第4回
質問とコメント
【全体についての教訓?】
「健康にいい」「有害」といった言葉だけでわかった気にならないように。具体的な中身がなければ何も言ってないのと同じだから、そういう言説は全て却下でもよい。
- 納豆は具体的に体にいいのか知りたい。
→ 「食卓の安全学」を読んで、ウェブで公開されている食品成分分析表を眺めて考えてみること。ところで「体にいい」って具体的にどういうことか。それがはっきりしないと何も言えないはずだが。
- 前に「空想科学読本」を読んだ。アニメや映画で描かれているニセ科学に物理的見地からつっこみを入れていく内容で、夢が音を立てて崩れた。ニセ科学の根底に流れるものは「こうなったらいいな」とか「こうなったら面白いな」という願望なのだろう。
→ 「ニセ科学」という用語を使うことを提案したのは、阪大の菊地さんで、それを私も受け入れた。「(現実の世界で)科学を自称するが科学ではないもの」をこのように呼ぶということで、フィクションの世界は別扱いである。だから、フィクションにおける便利な道具や設定を「ニセ科学」とは呼ばないでほしい。
「空想科学読本」は私も読んだが、著者が作品の設定等を十分理解していないこと、作品世界に対する愛情が感じられないことから、私はあまり好きではない。山本弘による批判本も出ている。SFはどこかでうまく科学に虚構を入れて成立するものだし、そのウソに対して作品全体が矛盾せずに存在している部分を味わうものでもある。この場合は、作者によって考え出された科学っぽい虚構の見事さは、プラス評価の対象になる。SFに対して現実の科学をあてはめて科学考証したって、ぼろが出るのは当たり前である。長谷川裕一の「すごい科学で守ります」シリーズの方が、SF考証としてはずっと楽しめると思う。
現実世界のニセ科学が願望によるものだという部分には同意する。
- トランス脂肪酸が体に悪いと言われている(マーガリンとか)。昔、酸性食品、アルカリ性食品というイミフなブームがあった。人体は中性だから関係ないはずなのに。
→ 梅干しが「アルカリ性食品」に分類されていたため、実際にリトマス試験紙で梅干しを測ったら酸性であるにもかかわらず、教師がその事実を受け入れず、生徒を叱ったという、笑えない出来事もあった。人体が中性だというのは正しいし、pHは大体一定に保たれている。
- 困っている人がもしかしたら助かると思って飲んでいるが、それで多くの金を取っているので詐欺じゃないすかかなり悪質な。広告とか停止にすることできないのか?石けんて有害な物質含まれていましたか?
→ 騙す意図がどこまであるかが微妙だったり。売りつけてる当人も効果を信じている可能性もあるので。
石けんについては、「有害」の中身をはっきりさせて何と比べての話かまで言わないと答えようがない。例えば、目に入ったらすぐ洗い流せというのは大抵の洗剤と同様だし、肌にずっとつけていればかぶれるだろうし、環境中に排出したときにどれだけ分解されるかということなら、合成洗剤とは違いが出てくるだろうし……。
- テレビ番組で解説をする学者は、都合のよい人が呼ばれるという話は、詳しい実態は知らないが、そんなところだろうと思った。利害関係や金がらみ、商売等の面からニセ科学について考えるのはどう思いますか。
→ ニセの方が儲かる。肩書きと名前貸して宣伝に出る方がお金をもらえるんじゃないか。ニセを批判すると、訴えてやると脅されたりするばっかりで、ちっとも金にならない。
- 最後の方に話した食品添加物についてですが、私個人としてはあまり食品添加物を混入した食品を食べたくはありません。しかし食品添加物でも天然のものと人工的なものがあるので、なるべく天然の方を買うようにしています。年間で5kgの食品添加物を摂取している話を前に聞いたことがあるので、生産する側では人間になるべく優しい添加物を使用してほしいと思います。
→ 天然でも人工でも物質が同じなら差はないので、わざわざ天然のものを選ぶことに意味はない。
年間5kgということだが、5000gとして365で割ると1日あたり13.6g、一食分だとさらに3で割って4.6g。普通にご飯を炊いて味噌汁を作って野菜や肉や魚を煮たり焼いたりして、最後にフルーツでもつけて、たまに缶詰やレトルトやハムなどの加工食品を加えて……と考えると、こんな量になるか?どう考えても多すぎる。添加物の定義にもよるが、最初から騙されてないか?
