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本日の学生実験

Posted on 4月 16th, 2008 in 未分類 by apj

学生「先生、緩和時間の値が負になりました」
私「哲学的ではあるが、科学的ではないねぇ……」


ここからは旧ブログのコメントです。


by A-WING at 2008-04-53 04:58:53
Re:本日の学生実験

ホバート位相?(笑)


by apj at 2008-04-32 05:21:32
Re:本日の学生実験

いや、分子の振動緩和時間と配向緩和時間の話ですんで^^;)。


by Kaey at 2008-04-19 05:29:19
Re:本日の学生実験

apjさま

 私の経験では以下のようなものがあります。

・求めた分子量が10-6 gmol-1。
・分子量がマイナス。
・「凝固点上昇が起りました。」
・「中和できない酸です。」― 酸水溶液を酸水溶液で中和
 しようとしていた。
・活性化エネルギーの値が日本を廃墟に出来るんじゃない
 か(もののたとえ)と感じるくらいに莫大。
・「測定装置がまったく動きません」― 機械はスイッチを
 入れてから使うものです。
・「水とエタノールがまったく混じりません。」― 溶媒を
 間違えています。
・「凝固点は-2.5 K。」― 「℃」の間違いでしょ。
・「蒸発エンタルピ-が負になりました。」
・「生成物の収率が220 %でした。」

 結果を素直に受け入れる前に、勉学しておいてねと思います。


by bugbird at 2008-04-20 05:54:20
Re:本日の学生実験

いや、半端にその筋の「はなし」を齧っていると却って数字を弄って酷い事になる場合も多々ありますので。[:困り:]

ある意味、素直に数字を上げるということは、学生のような初学者にとってはとても重要なことです。

間違えることが許容されるのは初学者の特権なのであり、それを単に(不勉強な)間違いと指摘して切り捨てるのではなく、どう指導してゆくのかが教育者の責任だと思います。


by いろものさんの近所 at 2008-04-25 06:27:25
Re:本日の学生実験

上の例もそうですが

・相関係数が虚数
・π=0

とかいわれると、初学者の特権を逸脱しているのでは?

大学ですから、「切捨て」もひとつの役割ではないかと思う今日この頃。


by 新参者@西原 at 2008-04-23 09:02:23
Re:本日の学生実験

自分、現役学生なもので。
ご意見を真摯に受け止めさせていただきます m(_ _)m


by 田部勝也 at 2008-04-03 09:08:03
Re:本日の学生実験

>学生「先生、緩和時間の値が負になりました」
>私「哲学的ではあるが、科学的ではないねぇ……」

うまいっ! 現役の教員時代にこの切り返し方を知っていれば、生徒は、自分自身が科学的思考に向いているのか、哲学的思索に向いているのか、単なる間抜けなのかを自省するきっかけを与えられていたのだろうか……とか、ちょっと考えました(笑)。


by 水はきっと因果逆転ぐらい起こしてくれるさ! at 2008-04-27 11:40:27
Re:本日の学生実験

こうして正統科学者の手によってチオチモリンの発見は闇に葬り去られたのであった。


by apj at 2008-04-34 06:22:34
Re:本日の学生実験

Kaeyさん、
 高校の化学の学習指導要領が、
「定量的に扱わないこと」
という縛りのオンパレードですから。ものを定量的に扱わない、というかそもそもどういう量かということを考えもしない学生が大量発生するのは当たり前かと。
 量を間違えると大被害をもたらす化学を学ぶのに、定量的に扱うことを禁止した指導要領を決めたのはどこのアホウかと。


by いろものさんの近所 at 2008-04-45 19:16:45
Re:本日の学生実験

>「定量的に扱わないこと」

これなんですが、定量的に扱うと理解度が激減するそうです。
で、

「学校(大学も)の授業はわからなければならない」

と思い込んでる人が多量にいて(特に教育学を専門とする人)、
理解できない内容は教えるなになったそうな。

そもそも、「授業はわからなければならない」という縛りが変なのだと、私などは思うのですが。。。

おかげで最近は「自分には理解できない物がある」という自覚を持つ事無く、大学まで来ている人が大量発生しています。

極端な劣等感を与えるのはまずいとは思いますが、かといって昨今の様子も、いかがなものかと。


by com at 2008-04-22 19:26:22
Re:本日の学生実験

apjさん
>哲学的ではあるが、科学的ではないねぇ……

誰が上手いことを言えと(´д`;;


