いやいや意味通るでしょそれ
算数のカッコってなんでついてるの?小学校で習う「先に計算する」の意味はうそ!を読んでたら途中でえらい違和感が。
問題::1本50円の鉛筆があります。
5本で1束になったものが、3束あります。
鉛筆は全部でいくらになるでしょう。解答①::50(円)× 5(本)=250(円)
250(円)× 3(束)=750(円)
答え 750円
解答②::5(本)×3(束)=15(本)
50(円)× 15(本)= 750(円)
答え 750円この二つの解答はどちらも正解です。
*ただし、この解答②で15(本)×50(円)=750(円)
という式にすると「15本が50円分ある」という考え方になって
意味が通らないので、間違えになります。*
まずもって、()の中に単位をこう書かれてしまうと、どうも引っかかります。「1本50円の鉛筆があります。」を単位(?)付きで書くなら「50(円/本)」と書くしかないですし、「5本で1束」だと「5(本/束)」と書くしかないだろうと。
そうすると、①と②でそれぞれ単位のところを(円/本)や(本/束)に書き直せばつじつまは合います。あからさまに書くと
解答① 50(円/本)×5(本/束)=250(円/束)
250(円/束)×3(束)=750(円)
解答② 5(本/束)×3(束)=15(本)
50(円/本)× 15(本)= 750(円)
でもって、間違えです、って言われちゃったやつは、
解答③ 5(本/束)×3(束)=15(本)
15(本)×50(円/本)=750(円)
だから意味も通るし間違ってもいないのではないかと。
何かこれ、最初の単位を(円)(本)(束)って書いたから、その後の日本語に引きずられて、順番変えると意味が通らないって話になっちゃってるような。
【追記】
ツイッターで呟いたら、足し算の時に右辺と左辺で単位合わないじゃないの、という指摘が。
じゃあ簡単な例で、「1本50円の鉛筆があります。もう1本持って来ました。合計はいくら?」を足し算で書くことを考えます。1本50円の鉛筆は「50(円/本)」と書くことにします。最初に1本あったので、50(円/本)×1(本)、次にもう1本持って来た分が50(円/本)×1(本)となります。足すと、
50(円/本)×1(本)+50(円/本)×1(本)=50(円)+50(円)=100(円)
つまり、足すために本数を特定しないといけないわけですが、本数を特定した時点で暗黙の単位換算(次元付きの量で1倍する)をやっちゃってるんじゃないかってことです。しかし1倍は普通は書かないし、勉強する順番は足し算が先でかけ算が後で割り算はもっと後だから(円/本)などとは、かけ算までしか知らない人に書かせるわけにはいかない。そこで、このへんの単位の表記と換算を含めて曖昧な日本語で処理しようとすると、日本語文法に引っ張られて、順番変えたら意味が通らないなどという話が出てくるんじゃないかなと。
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