世界物理年なので
昔、といっても学部3年生の頃、超重力理論の本を見て、さすがにこの世界で業績を出すのはしんどそうだと思って実験系に行くことを決めた記憶がある。それはさておき、今年は世界物理年なので、昔手出しをしなかった素粒子・宇宙論にも目を向けようかと思っていたら、こんなフレーズを見つけた。1971年のビュラカン会議における、ブラックホールを利用したワープ航法の話だそうで。
カルダシェフ このことは有限時間内に無限に大きい距離を移動させるタイム・マシンをわれわれに与え、それはまたわずかな固有時間内に無限に大きな時間間隔を超えさせもします。
モリソン それは電子にとっては大旅行ですが、私はそこへ宇宙船を送りたくはありません。
カルダシェフ 恐れることはありません。飛行状態は正常です。学会なのかSF大会なのかわからなくなってくる。
(「マッド・サイエンス入門」堀晃著、新潮文庫)
確かに、最近の素粒子・宇宙論の解説本を読んでると、ハードSFを読んでるのか科学啓蒙書を読んでるのかはっきりしなくなってくるよなあ。