Feed

何なんだこれは?

Posted on 2月 27th, 2009 in 倉庫 by apj

 毎日jpの記事より。

爆破予告:山口大工学部4年生を逮捕 威力業務妨害容疑

 山口大学に爆破予告電話をかけたとして山口県警宇部署は26日、同県宇部市開、同大工学部4年、下村貴士容疑者(23)を威力業務妨害容疑で逮捕した。「進学する大学院でまた勉強するのかと思うとストレスを感じた。ストレスを払うためにやった」と認めているという。

 逮捕容疑は、24日午前11時ごろから午後0時半にかけ携帯電話で「爆弾は5階、6階、7階だ」など4回にわたり電話し、職員に爆発物を探させて業務を妨害したとしている。

 山口大では事件翌日の25日から入試2次試験前期日程が始まり、工学部では職員らが校舎点検など警戒に追われた。【後藤俊介】

 勉強がストレスだというなら、大学院進学を考えるのがそもそも間違っていると思うのだが……。現4年生なら、就職活動の頃はサブプライムが発覚する前だから結構良かったはずだし、何で就職しなかったのだろう?何がしたかったのかさっぱりわからない。


ここからは旧ブログのコメントです。


by うーむ at 2009-02-54 17:27:54
Re:何なんだこれは?

この学生に共感などしたくはないのですが。
この学生をとりまく状況の一端は、おそらくapjさん世代の方なら何度も見覚えのある状況だと思います(約14年前、約7年前のバブル崩壊→就職氷河期)。

またこの事件の背景には、
(1) モラトリアム期ならではのアイデンティティの欠如と、
(2) それに起因する神経症的な過度の不安
も深く絡んでいるように感じます。

「学問が嫌いなら就職すべき」、それはそれで正論ですが
現在の理系学生の大学院進学率、およびそれが就職に及ぼす影響を考慮すると、モラトリアムとして「とりあえず院に行く」という選択をする学生は意外と多そうです。(中には学部卒で就職後、大学に戻る選択をする方も居ますが・・・研究室によってはそのような選択を嫌う教授も居ます)。

最初から専門職/教育者/研究者を志している方にとっては、23歳にもなって、自分が何者かわからず、将来何をするかそのためにどう努力するか決意しきれずにいる姿は論外なのかもしれませんが、私にとってはとても身近な23歳像のように見えます(私自身も自分の専門性の実現にいつも悩んでいます。院の専攻とは多少別分野ですが(w) 大学院学生全てが 必ずしも専門職/教育者/研究者の道に進めるわけではないのです。多かれ少なかれ民間企業や非研究機関に進み、最初は多少研究開発職っぽい仕事もしながら、結局はビジネスと組織管理の問題に取り組む、それが大多数の学生の将来の道ではないでしょうか。高等教育機関における専門教育と、世間一般の期待するキャリアとの乖離を認識しつつ、若いうちに一つの学問を深める事で得られる何らかのメリットを示す、そういった観点が必要なのだろうと思います。

(2)の問題については専門家ではないのであまり突っ込んだ発言はできませんが、実際に死傷者を発生させるようなアクションを起こさなかった点だけは唯一の救いであるように感じます。


by apj at 2009-02-40 18:02:40
Re:何なんだこれは?

 別にモラトリアムを否定してはいませんが、「脅迫電話をかけなきゃいられない程に明白に嫌」なことを自分で選ぶ神経が理解できない。迷っているのではなくて「はっきりこれは嫌」と感じているわけでしょう。

 しかも、現4年生ということは、就職しやすかったはずなんですよね。バブル崩壊は今年の就職状況には関係が無いです。実際、今年就職した人達を見ていると、ここ数年で状況は一番良かったんじゃないかと思うくらいです(後から内定取り消しとか出てきましたから、今から就職活動する現3年生は大変なことになりそうですが)。

 勉強は好きではないが就職のためにもうちょっとがんばる、もあっていいし、そもそもモラトリアムだから何だかのんびりやってみたい(のでそんなに強烈なやる気もないかわりにそんなに嫌々ながらやるわけでもない)、とか、他にも過ごし方はいろいろありそうな。

 まあこの電話で「前科者にはなれた」わけで、勿論褒められたことではありませんが。


by 多分役立たず(HNです) at 2009-02-50 19:03:50
前科者?