- ppmがよくわかりません。
→ 100万分の1を表す(参考までに、%は100分の1をあらわす)
- ネットの検索結果でのHPの表示順位をお金などを使ってある程度操作できるときいたことがあるのですが、本当ですか?わからないことは調べる、という姿勢が大切だということがわかりました。頑張りたいと思います。(自分で考える) ニセ科学で、「あぁ、だまされた〜」ならまだいいが、命に関わることもあるというのが許せなかった。
→ 健康食品では命に関わったケースや、入院となったケースが結構頻発している。
- ニセ科学に人がだまされるのは、知らない人からするニセと本物の差がわからないからだと思う、そういう誤解をさせないことも科学者の役割の1つだと思う。間違っているとわかっていてもそれを表現しなかったり、だまされたのはだまされた人の教養がないからだというのは、科学者の新しい倫理の問題として、どうかと思う。
→ 多くのニセ科学は高校までの理科の知識で見抜ける。全部を見抜けなくても、教科書のレベルで話がおかしい部分が何個所か見つかれば、残りの信憑性も無いと判断しても損はしない。高校進学率が9割を越えているのだから、知識はほとんどの国民が持っているはず。選択制になったのを良いことに高校で理科の履修を減らしたのであれば、その部分は本人の責任だろう。もし、理科を十分履修できない状況になっているなら、批判はそういうカリキュラムを作った側に向けるべきではないか。
科学者が偽物の対応に追われるというのは、やはり異常事態ではないかと思う。
ただ、「科学とはどういうものか」という部分は理科でやる余裕が無いことも多いので、大学でフォローすることになる。
- ニセ科学をみやぶることは科学的な発見をする場合と似ていると思う。間違っているということを証明することは簡単ではない。
→ ここは立証責任の配分の問題で、科学では新規なことを主張する側が立証責任を負う。だから、立証されてもいないのに「科学的根拠がある」ように装った時点でそれはニセ科学となる。科学の側が間違いを証明する必要はない。主張したい側が立証するのがルールである。
- 消費者を食い物にする企業を責める事は簡単だが、消費者自身の方が問題があるのではないか。みのもんたがココアを褒めればココアを買い占め、寒天を勧めれば寒天を買い占める消費者に企業を責める資格があるだろうか。健康について思考をめぐらせているようで思考停止になっている気がする。かく言う私もゲルマニウムで肩凝りが治ると信じていたのだが。
→ 100%誰かが悪いということは言えない。ただし、企業と消費者では知識に差があるのが当たり前だから、企業の方により多く責任があると考えた方がよい。実際、消費者契約法は事業者と消費者の力(知識)の差を前提にしている。また、騙される側が悪い、と言い切ってしまうと、詐欺の被害の救済もできなくなってしまう。責任をどう分配するかは難しい。多分、ニセ科学を無くすことはできないが、消費者も今より賢くなり、企業の責任ももうちょっと追及することにすると、社会全体として健全な方に向かうのでは。
- 「食卓の安全学」を少し読んでみたが、今まで自分がかなりの勘違いをしていたと思い知らされた。これからは賢い生活をしたいと思った。
- みのもんた症候群という言葉は今回はじめてきいた。たしかに今まではテレビで良いと言われればみんなで回に行っていたきがあする。これからは自分でも判断して食べるようにしたい。
- まだ教科書を買っていないので、早く教科書を買って読んでみたいと思った。
→ 版元品切れでご迷惑をおかけしています。前回の講義の後、生協に入ったということだった。
- 今日もおもしろい講義でした。
- 有機ゲルマニウム水の宣伝に書かれていたことがあまりにも堂々としている。これはだまされる人がでてもおかしくはないな、と思った。