by apj at 2008-04-12 20:41:12
Re:本日の学生実験

>これなんですが、定量的に扱うと理解度が激減するそうです。

 定量的に扱って始めて理解したことになるものに対して、定量的な扱いをしないというのでは、何も教えたことになってないし、無知なままでいろという教育に他ならないわけで。


by zorori at 2008-04-39 22:34:39
Re:本日の学生実験

>これなんですが、定量的に扱うと理解度が激減するそうです。

えーと、定量的に考えると、10教えようとすると5しか理解してもらえない。そこで、5教えれば4理解してもらえる。理解度が50%から80%に激増する。素晴らしい。


by TAKA at 2008-04-52 09:22:52
Re:本日の学生実験

こんばんは。小ネタで御座います(^^;。
先生「負の値 困ったものだ やり直せ( -_-)mカチッ」
学生「メール来た なんだ先生からか Deleっとな( ^-^)mポチッ」

zororiさん
>理解度が50%から80%に激増する

「まさにハニーフラッシュの歌詞中のセリフ状態だ」
「変わるわよ」

こんな感じで御座います(^^;。


by heisan at 2008-04-39 10:16:39
Re:本日の学生実験

> 定量的に扱って始めて理解したことになるものに対して、定量的な扱いをしないというのでは、何も教えたことになってないし、無知なままでいろという教育に他ならないわけで。

「非定量的な扱いにおける理解」が「定量的な扱いにおける理解」を助けるものであれば、現状の高校化学もそれなりに意義があると言えるのではないでしょうか。

> 学生「先生、緩和時間の値が負になりました」
> 私「哲学的ではあるが、科学的ではないねぇ……」

「時間の値が負であることは定義されていないので意味が分からない」とするのが妥当な気がします。
定義されていないことについて議論することは科学的に無意味かもしれないけれど、定義しようとする試みそのものは、科学の範疇であると言えるのではないかと。


by zorori at 2008-04-03 20:54:03
Re:本日の学生実験

昔むかしの私の経験ではこんなところ。

鋼管トラスに載荷実験をしていたところ、加重方向と逆向きの変形を観測。

負の剛性だ!!


by いろものさんの近所 at 2008-04-51 06:19:51
Re:本日の学生実験

heisan さん

>「非定量的な扱いにおける理解」が「定量的な扱いにおける理解」を助けるものであれば、現状の高校化学もそれなりに意義があると言えるのではないでしょうか。

ここで挙げられた例は、「定性的な扱いが定量的な扱いの理解の助けになっていない。」あるいは、「話を定性的なものに限った結果、実際には却って理解度が落ちている。」というものばかりだと思いますが。

後半部分は何を仰りたいか理解できません。

にしても「幾何学に王道無し」という言葉はずいぶん古くからあるはずなんだけど。。。


by heisan at 2008-04-20 07:46:20
Re:本日の学生実験

こんにちは、いろものさんの近所 さん。

> 「話を定性的なものに限った結果、実際には却って理解度が落ちている。」というものばかりだと思いますが。

私が申し上げたかったのは、どこまで理解すれば「理解した」と言えるのか、という部分が、大学の課程の内容まで熟知している人と高校までの人とでは違っていて、それが齟齬を生んでいるのではないか、ということです。
あまりにも、「大学人の視点のみからしか語られていない」感があるなぁ、と思ったわけでして・・・。すみません。