少し違和感を感じましたので、ja.wikipediaを見てみました。

前科 – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%8D%E7%A7%91
>過去に刑罰を受けたことがある経歴をいう

>転じて、過去に犯した過ちや悪しき前例一般として使われている。

まだ、刑が確定したわけではないので、前科者とは言えないのでは。

現段階では、不起訴処分(起訴猶予処分)もありえますから。

起訴猶予処分 – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%B7%E8%A8%B4%E7%8C%B6%E4%BA%88
>起訴猶予の場合には前科ではなく前歴として記録に残り、


by apj at 2009-02-43 19:22:43
Re:何なんだこれは?

○まあこの電話で「前科者にはなれた」わけで
×まあこの電話で「前科者になれる可能性は出てきた」わけで
ですね。刑事訴訟法的には。

 ストレスが溜まって犯罪予告をした、ということだけを指すなら、
>転じて、過去に犯した過ちや悪しき前例一般として使われている。
の方を使って、「ストレスが原因で爆破予告の電話をした前科がある人物」という表現もできそうですけど。


by e10go at 2009-02-12 20:05:12
ストレスの発散方法を間違えたんやネ

>「進学する大学院でまた勉強するのかと思うとストレスを感じた。ストレスを払うためにやった」と認めているという。

人生を棒に振るような事して、思慮が足りんね。
他人に迷惑かからん方法が、他にあったやろうに。


by apj at 2009-02-50 20:31:50
学生の定番の……

e10goさん、

>他人に迷惑かからん方法が、他にあったやろうに。

「サボる」「手抜きする」という選択肢を何故考えないのかと……。
「遊びに行く」「ゲームや漫画等の娯楽にふける」もストレス解消の候補かと。

 サボった場合の迷惑がゼロとまでは言わないが(∵指導教員がストレスを感じる可能性があるので)、爆破予告よりはよっぽど一般的に行われていて、合法的かつ穏当な方法ではないかと。


by うーむ at 2009-02-31 21:10:31
Re:何なんだこれは?

>  しかも、現4年生ということは、就職しやすかったはずなんですよね。
> バブル崩壊は今年の就職状況には関係が無いです。実際、今年就職した人達を
> 見ていると、ここ数年で状況は一番良かったんじゃないかと思うくらいです
> (後から内定取り消しとか出てきましたから、今から就職活動する現3年生は
> 大変なことになりそうですが)。

世界同時不況からの脱却にはおよそ3年はかかるだろうと予測されているので、
今年大学院進学組の就職活動(普通、年内には開始するでしょう)にも大きな暗い影を落とす事でしょうね。
安易に上級就職パスポートを求めて進学した連中も、今となっては2年後の暗い現実に暗澹たる思いを抱えている事でしょう。そんな連中に、どんな希望を与える事ができるのか。
先に私が挙げた、職業人としてその専門性を全うする事の難しさとともに、
高等教育機関の真価が問われる場面だと思います。


by 酔うぞ at 2009-02-19 21:43:19
サボるということを知らない

apj さん

>「サボる」「手抜きする」という選択肢を何故考えないのかと……。
>「遊びに行く」「ゲームや漫画等の娯楽にふける」もストレス解消の候補かと。

先週実に衝撃的にこの問題を理解した(?)ところです。

県立高校でも「あの学校」言われるくらいの低位校に行ってきたのですが、課題が「原稿を作る」だったので(詳細を述べると特定になるので・・)ビジネス文章の作り方の初歩を教えてやろうとして、「作文を作ることをズルする、あるいはサボる手法を教える」と言ったら、そのこと自体が全く伝わらなかった。orz

