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「ニセ科学批判」という言葉が出てきた経緯や、この言葉の使われ方の変遷など

『「ニセ科学批判」とは何か』の資料部分になる予定。議論の方に入れておくと長くなりすぎるので、情報収集ページとして別に分けてみる。

TAKESANさんより

 TAKESANさんの意見を参考にした。補足追加があったら情報ください>ALL。

  •  田崎さんの「信じないでください」文書が公開された時の、それへ賛同する人々や、その人々の認識への批判的言及を指した表現として使われた。
  • 批判が「自己目的化」するという風に捉えて、当時ニセ科学を批判する方々(apjさんやきくちさんや田崎さん)やそれに賛同する人に危惧を懐く、というものだった。
  • 的外れな認識によって「ニセ科学を批判する論者一般」を批判するようなものが、「ニセ科学批判批判」と括られて表現されるようになった。

参考として挙げられたのは次のblogのエントリー。

  • 甲虫ブログ:ニセ科学批判批判」で使われている(2007/02/12)
    「ニセ科学批判の自己目的化がまずいのは、批判者やその同調者の「優越感情」が醜いからというより、ネットでの議論が内藤朝雄のいういじめにおける「いま・ここ」の論理(性・宗教・メディア・倫理 : 悲しいお知らせ。http://may13th.exblog.jp/4279438に適切な要約がある)に引きずられてしまいがちであり、ニセ科学批判もその例外ではないからだ。」
  • 甲虫ブログ:まん延する「ニセ科学批判」」というエントリーがある(2006/12/29)
    ニセ歴史学に対する批判を、菊地誠の「まん延するニセ科学」をテンプレとして行ったものに対する言及。ニセ科学とニセ歴史学の比較をしているもので、ニセ科学を問題とすることそのものについての話ではない。

PSJ渋谷研究所Xさんより

 PSJ渋谷研究所Xさんによるまとめ

「ニセ科学批判」という言葉そのものは、それなりに早い段階で「なにをしているのかを端的に伝えるための自己紹介」のような文脈でも使われることがあったと理解しています。というか、2005年にそういう文脈でぼく自身が「『ニセ科学』批判」という表現を使っています。
  • 渋研Xさんのエントリーの、2005年05月25日に『「ニセ科学」批判』と書かれている。
  • kikulogの、2005/5/31(伊庭さん)、2005/10/3(きくちさん)、2005/11/30(物理学会シンポジウム紹介)
  • AERA(2005/11/28)

 

kikulogより

「ニセ科学批判」で検索し、古い順に並べてみた

  • 最初の方は「ニセ科学」を批判すること、という同語反復以上の意味では使われていない。
  • 「批判批判」にリンクを張るだろうというPseuDoctorさんの指摘2008/07/19(波動・美容・マイナスイオン)
  • 「最近 "ハヤリ"のニセ科学批判批判ヤロー共」audioslaveさん2007/08/27(水からの伝言(5))
  • コメント欄も含めると「ニセ科学批判」はかなりの数出てくる。ただ、定義を与えたというよりは、「ニセ科学」を問題だと意見表明するという、やはり同語反復の意味で使われている。

 

 

筆者の旧ブログ「事象の地平線」より

 「そういうお前はどうなんだ」と突っ込まれそうなのでまとめておく。

  • 2005/11/30
    物理学会シンポジウムを紹介したエントリーで「私は主に水関係のニセ科学批判をやってきた」と記載。
  • 2005/12/25
    「つまり、これまで散々怪しげ水商売を批判してきたし、これからも、疑似科学ニセ科学批判のスタンスを変えるつもりはまったくない。」
  • 2006/01/18
    「科学の知識があればニセ科学批判は可能かというと、そうでもない。」同語反復として用いている。個別のニセ科学を批判する場合、をまとめて一言で表現。
  • 2006/05/16
    「巷に溢れる怪しい健康情報とどう付き合うかという本だが、情報を見抜くという観点からは、ニセ科学批判実践編として使える。」(本の紹介で)
  • 2006/11/12
    「ニセ科学批判という立場からは、法案チェックポイントとしては「聞こえのいい倫理やら道徳といったふれこみで不合理を安易に持ち込める内容になってないかどうか」の方が重要。」(教育基本法改正について)
  • 2007/03/07
    「一応,私はニセ科学批判の立場に立っているが,こういうことを自分で経験してしまうと,シンクロニシティというのをつい信じたくなってしまうよなぁ^^;)。」訴状を出して戻ってきたらシオザワなる人物が私を明日提訴するというメールを送ってきていたことについて。
  • 2007/05/28
    「なお、ゲルマニウム還元水のニセ科学批判の立場からすると、高価な水を使って健康に気を配っていても、縊死では何とも仕方がなかろうと思う。」(故松岡農水相の件)
  • 2007/07/07のニセ科学フォーラムについて書いたもの、2007/08/12の数理の翼の話でも使っている。
  • 「ニセ科学批判批判」を積極的に取り上げたのは、2007/08/21になってから。「ニセ科学批判批判への対応」。これ以後、「ニセ科学批判」は、ほとんど、「ニセ科学批判批判」を標榜する言説に対する議論の中で使っている。