それから、後半については、哲学的であることと科学的であることが二項対立的に語られていることに対して不安を覚えたので、コメントさせていただいた次第です。
(まあこれも突っ込みだすと「科学的であるって何?」という遠大な議論に発展しかねませんのでこの辺で筆を置いておきたいと思いますが・・・。)


by heisan at 2008-04-26 10:41:26
Re:本日の学生実験

補遺です。言葉足らずですみません。

「ウソも方便」という言葉があります。
もし、学問上の高みに到達する過程において、どのような方便による理解もしてはならない(なんつったってそれは正確には「間違い」なのだから)のだとすれば、いったい誰が、そのような高みに到達することができるというのでしょう。
私が申し上げたかったのはそのようなことです。


by apj at 2008-04-55 19:17:55
Re:本日の学生実験

Keiさん、

>大学の課程の内容まで熟知している人と高校までの人とでは違っていて、それが齟齬を生んでいるのではないか、ということです。

 指導要領は、大学の課程まで知っている人が作っているはずです。
それが、結果として全く使えない知識になっていることが問題では。
 専門家を養成するのが大学だとすると、高校までは、科学に関する情報を多少なりとも判断できる常識の部分を教えないといけないはずです。しかし、定量性を欠いた話ばっかりでは、「程度の問題」という視点が出てこないんですよ。でも、実際必要なのは、極端な煽りで誤判断しないために量の関係を念頭に置く、といったことなんですよね。

>もし、学問上の高みに到達する過程において、どのような方便による理解もしてはならない

 初学者に対してどこまでの説明にとどめるかという違いはあるとしても、方便が必要だというケースは思い当たりません。
 具体例を書いていただけませんか?


by apj at 2008-04-16 19:27:16
Re:本日の学生実験

いろものさんの近所さん、

>「話を定性的なものに限った結果、実際には却って理解度が落ちている。」

 却って理解度が落ちている、で済んでいるのは理系に進学してくるような人達だからであって、そうでない人達には「別の誤解をさせている」おそれがないですかね。
 具体的にはリスク管理なんかを想定してるんですが。ハザードとリスクについて考えよう、などとなったときに、定性的な話だけで定量的な話はそもそも無いものだと思い込んでいたら、多分話が通じないでしょうし。

heisanさんのコメントについて追加:
>哲学的であることと科学的であることが二項対立的に語られている
 そりゃ誤解ですよ。量の関係を扱っている間は明らかに科学ですが、関係性に対して何故、を問い始めると形而上学になっていく場合があるわけで。問いの立て方の問題ではないかと。


by heisan at 2008-04-26 05:59:26
Re:本日の学生実験

> 初学者に対してどこまでの説明にとどめるかという違いはあるとしても、方便が必要だというケースは思い当たりません。
> 具体例を書いていただけませんか?

たとえば、小学生に最初に足し算を教える時、最初は「左から順番に計算しないといけない」という風に教えると思います。それがたとえ2+3+4というような計算であっても。実際には、3+4を先に計算してもいいわけですが、それを習うのは、もう少し大きくなってからです。
最初に基本を教えてあとで例外を教える(んで、その単純化された「基本」の中には、専門的見地からすると真実ではない内容が語られていることがある。)というのはごく自然なことのように思いますが。

> そりゃ誤解ですよ。量の関係を扱っている間は明らかに科学ですが、関係性に対して何故、を問い始めると形而上学になっていく場合があるわけで。問いの立て方の問題ではないかと。

apjさんも「場合がある」と濁しておられるように、厳密に線引きができる、というわけではないのかもしれませんね。
その意味では、「誤解」かもしれません^^;


by いろものさんの近所 at 2008-04-03 06:19:03
Re:本日の学生実験

heisan さん

方便の例になっていないと思います。

> その単純化された「基本」の中には、専門的見地からすると真実ではない内容が語られていることがある。

大前提として「真実」を教えるのではなく、「合理的な考え方や見方とそのための方法」を教えるのです(初等教育でも)。「真実」なんてものを無理に追いかけるのは、それこそ何の役にも立ちません。

また、教育の内容に合理的でないものをもぐり込ませるのは、百害あって一利無しだと思います。その典型例が「水伝」でしょう。


by heisan at 2008-04-44 07:39:44
Re:本日の学生実験

いろものさんの近所さんは、教育課程を学ぶことで副次的に身に付く方法論のほうが、教育課程を理解することよりも教育上重要であるというメタ的な話をなさっているのだとお察しします。そのこと自体に異議はありません。


by いろものさんの近所 at 2008-04-35 22:32:35
Re:本日の学生実験

heisan さん

私はメタな議論をしているつもりは、ございません。

「真実」という言葉の方が、私にはメタです。
(メタメタな感じ?)