成績の悪い生徒が社会人講師(外部の人)に「勉強をサボるコツ」という提案に反応できない。

ひたすら、真面目に正面突破をするしか無いと染みついているわけです。
これが、成績が中以上なら良いですが、まるで勉強はダメなのだから、勉強以外に得意技を鍛えるといったことは非常に重要なはずなのに「成績は三の次にして、真面目にやる」という全く成果に結びつかない「根性で教室にいる」といったことをやっているわけです。

結局は、成績が良い子供は単に受験勉強が上手でそれ以外は全く知らないし、成績の悪い子供は成績の良い子供の成績の部分だけ劣化した、とでもいうことになりそうです。

これでは創造性なんてのが出てこないのはとにかくとして、機械技術とか、ソフトウェア製造などは「先人の知恵を利用する」することが前提になっているわけで、つまり「自分が出来ないことを無理に作る手間を省く」という「ズルをする」能力こそが最優先なのですから、こんな学生では困る。

つまりは
 「サボる」「手抜きする」という選択肢を何故考えないのかと……。
ではなくて、
 「サボることが出来ない」という深刻な問題に突き当たったわけです。


by うーむ at 2009-02-25 22:00:25
Re:何なんだこれは?

> これでは創造性なんてのが出てこないのはとにかくとして、機械技術とか、ソフト
> ウェア製造などは「先人の知恵を利用する」することが前提になっているわけで、
> つまり「自分が出来ないことを無理に作る手間を省く」という「ズルをする」能力こそ
> が最優先なのですから、こんな学生では困る。

賢い「ズルの仕方」というのはなかなか興味深い観点ではあります。
ただし工業やソフトウェア製造に必要な「ズルの仕方」というのは
国内にありがちな以心伝心な阿吽の呼吸で済ますべき問題ではなく
工業として体系化すべきものなので、
結局、物事を体系化して考える知的能力が問われると認識しています。
そしてその能力(体系の具体的詳細ではなく自ら体系を作る能力)は、高等教育機関で充分伝える事ができる内容だと思います。


by apj at 2009-02-50 22:12:50
Re:何なんだこれは?

 実はね、1年ほど前に、進学希望の人達に対して
「確かにこの2,3年は博士前期に進学した方が進路の幅が広がる傾向があるが、2年後の景気がどうなっているかはわからない。特に今年は就職状況がかなり良さそうなので、進学なんかしないで、景気のいいうちにそこそこの会社に潜り込むという戦略も有りだと思う。幅を広げるつもりで進学しても、景気が悪くなったら、行き先自体が無くなってしまって、今就ける職に修士課程終了後は就けず、逆に選択肢が狭くなる可能性もある」
と言ってたんですよ。
 バブル崩壊の時に、普段なら大体このあたりのこの職種に就けるはずの人達が大変な目に遭ったのは知っていたからね。

 高等教育機関の真価なんかどうでもよくて、そんなことよりも進学することの利益とリスクを見切って動け、って方が先でしょうねぇ。社会で普通に職業人として活躍することが、大多数にとっての目標でしょう。
 高等教育機関が提供するものが必要な職種も世の中にはあるでしょうけど、自分にとってそれが必要かどうかとか、自分にとって利用できるか(あるいは利用するべきか)というのは、また別の判断基準になります。モノサシを1つにする必要はないので。


by apj at 2009-02-26 22:18:26
Re:何なんだこれは?