- たしかにこの有機ゲルマニウムが本当にこのような作用があるなんて思えないし、このような情報と向き合った時にきちんと考え、判断できるようになりたい。
- ゲルマニウムはこわいと思った。
- 資料1〜3までを先生の前がきを読まず、先生が書いたものだと思いこみ一瞬信じこみそうになった。
- 有機ゲルマニウムの話を聞いて、私はそういうのを信じてしまうので、この授業をとおしてニセ科学を見極められるようになりたいと思った。
→ 身も蓋もないが、「健康に良い」と主張して売っているものの多くは変な宣伝をしているし、どれも食べたり飲んだりしなくても特に生活に支障はないのだから、最初から相手にしないという解もある。
- 科学的に正しいところやまちがっていることを考えるのは自分にとってもためになる。これからも注意深く生活していこうと思った。
- ゲルマニウムは結構タイムリーな話題だったので、とても興味深かったです。食卓の安全学、読んでるうちに面白くて読破してしまいました。とても考えさせられる話題ばかりでした。
- ゲルマニウムは体に良いと思っていました。そう考えるとコエンザイムQ10もヒアルロン酸も様々なものがニセ科学になるのかもしれない…。ハラハラしてきた。流行をうのみにしてはいけないのだとあらためて実感した。この授業でもっとくわしく学んでいきたい。
- ”ゲルマニウム”を首につけている人がよくいます。一般の人も一流のスポーツ選手もついているのを見たことがあります。つけている人にどんな効果があるのかを聞いてみたら「疲れにくい、疲れがとれる」というようなことを言っていました。本当なのかな?この授業を活かして自分で調べてみたいと思いました。今後、美容液などそれ系を取り上げる予定はありますか?高校の生物の先生がビタミンを顔に直接ぬっても、分子量が大きくて浸透しないからダメだということを言っていました。そのことがなんとなく気になっていたので。
- ニセ科学を見分けるのは簡単だと思っていたが、いざ線を引こうとすると全然引くことができなかった。これから見分ける力をしっかりと付けたい。
- 今回は残念ながらゲルマニウムについての本題に入る前に終わってしまったが、次からはいよいよニセについての話が始まるのでとても楽しみです。
→ 事前に資料を読んでもらわないと話をしてもよくわからないだろうということで、まず資料を配ってみた。
- 質問とかみんなの着眼点が面白い。自分では気づけないような角度からズバズバッと切り込んでいる。質問とコメントコーナーを通して新しい視野が浩開けていけていると思う。
- みのもんたが行っている宣伝はわざとらしいので信じる気になれないが、誠実そうなイメージのある芸能人が宣伝すると信じてしまいがちなので、気を付けたいと思う。
- 知識がないとレポートなどが難しそうだが頑張ろうと思う。
- ゲルマニウムについて、水だけでなくブレスレッドとかの商品も、元プロ野球選手などを使い宣伝していたような気がした。ついつい体によい、という情報を信じてしまう傾向が自分にはあるので、100%疑う姿勢でいきたい。
- よく耳にするゲルマニウムにもニセ科学があるのかと思うとショックを受ける。もっと身近な科学にもニセ科学は絶対にあると思うので、調べていきたいと思う。
→ 半導体材料以上の意味はない。アクセサリーのゲルマニウムは「電子を出す」といった宣伝文句がくっついているが、そうそう電子を出したらそれは電機部品としてはノイズの原因にしかならないわけで、ゲルマニウムを使ったラジオなどが作られていたという事実に真っ向から矛盾する。
- 母親が健康番組にけこう影響されやすいのですが、「あるある」問題があったので不安なのですが……
→ かなりの確率で騙されているかも。
- 「なんとか還元水」の有機ゲルマニウム水は適量を超えると人体に悪影響を及ぼす水だとわかった。松岡大臣はこの水を大量に飲んでいたとしたら死んでしまうことになるが、ここまで詳しく知っていて発言したのだろうか?