by とむけん at 2008-04-15 03:01:15
Re:本日の学生実験

ども、はじめまして。

最近の高校理科には疎いので、80年代に高校で理科を教わった人間の感想としてちょっとだけ。

定量的に扱わない化学といってもさすがにアボガドロ数とかラボアジェの法則ぐらいはやるんでしょうね。わからないと簡単な実験すらできませんから。
とはいえ、apjさんのお話から想像するに反応熱の話や化学平衡、反応速度、ボイル・シャルルの法則とかは全部NGっぽいので(やるなら物理で、となりそう)、ひたすら化学反応式と反応名を覚えるだけの、とてもつまらない教科になってしまいそうな気がします。

なにより、もし私の推測が当たっているとしたら、大学行って生物をやるにしてもかなりやばそうな気がします。そうでないことを祈りますが。


by kaey at 2008-04-06 03:46:06
Re:本日の学生実験

 理工系の学科で勉学している大学生の中には、「物質量」と「濃度」の区別がついていない人が少なからずいます。「重さ」と「質量」と「密度」をきちんと説明できない人もいたりします。基本的な物理量や単位を理解していない人は、実験や計算で求めた物理化学量に単位をつけない。あるいはつけられない。
 科学の基礎としての理科を「問題を解くための理科」として学習して来た学生さんに、基本的な次元の概念や物理化学量をきちんと理解させるのは結構たいへんです。最初に教えるときに、概念をきちんと教えてあげて欲しかったと思います。
 ただ、厳密な定義を話しても、生徒さんには退屈でしょうね。ここが悩ましい点です。物理化学量や単位の内容を面白く話せる人や、興味を持って聞ける人は僅かでしょう。

 現役の医師・看護師で濃度と質量の区別がついていない人を少なからず知っています。こりゃ危ない。実務で「量」を扱う人は、しっかり理解しておいて欲しいものです。しかし、「量」は簡単に理解できる概念ではないようです。専門家でない一般の人には、ある物質の許容摂取量というのが、濃度や時間(あるいは摂取速度)と関係が深いということが理解しづらいようです。そこから、化学物質に対する過剰な拒否反応が起きたりします。
 でも、「量」を扱うときには次元や単位とともに数字を使いますね。「数学は解からない」と、数字に拒否反応をする人もいます。
 興味が持てなくても、知っていないとこんな不利益がありますよとか、知っているとこんなにお徳といって科学リテラシーを高めてもらうのも一方法であると思います。


by heisan at 2008-04-29 07:24:29
Re:本日の学生実験

いろものさんの近所様、

齟齬のもとになっているのは、「わかりやすくするためになら“嘘”をついてもよい」という風な前提で私が話してしまっていたからかな、と思います。
「嘘」ではなく、「曖昧な言い方でごまかす」と言えば、少しは誤解が解けるのではないかと思います。

で、それを踏まえたうえで、たぶん今問題になっているのは、その「曖昧な言い方でごまかした場合に、誤解される可能性はどのくらいあるのか」というところではないかと思うのです。

> 「真実」なんてものを無理に追いかけるのは、それこそ何の役にも立ちません。

?? 真実を探し求めることが学問だと思いますが・・・。
「誰かが決めた真実を無批判に受け入れることは役に立たない」とおっしゃっているのなら少しは話はわかりますが。


by 新参者@西原 at 2008-04-13 16:19:13
Re:本日の学生実験

おはようございます。
少し横ヤリになってしまいますが、

> heisan さん
> ?? 真実を探し求めることが学問だと思いますが・・・。

至極その通りなんですが、残念ながらその「真実」にまで到達した法則や原理といったものは、いまだに発見されていないのが現状なんですよ。
あくまで、それらの法則や原理が実験などで観測された事実と矛盾しないとまでしか言えず、この法則は真実であるとは、どれだけ著名な科学者でも証明できていない。
こういった事情があるため、いろものさんの近所 さんは

>大前提として「真実」を教えるのではなく、「合理的な考え方や見方とそのための方法」を教えるのです(初等教育でも)。「真実」なんてものを無理に追いかけるのは、それこそ何の役にも立ちません。

