どういう物性なんだろう?
水前寺海苔から新物質、1グラムで6リットルの水吸い込む
わずか1グラムで6リットルもの水を吸い込む新物質を、高級食材として知られる「スイゼンジノリ(水前寺海苔)」から抽出したと、北陸先端科学技術大学院大学(石川県)の研究グループが13日発表した。
市販の吸水材より吸水能力が5倍も高く、保湿化粧品や傷を覆う医療用品など幅広い応用が期待される。
水前寺海苔は日本固有の藻類。同大の金子達雄准教授らは、この物質を桜にちなんで「サクラン」と命名した。
サクランは、砂糖の分子が10万個ほどつながった構造。この長い分子が水の分子を抱え込み、自重の6000倍の水を吸収する。高い保湿性も確認され、吸収した水の3割は80度以上に熱しても蒸発せず、零度以下でも凍らなかった。
化粧品などに使われているヒアルロン酸は、食塩水だと吸収力が5分の1に落ちるが、サクランは半減する程度だった。
金子准教授は、食材なので安全性にも問題がない点を強調している。
(2008年6月13日21時17分 読売新聞)
水を吸った後の物性に興味がある。ヒアルロン酸は、容器をゆっくり傾けると柔らかいゼリー状のような感じだが、激しく振るとほとんど液体のような流動性を示していた。サクランはどんな振る舞いを示すのだろうか。
ここからは旧ブログのコメントです。
by Noe at 2008-06-02 01:29:02
Re:どういう物性なんだろう?
>金子准教授は、食材なので安全性にも問題がない点を強調している。
うーん。この表現はどうだろうか。
スイゼンジノリに含まれるサクランの量によっては、抽出物がスイゼンジノリそのものと同等の毒性であるとはいえないと思いますが。(記者の編集で重要な部分が切り落とされている可能性もありますね)
by apj at 2008-06-48 02:09:48
食べ物として使うってわけではなさそうなので
Noeさん、
生物由来だとすると、廃棄したときの分解が容易といったメリットはありそうに思いますね。
人が食べた場合の毒性については(海苔から食べたのでは通常考えられない量を摂取することになるので)わかりませんが、環境に対する毒性という意味では悪くないかも。まあ、思わぬことが起きないとは限りませんけれど。