「事象の地平線」過去ログ倉庫
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2007/10/27
特に問題があるとは思えないが……
【修正】
朝日新聞の記事より。
修士で期待を下回るケースがそれほど減らないのは、いわゆる学歴ロンダリングに騙されているのではないだろうか。修士課程の定員が旧帝大系で増えたせいで、外部から入学する人が増えている。特に、大きな大学だと学内の付属研究施設のようなところが、対応する学部無しに大学院生を受け入れていることがある。内部進学する院生はどうしても学部から続けて同じところに所属したがるので、付属研究機関は希望者が少なくなりがちであるから、定員を満たすために、入試の難易度を下げていることが多い。例えば、私や私の先輩が修士課程に入学する頃は、学力試験として、英語・第二外国語・物理(専攻分野の試験で学部必修科目全域が範囲)・数学(これは大学院によるが旧帝系は必須)といった具合だった。今は、第二外国語は無いし、専攻分野の試験も選択あるいは小論文のようなもので無いに等しかったりするし、数学を課さないところも多い。昔なら、修士課程に入ろうという人は、その学年の学力上位層で、しかも試験の準備のためにさらに勉強していた。ところが今はそうではない。いろんな大学院の募集要項を見ればわかるように、十分な学力試験を行っていない専攻が有名大学でもたくさんある。
すると、難易度低めの大学で単位はとったが、もしまともな入試をされたら(やった内容が十分定着していないために)落ちる人達が、旧帝大系や大規模な大学の付属研究機関の大学院には入れる場合が出てくる(実際、私のところの専攻は専攻の専門分野の試験をまんべんなく行っているから、学力試験でウチを落ちた人が東北大に通るといったことが実際に起きている)。そういうところは研究室も大所帯だから、きめ細かい指導が行き届くとは限らない。結果として、最終学歴が規模の大きな大学の博士前期卒、学力の方は疑問符が付くという人材が出てくる場合がある。もちろん、自分で勉強して、力をつけてくる人もいる。しかし、博士前期課程の最終試験は、どこの大学でも、修士論文をまとめて口頭発表するというもので、学力試験を課すわけではないから、学力不足の人でもチェックをすり抜けて修了することができてしまう。
採用時に最終学歴だけ見るのではなく、本人の学力をきちんと見ないと、採用したはいいが期待はずれということが起きても不思議ではない。簡単な専門知識のチェックとしては、例えば国家I種の公務員試験のそれぞれの専門分野の過去問のうち基礎的な問題を何問か解かせてみるというのはどうだろう。新規に問題を作る必要はないから社内で簡単にできるし、ヒントを与えながら面接して考え方を見るという形でもよい。分野が多少ずれていても、解決のためのストーリーの立て方を見れば、多分判定はできるのではないか。
とりあえず、会社の人事の方には、採用の時には学部の学歴も併せて考慮するように注意を促したい。実はこんなのは今に始まったことではなく、私が博士課程を過ごした時期(つまり今から10年ちょっと前)の東大軽部研でもその兆候は既にあった(ただし博士課程の方でだが)。
気になったのが「教科書や既成理論への偏重教育で独創性が育っていない」だが、「研究開発をしている資本金10億円以上の企業」ならまあまともな基準でモノを言っていると思ってよいのだろうか。独創性とトンデモを取り違えている企業は世の中にたくさんあるので、独創性=社長がブチ上げた夢のようなエネルギー、既成理論=熱力学の3つの法則、だったりしたら笑うしかないのだが。
大卒研究職社員の資質「期待上回る」は1% 文科省調査60%がほぼ期待通りだというなら、そう悪い数字とも思えない。期待を下回る、が学士で31%、修士で26%というのが多い気もするが、学士は研究向けに選別がかかってないから研究職向けの人材の割合が元々そんなに多くないだろう。
2007年10月27日12時33分
研究職として採用した大卒・大学院卒社員の資質が「期待を上回る」と答えた企業はわずか1〜2%台――文部科学省の「民間企業の研究活動に関する調査」で、こんな実態が明らかになった。「期待を下回る」は学士で約31%など、企業側は、基礎教育の不十分さや、独創性の不足に頭を痛めている。
研究開発をしている資本金10億円以上の企業1791社を対象に今年2〜3月に調査し、896社(50%)から有効回答を得た。
