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第3回
質問とコメント
- 金属の板に入れるダイヤモンドの大きさはどれくらいなんですか。金属に入れるダイヤモンドの値段はいくらくらいになるんですか。
→板に入れるのではなくて、板の穴を両側から挟む。挟んでいるところの面積の直径は1mm以下くらいで、小さなもの。ダイヤモンドの値段としてはそんなに高くなかったと思う(確か数万円から十数万円程度)。【追記】DACで1mmはかなり大きい。
- 雪の結晶は同じものがない等聞いたことがありますが、実際どれくらいのパターンがあるのでしょうか?樹枝・広幅六花系で
→細かい形まで一致するということは無い。結晶が成長するときの水分子の付き方はランダムなので、目に見えるサイズになったときに全く同じにはならないはず。分類するとしたら、樹枝状に見えるか、六角形の板が何枚組み合わさっているかという数で分類するか、といったことしかできないはず。
- 氷の結晶構造がこれだけあるとは意外でした。中谷ダイヤグラムの中の中空角柱とはどんな形なんですか?
→角柱だが、両端から柱内部に向かって穴が出来ている構造。
- 家で氷の結晶は作れないのですか。もし作れるなら作り方を教えて下さい。でも顕微鏡がないと観察できないですよね。
→普通に冷凍庫で作るとIhの結晶が出来るが、氷を取り出した瞬間に、たまたま水蒸気や温度の条件が氷の表面でうまくいけば、雪結晶みたいなのを見ることができるかもしれない。それよりも、理科教材の平松式ペットボトル人工雪発生装置http://www.gindaco.com/contents/menu/index.htmlを使う方が良いかも。でもドライアイスが必要だけど。
- 中谷ダイヤグラムを板書した文字が見えなかった。雪の結晶にも何種類もあったなんて知らなかった。ウサギの毛を使って実験をしようとする発想がすごい。なぜウサギの毛を使おうとしたのかが知りたい。
→板書はあれより大きく書くのはちょっと難しい。前の方に座れば見やすいはず。ウサギの毛は、防寒具のソデとかフードについていたものを使ったのではないかという話だった。
- 水の沸点は100℃だとずっと教えられてきたけど、どんなに熱しても絶対に100℃以上にならないのは不思議だなーと思いました。
→その100℃というのは1気圧での話。高い山に登ると、頂上では気圧が低いため水が100℃よりも低い温度で沸騰するから、富士山の頂上あたりでは普通にやったのではご飯がうまく炊けない。
- 圧力・温度などの条件の順番をかえるだけで出来上がる氷の構造が異なるのは面白いと思った。その構造を目で見ることができるのか知りたい。
→結晶構造の違いはX線を使わないと見えない。目で見るというわけにはいかない。残念だけど。
- 突然、私の兄が石のブレスレット(中国産)が欲しいと言いました。よくパワーストーンとか聞きますが、本当に何かパワーがあるのでしょうか?(講義にまったく関係なくてすみません)
→お守りや開運グッズ以上の意味はないが、アクセサリーとして身に付けて楽しければそれで良いのでは。
- 高校の時、s,p軌道やダイヤモンドの装置について勉強したのを思い出した。氷の結晶構造が六角形だから、雪の結晶も六角形構造をとるというのに驚いた。小さい頃からなんであんなにきれいな対称構造をとるのか不思議だったが氷解した。高校の時”チンダル現象”というのを習ったんですが、”チンダル”ってどういう意味ですか?人の名前ですか?
→ダイヤモンドの装置の名称は、ダイヤモンドアンビルセル(DAC)と言う。チンダルは、John Tyndall(1820-1893)、アイルランドの物理学者の名前。
- じめじめの時に水分子がくっついているというのを聞いておどろいた。サイズを測ったということでしたが、どの様に図ったのですか?
- 気体の水分子は数個くっついたものが存在するらしいですが、どうやって気体の水分子を調べたのか気になる。ウサギの毛を使ったのはなぜですか?雪の結晶を作るときの水分子の氷の結晶はIh型と考えていいのですか?
→イオン化クラスターの測定をしている人の話だったので、多分、質量分析器を使ったのだろう。ウサギの毛については防寒具のものを使ったのではないかという話があったが、定かではない。雪の結晶も全部Ihである。
- 水が凍ると魚の中の水も凍ると言っていたが、膨張して破裂してしまうこともあるんですか?
