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TDRppc1.3のご案内

 これを作ったのはもう10年くらい前なのだけど、私があちこち転々としてたり、手元に装置が無かったりで、その後もメンテナンスもバージョンアップもできなかった。今回、手元の装置で測定再開できる状態になったので、一応公開して、過去に配付した先の人達への便宜を図るとともに、Mac OS Xで動かすまでの(できるのか?)、つなぎの意味で配付する。

ダウンロード

 TDRppc1.3を公開する。(ダウンロードはこちらから

 注意

 Mac OS Xで動くものの開発がまだのため、OS9あるいはOSXのclassic環境でしか動作しない。classic環境の場合は、MacOSが10.4.*で、かつ、classic環境を起動可能なPowerPC Mac (iBook等を含む)でなければならない。

 以前使っていた、GW InstrumentsのMacSCSI488はサポート停止になって久しい(そもそも、SCSIインターフェースを持ったMac自体が販売されなくなって久しい)ため、GPIBインターフェースとしては、ナショナルインスツルメンツ社の製品を使う以外に選択肢はない。PCMCIA-GPIBあるいはGPIB-ENET、GPIB-ENET/100であれば動作する。

 私が確認した動作する組み合わせは、1.33 GHz Power PC搭載のiBook G4、OSはMac OS10.4.11 (Classic 環境はMac OS 9.2)、インターフェースはGPIB-ENET/100である。

 ライブラリの在処が、システムフォルダ内の決まった場所にあるためか、classic環境でも再コンパイルの必要はなかった。

 動かし方

Classic環境の準備

 OSのバージョンによっては、Classic環境は最初はインストールされていないので、追加インストールのディスクから別途インストールする。

 Classic環境をインストールした直後は、Macintosh HDの中の「9」のフォルダアイコンのついた「システムフォルダ」の中を見ても、「コントロールパネル」フォルダが無かったりする。何でもよいから、Classic環境で走るアプリケーションを1つ走らせている状態で、アップルメニューから「機能拡張マネージャ」を実行し、「Mac OS 9.2.2すべて」を選ぶ。すると、システムフォルダ内にコントロールパネルフォルダができる。

NI社のドライバのインストール

 classic用のドライバの最新バージョンは、NI-488.2 for Mac OS Version 7.6.7である。製品を買えば付属しているし、NI社のウェブサイトからもダウンロードできる。

 圧縮ファイルを展開すると、インストーラができるが、このインストーラは、classic環境では動作しなかった。このため、OS 9.1をインストールしたPower Bookにて、インストーラを動かした(中古のPowerBook Titanium 500MHzを用意し、OS9で動かしたものを使用した)。無事にインストールが済むと、以下のように関連ファイルが配置される。

  • コントロールパネル……NI488 config
  • 機能拡張
    EnetConfig.shlib
    MacGPIB.shlib
    MRJ Libraries (フォルダ)
    NI-488INIT
    NI-DMA/DSP
    PCCARD_GPIB
    PCI_GPIB
  • Macintosh HD……NI-488.2 (フォルダ)

 これらのファイルとフォルダを全部コピーして、この通りになるようにclassic環境に移す。ただし、「NI-488.2」フォルダはどこに置いてもよい。

 ここで、一度、Classic環境をリスタートする。もう一度、何でも良いからClassic環境で走るアプリケーションを動かしている状態で、アップルメニューから「機能拡張マネージャ」を実行、「Mac OS 9.2.2すべて」を選んでコピーを作り、「NI-488 Config」のチェックボックスをチェックする。他にも、NI関連でチェックされてないものがあれば全てチェックする。再度、Classic環境をリスタートし、Classic環境で走るアプリケーションを動かした状態で、アップルメニューから「NI-488 Config」を選ぶ。後は、マニュアル通りに設定を行う。

GPIB-ENET固有の問題

 Classic環境では、TCP/IP機能拡張が動作しない。Classic環境でのIPアドレス等の設定は、OS X側のシステム環境設定で設定したものがそのまま有効になる。

 NI-488configの設定は次の通り。

  • Interface Type→Ethernet box productsを選択 横のチェックボックスで「1」のボックスをチェック。
  • Bas/Device→gpib0
  • Primary Address→0
  • Secondary Address→none
  • Timeout→10sec
  • Enet connections→8
  • "System controller", "Assert REN when System", "Write END on Last Byte"にチェック。
  • EOS Byte→0
  • IP-Address→192.168.1.2 (Ethernet Configで設定したのと同じものが入っていなければならないはず。ただ、どっちを先に設定するかがわからないので、うまく動く順番で。)

これを設定後、NI-488.2:Ethernet/100/Ethernet Configを実行すると、GPIB-ENET/100に設定したIPアドレスが見える。

 なお、GPIB-ENET/100へのアドレスの設定は、OS X用のドライバをインストールした後、GPIB Exploerを動かし、Newをクリックし、Hardware Wizardを走らせて、Ethanet Configが上がった後、手入力した(私の環境では、測定関係はLANには繋いでおらず、ミニハブ経由で独立させているため)。たぶん、classic版ドライバ付属のプログラムからも設定はできるはずだが、今回の作業ではOS X環境での動作確認も同時並行してやっていたため、たまたま先にOS Xから設定してしまっただけである。