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第4回
質問とコメント
- 水は、氷になるとき、0℃〜ー5℃くらいに粒の大きさが決まるそうですが、液体窒素で急激に冷やすと、結晶の形にも影響があるんですか?
→ 水が凍るときの熱の出入りが大きいので、液体窒素で冷やしたくらいでは、大して急激に冷やしたことにならない。粒の大きさというのは、多結晶になったときの1つ1つのサイズのことなのだろうか……。それならば温度によって変わりそうであはる(測定したことはないが)。
- 10-15秒のスナップショットというのはあまりにもはてしないもののように感じるんですが、その技術は可能なものなのですか?
→ 今のところ無理。このスケールで見ることができるのは、コンピュータ内に作った水だけ。
- 科学はおもしろいですね。先生は、どうしてテレビを見ないんですか?
→ 単に暇がないのと、時間を使ってまで見たい番組がない。本なら速読や拾い読みができて時間短縮できるが、テレビはできない。
- どんどん話が難しくなってきた感じがしました。先生の家にはなぜテレビがないのか気になりました。
→ 必要なニュースはネットで手に入るし、見る時間がない。
- 以前、液体を冷やして固体を作ると過冷却現象が起こり、ゆっくり固まっていくと習いましたが、その過冷却が怒っているときに衝撃を加えると一気に固体になると聞いたことがあります。それは本当ですか。またなぜですか。
自然界の結晶は計算されたかのような対称性をもつものが本当に多いんですね。ガスハイドレートの構造を見て改めて感動しました。今回の余談にあたる「水の結晶と道徳」は思わず笑ってしまいました。文科省は道徳にもテストを導入するようなことを以前言っていいたので、日本の教育が心配になりました。
→ 過冷却は、本来なら氷になるはずの温度なのに、たまたま液体のままでいる、不安定な状態である。衝撃などがきっかけになると、一気に本来の安定な状態である氷になる。
- 冷凍庫で凍りをつくって放置しておくと、だんだん小さくなっていくのはなぜですか?また冷凍庫内にこびりつく氷はどこから発生するのか?入れたものの水分?
→ 冷凍庫は、温度の変動がある上に乾燥した空気を循環させているので、氷が直接昇華して水蒸気になり、より温度が低いところにこびりついてしまう。
- 野菜に音楽を聞かせるとおいしくなるというのも全くのうそでしょうか。
→ 信頼性のある官能検査が出てこない限り、与太話として扱うべき。そのへんのタレントが食べてみて「おいしい」などと言っているのは、検証の名に値しない。
- タケコプターを科学的に説明すると、実際どのようなことが起こるのでしょうか。
→ ヘリコプターと同じ原理だとすると、あのサイズでは物を持ち上げられないし、プロペラが回るとそれと逆向きに着けている人も回ることになる。科学的な説明は無理。
ところで、作品の世界に即した(科学的でない)説明としては「反重力装置である」といったものがある。タケコプターでなくても、空想の世界では、「回転するものはとりあえず浮かぶ」という法則を立てることもできる。現実の科学ではなく、作品の世界に即して矛盾が出ないような考証をするのがSF考証、現実の科学に即してどうかを考えるのが科学考証で、この2つは別物である。
- 超純水に菌が入っていても「超純水」なのでしょうか?水溶液にならなければ純水ということでしょうか。水の結晶と道徳の内容をテレビで見たことがあった。バカらしいと思ったことを覚えている。
→ 今の超純水では、菌が混入するような管理はしていないはず。飲むなと言われたのは、超純水が出始めの頃の話で、おそらく飲料水としての検査はわざわざしていない(産業用だから)、といったことがきっかけと思われる。
- 日本では、田舎ならミネラルウォーターを飲むより水道水を飲む方が体に良いと聞いたことがあるのですが本当ですか。
→ 水は水でしかないので、何を飲んでも特に体にいいというわけではない。
- 何で講義名を科学リテラシーにしたんですか。
→ 科学の知識をどう使うかということを含めて知って欲しいと思ったから。一夜漬けで暗記して試験が終わればそれまで、というものではない。生きていくのに科学は必要である。
- 先生は水の結晶の実験したことはありますか。
→ 江本氏の実験についてはやったことがない。普通に水の測定を過冷却までやっていたら凍ってしまったということはある。
- 山形市は雪はどのくらい降りますか?都会の雪と田舎の雪はなにが違うのですか?気温はどのくらいまで下がるのですか?
→ 真冬の平均だと、最高気温2℃、最低気温氷点下4℃あたり。積雪量は40cm程度。勿論、一冬の間でも変動があるし、年によっても違う。都会がどこを指すかわからないが、地域によって雪に強いかどうかに大きな差があり、山形では降ったうちに入らない程度の雪でも東京は交通マヒ状態になったりする。
- アモルファス氷のこともはじめて聞いた。プリントに書いてある他に何か特徴があるか。
→ 高密度と低密度のアモルファス氷の転移は、機会があれば見て欲しい。固体のままで体積が膨張して容器から溢れてくるのが面白い。
- 先生は小さいころから科学リテラシーに興味があったんですか。
→ 理科は好きだったがリテラシーという意識が出てきたのは、博士号を取った後だった。
- クラスレートの話がすごく面白かった。やっぱり科学は神秘邸で、構造がとてもキレイで美しいと思った。そして合理的だなと思った。ゲスト分子になれる条件というのは何なんですか?余談が面白くて、物は取りようだと思いました。
→ サイズが水のつくる多面体に収まることと、水に混じった時、水と水素結合しないといったことが条件らしい。それ以上はよくわからない。クラスレートになるかならないかを判定する条件が求められたという話はきいたことがないし……。
- 道徳の問題はたしかに別にして考えなければならないと思いました。
- 最後の道徳の問題に関して「なるほどなぁ」と思いました。「ハチは怒っているにちがいない」という児童がでることを期待します。にたような話で、植物に話しかけるとよく育つときいたことがありますが、本当でしょうか?
