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第4回
- 最後の道徳の問題は興味深かった。菊の話だって、植物がいたいと思うはずは科学では無いけど、道徳ではあるかもしれない。けどもっと違う方法や、区別していかなければいけないと思いました。また、今、水と氷について学んでいますが、ガラスの結晶構造もキレイ(つまり、法則)を持たせることは可能ですか?
→ガラスは非晶質、つまり結晶ではない固体。規則的な結晶構造を持つものをガラスとは呼ばない。また、私達が普段目にしているガラスは、温度を高くしてずっとそのままにしておくと、結晶になってきて、ガラスの性質が失われることがある。
- ”アモルファス”という言葉を聞いたことがあったけど、ずっと何だろうと思っていました。規則的な構造を持たない、ということですか。
→その通り。非晶質の固体のことをアモルファスという。
- 先週の内容になってしまいますが、初雪とずっと降っている雪は不純物などの差はあるのでしょうか?道徳と科学の区別はしっかりしなければならないと思いました。よく考えてみると「ちょっとおかしい」というものがこの世にはたくさんあって、その境界線はとてもあいまいだと思いました。
→実測したデータを見た事はないが、普通に考えると、初雪かどうかよりも、その時の上空の大気に何が混じっているかの影響の方が大きいのでは。
- 水は様々な特徴を持っていて、それらがイオンや分子同士などによるものだと学んだ。
→純水の性質は水分子で決まるし、水溶液の性質は水分子と溶質で決まる。
- 水に圧力をかけることができるということに驚きました。空気に圧力をかけるということは、家の中で使用する物にも使用されていますが、水に圧力をかけることで、何かしらの結果(生活に利用できるなど)を得られるのでしょうか?
→圧力をかけると同時に温度も上げると、超臨界水を作ることができる。家庭で使うのは難しいが、産業用には使える。
- 人にとって価値あるものは科学で求めることはできないということが印象的でした。中学の時、水の電気分解をするときは水は電気を通さないので水酸化ナトリウムを溶かす必要があると聞きました。これはまちがっているのですか?サボテンに声をかけながら育てるとよく育つというのも嘘なのですか?
→水酸化ナトリウムは必要。ちょっと後で水の電気分解についても講義するので、その時詳しく話をする。サボテンについては、声をかけたこと、ではなくて、声をかけるくらいに気配りして世話をしたこと、が原因なのでは。
- 動的構造という一見矛盾しているような考え方に驚いた。詳しく知らなかったメタンハイドレートがクラスレートの1つだということだが、メタンの水への親和性ってそんなに低かったでしたっけ?
→炭化水素はどれも水には馴染まないでしょう。
- 砂糖水を凍らすと水が不純物をはじき出して氷るというのを聞いてなるほどなと思いました。牛乳やスポーツドリンクを氷らせるともの凄く甘い部分と、まったく甘くない部分があるという経験を何度もしました。また、それらが溶ける時甘い部分から溶けだしている気がするのですが気のせいでしょうか。ただ甘い部分が溶けやすい場所にあっただけなのでしょうか。
→甘い部分が閉じ込められて混じっている不均一な状態なので、先に溶けたとまで言えるかは疑問だが……。甘い部分を閉じ込めていたために氷の層が薄くて融けやすかったということならあるかもしれない。観測したことはないのでよくわからないが……。
- ダイヤモンドダストと普通の雪とは何が違うのでしょうか。また、ダイヤモンドダストが降るにはいくつかの条件がありますが、なぜその条件がそろわなければ降らないのか。
→調べたが、結晶になるのが上空か地表付近かの違いだけのような……。私にもよくわからないので、気象関係の本やサイトを調べてみて下さい。
- 出てきたX線についてなんですが、よくX線を浴びすぎると、人体や妊婦にとって良くないと言いますが、何が作用して人体の何に影響を与えるんですか?
→「放射線障害」で調べてみること。放射線は分子や原子を電離させる作用があり、化学物質を見境無く分解したり化学反応を起こさせたりする、もちろん生き物にとって必要なタンパク質や遺伝子なども例外ではない。
- よく、入試問題でメタンハイドレートを見かけますが、永久凍土の中から発見されているらしいですが、実用性はあるのでしょうか?また、かなり前に新聞で、永久凍土が溶けるとメタンが放出されて、温暖化が進むと言っていましたが、その原因はメタンハイドレートですか?あとエコ資源として使えますか?
- 最近よくハイドレートという言葉を耳にしていたのでその正体がわかってよかったです。メタンハイドレート以外は資源として利用できないのですか?
