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私(天羽)からお茶の水大へのクレーム

 話は、プロホームアドバンスがお茶の水大に対してクレーム文書を送った直後にさかのぼる。プロホームアドバンスからクレームを受け取ったお茶の水女子大学ホームページ運営委員会は、平成13年11月30日付けで、「お茶の水女子大学ホームページに対する改善依頼について(回答)」という文書を送った。この中の(3)番目に、次のような一節がある。

(3)大学WP(ウエッヴページ)の中で、外部からのアクセスに制限をしていないものについて、その内容が本来の意図とは異なる形で大学外のWP(ウエッヴページ)上で利用されている場合に、それを発見した時には当該WP(ウエッヴページ)責任者に抗議を致します。
従って、http://www.makani.to/akutoku/mirror/atom11.phys.ocha.ac.jp/index.html
http://www.makani.to/akutoku/mirror/atom11.phys.ocha.ac.jp/wwatch/cleanwater2/comment_ct_03.html
について、HPサーバwww.makani.toの責任者に抗議を申し入れます。
(HPserver www.makani.toはお茶の水女子大学とは無関係であり、事前の掲載連絡も受けておりません

 この内容をお茶大の公式の見解としてプロホームアドバンスに送ることは、明らかな越権行為であり、私の著作権を無視するものである。この書類は、冨永教授や私(天羽)に事情を訊くことなしに、勝手に送られたものである。このサイトの成立の経緯を冨永教授が説明できたのは、書類の日付から約1ヶ月後の広報委員会においてであった。

 まず、www.mankai.toにあるのは、当サイトの完全なミラーであり、過去(ミラーの日付である2001年1月17日のウェブページの内容と、完全に同一性が保たれていたものである。インターネットにおいては、アクセスの負荷分散やサーバダウンなどに備えて、完全な内容のコピー(ミラー)を作ることがしばしば行われている。要するに見てもらえる機会を増やすために同一性を保って作るわけだから、著作者の許諾があれば、本来の意図通りの形でミラーが存在するということは疑いがない。従って、ミラーの成立の経緯を調べもせずに「その内容が本来の意図とは異なる形で大学外のWP(ウエッヴページ)上で利用されている場合」と勝手に決めつけられては困る。そんな書類を出されてはもっと困る。

 他でも書いたように、上記のミラーは、これより1年以上前に別の会社に脅されたときに、そのことをいろんなMLや掲示板に、「ひょっとすると公開できなくなるかもしれないから今のうちに必要ならミラーをしてほしい」ということを、著作権者である私が書いたことで、どなたかがボランティアで作成したものである。当時も今も、ミラーを禁止するという規則はお茶大には無いし、ホームページ運用規則もまだ無かった頃で、ミラーを作ってもらったら大学に連絡しろという話もなかった。だから、私は、ミラーをしてほしいといろんなところで書いて、そのことを特に報告していなかったのだ。

 

 それが、たまたま古いままになっていて、今回問題になったわけだ。

 ともかく、ミラーの成立そのものについては何ら問題がない。それどころか、私は作成者に感謝しなければならない立場である。それなのに、大学が一方的に「抗議します」などと公式の文書に書いて実行されては、非常にまずいことになる。また、2001年1月17日の当該ウェブページの内容について、お茶の水大は何の規制も改善勧告もしていないので、著作権者である私の許諾のもとに問題にしてなかった内容そのもののミラーができたことについて、お茶の水大がずっと後になって抗議を申し入れるなどというのはおかしな話である。

 私がこの文書を目にしたのは、発行されてから半年近くたった最近のことである。新聞記者がこの問題について取材に来たときに同席して、冨永教授が書類を出して経緯を説明したのを横で見ていて、とにかく非常に驚いた。

 それで、どういう意図で私の著作権(による許諾)を考慮せずにこんなことを書いたのか、ホームページ運営委員会委員長に理由を訊きにいった。冨永教授も同席した。そうしたら、これを書いたときはそこまでは考えていなかったということだった。さらに、どういう条件でウェブページのコンテンツを作ったときに、著作権が大学にも帰属することになるかが、実はまだ曖昧な状態であることもわかった。ミラーの所有者を見つけることができなかったため、最終的に抗議はできていないこともわかった。

 この手紙の内容を知るより前に、プロホームアドバンスとの交渉を再開したため、私はこのことを知らずに、プロホームアドバンスに対して、「ミラーの所有者がわかったら、私あるいは冨永教授から、削除か更新の依頼をします」と書き送った。ただ、ミラーが古いまま存在することを知っていて放置すると、その分の責任は生じるだろう。幸いにして、知り合いの方から、上記ドメインから、ドメインを持っている会社を知る方法を教わることができた。そこで、会社を通して所有者に削除あるいは更新依頼のメールを転送してもらっているところである。

 とりあえず、運営委員長への抗議は口頭で済ませた。これから学内のガイドラインを整備するのであれば、こういう問題が起きないようなルールを作ってほしい。つまり、大学が冨永教授(を通して私)を「古いミラーがあるのをどうにかしろ」と叱るのは、コンテンツが学内にあるかぎりかまわないのだが、著作権者の私が許諾しているミラーに対して大学が直接(学内規則の根拠もなしに)「ミラーを作るとは何事だコラァ!」と言うのは筋が違うんじゃないかということで、このへんをどう切り分けるかちゃんと規則を作ってほしいという話である。「越権行為を認める書面を出せ」とやると、ちょっとまた別のところで問題が出そうだったので、そこまではやっていない。口頭で言っただけでは忘れ去られそうならば、問題点の指摘と、今後の問題解決のルールに盛り込んでくれるように依頼する文書を出すことは考えている。

 こういうわけなので、プロホームアドバンスとの交渉の中で出した、12月のメールに対する返事(その後の交渉と一部重複)と、八戸工大の研究の話は、ちょっと後回しになっている。ミラーサイトについては私が連絡をとって、同一性を保ってくれるように頼むしかない。とりあえず、誤解の度合いの高そうな方の対処を先にすることにする。