→ 植物が音楽を理解するわけではないが、話しかけるような人は、注意深く植物を育てるので、結果が良くなる可能性はある。
- 道徳と科学についてこのように考えたことがないが、確かに必ずしも自然を情緒的にとらえることはよくないとも思った。しかし、どれも本当に道徳の授業に出てきてもおかしいと思わない内容で、自分が先生であたらそこに矛盾を感じられたか疑問である。これは言われてみれば矛盾しているということに気づけたので面白かったです。
- 道徳を教えるときに科学を利用するのはよくないことがわかった。
- 道徳など、理論や実験があまり関係ない所で自然科学を使うのは、わけがわからないと共感しました。
- 言葉の良い悪いで水(氷)の結晶に影響は出ない事が分かりとても驚いた。また、それを知ってか知らずか教科書等に掲載するのは、教育上良くないと思う。
→ 教科書には出ていませんが、教師が指導の参考にする市販の参考書に出ていたり、教員相互の情報交換を通して広がったりしている。
- 道徳の話、おもしろかったです。いつもだったらあまりに気にかけなかったんですが、深く考えてみたらすごくおかしいですよね。もう少し物事を深く考えるクセをつけたいと思いました。
- 水の結晶と道徳という間違った教えが教育に使われてしまって悪影響を与えるなんてことがあるのが不思議だった。道徳には使うべきではないと思った。
- 氷も作り方で色々な特徴が表れることを知りました。
- 樹氷という現象がありますが、過冷却状態の水は木にぶつかる前に氷になることはないのですか。
→ ぶつかる前に氷になるものもあるかもしれない。小さな水滴の方が過冷却になりやすい(大きいと何かのきっかけで凍ってしまう)。
- メタンハイドレートの話が面白かった。
- メタンハイドレートはとても興味深いです。すごい資源だと思う。
- 雪の結晶が見たくなった。
- 科学はおもしろいですね。
- 水の事を詳しく知ることができて良かった。
- 水についての知識増えた!!
- 「水」というものは、一番不思議な物質だと思いました。最も身近に損債しているのに、一番理解するのが難しいと思いました。
- なんの根拠もないようなくだらない水の話はびっくりした。信じてしまう人もいるんだな。
- メタンハイドレートはニュースなどでよく耳にしていたが何なのか全然わからなかったので、わかってよかった。
- 最後の道徳の話がわかりやすかった。
- 最後の道徳的な話がよかった。
- 作り話を前提としていることが小学生には伝わっていないのが、ここでの悪い部分だと思う。
- 科学を使って良い場面とそうでない場面についての話が心に残った。水と氷の違いについても良く理解出来ました。
- 世の中のものにも適当な科学がいっぱいあることに驚いた。自分も誤って覚えているものがいっぱいあるかもしれないと思うと少し怖い。
- 最後の道徳の話はなかなかひき込まれた。
- 確かに道徳の話でとりあげることができても、科学的にとりあげるとひどいなあと思った。
- 水に「ありがとう」とかくときれいな結晶ができるというのをテレビで見た記憶があった。小学生が科学的に水のことを考えるのか不思議に思った。
- 6ページの余談の最後の「自然を情緒的にとらえるのは必ずしもいいことではない」という文に共感できました。「心を通わせながら」など、ありえないような蛇足が教材に多い気がします。
- 今度水に砂糖を入れて氷にしてみようと思う。
- あまり、分からないですけども、頑張ります。
- エントロピーについて習ったことがあるんですが、なかなか難しいから、あまりわからなかった。
- 段々講義の内容がむずかしくなってきて、理解できない所が出てきた。専門用語が特に分かりにくい。1つでも多く分かるように努力しようと思った。
→ わからない用語を出席カードの裏に書いてみてほしい。どういう用語を説明しなければならないか、話をするときの参考にしたい。
- 教育者はたとえ専門外であっても正しい知識を身につけないと思いました。もし、正しい知識が得られないのなら、他人に教える事はいけないと思いました。
- 1〜3コマ、水曜日は苦痛ですが、いつも4コマは楽しみです。
→ 他の講義も楽しんでください。まとまった講義で勉強できるのは大学の間だけです。
- テレビはうそばっかやねとくにTBSとかTBSとかTBS
- 化学式の説明があったが、高校時代を思い出しました。化学式を思い出したいです。
- 今日の講義は理解できたので楽しかったです。
- 先生の講義をきくたびに、水とは何者か考えさせられます。板書の字が極端に薄いです。
→ 板書については以後気を付けます。
- 全く聞いたことのなに言葉が次々と……。科学はやっぱり難しいと思った。
- 講義中に「テストできく」といっていたが、シラバスにはレポート提出と書いている。テストをやるのか?
→ 「テキストで」と言ったのを聞き間違えたのでは。レポート提出が課題で、テストはしません。
- 水についての難しい話ばかりでよくわからない。もっとニセ科学の話をたくさんしてほしい。
→ 分野が化学Aなので、物質科学の話を中心にしている。また、ニセ科学の話をしたところで、何がニセかを自分で判断できるようになるには、科学の知識も必要である。
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