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第12回

講義内容

 授業アンケート実施日につき、内容が少なくなっています。

  • 科学はなぜ必要か
  • 科学のルールと進歩について
  • 科学とは何か

第11回の内容に関する質問とコメント

  • ポール・デイヴィスの「神と新しい物理学」という本を読んだことがあります。タイトルはあやしいですが、面白かったです。ポール・デイヴィスって有名なんですか?
    科学の解説書を沢山書いていて有名です。内容はまともです。
  • ニセ化学を無視するのではなく、批判するようにしたと新聞で読みました。
    物理学会のシンポジウムの話題だと思う。
    「ニセ科学」とどう向き合っていくか?(「物理と社会」分科シンポジウム)
    http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/events/JPSsympo0306.html
  • タイムマシンとほぼ同時期に出てきた透明人間ですが、タイムマシンほど話題に上がらないのは完全に不可能だとわかっているからなのでしょうか。
    SFのテーマという点でいえば、タイムマシンの方は、過去を変えることで現代が変わってしまうというタイムパラドックスをどう解決するかが、SF作家の腕の見せ所でもあるので、繰り返しネタとして使われた。透明人間の方は、たとえ透明にしても物質の存在密度が違う以上、屈折率の違いからそこに何かがあることがわかってしまうし、光を吸収しないと物が見えないので、本当に透明ならその人は何も見えないことになってしまう。この違いではないかと思う。
  • 私達現代人は科学を宗教にしているのかなあと時々思う。本当に理解している人にとってはたいした事がなくても、実感がない人間にとっては魔法でしかない。だけどちゃんと覚えておかなければいけない。この宗教は万能じゃない。今日、明日突然変わってしまうかもしれない。その瞬間に快であっても、後々痛い目にはあわないように気をつけなくちゃいけないのだと。
    宗教では、教義を検証することはしないが、科学では内容を常に検証する。また、科学は、何が価値あることかという問いには答えてくれない(それは宗教の役割である)。科学と宗教は対象も役割も違うのだから、きちんと区別して、共存していけるはず。
  • 科学の信頼・進歩って大切なんですね。
  • 今日のははたして科学といえるのか。まあ勉強にはなりましたが。
    科学哲学かな、内容としては。
  • 先生は今までに科学にだまされたことはありますか?
    間違いかけたことはある。
     一度は、温度を上げながら光散乱の測定をしていたら、高温ほど強度が減るという現象が再現性よく起きた。これが、温度変化の容器の一部に使った熱伝導を良くするためのペーストが蒸発して測定の窓にくっついてきたためだった。蒸発と付着のプロセスは再現性よく起きたので、気づかずそのまま論文を出してしまい、翌年気づいた。もとの論文を訂正しようかと思ったが、強度についてほとんど何も議論していなかったし、論文の本筋でもなかったのでそのままにし、次に出した詳しい報告では、問題となる温度領域を別の容器で測定し訂正したものを出した。
     同じグループの卒研生が、アルコール水溶液に超音波をかけたら混じり方が変わるかどうかを、レーザーを使って調べていた。この場合も変化があったという結果が出たが、繰り返すと変化と他の条件の間に関係が無かった。結局、その頃から使い始めた、使い捨ての光学セル(試料を入れる容器)の性質によるものであることがわかった。従来のガラスセルに戻して、変化無しの結果を再現した。
  • 細木数子の六星占術って信じられるものですか?
  • 占いって面白いから、何か信じちゃいたくなりますね。特に結果が良いとなおさら。
    昔の人は良く言ったもので「当たるも八卦当たらぬも八卦」。占いは当たったり当たらなかったりするものなので、気合いを入れて信じる必要はない。まあ、結果がいい時だけ信じていい気分になればそれでいいのではないか。占いに頼ったりすがったりするのは健全ではない。
  • ドラゴンボールにでてきた「ホイポイカプセル(大きな物でもカプセルに収納することができる)」は、僕が小学校に入るまで実在すると思ってました。子供のころは「どー考えても無理」と疑うことを知らないものですね。
