全部同じでした」by landさん(2002/06/17)
【注意】このページの内容は商品の説明ではありません。商品説明中に出てくる水の科学の話について、水・液体の研究者の立場から議論しているものです。製品説明は、議論の最後にある、販売会社のページを見てください。
source: 掲示板[329]
subjec: 全部同じでした
From : land
ヒマネタです(笑)。
(1)
http://www.binchoutan.com/one_water.html
ここ(↑)を見ると、「単分子化水=マイナスイオン水」のようです。
また、それは「活性単分子水」でもあり「活性化鉱水」でもあるようです。
(2)
http://www.annie.or.jp/mainasu/mainasuionsui.htm
ここ(↑)を見ると、「マイナスイオン水=電子イオン水」のようです。
(3)
そうすると、この(↓)「マイナスイオン水」も「電子イオン水」であるということに?
そして同時に「単分子(化)水」でもある?
http://www.anion.sales.ne.jp/
(4)
http://www.michi-corp.com/water/nani.html
ここ(↑)では、「単分子水=エネルギーウォーター」でもある。でも、正式名称は「活性化鉱水」とか。
しかし注目! 「最近では水道管に磁石を装着したり、波動水、電子水またはトルマリン等の鉱石エネルギーを使用したクラスターの小さな水を作る方法がとられています」との記述に続き、「ですが、これらの方法を用いても水分子は3〜5個のクラスターは形成してしまい、単分子水にはなりません」ともある。
「電子水は単分子ではない」ということ。
「単分子化水」と「単分子水」との記述の違いはあるが、(1)と(2)により「単分子水」は「電子水」といってもよい。なのにこの矛盾。
(5)
さて、「マイナスイオン水」とは(3)のように、水になにかを添加することで出来るのかと思いきや、磁石でもできるそうな。
http://www.hrd.ne.jp/hrd/bigpole.htm
磁石で出来るのは「磁化水」だけではなかった。これは「磁化水=マイナスイオン水」ということに等しい。
(4)の説明を抜かせば、ここまでの証明により「磁化水」「(活性)単分子水」「マイナスイオン水」「活性化鉱水」「電子イオン水」はすべて同じものであるということになる。
まだ、ほかになにかないか? (^○^)
(6)
ここ(↓)には「電子水」の説明がある。しかし「えぷろんでは 電子イオン水 を 無料で サービスしています」の表現がみられる。
http://www.epron.co.jp/home/densi.htm
これで「電子水=電子イオン水」ということになった。まだないか?
(7)
ここ(↓)では「電子水=電子処理水」である(しかし、電子処理米なんてのがあるんだなあ)。
http://www.ne.jp/asahi/nagaishi/kyoto/item01.html
(8)
なんだかすべて同じのように思えるが、そのとおり。
ここ(↓)の「電子水の特徴」には、「クラスターを最小化する」ということが書かれている。
http://www.margaret-web.com/yamato-s/bw.html
「最小」といえば「単分子」だろう。
(9)
閑話休題。「受験水」だと……。食い物にされているのは健康不安をもっている人だけじゃないんだね。
http://www.margaret-web.com/yamato-s/jyuken.html
(10)
さて、ここ(↓)によれば「電子処理」とは「電気分解処理」のことらしい。
http://www.jah.ne.jp/~wataame/puarhataraki.htm
ん? 電気分解? それって、よくある「アルカリイオン水整水器」のこと? そうだよな。
そうか、「アルカリイオン水」も仲間だったか! 「電解水」も「還元水」も、全部仲間ってことだね、ふむふむ。
これらも単分子だったか!
(11)
πウォーターが出てこない(笑)。探しました。
http://www.arthur-web.com/mizu/aso-nani.htm
ここ(↑)によれば、「πウォーター」は「非イオン水」であり「抗酸化水」でもある。
それに「生体構成水」「体内水」などという記述もあり……ああ、もう、なんとかしろ!
ところで、「抗酸化水」とはなんやねん。抗酸化っていったら還元なんだから、「還元水」と同じってことだろうな。
(12)
で、ここ(↓)では、「電解還元水」は「活性水素水」だとのこと。
http://www.dafune.com/kangensui/tokuchou.htm
(13)
http://homepage1.nifty.com/dron/water/denkaisou.htm
ここ(↑)では「電解還元水」は「アルカリイオン水」だ。
つ〜ことは、「πウォーター」も単分子だ。
もう、ぜぇ〜んぶ、単分子。ぜぇ〜んぶ「マイナスイオン水」だし「磁化水」だし「還元水」だし「活性水素水」だし……もう、全部同じ!
ある程度の理論(屁理屈ともいう)の飛躍は見逃してください。m(_ _)m
せっかくだから、ご縁ができたプロホームさんには、こうした仲間に入らないようにしていただきたいと切に願うのであった。
こんなサイト(ページ)もみつけました。
http://homepage1.nifty.com/dron/water/houhan-news.htm
http://www.try-net.or.jp/~tajima/life/mizusyobai.htm
http://www.sol.dti.ne.jp/~tos/index.html
(掲示板「345]の追記より。)
追記3
http://www.s-gcm.co.jp/pro2_1.html
こちらも「波動」の一派なんですが、なんと反重力水です……脱力。とほほ。
サイトのほかのところを見ると、「波動」というのは「真空エネルギー」の波のことだそうで、現代科学の検知限界以下の超微粒子だとか。常識的に言って、検知限界以下のものを検知したり制御したりはできないと思うぞ〜。
ガンだとかアトピーだとかっていってるから、ちょっとタチがわるいかも。
追記4
http://www.mainasuion.com/dica.htm
これはどうですか? 「100%水」と言っておきながら「まれに白い沈殿物が混じる」ことがあるとか。百分率の意味を知らんのではないだろうか?
もちろん、お約束のクラスターもきちんと抑えています(笑)。
まあ、能書きどおりの機能はあるのかもしれないけど。
landさんによるレポートです。なぜこれを取り上げたかというと、そんなに専門的な知識をもとにしなくても、普通の「常識的」な判断力というか批判力があれば、いろんなサイトを比較検討することで、これは変だ、とわかるといういい例になっているからだ。どれでも同じなら、いろんな水処理の能書きに目を奪われる必用はまったくなくて「一番安いの」を選ぶという基準で事足りてしまいそうだ。
それにしても、これだけバラエティーに富んだ原理を採用した水商売屋さんたちが、そろいもそろって「クラスターが小さい」「単分子」と、科学的根拠がまったくない内容をこぞって宣伝に使っているというのは、ある意味壮観でもある。ひょっとしたら、活水器や整水器の宣伝文句は、以下のように書かれているのではないだろうか。
- 同業他社の宣伝を持ってくる
- 製品名その他の固有名詞を手直しし、レイアウトを自社に合わせる
- 宣伝を次の会社に回す
以後、1に戻って繰り返す。