- 資源としてメタンハイドレートを利用するためには、どのようにして深海や永久凍土からメタンを取り出すのですか?氷のままとりだすのか、それともメタンとして集めるのでしょうか。
- メタンハイドレートが氷塊に出来て、引火か何かして溶かしてしまう可能性はあるのでしょうか?
→たとえばここを見ること。http://staff.aist.go.jp/okuda.gsj/sonota.htm
go.jpドメイン限定検索で、「メタンハイドレート」を調べてみると情報が得られる。
- 最近、ひまな時に天羽先生の活動をネットで見ています。そこで気になったのが、マグローブのステンレスの磁気活水器で、応力腐食割れというのがでてきて、私は言葉を失いました。この応力腐食割れというのは簡単にどんな現象ですか?何故、先生は、この応力腐食割れが起こる可能性があると思ったのですか?
→金属に引張り応力をかけた状態で一定時間後に割れが生じる現象。使用環境にもよるが、いろんな材料で起こっていて、特に珍しい現象ではない。むしろ、金属材料で製品を作ったら、応力腐食割れが起きないか調べておくのが当たり前なのでは。応力腐食割れの報告はたくさんあって、それを防止するための試験法までJISで決まっているのだから、試験してから物を言え、としか言いようがない。
- 氷などの結晶のすき間に生物が住むことは可能ですか。
→温度によるんじゃないかなぁ。種にもよるが、生き延びることならできそうだけれども。
- 水や氷の規模は1mm以下のスケールになることが改めて理解できた。クラスレートは生活の場で主にどのようなところで見ることができるか?アモルファス氷は普通私達が目にする氷と何が違うのか?
→1mmの話がどこから来たのかがよくわからない。クラスレートを普通の生活で目にしたという話はきいたことがない。実験室で作ることはできるが。アモルファス氷は名前の通り結晶構造が違うし、温度を変えると膨張したりするが、見た目だけでは普通の氷と区別できない。
- (前回の質問を調べました)NaClの融解熱は吸熱反応なので融雪剤としては使用されていないようです。現在は一般的にCaClを使っているそうです。CaClの融解熱は発熱です。凍結防止剤としては
NaCl、CaCl共に使用されているようです。NaClaqの凝固点は-21℃、CaClaqの凝固点は-51℃だそうです。
- 水の結晶に言葉が関係しているというのを今日の講義を聞くまで信じてしまていた。最初はウソだと思っていたのだが、あるテレビで「人間も約70%は水分でできているので、キレイな言葉をかけてやると良い。逆に汚い言葉を…」という風な内容を見たことがあったからでした。物事の正誤ができるようになればいいなと思いました。
→この話を信じるのなら、相手の水を悪くするという攻撃をする目的で「汚い言葉」を投げつけることが有効な方法だということになる。つまりは呪術の世界である。呪術は自然に対しては何の意味効果もないが、言う方と言われる方が双方そのことや存在を「信じて」いた場合、呪術は「効く」ことになる。
- 小学生の時は、すごくいいものだと思っていた道徳の授業ですが、今になって考えてみると、極端に言うとくだらない授業ですね。嫌いではないですが。
→それぞれの年齢にあった内容が必要なので……。大学に来たのだから、倫理学や哲学の講義をとって、一度、考え方を整理してみてはどうだろう。
- 先生は道徳的な面におかれましても、大変に理論的でわかりやすい意見をお持ちですね。面白いと思うので、機会があれば次回以降もお聞かせ下さい。
→残念ながら、道徳の専門家ではないので、私が話す内容はほとんどないんですよ。水からの伝言については、必要に迫られて考えることになっただけでして。倫理学や法哲学などの専門の先生と議論した方が、得るものが多いと思いますよ。
- 最後の道徳と科学の結びつきは非常に難しいものだと感じました。表現の自由ということはあるのだろうと思うのだが、実際に一般の常識を教える教育機会では、科学的に実証された事項を明記するべきだと思う。
→科学を教えることと、科学とは関係ないが社会を生きる上で知っておかなくてはいけないことを教えることの両方が必要。
- 雪ができるとき、はじめが「ちり、ほこり」であることに驚きました。アモルファス氷というものがあるのは初めて知ったし、見てみたいなあと思いました。道徳にも科学が関わっていて、それぞれの区別が難しいんだなあと思いました。
→そうではなくて、道徳の根拠を科学に求めてはいけない、という話。
- 「国語が道徳化」の本の名前を教えて下さい。
→「国語教科書の中の日本」石原千秋著 ちくま新書 978-4480065124
- 硬水と軟水は水の状態だと味の違いが分かりますが、氷にしたとき、どんな違いがありますか。水の結晶と道徳に対する批判は論理的でかなり納得しました。面白かったです。
→ゆっくり凍らせた場合は氷の部分に違いは無いが、最後に氷る部分に溶質が濃縮されて、成分の違いが出る。
- 人間が真空中にいると膨張・破裂するんですか?