    何が無理で何ができるかを学ぶのが経験。小さな子供はその経験が足りないから、おかしなことを信じていても仕方がない。まわりから学んで、大きくなる頃には、経験と信じる内容が適切なものになっているはず。
  • アノマリーが何度も起こると、これまでの理論を再構築しなくちゃならないなんて……科学って難しいですね。
  • 科学のルールと進歩について書かれていたこれまでの理論で説明できない現象とアノマリーを両立させる議論を打ち立てるまでのサイクルって、確か科学のパラダイムと呼ばれるものでしたっけ?
    パラダイムは、構築されている理論そのものを意味する。これが変更されることを、トーマス・クーンは「科学革命」と呼んだ。
  • 科学が成功し信頼されるために、科学者が従うべきルールがあることを初めて知った。
  • あやしい物にだまされないようにしないといけないと思った。
  • 今日は「科学」というより「心理学」や「脳について」だと思った。こういった事も「科学の必要性」を書くのに必要だとは思わなかった。
    科学が真理の探究に役立つとか、真理を追究するのがいいことだと主張しても、おそらく世の中には受け入れられない。一部の人だけで勝手にやっていればいい、と思われてしまう。そうではなくて、普通の人が普通に生きていくために必要なのだということを、もっとわかってもらう必要がある。
  • 自信を持つことはいいことだと思うけど間違いに気づいたり指摘されたとしても、自分の考えを押し通す前に本当に自分の考えが正しいか見直せるといいと思います。知識を持つというのは人を騙す武器にも騙そうとするものに対する防具にもなるのですね。
  • ごはん粒を残すと目が見えなくなると言われ、信じ続けて育ちましたが、少し大きくなってたまたま残してしまった時に目は見えていたので嘘だったのだなと気づきました。でもそれだけものを大切にしろということなんですよね。経験と知識をつみ重ねて正しい判断ができるようになりたいです。
    →説話でやってはいけないことを教育するというのは古くから行われてきましたが、嘘だと分かった時に逆に信用を落とすこともある。そうならないような方法で教えていく必要があるかと。たとえば「昔の人はそんな事を言ったくらいに、ごはんは大事に食べないとだめなんだよ」といった具合に。
  • 明けましておめでとうございます。騙されないようにも、知らぬまに騙す側にまわらにためにも、物事に対して盲信せず、一歩引いて冷静にみようとする姿勢、科学リテラシーが必要なんですね。
  • 科学をしっかり学び、社会で人をだましたり、人に騙されたりしないようにしたい。
  • 完全に正しいということはないのかもしれないが、何かしら社会の規範として正しいと認められることは必要だと思う。
  • 今コマーシャルでやっている脳年齢のテストをやってみました。結果は52歳でした。人間の脳って使わないとダメになるものなんですか?
    脳がだめになるかどうかは不明だが、使わない知識はどんどん使えなくなって衰えるのは、誰でも実感しているところではないか。勿論私も含めてだが。
  • 先生の美しさの秘訣は何ですか?
    「美しさ」「秘訣」の両方とも身に覚えがないので答えようがない。
  • 今日は内容がうすかった。
  • 久しぶりの4コマ目はねむい。
  • 今日の話は納得できる内容だった。
  • 怪しい物ではなく不思議な物とかでもいいのですか?
  • レポートを提出する前に見てもらって先生の意見を聞くことは可能ですか?
    まあ、これだけ講義をきいたのだから自分でやってみてはどうか。
  • レポートは提出した後に先生からのコメントやアドバイス、批判などの意見をもらえるのですか?実際に調べているとどんどんのめりこんでいって周りが見えなくなりがちなので、先生はどう思うのか教えてもらえたらうれしいです。その方が勉強にもなります。
    個人情報保護のため、ポストに入れての返却はできないから、返却を希望する人は個別に私のところに取りに来てもらう必要がある。ただし、工学部のうち成績が可になった人については、工学部の事務にレポートを提出しないといけないので、返却が難しい。それで良ければ、取りに来てくれた時にコメントをすることは可能である。
  • あけましておめでとうございます(他3名)
  • A HAPPY NEW YEAR