→魚の形が変わることはないが、細胞は相当傷んでしまう。
- 水っておもしろい。水にいろんな音楽を聴かせながら結晶を作ったら、音楽によって違う形の結晶ができたおいう話を聞いたことがあるのですが、これについてもまだ精度の高い検証が行われていないのですか?
→インチキと紙一重の話なので気を付けないと欺される。まず、氷を作る前に水に音楽を聴かせるという話があり、こちらは完全にインチキ。次に、水蒸気から氷になる時に音楽つまり空気の振動を与えて形がどうなるかを見る実験をまともにやったという話は出ていない。既に中谷宇吉郎の精度の高い実験があるので、中谷宇吉郎と同じ精度で空気の振動の有無でどう変わるか確認しないと何とも言えないが、そこまでやっている話はまだ無かったはず。
- どうして分子にはいろいろな形があるのか?またその角度をどうやって測っているのか?
→形は、最も安定な構造になるように決まる。角度は、簡単な分子なら、結晶を作って構造解析をしたり、気体の回転スペクトルから求めたりできる。
- 水分子の形がどんな状況でも変わらないことに驚いた。なぜ気体だと分子が数個くっついたものが存在するのかがよく分からなかった。
→分子間の引力があるので、水分子の量が多いと、緩くくっついたままになってしまうものもある、ということではないかと。
- 氷の結晶に太陽光や赤外線をあててできる”チンダル像”をいつか自分も実験とかして見たいなぁーと思いました。これは高校の化学で高分子の辺りで勉強した”チンダル現象”とネーミングがそっくりなんですけど、何か関係があるのでしょうか?雪の結晶もハチの巣も、基本的な形は六角形…六角形は安定するってことなんですよね?
→チンダル像とチンダル現象はまったく別の現象。六角形になる理由、というよりも、六角形で何とかなる理由は、六角形で平面を覆い尽くせるからだろう。安定かどうかとは関係がない。たとえば、NaClの結晶は立方体みたいな形が単位だが、安定な結晶になっている。
- チンダル像は氷の結晶以外にもあるのですか
→あってもおかしくはないが、私も知らないので、わかったら教えて欲しい。
- なぜ雪の結晶の形が温度で決まるのかが分かるとそれは大発見なのか?
→実験的には中谷宇吉郎が決着をつけたが、水や氷の性質から実験結果を再現する規則を見いだせていないため、規則がわかると完全に理解したことになるから。
- 小学校のときに理科の先生にほこりやちりが空間に浮いてぐるぐる回っているのをチンダル現象と聞いたのだが、名前が似ているだけでしくみは全く別?
→コロイドなどの粒子が入った溶液に光を当てて横から見ると、光の通っているところが見える現象がチンダル現象。氷が溶けるときのチンダル像は、コロイドの話とは関係がない。
- 消毒用エタノールと飲むエタノールって違うんですか?メタノールは毒だと聞いたことがあるんですが、エタノールは飲んで大丈夫なんですか?
→消毒用エタノールは、エタノールが約80%、水が20%だったはず。飲むエタノール、というか酒のエタノール濃度はもっと低い。エタノールは飲んでも大丈夫だが、量による。メタノールは危険。
- 水の状態図の中にIVがないようですが、IVはどのような条件で出来るのでしょうか。
→Vと同じ条件で、準安定相としてできる(準安定なので、放っておくとVに変わるのだろう)
- 液体と固体の共存とはどういう意味?