→ 適量を超えると死ぬ、ということではなく、安全性が未確認で、類似の物質が医薬品であり、医師の管理のもとに使わないと危険である、という意味。健康な人なら被害は出ないかもしれないが、肝臓や腎臓の悪い人が飲むと被害発生の可能性がある。また、医薬品でも一旦認可されたあと、副作用がわかって「こういう場合には使うな」となったり認可が取り消されたりしているので、素人が手出ししない方が無難である。
農学部を出ているはずの松岡農水相が宣伝を鵜呑みにしたのだとしたら、大学で何を勉強しとったのかと突っ込むしかない。
- 今日のプリントに、食卓の安全学に「なんちゃって学者」という項目があるとありました。私はまだ食卓の安全学を買うことができないでいますが、買ったらすぐに目を通してみたいと思いました。
- みのもんたのような有名人に言われたことはなぜか信じてしまう。この講義を通じてニセを見極めたい。
- 最後にじっくりプリントを見てみたが、何が本当かよくわかんなくなってきた。むずかしい。
- ゲルマニウムについての資料には説得力があるようにも見える。やはりまだ見きれないのだろうか。
→ 知識だけで全部見きるのは大変だが、いくつか方法があるので一緒に考えていこう。
- ついにニセ科学(奇跡の水)の登場で盛り上がってきました。これまでの斬って捨てるような先生の解説に期待大。
→ 斬って捨てるのを見せるのは簡単だが、それをやって見せても、みんなができるようにはならないと思う。不完全な知識しかない場合にどうやって安全側で判断するかといったことを一緒に考えていこう。
- 有機ゲルマニウム水は体に良い物だと思っていたが、それが逆だということに驚いた。硬水・軟水とは何が違うのか?
→ 硬水・軟水は、硬度[mg/l]=(カルシウム量[mg/l]×2.5)+(マグネシウム量[mg/l]×4)で評価されるので、ゲルマニウムとは無関係である。
- 科学をニセ科学として偽って商品を売ったりしていたら犯罪でつかまるのか?
→ 程度問題。最初から騙す意図があって、詐欺と認定される程度のことをすると刑事責任を問われる。宣伝内容が一部不適切程度では、刑事事件にはならないかわりに、景品表示法に引っ掛かったり、行政指導が入ったりする。
- 自分は生物の知識はてんでないが、それでも資料の文章のいかがわしさを感じる。
→ どこから感じたか少し掘り下げてみて欲しい。大抵の場合、判断するのに十分な知識を持ち合わせていることの方がまれである。知識が不十分でも「どこかヘン」と思うことが第一歩である。
- 資料を読むと本当に有機ゲルマニウムが体に良いように思えてくるからこわい。
- ゲルマニウムの宣伝にだまされそうになっている自分がいました。
- ゲルマニウムの次は身長が伸びる薬をとりあげてほしい。
- コンビニなどで売っている酸素水もかなりあやしいと思った。体が酸化されて老化が促進されると思う。
→ 既に2個所同時に騙されていると思う。まず、水に含まれる量など問題にならない大量の酸素を呼吸で取り入れて生きているという現実がある。体が酸化やら老化といった話は関係ない。それ以前に食べたものを酸化できなかったらエネルギーが取り出せずに細胞だって人だって死んでしまう。「体が酸化されて老化が促進」はインチキ健康食品の宣伝の常套句である。生物の「呼吸」「解糖系」についてまずは自分で調べてみて欲しい。
- 今日の先生の話を聞いて、TVのコメントは番組側にとって都合の良いコメンテーターを使っているという現実を知ったので、TVのコメントもうのみにしないように気をつけたいです。また、健康食品等でよく謳っている「○○に効果がある」といったものも科学的に根拠の無いものはできるだけ信用しないようにしようと思った。
→ 科学的根拠の有無の判定が面倒な場合もある。どこまでたどるかは、「食卓の安全学」が参考になるだろう。
- ゲルマニウムの話は他の資料や本でも”でっち上げ”の部分を紹介しているのを見たことがあるが、今日の資料はそれよりも見苦しいものだった。自分の現在利用している銭湯にも同じような説明があったので、明らかにおかしいことでも社会に浸透していると思い恐ろしいと思った。
- 宇宙は無からできると聞いたことがあります。無とはどのようなことなんですか。
→ 一般向けの宇宙論の解説書は山ほどあるからそちらを読むように。「聞いた」レベルの話だと、裏を取らずに前提にしてはいけない。
- ゲルマニウムは身に付けると良いのか?
