【注意】このページの内容は商品の説明ではありません。商品説明中に出てくる水の科学の話について、水・液体の研究者の立場から議論しているものです。製品説明は、議論の最後にある、販売会社のページを見てください。
Source: 掲示板[12877]
Subject:超カメ・ツッコミ
From: 温泉カワセミ
apjさん>最近ウチにメールでたれこみがあったこれなんかどーでしょ。ワシ>ちょっと、お預け状態です・・・ (-_-;)
出張から帰ってようやく落ち着いて来たんで、お預け食ろてたのにつっこんでみますかね。
「BCOハピネスのしくみ」(http://www.bco.co.jp/Happiness/happy_shikumi.htm)では、
>BCOハピネスは、永久磁石を利用して地球の環境磁場を人工的に作り出し、そこに水を通すことにより、水を活性化させる装置です。
「地球の環境磁場」って地磁気のことかいな?
そんなんやったら、わざわざ「人工的」に作らんでも、そこら中に溢れとるがな。
しかも、絵の中の「磁石」にはご丁寧に「+」と「−」って書いたるしなぁ。
(気ぃ付いた時、吹き出してしもた・・・)>磁気活水処理されることにより水の分子のカタマリ(クラスター)は、細分化されて1/10の大きさになります。
>この時に、磁力の影響を受けて、水分子の酸素と水素の結合角度が通常の104.5°から様々な角度に変化し、元の状態に戻ろうとする中で激しいスピン運動を始めます。
まぁお定まりのクラスターが小そぉなるってのは、よぉあるインチキですが、今回は輪を掛けて
「酸素と水素の結合角度が通常の104.5°から様々な角度に変化」するって、中々豪快な大嘘
こきますなぁ。>このスピン運動により、空気中の酸素や遠赤外線が水の中に取り込まれ、水の殺菌作用が生まれてきます。
「空気中の酸素」って、この製品、水道配管に取り付けるんと違うの?ドコから酸素入って来んの?
100万歩(まだ足らん?)位譲って酸素が入ってきたとしたら、配管錆び易うなるがな!
その上「遠赤外線」まで「取り込まれ」るんやてぇ。(なんか、全部の文章、引っ掛かるなぁ)「ここがすごい」って言うてるトコも「1.遠赤外線を取り入れるため、腐りにくい水になります。」
って意味不明のヤツ以外、「水本来の成分は変化しない」「二次公害の心配ない」とか「半永久的」
なんて、要するに期待出来る効果が「0」やさかい、当然やわなぁ。ムービーの岡山大学の先生のコメントも、よぉ聞いたら「これから調べる」言うてるだけやしなぁ。
「活用シーン 一般家庭」(http://www.bco.co.jp/Happiness/katuyou/kittin.htm)なんかでは、
「しくみ」のトコで成分変化せぇへん言うてるのに「塩素の臭いが消え」るなんていったい次亜塩素酸は
どうなっちゃったんでしょうねぇ。
それに「カビの発生を抑え」るような「殺菌作用」のある水なんか、恐ぁて飯炊くのなんかに
使えるかいな。
「活用シーン 建築」(http://www.bco.co.jp/Happiness/katuyou/kenchiku.htm)の錆々の配管も
ハッキリ言うて、それらしいに見える場所の写真撮っただけやろし、言うてるとおり「酸素」取り込ん
でるやったら、さっきも言うたけど余計に錆びるやろ!>ボイラーの燃費が良くなり温度上昇が早くなるので、エネルギーの節約になる
っちゅうのも、よぉ使われる与太話やけど、水の「比熱」とか「蒸発潜熱」は変わらんやろし、よしんば
なんかの奇跡で変わったとしても、その分運べる(交換できる)熱量が減ることになってしまうから、
エネルギーの効率はよぉならんと思うでぇ。
「活用シーン 工場」(http://www.bco.co.jp/Happiness/katuyou/kojo.htm)ではお定まりの
赤水対策ですが、地下水の鉄分除去んトコの水質検査結果ってバケツの写真、写ったるだけやがな。
設置後の「鉄mg/リットル」ってナニ?検出されんかったって言いたいんかも知れんけど、普通は
そんな表現せんよなぁ。それにいっつも、この手の見て思うんですが、本当に鉄錆取れるとしたら、
それはどこに行っちゃうんでしょうねぇ?もしかして磁石のトコに詰まっていくんとちゃうの?工業用水の改善のトコのBCOハピネスの効果にあるBODとか鉄の数字、単位すらあらへん。
しかも、コッチの鉄はあんまり減っとらんしなぁ。
「活用シーン 水産業」(http://www.bco.co.jp/Happiness/katuyou/suisan.htm)なんか、作っとる
方が壊れてるんですかねぇ。普通「食肉加工業」とか「レストラン」とか「ホテル」とか「豆腐屋」は
「水産業」とは言わんと思うんやけどなぁ・・・・しかも真ん中辺にあるホテルの導入例の表なんか壊れまくり。なんちゅうても原水の塩素イオンの濃度
なんか「1200mg/L」でっせ!それ、いくらなんでも濃すぎ!どんな原水使たの?