と、言っているのではないですかね?
「真実」と言い切れるものが存在しないわけですから。


by zorori at 2008-04-47 16:56:47
Re:本日の学生実験

新参者@西原さん、おはようございます。

>至極その通りなんですが、残念ながらその「真実」にまで到達した法則や原理といったものは、いまだに発見されていないのが現状なんですよ

昔、卒論に略算値に対して精算値を「真の値」と書いたら、教官からしっかり突っ込まれました。


by いろものさんの近所 at 2008-04-39 19:24:39
Re:本日の学生実験

新参者@西原 さん

解説ありがとうございます。

もっというなら、真実はわかりっこない。
自然科学が求めているのは、自然現象をできる限り簡明で精度良く近似する法則だと思います。

heisan さん

>曖昧な言い方でごまかした場合に、誤解される可能性はどのくらいあるのか

そのようなことが問題になっているのではなく、「話を定性的なものに限ってしまうと、却ってその内容が身につかない」ということです。つまり、誤解をしているという問題ではないのです。

ただし、heisan さんの文脈から「曖昧=定性的」ととらえました。実際には、定性的な内容でも、曖昧でない授業はなされているはずです(少なくとも教科書は)。

あと、議論を明確にするには、「曖昧」とかいう曖昧な言葉は、お使いにならない方が良いと思います。


by heisan at 2008-04-02 04:28:02
Re:本日の学生実験

いろものさんの近所 さん

いろものさんの近所さんがお捉えになっているところの「真実」の意味について理解しました。新参者@西原さん、zororiさん、補足ありがとうございます(横ヤリ歓迎です)。ただ、私なら、誤解を避けるために(或いはより意味を明確にするために)、それを指して「究極の真実」とか「真実の全貌」とかいう言い方をすると思います。

> 定性的な内容でも、曖昧でない授業はなされているはずです
> (少なくとも教科書は)。

ん?? おっしゃっていることが矛盾してませんか? あなた(がた)は、現行の高校教科書に対する問題点を指摘されていたのではないのですか。どうもよく分かりませんねぇ。

大学の教科書を読む立場からすると、多かれ少なかれ高校の教科書の内容には「曖昧さ」というか「ごまかし」が入っているものだと思います。「曖昧」という言い方がお気に召さないのでしたら、「ごまかす」というのではどうでしょうか。
それとも、「定性的」という言い方以外には表現不可能なものなのでしょうか、あなたが言わんとされていることは。そして「そこから意味範囲を拡張することは許さない」というご主張なのでしょうか。改めて一から再読するとそんな気もしてきました。だとすると私は少しばかり論題のずれた話(というより、もっと広い話)を持ち出してしまっていた、ということになるでしょう。
「話を定性的なものに限った結果、実際には却って理解度が落ちている。」
この話“だけ”をされたかった、ということですね。

> あと、議論を明確にするには、「曖昧」とかいう曖昧な言葉は、お使いにならない方が良いと思います。

ご忠言ありがとうございます。せっかくのお言葉ですが、私はいまのところ、使うことに対して特に問題を感じておりません。議論の過程でその都度修正していけばいいのではないかと思っています。
余談ながら申し上げますが、とりあえず、私が望むことは、これ以上、人が使う言語体系に対する冒涜はやめていただきたいということです。無為ですから。
私も以前、別のところで、人様の使う用語にどうしても納得のいかないものを感じ、修正するよう強く求めたことがあるのですが、その願いが叶ったことはありません。一般的に、人はあなたの指示によって、簡単に言語体系をあなたに似たものに変更できるほど柔軟ではありません(特に、こういうところに書き込みをしている人たちは。)。そのような冒涜行為が無為でないただひとつの例は、議論すること自体ではなく相手をからかうことが目的であるような場合でしょう。

