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KWW関数の計算方法(Igor Pro Mac 64bit対応版)

その昔、といっても1999年頃だけど、時間領域がstretched exponentialであるような誘電緩和のモデルを数値計算するプログラムを作った。Igor XOP toolkitとともにコンパイルすることで、Igor ProのMac版に読み込ませて使えるXOPにした。その後2000年にマニュアルを整備して公開した。

それから時間が経って、Igorも今はバージョン9になったし、Macの方も64bit対応が当たり前になった。そこで、64bit対応のIgor Proで動くXOPをコンパイルしたので配付する。Macの開発環境であるXcodeでコンパイルできるprojectファイルがそのまま展開される。コンパイルをしたり改変したりするには、Appleにデベロッパ登録してXcodeをダウンロードしてインストールした上で、さらに、Wavemetrics(Igor Proの開発元)から、XOP Toolkitの最新版を購入する必要がある。

筆者の環境にはWindowsマシンはないので、Windows用を作りたい人は、別途Windows用の開発環境とXOP Toolkitを用意してほしい。

KWW.pdfは、実装にあたって、級数と数値積分で書かれている周波数領域の複素誘電率の収束性をチェックするために行った計算結果を簡単にまとめたもので、KWWXFUNC.zipに含まれている。

筆者が作った部分についてはGPL、Numerical Recipes in C++のソースをそのまま使った部分については本の指定するライセンスとなる。

困ったことに、開発当時、どういう積分方法を選ぶかとかのテストをしていた環境が、CodeWarrior8だったりで、一部発散するんでまずいねえ、な結果をもう一回出す方法が思い出せない。XFuncが完成したら、ダメだった計算条件は必要ないだろうと思って、XCodeに移行するときに置き去りにしてしまった。二十数年前の自分が何やってたか思い出せと言われても無理ゲー。しかも、Ramanのフィッティングに一回KWWを使いたいと師匠がのたまったから慌てて作ったのに結局ほぼ使われず、修士でお世話になった東海大にはソースごとプレゼントしてしまってそれっきりという……。多分、積分ルーチン適当に呼んで結果をstandard outに出させてテキストで保存、途中で止まったりしたらそこは避ける、の試行錯誤だったと思うんだけどねえ。


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