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- Info
第8回
講義内容
- 水の電気分解
- 電極表面で起きる現象
- 水は反磁性体
- 健康情報を評価する方法について
- 実験とは
第8回の内容に関する質問とコメント
- 気温の38℃では暑いと感じますが、水温の38℃ではぬるいと感じます。同じ温度でも気温と水温で感じ方が違うのはなぜですか。
→風呂の温度が高いのでそう感じるだけ。長時間水で38℃に保っていると、気温の38℃と比べて体温を下げることができないので良くない。
- 授業の最後に「信頼できるexperimentが存在せずにdemonstrationを行っている場合も多々ある」とおっしゃってましたよね?では最近化学実験で有名な「米村でんじろう」の実験は「demonstrationモドキ」なのですか?
→通常のdemonstrationである。既に知られている現象を利用して、誰にでも見やすい形で提示しているものであって、未知の現象を見付けたとか確定させたという話ではない。
- この間コンビニで”食べたら口の中でマイナスイオン発生”とかいうかなり嘘くさいクッキーを見つけました。絶対嘘ですよね?
→もはや「言ってみただけ」の世界になりつつあるような。
- 昔、道にある石ころを2つくっつけてその回りをもう1つの石で10回まわすとその2つの石が磁石になるという遊びをした。確かに何となくくっつくような…。本当ですか?
→あんまり起こりそうにない話だが。確認するには、クリップなど磁石にくっつくものを近づけてみるのが一番手っ取り早い。
- 中学・高校でも水や溶液の電気分解は学んだが、今日の話は理解しづらかった。あと、分解過程の様子(?)があまり解明されてないというようなことを聞いて驚いた。水でアルカリイオン水とか言うのがありますが、水道水や山からのわき水と何が違うんでしょうか?
→電気分解については、今回やったことが基本で、あとは各論。中学、高校ではある程度省略している部分があるのかもしれない。アルカリイオン水は水を電気分解したときに残るアルカリ性の水のことで、水溶液としての成分が多少違う。
- 今、一番気になることは、コカ・コーラの”アクティブダイエット”は、本当に飲んで歩いただけでやせるんでしょうか?
→消費カロリー>摂取カロリーの条件を満たしているかどうかで決まる。
- オーブントースターはどうして蛍光灯のようなものが(橙〜赤)色になって熱くなるだけなのに、食べ物に焦げ目をつけることができるのか?
→焦げた状態=ちょっとだけ燃えかかって炭っぽくなりかけた状態でしょうね。方法を問わず、ともかく酸素がある状態で温度を上げれば何でも燃える。
- 現在、至近距離で核爆発に耐えられる物体はありますか。
→ない。高温と粒子線には耐えられない。
- 以前パーマをかけた際、ヘアエステをしてもらったのですが、そのとき蒸気のようなものをあてられました。美容師さんは「これはオゾンで肌にもいいから」と言ってましたがこれって危険じゃないんですか?
→本当にオゾンなら劇物だし肌に悪いし危険。ただし、危険の程度は濃度にもよる。微量ならほとんど問題はない。
- 電子が動くとき=何かが起こると思いました。
→異なった物質間での電子のやりとりは必ず物質の変化を伴う、ということです。
- CMで”ゲルマニウムを身体にとりましょう”というものが流れています。ゲルマニウムは身体にどのようによいのですか?
→「身体にどのように良いのですか」などという質問をする時点で、既にCMを鵜呑みにしており、疑う姿勢が身に付いてないことになる。
化学物質の有害性に関するデータを調べればすぐにわかること。キーワードは「MSDS」「ゲルマニウム」。まず、半導体としてのゲルマニウムの固まりは安定だから、身につけていても害はない。ゲルマニウム化合物として、水酸化ゲルマニウム(気体)や塩化ゲルマニウム(塩)があるが、いずれも有毒。絶対に飲んではいけない。まあ、極微量のゲルマニウムが含まれた水でシャワーを浴びる程度なら害は無いだろうけど。
http://dumpty.nih.go.jp/hfnet_mirror/contents/detail.php%3Fno=35&mode=normal.htmlでは、
概要
「ゲルマニウムは、ヒトでの必須性が認められてはいないが、生体内で健康に役立つ働きがあると考えられている超微量元素である。しかし、その栄養学的な重要性は明確でなく、ヒトでの有効性については信頼できるデータが見当たらない。安全性については、サプリメントとしての経口摂取は恐らく危険と思われ、末梢神経や尿路系の障害を起こし、重篤な場合には死に至ることがある。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。」とある。
CMごときを信用して、ゲルマニウムを摂るのは勝手ですが、本当にゲルマニウムが入っていたら、何が起きても知りませんよ……。まあ、大抵の場合、「体にいい」の主張も信頼できないかわりに「ゲルマニウムが入っている」も同程度に信頼できないから、現実の被害が出ないのだろうけれど。
ついでに言うと、ゲルマニウムをネットで検索すると、圧倒的多数は企業の宣伝である。上記のまともな情報を選び出すのが本当の意味での「情報リテラシー」。ネットの多数派は必ずしも信用できない。
- あるある大辞典やスパスパなどで健康についてやっています。私は信用してしまうのですが、(今日の授業で)本当に信用していいのか不安になりました。信用してもいいのですか?