酔うぞさん、

>ひたすら、真面目に正面突破をするしか無いと染みついているわけです。
>これが、成績が中以上なら良いですが、まるで勉強はダメなのだから、勉強以外に得意技を鍛えるといったことは非常に重要なはずなのに「成績は三の次にして、真面目にやる」という全く成果に結びつかない「根性で教室にいる」といったことをやっているわけです。

 何でまた……。
 おっしゃるような、「あの学校」と言われるような学校なら、いわゆる教科書に出ている勉強なんか苦手でしたくない人達の集団でしょうから、勉強はそれなりにして、別の戦略を考えないと余計に勝ち目がなさそうな……。

 「真面目にやっても結果がダメなら戦略を見直せ」という教育をしてないからいけないんでしょうかね。「努力する態度を評価する」といった先生ばっかりだったとか?


by 酔うぞ at 2009-02-45 22:26:45
Re:何なんだこれは?

apj さん

まあ、公立高校だから教育委員会の指揮下にあるから、先生がかなり乱暴に踏み出さない限り、成績に無関係に同じ事をやる、となっているのでしょう。

先生は教室で見ていますが、社会人講師に自由にやらせてくれますから「サボる方法」と言っても先生はそのまま黙っていました。

問題は生徒が「勉強を教室でサボる」ということに25人もいて誰も「それもアリか」などといった反応を示さず、まるでドイツ語とか中国語を聞いているかのように、耳から入らないという感じでした。
「あり得ないこと」「聞いたことが無いこと」というところなのでしょう。

理科離れ、とか創意工夫の欠如、などと問題なっていますが、もっと奥でトンでもない事になっているのではないのか?と強く感じてきました。


by うーむ at 2009-02-08 23:38:08
Re:何なんだこれは?

問題の背景には、世間一般が求める「学校のあり方」(均質な労働力の供給源)や「教育に対する考え方」(社会人入学など例外中の例外)、あるいは教育制度の柔軟性の低さも関係していそうです。

底辺校ではなく進学校であっても、若くして高度な専門教育に触れ自分の道を決めるチャンスは限りなく狭く、受験勉強 (とその先の学部専門教育を先取りした自学自習)以外は価値を軽んじられる一般的傾向が(少なくとも私の時代には)ありました。
最近はごく一部の大学で飛び級が導入されたり、あるいは科学技術専門の高校や大学、大学院等も増えて、多少状況は改善されていると思いますが。

高校生が自分の道を自由に選択し早期に専門教育に触れて己の適正を確認する事もできず、ただ入学試験とその結果入れた高校/大学によってその後の人生を決めざるを得ない現状では、主体性のないモラトリアムが氾濫するのも致し方ないように感じます。


by うーむ at 2009-02-21 23:48:21
Re:何なんだこれは?

> 課題が「原稿を作る」だったので(詳細を述べると特定になるので・・)ビジネス文章の作り方の初歩を教えてやろうとして、「作文を作ることをズルする、あるいはサボる手法を教える」と言ったら、そのこと自体が全く伝わらなかった。

課題にとりかかる前に、前振りで「人の心を動かすラヴレターの書き方」の話を振れば良かったのでは・・・
ビジネス文書の中でも 提案書ならラブレターに近いかと。


by 多分役立たず(HNです) at 2009-03-19 02:48:19
的外れのレスですが。

> apj さん

どの道、新聞に名前が出たことには違いがないわけで。

社会的ペナルティーは、(軽い)刑を受けるより、新聞、WEBに掲載される方が厳しいかも。

#新聞や検索エンジン等のデータベースで容易に名前を調べられるという意味で。

ところで、容疑者の名前は今回のエントリーでは重要に思われませんから、伏字にしてはいかがでしょうか?

>酔うぞ さん

揚げ足取りで申し訳ないのですが、

「サボることが出来ない」から、授業に出ているような気が...

要は、全てに要領が悪いということでしょうか...


by 酔うぞ at 2009-03-41 03:47:41
Re:何なんだこれは?

>要は、全てに要領が悪いということでしょうか...

ではないと思います。

要領が良いとか悪いといった、つまりは「要領」というモノが、成績に無関係に青少年から失われている。

だと、極めて危惧しています。


by うーむ at 2009-03-36 04:36:36
Re:何なんだこれは?