→実験結果を見たことはないのだが、真空にする速度によるのでは。
- クラスレートやハイドレートなど初めて聞く単語が出てきたが、身近に例があり、実は灯台もと暗しであったので、普段当たり前の現象を注意深く見ようと思った。
- メタンハイドレートについて、高校で、話を聞いたことがあります。新しいエネルギーとして使われるだろうと学びました。興味があるので、調べてみたいです。
- 動径分布関数の不規則構造の説明の仕方が解りやすかったです。教室等の例を使ったのがイメージし易くさせてくれました。
- 動径分布関数やクラスレートについて初めて知った。内容は難しいが、身近な事柄で知っていくことで、以前より興味がわき、授業が楽しい。自分でもネットや本などで調べて知識を広めたい。
- 「水からの伝言」は小学生の頃道徳の時間にやった気がする。今日までその話を信じてきたことがバカバカしく感じた。
- 今まで教えられてきた小学校の科学や道徳が少し怖くなりました。科学の間違った認識はメディアだけだと思っていたので、教育の場でこんなことがあるとはびっくりです。
- 道徳の授業って、何を教えるか、どのように教えるか、確かに困る部分が多いだろうと思った。
- 氷の結晶の話から道徳の話にまで発展して、やはり文系の知識も理系の知識もどちらも必要だと感じました。メタンハイドレートは高校では「メタン成分を含む、燃える氷」程度にしか説明されず、謎な物体でしたが、今日のモデル図つきの説明を聞いてわかってスッキリしました。
- 様々な情報が行き交うこの世の中で、誤った情報を見破る事は難しいけれど大切だと思いました。小学生の年代にとって、道徳という授業は、今後成長していく上で重要な事なのでしっかりしないといけないと思った。
- ちょっと話がずれるかもしれないのですが、植物に話かけるとよく育つというのもオカルトなんですか?物語なら科学的に考えてはやぼな気がしますが、教材の道徳で情緒的な表現をして本当に良い事をうやむやにするのは、確かにまずいなと思いました。
→植物に話しかけるくらいに気を付けて丁寧に世話をした結果、良く育つ、ということならあるかもしれない。話しかけたから、ではなくて、あくまでも、よく注意して世話をしたことが原因。それを途中で省略して、話しかけると良く育つ、と言ってしまうと誤解されるかもしれない。
- 中学生の時、先生が「明るい、前向きな言葉」をかけた花と「汚い言葉」をかけた花とでは育ち方が違うんだと行っていましたが、それももしかして嘘なんでしょうか。
→植物が人間の言葉を理解できるという証拠は何も無い。もしこれが事実で、そんなことくらいで花がよく育つのなら、例えば花の世界的輸出国であるオランダあたりで、農家が「明るい、前向きな言葉」を流しまくっているはずだが、そんな話が無いのは何故かと考えれば、話の真偽はわかるだろう。
- 今、この講義を受けたから、本当の知識についてはわかったkど、自分も小学生の時の道徳の授業でこのような道徳の問題でないようなことを教えられたのかもしれないと思うと、複雑な感じである。
- 水も氷も科学で考えるととても難しいものだと思いました。昔やってきた道徳とか問題あったことに驚きました。
- 道徳と科学、というか情緒と現象をまとめて考えてはならないというのに納得した。今までもっともらしく書いてあればうのみにしてしまった部分があるが、きちんと分けて考えようと思った。
- 水に言葉がわかるわけがないと前々から思っていました。先生がそれをズバッと言ってくれたので気持ちがよかったです。
- 雪が言葉や文字によって結晶の形が異なってくるというのは以前効いたことがあったが、それが嘘だと聞いて驚いた。
- プリントの最後の先生のツッコミの嵐に思わず笑ってしまいました。でも「確かに!」ということばかりで、納得しました。今回紹介されたものは問題がありましたが、いろいろなところで理科の話題が採り上げられるのは良いことだと思いました。家にある、小学生時代の道徳の教科書を見たら、同じようなものがありそうだな、と思い、見てみようかなと思わされました。
- 高校の時に個人で興味があることについて調べて考察し発表するという機会があったのですが、「水からの伝言」について発表した人がいました。しかし発表のあとにある先生がそれは根拠がないことで、恐らく嘘でしょうとコメントをしていた記憶があります。その時は結局何が正しいのか分からないまま放置していたのですが、今回の講義で真実を知ることができて良かったと思います。エントロピーの部分については難しかった。
- 理解して本を書く。
- 水と結晶と道徳についての先生の指摘にところどころ共感するところがありました。授業でこのようなことを聞くことができるのはなかなかないと思いますし、興味深かったです。