しかも、それを供給した○△□ホテルの水は、ちょっとやけど濃ぉなっとるし、何よりすごいのが、
そんな「毒水」の中で「一般細菌」とか「大腸菌」が生きてるって、もぉ驚異的過ぎっ!!!
「活用シーン 酪農及農業」(http://www.bco.co.jp/Happiness/katuyou/rakuno_nogyo.htm)では
家畜の「腸内微生物のバランスが良くなるので、下痢が解消され、夏バテに強く、食欲旺盛になる」
そうやけど、上で言うてたみたいに強烈な「殺菌作用」あるんやったら、バランス以前に全部死んで
しまわんか?しかも、「糞尿の臭気が少なく」なるのに「牛糞発酵度が促進される」ってなんか間違うてないか?
牛糞発酵したら臭いでぇ。あと、植物のトコでは「酸素を充分に含んだ活性水の為、光合成機能を促し」って、光合成促すん
やったら「二酸化炭素」の方が要るんとちゃうか?「酸素」は呼吸の方やでぇ。
次に応用例で紹介されてるのが「BCOハピネス クリーンウォーターシステム」
(http://www.bco.co.jp/Happiness/body_roku_1.htm)まず「従来の水浄化システムとハピネスクリーンウォーターシステムの比較」の表。
濾過装置の「1.有機物→無機物に変化することが可能である」てのは意味不明やし、「3.逆洗水を元の
場所に戻すため、周囲の環境を汚さない」って、逆洗水戻したらアカンやろ。汚れが戻るがな。あと、池の状態の「1.溶存酸素の増加に伴い、好気性微生物が増加」すんのに「5.植物性プランクトン
(アオコ)の発生を抑制」って、アオコも好気性やったと思うんやけどなぁ。このページで一番笑えたのは、「用途別設置例」「池編」の「岡山北ゴルフ場」のムービー。
曰く、「アオコの活動の活発な7/31に設置」したそうで、まず3日後にホース付近が透明になってる
のを映した後(そりゃ、新しい水余所から入れとるんやから、ホースの付近は綺麗やわな)、最終的には
ナント「4ヶ月後」、池にはアオコが見られなくなった・・・・・て、オマエ、それ「冬」になって
アオコ居らんようになっただけやんけぇっっっ!!!!!
最後の商品は「ミラクルろくすけ」(http://www.bco.co.jp/Happiness/body_rokusuke.htm)。
なんか、「多数の微細孔を有する炭素」(活性炭って言いたいのか?)と「トルマリン」(笑)を
合成樹脂で、ハニカムの一部分だけみたいな形状に固めた「ろ過材」なんやそうやけど、こんなんで
濾過出来るのって、せいぜい「小石」くらいやでぇ。だいたい、いくら活性炭でも樹脂で固めて
しもたら、穴全部埋まってしもとるでぇ。>微生物の生物膜が付着しやすい形状をしているため、生物ろ過にすぐれており、成分である炭素とトルマリンがさらにその効果を促進します。
まず「生物膜」って、ナンカよぉ判らんし、「付着しやすい形状」ってどんな形やねんって思うし、
「付着」しやすかったら、ソコで微生物繁殖せぇへんかって心配やし、トルマリンなんかクソの役にも
たたんしなぁ。しかも、こんなモン、枕とかマットのクッション材(http://www.bco.co.jp/Happiness/body_roku_4.htm)
に使たって、ゴツゴツしてるだけで寝難そう。と言うより、コレって濾過材違たんかいっ!まぁ、布団や枕って、人によって好みが違うから悪いとは言わんけど、こんなもんで「公費補助」が
必要なほどの値段設定してる方がおかしいんとちゃう?しかも「身体に直接使用はよくないといわれている「電気や磁石」は使ってません。」って、トルマリンの
和名が「電気石」やて知って言うてるのかしら?(体重の圧力で、ちょっとは電圧発生するかも?)
