学生の質問に答えるために……
マッカーリ&サイモンの「物理化学」の25.3節を見ていたら、
溶液の凝固点においては、固体の溶質と溶媒とが平衡状態にある。
と書いてあって何だか意味不明。原書の方を見たら、
At the freezing point of a solution, solid solvent is in equilibrium with the solvent in solution.
と書いてあった。つまり、「固体となった溶媒と、溶液中の(まだ液体の状態の)溶媒とが平衡状態にある」というのを間違って訳していた。
沸点上昇も凝固点降下も、溶媒の方は異なった相の間で平衡状態になれるけど溶質は液体相にしか存在できない、という状態でのchemical potentialの釣り合いの式を書いて説明するから、訳の説明では何だかわからなくなる。