スルーされている事を軽く意識しつつ(w
皆様、問題を深化したくないご様子なのでポイントを限定して多少軽薄に。

> 「サボることが出来ない」から、授業に出ているような気が...
>
> 要は、全てに要領が悪いということでしょうか...

異なる世代どころか同世代間でもコミュニケーションのなんたるや悩んでいる世代に
基本ビジネス・マナーとしての「ビジネス文書」の手の抜き方を教えるのはかなりムリがあるように感じます。
ましてやその事を他でペラペラ喋るような態度では、信用されなくても当然かと。

奴らの世代に必要なのは、自分の意図を適切に表現し、相手に納得してもらう技術です。
奴らにとっては嘘っぱちに見えるであろう、形重視のビジネスマナーも、場合によっては非常に大切な事を伝えるのはその次の段階かと。


by 多分役立たず(HNです) at 2009-03-58 06:54:58
更にずれそうですが、

>酔うぞ さん

勉強をすること自体、要領が必要と考えていました…

私の考えている「要領」と酔うぞ さんのいう「要領」は、少し異なるように思います。

#成績は、要領が悪くても、教える側の技量で
#何とかなるのかも知れませんが。

話は異なるかもしれませんが、医学部では、マニュアル通りのことは出来ても、応用力のない学生の増加に危惧して、(応用力があるであろう)社会人枠を設けたと聞いたことがあります。

これも、酔うぞ さんのいう「要領」が失われているということでしょうかね?

>うーむ さん

更に話題がずれますが、

>奴らの世代に必要なのは、自分の意図を適切に表現し、相手に納得してもらう技術です。

マルチ商法の信者の相手をすることがあるのですが、同じようなことを感じます。

もっとも、こちらは、マインドコントロールの結果なのかもしれませんが。

ネット上の相談を見ていると、適切に己の質問の意図を説明出来ていない人を結構見かけますね...

そういう質問に回答する際は、できるだけ、その背景を想像して回答するようにしています。

#掲示板だと、キャッチボールをしながら回答出来ますが、
#Y知恵袋だと、あまりキャッチボールが出来ないのが歯
#がゆいです。


by 酔うぞ at 2009-03-14 08:30:14
受験勉強という名の肉体改造

>多分役立たず(HNです)さん

(って、呼びかけたことが無かったかな(^_^;)

>勉強をすること自体、要領が必要と考えていました…

この「勉強」って「学問」というイメージに近いというか親戚のようものとお考えでしょう?

今の子どもたちの勉強は、スポーツの特訓のようなモノですよ。
「いかに正解を高速度で回答するか」が目標です。
そのために、最初に排除されたのが「教養」です。

「そんなこと根拠無しだろう」と感じられると思いますが、具体例は3年前でしたっけ?あっちこっちの公立高校でやった「必修科目履修偽装」です。
受検に必要ないから、カリキュラムから落としてしまった。

しかし、これはまだ良い方とも言えます。
わたしが直接経験した例では、先生が必修科目の時間をエスケープさせて(黙認ではない)いました。

このように、勉強ではなくて受験勉強だけを小学校からずっとやっているだろうな、と思ったわけです。

その時のルールは「カンニングは禁止」なのでしょう。カンニングは受検では御法度ですから。
だからと言って、「教養なんてモノは無視」とカリキュラムが組まれている事もあるわけです。

こんな状況で「こっちの方が良い」とかやるのは「無駄」となるのでしょう。
つまり、勉強であれば基本的には「頭の回転の差」であるはずなのに「大量回答のためには反射的に回答して、考えてはいけない」なんて「特訓」ばかりやっていては、「勉強の要領」じゃなくて「反射的な速度強化」に向かってしまいますよ。

実際に、高校生に書き物をさせると、信じがたい高速度で書きますよ。
しかし、発想が素晴らしいというのには、ぶつからない。

このような「極端な例」は受験校だけの傾向だと思っていました。
それが「あの学校」といったところでも、同じような傾向があるらしいと分かったということです。

成績不良で要領が悪いから、何かを表現することがほとんど出来ないですよ。
人なのだから、ちょっとおだてれば(具体的には数時間)ですごく活き活きした高校生に変わるのが、ものすごく悲しいといった感想です。
彼らはどういう人生を送ってきたのでしょうか?