→あるある大辞典がいかにデタラメを言いまくっているかを検証しているサイトがある。
「発掘?あるあるトンデモ大実験」http://www6.ocn.ne.jp/%7Esyuneido/index.htm
スパスパも取り上げられている。全部が嘘というわけではないが、信用できない情報・誤解を招く情報の割合の方が圧倒的に多いというのが結論。この手の番組はこれからも名前を変えていくらでも出てくると思われるが、騙されてはいけない。健康について知りたければかかりつけの医者か、資格を持っている薬剤師に訊け。
なお、「バラエティ番組は真実を伝える」などという考え(というか先入観)が一体どこからやって来たのか、もう一度自分に問い直すことが必要ではないか。
- 今日、市場に「サプリメント」が売られていますがほんとに栄養をとれるのでしょうか。ビタミン等入ったサプリメントも極論を言えば人工物なので身体に吸収されないのでは?薬も病気にかかるとすぐ飲む人がいますが、薬は人間が作ったもので自然界には無かったものもあると思います。はたしてそれらが本当に体にいいのか…自分には疑問に思えました。
→人工のものでも自然のものでも、物質として同じなら効果は同じ。ある化学物質が存在したとして、それが人工のものか自然のものかを区別する方法はない(もともと天然では存在しない物質の場合は別だが)。また、「人工物なので身体に吸収されないのでは?」という理屈がおかしいことに自分で気づいて欲しい。質問の中にもあるように、多くの薬品は人工物だが、体に吸収されて効果を示していることを考えれば、人工物でも吸収されるものがある、という結論になるのは明らか。
次に、薬は、使うメリット>副作用によるデメリット、だから使っている。体にいいから使っているわけではない。
- 高エネルギーのガンマ線を液体の中に、一時的に電子が漂うなんて初めて知った。
→水に限らず、電離を起こさせるだけのエネルギーの電磁波を使えば、分子や原子から電子がたたき出される。そういう状態は不安定だから短い間しか実現しない。
- 皆の意見を見ていたら、プラシーボ効果…?と思われるコメントも多いかな…と思いました。
- 塩によって縮みかけているナメクジに水をかけると元に戻ります。ただし、塩が完全に流れ落ちなかったり、塩をかけてから時間がたっていると、回復できずに死んでしまいます。
- ナメクジに塩をかけて縮んだ後水をかけると元に戻るかという質問がありましたが、以前それを実際にやってみたことがあります。私がやってみた時は塩をかけて縮んだのを確認した後すぐに水をかけてみましたがちゃんと元に戻りました。
- 1.23V以下では分解しないということがすごいと思った。実験の繰り返しが大事だなあと思った。
- 学会発表だけでは不十分で信頼できないことが知ることができえよかった。最後の実験についての話はすごくためになった。
- 学会発表ですらも信用できないなんて…。世の中のほとんどが疑わしいと思った。
- 「学会発表」という売り文句がほとんど信頼できない、というのが驚きだった。(他1名)
- 自分の目で見て本当に正しいのかと確かめるようになりたいと思った。
- この前の授業の時、昼に用事があり急いでいたので何も書かず出してしまいましたが、ちゃんと出てました。
- 世の中にはうそつきがたくさんいますね。だまされないようにしたい。
- 健康情報の信頼性を評価する5つのステップ、今度使っていきたいと思います。
- 少し難しい話だったので自宅で復習して来週に備えたい。
- 何でもかんでも売れそうな話ならとびつき、少しくらいの嘘はしょうがない、というのは気持ちがまったくわからなくもないが、さびしい考え方だと思った。
- 何を信じていいかは難しいと思った。
- 健康関連の商品は効果がわかりにくいので何を信じていいかがわからない。
- エクスペリメントの結果をもとに信じてゆくようにしたい。
- 今回は色々なコメントがあって、それに対する先生のコメントも丁寧で面白かった。テレビや広告などで、デタラメな情報を常に見ていながら、今まで本当かどうか疑う目を持たなかった自分はあぶないな、と思った。これからは勉強してきたことを活かして、疑う目を持ち、自分で判断して、生活していくことが自分を守る上で大事だと思った。
- 内容が難しくてよくわかりませんでした。
- イオンの話は何とかついていけるが、電磁波の話はわからなかった。
- 「水は反磁性体」というのに驚いた。水が磁石に反応するとは思ってなかったのでとても面白かったです。※ハンガーの解説、ありがとうございました。(他1名)
- 電気化学の知識を身につけるということの需要性を改めて知った。また、水の反磁性体という性質があることを知らなかった。「モーゼ効果」についてもっと知りたい。バラエティ番組にまどわされないように、しっかりかんがえていきたい。
- 期末テストはいつで範囲はどうなるのですか
→シラバスか、最初に配ったプリントに書いてある通り。
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