→ どこからその話が来たのかから疑ってみては。TVや雑誌の広告はアテにならない。ネットも同様。良いとされている原理の説明はまともか?まともでなければ与太話だが。
- 資料2の前半の文で(東北大医学部にて証明)としているが、このことは正しいのか、また正しくない場合で、勝手に大学名を利用するのは法的には問題無いのか。
→ ソースが不明であるから、資料だけからは確認のしようがない。この時点で疑うべき記述と考えて良い。また、大学の結果の使い方が正しくなかった場合でも、「論文を誤読して宣伝に使った」可能性もあるわけで、「論文の誤読」を直ちに法的な問題だとするわけにもいかないだろう。
- 有機ゲルマニウム水の資料を読んで、何も知識がなければそのまま信じてしまいそうな感じがした。しかし所々これはおかしいという部分があるので、そのような個所を注意しなければならないと思った。
→ 疑うきっかけに気付くことが大事。知識は必要だが、知識は大抵の場合十分ではない。「自分の知識が十分ではないから正しいかもしれない」ではなく「不十分な自分の知識でもあやしいと思うのだからやぱりあやしいだろう」と考える方がよい。「うまい話」は疑え、が基本。
- 100%ジュースや濃縮還元などは実際は100%ではないと聞いたことがあるのですが、それは本当ですか?また本当ならば何%くらいなのですか?
→ 私に訊くのではなく、製造元に訊くのが最も確かだろう。
- 実際にニセ科学かどおか判断するようになって、この授業の難しさがわかってきた。
→ 受験勉強ではないので、判断で100点を取ろうと思うな。不十分な情報しかないときに何をきっかけにして疑うか、という部分に注意すべき。難しさの意味が、これまでの勉強とは違う。
- 原子と元素の違いは何ですか。ある程度専門的なニセ科学では、専門知識が無いと見破れないニセ科学もあると思うのですが。
→ 原子は、原子核と電子からなる物質の最小単位。元素は、その原子にどういう種類のものがあるかについて、名前を付けたもの。
- 天然に存在する元素で一番重いのはなんですか。また何のために人工的に元素を作るのですか。
→ http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2004/040928_2/
理研が113番目の元素を作った時の記事。読むことをお薦めする。
天然に見つかっているのはウランまで。
- 「なんとか還元水」には大きな危険が伴うことを知り、恐ろしいと思った。この水には有機ゲルマニウムが含まれているらしいが、スポーツ飲料や栄養ドリンクは大丈夫なのか。
→ 成分を見ればよい。スポーツドリンクの成分は、通常体内に存在する電解質やわずかな糖だから問題無し。栄養ドリンクは……成分次第。
- 私の祖母も「みのもんた症候群」かもしれない。良いところしか紹介しないのはずるい。ゲルマニウムの話も、この授業がなかったらそのままうけ入れてしまったかもしれない。見分けられる力をつけたい。
- 資料の有機ゲルマニウムの宣伝を少し読んでみたが、正しいのかまちがっているのか分からなかった。これからの勉強は難しそうなので、頑張って授業についていきたい。
→ 意思決定として「正しいかどうかわからないから判断保留」というのもありだと考えて欲しい。
- 正しい情報とニセの情報がまざっていると見分けが大変だと感じました。
- 有機ゲルマニウムの資料をいただいたとき「ゲルマニウムとは」だけを読んで感心してしまった。やはり考え方と同時に知識も必要だと思った。
- 「科学とニセ科学について」の本題とは離れた内容になりますが「google八分」で情報がゆがめられている可能性を認識し、情報の利用には慎重にならなければならないという事を考えるということだが、肝心の「google八分」の表紙を飾っているのは"wikipedia"の一文。google八分とは違えど、wikipediaは誰でも自由に編集できるということで、悪意の有無に関わらずゆがんだ情報がのっている可能性は高いと思う。例えば「google八分」の作者がgoogle八分の項目を作るとかなり偏った内容になるはずだと思う。これは出典としては適さないのではないか。特にネットの真実を疑う本としては(あげ足をとるようですが)。講義を聞くのと同時にメモをとるのがむずかしい。どこが重要な点かわからない。
→ wikipediaは、既に情報がゆがんでいる。ただし、これは運営側が企業のクレームを無制限に受け入れて削除を始めたことによる。本の方にも出ているイオンド大学の項目で起きたことで、編集に加わっている人達はきちんと議論していた。ただ、一度でもクレームを受け入れて削除すると、あとはなし崩しに誰かにとって都合の悪い情報は真実でも掲載を続けることができなくなる。また、悪意でなくてもwikipediaが間違っていることは結構あるので、そのまま信じるのは当然危険である。情報検索のの入り口としては便利かもしれないが、裏をとって情報を使うべき。