う〜ん、ツッコミどころ、ぎょうさん在ったさかい、もぉお腹一杯って感じですな。
いや、ご紹介頂いたapjさんに感謝ですね。
(少なくとも「中傷的」なツッコミにはなってへんよなぁ・・・)
Source: 掲示板[12879]
Subject:生物ろ過
From: ばかし
専門じゃないのにえらそうなこと言ってすいません。
引用が前後しますが、> 最後の商品は「ミラクルろくすけ」(http://www.bco.co.jp/Happiness/body_rokusuke.htm)。
>
> なんか、「多数の微細孔を有する炭素」(活性炭って言いたいのか?)と「トルマリン」(笑)を
> 合成樹脂で、ハニカムの一部分だけみたいな形状に固めた「ろ過材」なんやそうやけど、こんなんで
> 濾過出来るのって、せいぜい「小石」くらいやでぇ。だいたい、いくら活性炭でも樹脂で固めて
> しもたら、穴全部埋まってしもとるでぇ。水処理とかの世界では、汚染物質を物理的に取り除く「物理ろ過」(温泉カワセミさんご指摘)、
イオン交換樹脂、ゼオライト、活性炭(微妙)などをもちいて取り除く「化学ろ過」、微生物をもちいて
分解、除去する「生物ろ過」の3つがあるようです。下の文章から、このろ材は生物ろ過をねらっている
んだと思います。> >微生物の生物膜が付着しやすい形状をしているため、生物ろ過にすぐれており、成分である炭素とトルマリンがさらにその効果を促進します。
> まず「生物膜」って、ナンカよぉ判らんし、「付着しやすい形状」ってどんな形やねんって思うし、
> 「付着」しやすかったら、ソコで微生物繁殖せぇへんかって心配やし、トルマリンなんかクソの役にも
> たたんしなぁ。「生物膜」っていうのはいろんな微生物が繁殖したぬるぬるのこと(ぐぐったらいっぱい出てきます)です。
こいつらを働かすことによって有機物分解やら硝化やら脱窒やらを行うのが生物ろ過なので、逆に付着しや
すくないといけないんです。# いうまでも無いことですが、私も「どんな形やねん」って思ってますし、「トルマリン」については
# コメントするまでもありません。
> 曰く、「アオコの活動の活発な7/31に設置」したそうで、まず3日後にホース付近が透明になってる
> のを映した後(そりゃ、新しい水余所から入れとるんやから、ホースの付近は綺麗やわな)、最終的には
> ナント「4ヶ月後」、池にはアオコが見られなくなった・・・・・て、オマエ、それ「冬」になって
> アオコ居らんようになっただけやんけぇっっっ!!!!!河川とか湖沼の浄化といった相談がたまにあります(専門じゃないんで話を聞くだけです)。
効果があった、っていうお話であっても、ほとんどの方が季節変動を考えておられません。
また、そういう方に限って実証実験しかしていないのです。
「盲信している方をスタートラインに戻すにはどうすれば良いのだろう?」といつも思います。
Source: 掲示板[12882]
Subject: おぉ!(その2)
From: 温泉カワセミ
ばかしさん>専門じゃないのにえらそうなこと言ってすいません。
いえいえ、ご教授深謝です。<(_ _)>なにせ「ツッコミどころ」が、ぎょうさん在りすぎたので、細かいところのチェックに
手ぇ抜いてしまいました。
ばかしさん>「生物膜」っていうのはいろんな微生物が繁殖したぬるぬるのこと
ばかしさん>こいつらを働かすことによって有機物分解やら硝化やら脱窒やらを行う
おぉ!なるほど。
要するに活性汚泥法みたいに微生物(たぶん好気性)で有機物なんかを分解する訳ですね。
そのために「溶存酸素が増える」云々て言うてたんでしょうけど、配管に穴でも空いてな
酸素の供給源在らへんさかい(クラスター云々は無視)、やっぱり役には立たんでしょうね。
(検索して見つけた幾つかの生物膜濾過施設は、全部「曝気」設備ついてるもんな)ちゅうことは、もしこの「生物濾過」が宣伝通りに作用するとしても、使用範囲は限定
されますなぁ。
この濾過剤は「ハピネスクリーンウォーターシステム」にも使とるらしいんですが、
その用途の「池・沼」「ゴルフ場」「産業廃棄物処理場」はまだしも、「ホテル・温泉」
とか「プール」に使たら、エラいことなるかも知れませんね。
(そもそもの宣伝が信用できんから大丈夫かも知れんけど、念のため・・・・)下記の会社のサイトによると、その手の配管中に形成された生物膜には「レジオネラ属菌が
寄生するアメーバなどが繁殖しやすい」って言うてはりますからねぇ。
東西化学産業株式会社 http://www.tohzai.co.jp/pool-spa/Legi/prob-04.html
ばかしさん>効果があった、っていうお話であっても、ほとんどの方が季節変動を考えておられません。
大津市企業局のHPによると、アオコの分類される「藍藻」の季節は「夏」になってますね。
「プランクトン紹介」http://cgi1.biwa.ne.jp/~otsu-wgs/data/plankton/琵琶湖に限らず近所の溜池なんかでも、アオコが「冬」に大発生したなんてのは見たことも、
聞いたこともないですもんね。ちょっと自分の経験とか常識とかを思い出すだけで、この手のは
「オカシイ」って気付くと思うんですがねぇ・・・・・・