研究者の資質を学歴別に尋ねたところ、「期待を上回る」は、学士が1.0%、修士課程修了者で1.4%、博士が2.6%、ポストドクター(任期付きの研究職などに就いている博士)が2.2%にとどまった。
いずれも「ほぼ期待どおり」は60%前後。「期待を下回る」とした割合は、学歴・年齢が高いほど低く、修士では約26%、博士約15%、ポスドク約8%だった。
期待を下回る理由は、学士では「基礎教育の内容・方法が不十分」が最も多く、修士や博士は「企業ニーズに無関心など企業研究者としての自覚に欠ける」が最多だった。ほかに「教科書や既成理論への偏重教育で独創性が育っていない」「隣接分野の教育が不十分」を挙げた企業も多かった。
修士で期待を下回るケースがそれほど減らないのは、いわゆる学歴ロンダリングに騙されているのではないだろうか。修士課程の定員が旧帝大系で増えたせいで、外部から入学する人が増えている。特に、大きな大学だと学内の付属研究施設のようなところが、対応する学部無しに大学院生を受け入れていることがある。内部進学する院生はどうしても学部から続けて同じところに所属したがるので、付属研究機関は希望者が少なくなりがちであるから、定員を満たすために、入試の難易度を下げていることが多い。例えば、私や私の先輩が修士課程に入学する頃は、学力試験として、英語・第二外国語・物理(専攻分野の試験で学部必修科目全域が範囲)・数学(これは大学院によるが旧帝系は必須)といった具合だった。今は、第二外国語は無いし、専攻分野の試験も選択あるいは小論文のようなもので無いに等しかったりするし、数学を課さないところも多い。昔なら、修士課程に入ろうという人は、その学年の学力上位層で、しかも試験の準備のためにさらに勉強していた。ところが今はそうではない。いろんな大学院の募集要項を見ればわかるように、十分な学力試験を行っていない専攻が有名大学でもたくさんある。
すると、難易度低めの大学で単位はとったが、もしまともな入試をされたら(やった内容が十分定着していないために)落ちる人達が、旧帝大系や大規模な大学の付属研究機関の大学院には入れる場合が出てくる(実際、私のところの専攻は専攻の専門分野の試験をまんべんなく行っているから、学力試験でウチを落ちた人が東北大に通るといったことが実際に起きている)。そういうところは研究室も大所帯だから、きめ細かい指導が行き届くとは限らない。結果として、最終学歴が規模の大きな大学の博士前期卒、学力の方は疑問符が付くという人材が出てくる場合がある。もちろん、自分で勉強して、力をつけてくる人もいる。しかし、博士前期課程の最終試験は、どこの大学でも、修士論文をまとめて口頭発表するというもので、学力試験を課すわけではないから、学力不足の人でもチェックをすり抜けて修了することができてしまう。
採用時に最終学歴だけ見るのではなく、本人の学力をきちんと見ないと、採用したはいいが期待はずれということが起きても不思議ではない。簡単な専門知識のチェックとしては、例えば国家I種の公務員試験のそれぞれの専門分野の過去問のうち基礎的な問題を何問か解かせてみるというのはどうだろう。新規に問題を作る必要はないから社内で簡単にできるし、ヒントを与えながら面接して考え方を見るという形でもよい。分野が多少ずれていても、解決のためのストーリーの立て方を見れば、多分判定はできるのではないか。
とりあえず、会社の人事の方には、採用の時には学部の学歴も併せて考慮するように注意を促したい。実はこんなのは今に始まったことではなく、私が博士課程を過ごした時期(つまり今から10年ちょっと前)の東大軽部研でもその兆候は既にあった(ただし博士課程の方でだが)。
気になったのが「教科書や既成理論への偏重教育で独創性が育っていない」だが、「研究開発をしている資本金10億円以上の企業」ならまあまともな基準でモノを言っていると思ってよいのだろうか。独創性とトンデモを取り違えている企業は世の中にたくさんあるので、独創性=社長がブチ上げた夢のようなエネルギー、既成理論=熱力学の3つの法則、だったりしたら笑うしかないのだが。
カテゴリー:教育関係
タグ:
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posted at 2007/10/28 05:00:34
lastupdate at 2007/10/28 12:07:02
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