→氷水を想像すればよい。コップの中の一部は水、一部は氷。
- Åの単位とはどれくらいの値を表しているのですか?また、普段見ている氷はすべてIhということがわかったが、興味があるので、機会があれば氷の結晶を見てみたいなと思いました。
→1Å=0.1 nm。家の冷凍庫で作った氷はIhの結晶になっている。ただし、構造を見るにはX線が必要だから人の目では見えないが。
- 氷の結晶については学んだことがなかったので勉強になった。
- 氷の分子の形があんなに種類があると知ってとても驚いた。
- 温度や湿度によって雪の結晶が変化する件でなぜそうなるのかが未だ分かっていないというのは驚いた。
- 同じ氷なのに、こんなに多くの種類の結晶があっておもしろいと思った。雪の結晶きれいだった。aの雪結晶はよく見る形で一番きれいだと思う。
- 沈む氷が存在することに驚きました。見てみたいです。
- 他の授業で電子軌道の話を聞いたけどよくわからなかったので、来週、期待してます。圧力、温度で氷の結晶の形が変わるなんて初めて知りました。
→分子軌道の話は次回だった……ゴメンなさい。第5回のプリントに書いているので、講義としては第6回に配ることになる。
- チンダル像はとても面白い現象だと思った。話は変わりますが、一度シミュレーションを見てみたいです。
- 梅雨の季節になると水蒸気の水分子のかたまり同士がぶつかり、分子の交換が起こるという話を初めてきいて驚いた。アモルファス氷についてもっと知りたいと思った。
- 雪や霜はIhの構造を持っているため六角形になることがわかり、次に、雪や霜を見る時はIhのことを期にしながら見てみたい。
- 水分子の形は必ずHOHの形になるとは知りませんでした。こんな形なんだなとただ覚えていただけでした。常識だったということに勉強が足りないなと感じました。氷の結晶がなぜあのように形が変わるのか、普段目にする氷はIhという規則性のあるものだということを学べました。雪の結晶は中谷ダイヤグラムによって知ることができることがわかりました。これで、雪の結晶に違いがあることにも納得することができました。
- 普段、私達が見ている水分子はIhだということが分かった。ダイヤモンドをねじなどでしめて、圧力を上げると、VIやVやVIIIなども見ることができるようなので、見てみたいと思った。
- 結晶ができ方によって構造が違うのは、考えてみれば納得できたが、初めてきいたのでおどろいた。
- 氷には様々な結晶構造があるということを初めて知った。
- 雪の結晶は六花ぐらいしか知らなかったため、他の形状を知れてよかった。雪の結晶ひとつにしてもかなり奥が深いことがわかった。
- 見たかんじは同じに見える氷や雪も、温度によって結晶の型が違うということにびっくりした。また氷の結晶構造が圧力によって変わることも初めて知った。
- 温度によって結晶の形が大きく変わることが初めて分かり驚いた。確かに山形だと大体似たような形が多かったなと思った。
- 中谷先生はすごい人ですね。
→岩波文庫や岩波少年文庫から、中谷宇吉郎随筆集が出ているので、読んでみてはどうだろう。
- 大気・湿気の話で、湿気の多い日に水分子がくっついて飛んでいるということには驚いた。ひと言に凍りとは言っても、温度や圧力の違いによって8つもタイプがあることを知り、氷も中々奥が深いものだと思った。
- 地球は水が大量にありますが、もし、水がほとんどなく、H2Sが大量にある惑星などで生物がいたとしたら水の代わりに硫化水素を使うのですか(まあ、沸点などのと違いにより生命活動の維持は大変そうですが)
→何とも言えない。硫化水素だと、塩も溶けないので難しそうだが……。水環境ではないところでの生命発生の例は見つかっていないし。
- 雪の結晶は、漠然ときれいだと見ているだけだったが、詳しくダイヤグラムまで作られていることに驚き、身の回りの様々なことが解明されつつあることを実感した。
- 本当に氷っていってもいろいろあるんだということがわかった。
- 氷が水になる時にも花の形があらわれることに驚きました。
- 氷の結晶にもたくさんの種類があることを初めて知った。
- 氷も出来方で変わると知ってびっくりした。
- 氷がIhとか色々と知れてよかった。
- 雪の結晶を一つとっても、様々な形があって驚いた。
- チンダル像のカラーの絵とか見たかったです。きれいそうだなと感じたので。
- 雪の結晶がきれいでした。
- 雪の結晶はとてもきれいだから好きです。この複雑な形を作り出す自然はすごいし、でっかいなと思いました。
- 氷の基本はIh、覚えました。チンダル像を見てみたいと思いました。
- 氷の結晶の話はとてもおもしろかった。結晶が成長していくのはわかったが、なぜ六角形で成長するのかが気になる。
- 雪の結晶はきれいで神秘的だなあと思いました。どうして六角形なのでしょうか。
→Ihの基本構造が六角形であることを反映している。
- 温度によって氷の結晶の形が変わることが驚いた。
- 雪の結晶がきれいだった。
- 温度によって結晶の形が変わってくる理由を私も知りたいので、研究者の人達に頑張ってほしいです。
- 科学はやっぱり難しいと思いました。
- 先生のズボンのポケットには何が入っているのですか。ずっと気になっていました。
→携帯電話とか財布とか鍵とか。
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