dtv-Atlas
この間の物理学会の物理教育のセッションに顔を出した時、後ろの方で何やら楽しげな本を出している先生がいらしたので、ISBNを教わって注文していたのが届いた。
dtv-Atlas Physik Band1, Band2の2冊。高校物理よりちょっと進んだ位(高専程度)の物理の全分野をカバーする図解で、左側がカラーの図、右側が解説になっている。このシリーズ、他にも出ていて図が実に教育的なので、エコロジーとか生理学とかいろいろ注文して届くのを待っているのだけど……いかんせん解説が全部ドイツ語だったり。辞書引きながら読んでいる。
ところで、教養教育の第二外国語、理系の人間にはこういうネタを読ませることにした方が食いつきがいいと思うんだがなぁ。化学、生物学など一通り揃ってるから、生物系の人と数物系の人と物質・材料系の人位の3分割(医学部、農学部は生物系と馴染みがいいだろうし)で対応すればいいのに。
#私が学生の時は、リーディングのテキストが「オデッセイ」(こっちは英雄の冒険話だからRPGのノリで読める)だったりフロイトの書いたエッセーみたいなもの(日本語に訳したって何がいいたいのかさっぱりわからん)だったり。
ここからは旧ブログのコメントです。
by 酔うぞ at 2007-04-01 10:21:01
Re:dtv-Atlas
あたしは英語が「菊とと刀」でゲンナリしましたが・・・・・。
ありゃ何語で読んでも分からない本じゃないのか?
by apj at 2007-04-52 10:58:52
Re:dtv-Atlas
確かに、語学の問題じゃない、ってケースがありますね。
哲学なんかを読まされると、訳本を読んだってわからん場合もあるわけで、語学のテキストにするなら語学だけクリアすれば内容がわかるものにしてほしいと思いますね。
逆のパターンとしては、専門の量子力学の教科書が英語だったとというのがあって、「英語じゃわからん」と日本語訳を買った人達が軒並み追試で、一発目で通った人達は一人を除いて訳本無しで勉強してたってオチが。担当の先生曰く「もともと日本でうまれた文化なら理解するのに日本語が必須だが欧米で生まれたものを理解するのに日本語は必要ないはず」。ごもっとも。
英語は、高校の時の方が楽しかったな。検定教科書もやったけど、ドリトル先生シリーズの原文とか、シャーロックホームズの「踊る人形」の原文とかを読ませてくれた。
by 酔うぞ at 2007-04-39 17:47:39
Re:dtv-Atlas
レイモンド・チャンドラーの「長いお別れ」を村上春樹が新訳し他のですが、これが以前の清水俊二訳とだいぶ違うので色々と話題になっています。
「翻訳してプレゼンする」といったことを学校でやると良い思うのですが
by あがたし at 2007-04-08 18:44:08
Re:dtv-Atlas
学部(理学部)のとき第一外国語でScientific Americanを読まされたときは結構面白かったけど,続いてScienceまで教材に使われたときにはもっと楽しめました.たしかにみな食いつきよかったですね.
#普通の辞書には載っていてもその論文中での(てかその分野の中での)意味までは書いてないという単語のオンパレードだったなぁ.
第二外国語はドイツ語で,K.ローレンツの「モラルと武器」(邦訳「ソロモンの指輪」に入っています)でしたね.ザ・動物行動学.これも面白かったです.
by apj at 2007-04-33 18:52:33
Re:dtv-Atlas
教養教育にまかせておいてもちっともいいことがないので、とうとう学部の必修科目に化学英語ができました>ウチの学科。
英語の先生でもないのに、教員が持ち回りで教えていますよ。簡単な化合物や実験の説明に関する会話と、化学の歴史について書いてある語学用テキストや、Chmical Magicという化学手品の種本でやってます。
ただ、ウチの学生のレベルだと、おまいら原の英標からやり直せ、という状態だったりします。構文がわからんと言い出す学生には、受験英語をもう一回やれと言ってみたり。
受験勉強って実は役に立つから、まともにやってないと大学に来てから困るんだよなぁ。
by mimon at 2007-04-36 01:00:36
Re:dtv-Atlas
>まともにやってないと大学に来てから困るんだよなぁ。
お言葉の通り、学部・院・社会人を通じて困り続けました。
今のように、センター試験のなかった時代に、大学を受験したのですが、志望校を決める一つの要因に、その大学の英語の入試問題が、(工学部のくせに)非常にに難しいというのがありました。
100点満点で、平均点が20~30点とかだと、私のように英語がぜんぜんだめで、0点に近くても、他の受験生との差が小さく、他の科目でがんばれば、何とか合格できてしまいました。
もちろん、非常に英語が得意な受験生は、そこで差をつけて、合格するわけですから、入学してきた学生は、英語が得意な人間と不得意な人間の両極端に分かれていまして、先生も、授業しにくかったと思います。
by すっぱいぶどう at 2007-04-19 08:14:19
Re:dtv-Atlas
語学の先生の思考回路が、理系の学生のものと共通点が少ないというか、わかるツボが違いすぎることが、『ちっともいいことがない』理由なのではないかと思います。
>大学に来てから困るんだよなぁ。
うちの場合は、この主語は『学生』ではなく『教員』です。
by apj at 2007-04-44 10:37:44
Re:dtv-Atlas
mimonさん、
>入学してきた学生は、英語が得意な人間と不得意な人間の両極端に分かれていまして、先生も、授業しにくかったと思います。
ウチの学科は二次試験に英語を課してないし、理学部の他の学科も同様だったはずです。つまり英語はセンターのみ。工学部なんかも課してないところの方が多いんじゃないかな。
で、今年から、教養教育の英語は、センター試験の英語の成績でクラス指定するということになりました。ちょっと前に工学部で試行したらうまくいったので全学でやることになったらしい。
>語学の先生の思考回路が、理系の学生のものと共通点が少ない
うーん、でも、教材に科学読み物を選ぶことくらいは思いついてほしいなぁ。
>うちの場合は、この主語は『学生』ではなく『教員』です。
^^;;;;)。
まあ、語学力がそれなりについた状態で入ってきてくれれば、「必修科目の教科書を英語にするから自分で読んで訓練してね」で済みますし、化学英語を専門の科目として課さない分、化学の選択科目を増やしたりということができるのですけどね。
by すっぱいぶどう at 2007-04-04 07:34:04
Re:dtv-Atlas
> うーん、でも、教材に科学読み物を選ぶことくらいは思いついてほしいなぁ。
語学の先生は文学やら言語学やらを専門としていて、理系の学生が将来、どういう英語に触れるのか、何を必要としているのか、想像もつかないかも…。「教材に科学読み物を選んでください」とは提案できないのですか?
数年前から、理系英語をやってるからって予習している英語の先生を見かけますよ。同じ英語でも、ちょっと感覚が違うみたいですけど。