら、私は磁気ネックレスをするよ。そのほうが体によさそうだ。なにせ医療用具だしな(爆)。
お粗末様でした。m(_ _)m
別メッセージで「ゼオライトにはもともとイオン交換能がある」というフォローが入ってました。てことは、「わざわざ搭載」する必要も新規に機能を持たせる必要もないってことで、宣伝書いた人、ゼオライトって何だかわかって書いてるんでしょうかね。
分子結合って言われても困りますよね。共有結合と水素結合のどっちだ?不純物が還元されたとしても、無くなるわけじゃないから水の純度が上がるかというと、上がらないでしょうね。
防カビ効果もそうですが、どんな物質がからんでいるかまで書いてくれないと怖いですね。最近、松下のエアコンの防カビの宣伝を見たのですが、わさびの成分を利用したって書いてありました。確かに、餅を保存するのに、壺の下にわさびや練り辛子を小皿に入れて、それに触れないように餅を積み重ねていって、最後にラップとフタで空気が出入りしないように閉じておくと、最後までカビずに食べられます。わさびや辛子由来の防カビ物質であればまあ安心できるのですが・・・・。でもなぜかマイナスイオン効果もうたっていたし。せっかくの製品の宣伝が逆効果な気もする。