(あなたがなにを望んでいるか私は知りませんが)私は話を収斂させることを望んでいるので、その立場から、もう一度申し上げます。

「話を定性的なものに限ってしまうと、却ってその内容が身につかない」

これが、私とあなたがともに誤解なく了解する言明ですね?
で、私は、この言明に対して、「ホントかよ?」「必ずしもそうじゃねえんじゃねーの?」と思ったわけです。
たぶん、「ホントの場合もあるしホントじゃない場合もある」というのが実際に近いんじゃないかと思うのですが、それは具体例を参照しないと、これ以上のことは分からないわけです。
で、本言明は、必ずしも特定の具体例とともにのみ語られているわけではない。
たぶんここが齟齬の起源だったのではないかと思うのです。
どうでしょうか?
とりあえず、ここをご納得いただければ、私としてはOKです。(結果的に「当初私がしようとした話」はほとんどできない格好となりますが、この場でそれを興味を持って聴いてくれる人がいなさそうである以上、これ以上私がここでその話を続けるわけにはいかないでしょう。)

コメントをいただける場合は、単刀直入かつ無根拠な批判ではなく生産的なものを希望します。


by 新参者@西原 at 2008-04-36 12:15:36
Re:本日の学生実験

> zorori さん
> 昔、卒論に略算値に対して精算値を「真の値」と書いたら、教官からしっかり突っ込まれました。

自分もウッカリやってしまいそうです(汗。
気をつかないと。
(実際、自分にとっては他人事じゃないですから<卒論) > いろものさんの近所 さん
> 自然科学が求めているのは、自然現象をできる限り簡明で精度良く近似する法則だと思います。

自分も同感です。そしておそらく、その精度を高めるべく探求するのが理学分野。対して適当な精度で妥協し、実用につなげるのが工学分野ということなんでしょうね。


by 新参者@西原 at 2008-04-15 12:26:15
Re:本日の学生実験

> heisan さん
> コメントをいただける場合は、単刀直入かつ無根拠な批判ではなく生産的なものを希望します。

別に「無根拠」というわけでもないかと。
自分は数年、理工学について勉強しているにすぎませんが、高校で教わる範囲にしぼったとしても、曖昧にして教えているといえるような部分はほとんど無かったように思います。
それよりは、前提条件を特殊にして単純化していると言われた方が納得できます。
実例を挙げましょう。

質量m のリンゴに掛かる重力F を求めるとします。
高校物理の初歩ではこう教えるでしょう。
  F = mg  (g :重力加速度 ≒ 9.8〔m/s^2〕)
これ自体はとりあえず正しいとされています。
ですが、この公式を使うためには「地球上の場合」という前提条件がいります。
そのためこの条件外の場合では、g の値を変えたり、もしくはより一般的ながら少々複雑な万有引力の公式、
  F = GMm/r^2 (G :万有引力定数
             ≒ 6.67×10^-11〔m^3・s^-2・kg^-1〕)
を使用する必要が出てくるんです。

以上のように、理工学の場合では、初めは特殊な前提条件ながら単純な法則を学び、徐々に一般的な条件だが複雑な法則へ範囲を広げていくものなんじゃないですかね。
もちろん、高校の範囲では高等すぎる部分について、詳しく説明せずにごまかしている部分も無くはないです。
(例えば、高校化学で習う原子中の電子の配列について、詳しく説明するには量子力学の知識が必要になってきますし)
ですが、むしろこちらの方が例外かと。

また、
> 「話を定性的なものに限ってしまうと、却ってその内容が身につかない」
というのは、
例えば、化学分野で重要なモル数と物質量の関係や、質量濃度と容積濃度の違いなど定量的に認識するしかない部分もあります。
また、実験や観測で得られるデータはいずれも数値ですので、定性的な思考しか出来ないのであれば、実際に研究活動をする際につまずくために経験を通した認識に至れなくなる危険があり、それを揶揄しているんですよ。

こんな事を書くと排他的だと言われてしまいそうですが、こういった議論に参加するのなら、対象となる分野(この場合は理工学もしくは自然科学)に特有な共通認識を相互が持たないと、意見はすれ違うばかりな気がします。
(「真実」という言葉の認識が、自分や いろものさんの近所 さん と heisan さんの間でずれていたように)

長くなってしまいましたが、すみません、もう寝ます。


by heisan at 2008-04-48 21:35:48
Re:本日の学生実験

新参者@西原 さん

なるほどなるほど。
おかげさまでよく理解できました。
ありがとうございます。

草々