- 私も水の結晶にありがとうというといい結晶になると聞いたことがありました。それを聞いて、私は当時ありがとうの言葉はこんなにすごいのかと思いました。しかし、実際の話を聞いてうそを教えている点でよくないと思います。
- 今日の授業を受けて改めて科学リテラシーが重要だと実感しました。
- 水の結晶にきれいな言葉を聞かせると…。という話を始めて聞きました。科学的にみたらおかしい話なのになぜ広まったの?と思いました。
- 水が人間の言葉を理解するという元ネタ、テレビでみたことがあります。この元ネタを見た時、小学生だったのですごく感動したのを覚えています。オカルト話だったのが残念です。
- 「きくにほうたいをする」という話はどこかでよんだことがあります。当時は「植物に包帯をする」という表現がただ表現的に「きれいな表現だなあ」と思っていましたが、たしかに、わざわざ菊に包帯を巻くことはないですね。難しい問題だと思います…。
- 道徳の教科書などの挿し絵や写真に疑問を持ったことがなかったので、これからは気を付けて見てみたいと思います。
- クラスレートという言葉は初めて聞いたが、ゲストに合わせてカゴが変形するというところがおもしろいと思った。科学と道徳についての問題では、今まで誤解している部分が自分自身あったと思った。
- 番外編の氷の話が興味深かったです。自分たちはこういった情報をうのみにしてしまい、本来の科学的な事実まで意識が向いていないのだと感じました。
- 道徳の授業を受けていて思ったことだが、この教科は何を目指して学んでいるのかよくわからなかった。
- 人にとってそのものがどんな価値を持つか科学は教えてくれない。科学に頼っちゃいけない。
- 科学と道徳を一緒にしてはいけないという気がしました。
- 水に「ありがとう」と言うと…の話に関しての先生の回答はすごく参考になりました。一つの問題を多角的に捉えることが重要なのと、江本さんが著書の中で書いている(曝露している)とか、隅々まで読まないとわからないなと思いました。表面的な内容にとらわれてはいけないと思いました。
- 写真のとり方によって血書のうつり具合が様々であることがおもしろかった。ありがとうと言ってきれいな結晶ができるという話は全く道徳として成り立たないと感じた。水に関してもっと為になる道徳があると思う。
- 道徳を教えることは大切だと思うが、科学的にウソのことを当然のように記述するのはひきょうなことだと思いました。
- 北大の学者さんは、氷の実験をするために海外まで行くことを聞いてすごいなと思いました。本州にいる私たちにとって北海道はだいぶ寒いイメージがあったけど、実験するにはまだまだの気温なんだとびっくりした。水にはさすがに言葉を理解する力はないだろうと思った。
- 水と道徳にまつわる大きな問題があったことに驚いた。結構訳ありですね。
- 水の結晶について詳しく採り上げていただきありがとうございました。科学と道徳の問題の結びつきが意外でした。小・中学校の道徳の教科書の内容を思い返しながら、その内容に対し色々な分野の方が議論していたのだなあと感じました。
- 水と言葉の関係についての問題があったことは初めて聞きました。世の中には科学的根拠があるように見えて全然科学ではないことがたくさんあることがわかりました。
- 水の結晶と道徳の話は初めて聞きました。おもしろい話だと思ったが、道徳と科学では難しいのかなぁと思いました。
- 昔、登山するときに、アクエリアスを凍らせたことがあって、まだ少し凍っている状態で飲んでみるととても甘くて、最後の方はほとんど水の味しかしなかったです。その理由が今回何となくわかりました。
- クラスレート・ハイドレートをうまく想像できなかったので、実際に実物を見てみたいと考えた。
- クラスレートの仕組みがよく理解できなかった。クラスレートが実際にどのような質で、どのような色、形をしているのか想像することができなかった。
- 天羽先生の研究室の前にはっている「ギリギリ科学少女ふぉるしぃ」とは何ですか。気になります。教育委員会や文科省は文系の人が多いのだろうかと思った。
→ふぉるしぃは歌。ニセ科学をネタにした面白い内容なので貼ってある。音楽を聴きたければ、私が居るときに遊びにきてください。
- 前回欠席してしまった為、内容についていくのが難しかった。
- 友人が兵庫出身なのですが、先生が淡路出身と聞いて、親近感を持ったとのことです。
→正確にいうと私の親が淡路出身。
- 議員インターンシップ参加してみようと思います。
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