Wikipediaの現状 http://www.13hz.jp/2007/05/wikipedia_2f70.html
削除要請に抵抗したサイトもある http://www.13hz.jp/2007/05/digg_d0f6.html
google八分については、八分されたページの存在は誰でも確認できる方法がある(今のところ八分は国別に行われているので、google.co.jpの検索結果とgoogl.comの検索結果を付き合わせる、といった方法もあるし、google自身が八分したページがあるということを表示している場合もある)。しかし、この先、各国共通で八分が行われたり、メッセージが出なくなると判別が難しくなるかもしれない。どういう基準で八分が行われているか、誰にとって都合がよいか、ということを考えるための出典としてはこの本でよい。具体例については、作者のリストなど無視して各自で確認すればよい。なお、「情報がゆがめられていることを示す」という目的のためには、その証拠を示すだけで足り、本の限られたページ内で例示した証拠は一部に過ぎないということを前提として読めばそれでよい(他に何が八分の対象になっているかは誰でもしつこく検索すれば確認できる)。
なお、イオンド大学はまだ新しいので学位取得者が登場して「活躍」していないが、過去には日本でも特許大学というのがあって「博士号を名乗る権利」を販売していた(摘発されて今は無い)。日本では文部科学省の管理がゆきとどいているから学位販売業がそうそうはびこる余地はないが、アメリカではお役所の定める大学設置基準は無く、承認団体が認めるかどうかが基準なので、大学を名乗って学位を販売するディプロマ・ミルがたくさんある。もちろん、そういう大学でとった学位を履歴書に書くことは、公職に就く場合には認められていない。留学先を決める時には注意が必要。なお、買った学位を名乗って怪しい製品にお墨付きを与えるという宣伝もあるから、学位販売業とニセ科学宣伝は無関係ではない。
- グーグル八分を少しだけ読みました。今後レポートなどのためにネットの検索エンジンなどを使うときに、たくさんの情報が全て正しいと思い込まないで、正確で必要な情報を見分けていきたいと思いました。
- 昨日、風邪をひいてしまいました。
→ お大事に。
- 科学が好きになりました。
- 科学のおもしろさがわかってよかった。
- がんばってあやしいものを見つけます!!
→ がんばらなくても見つかるほど氾濫しているところが悩ましい……。
- ウェブ上で宣伝されているものには危険が潜んでいるものがあるので、このような宣伝には気を付けたい。
→ ウェブに限らず、TVも新聞も雑誌も全部疑ってかかるべき。
- それっぽく書かれた文章には気を付けようと思う。
- なんとか還元水がこのようなものだとは知らなかった。
→ 週刊文春が取材で突き止めた。しかし、会社側は松岡農水相がユーザーだと把握していないという情報も出ている。農水相のスタッフが適当な価格の水を探してきて買ったことにしたのかもしれないが、それにしても物を選んで欲しいものだ。
- 有機ゲルマニウムについてわずかだが知識が得られてよかった。
- 大学入ってから学習習慣が完全に崩壊し、自習がないがしろになっているが、90分の倍つまり3時間とはいかずとも毎日自習する習慣をつけるようにしたい。
- 真の科学は日々地道ながらも発展しているのに対し、ニセ科学では最初から大きなことを言って発展しない。科学だけでなく、人生においてもこの考え方は大切だと思った。
- 授業に作業が加わり楽しく学習できた。いつも何気なく「質問とコメント」を聞いているが、天羽先生の知識の幅広さと探求心に、今回、改めて感服してしまった。
→ 企業相手につっこみを入れるのは結構リスクが高かったりする。「訴えてやる」と言われたこともある(でもまだどこからも訴状は来ないが)。
- 地学選択だったので、ちょっとついていけるか不安です。本を手に入れてないので早くよみたい!!
- 早く教科書買って読みたいな。
- 最近の旬なトピックスについての次の授業が楽しみです。
- 高校の時、生物をとっていたが、生物の知識がさっぱり定着していないことがわかった。すぐ私は信じてしまう性格なので、「ニセ」を見分けられるようになりたいと思う。
- ニセ科学について理解が深まった。来週からの授業が楽しみです。はやく、食卓の安全学の「なんちゃって学者」を読みたいです。
- 身近なところにニセ科学があるんだと気づいた。まちがえを探すのが楽しみだ。