パーセンテージでは、20%ぐらいが学費免除ですし、バイトをしている内の何人かは「自分の生活費を稼ぐため」なのです。
(この点は、我々ぐらいの年齢だと「昔の勤労学生だね」という見方もしますが)

だから彼らに本当に必要なのが「要領の良さ」であるはずなのですよ。
それが、受検一直線の生徒と同じことを学校は要求し、生徒もそういう生活しかできないし、やらない。
といった図式でしょうか?


by 多分役立たず(HNです) at 2009-03-59 10:54:59
見ているところは変わらないような。

>酔うぞ さん

私も同じように学校の成績を念頭においていました。
とはいえ、「要領」の中身にはずれがあったようです。

私が学生の頃はすでに、、例えば物理・数学などは、理論を学ぶよりも、公式を暗記する方に重点を置く等、「スポーツの特訓のようなモノ」がはじまっていました。

数年前の教科書と比べても、教えることが次々減らされていました。

#数年前の中学生向けの参考書が高校生向けに
#見えたような気が…

ただ、お書きの様を見ると、今の方がかなり悪化しているようです。

私の頃と比べても、すっかり様変わりしているようですね。

私の頃は、削られだしたとはいえ、音楽など受験に関係のない授業も熱心でしたから。

受験問題にしても、(基礎的な知識があれば、それを応用して解くことの出来る)受験生の思考能力を問う問題が良問とされていましたから、塾でも「反射的な速度強化」は行っていましたが、それ以上に応用問題を解ける学力を目指していました。

#今だと、そうした問題は、難問・奇問扱いなのかもしれ
#ないですね。
#例として出された問題は、頭の中で理論を組み立てて
#から解く必要がありましたから。

ただ、大抵の問題は、公式に当てはめるだけの問題でした。

良くて、複数の公式を順に当てはめるだけ…

#公式より、「解法」の方が相応しいかも

#私の行っていた塾は、レベルの高い進学塾という事も
#あったのかもしれませんが。

私の場合は、塾と学校の勉強だけでそこそこの大学に楽に受かったという意味で「要領」が良かったと考えています。

ただ、

>だから彼らに本当に必要なのが「要領の良さ」

そういう意味での「要領」は私も悪いような…

#この文章を書くのにも○○分[:涙ぽろり:]

更に脇ですが、

>人なのだから、ちょっとおだてれば(具体的には
>数時間)ですごく活き活きした高校生に変わるのが

悪徳商法マニア未満の私の目からは、マルチ商法の上等なカモに見えます[:青ざめ:]


by 多分役立たず(HNです) at 2009-03-45 11:02:45
追記

共通一次と書くと、年がばれそうな[:あせり:]


by zorori at 2009-03-11 17:03:11
Re:何なんだこれは?

ズルをするというのは、メタに考えるということのような気がします。違う次元で考えるというか。おきて破りの解答も実は「掟」にこだわる理由がなければうまい方法なわけで。

でも、与えられた土俵でしか相撲がとれない人もいますね。
そういう不器用な人は、努力して相撲がうまくなる場合もあるけど、相撲の才能がなかったら悲惨な結果になるということかなあと思います。


by うーむ at 2009-03-56 21:51:56
Re:何なんだこれは?

>だから彼らに本当に必要なのが「要領の良さ」

「要領の良さ」・・・解釈が難しいですね。
誰が言ったか、目的は何か、評価の視点等々によって意味が変わり、
時として結果が相矛盾するので、言われた方は戸惑うかもしれません。

もし私が「要領が悪い」と言われたら、次のような事を考えます。
(1) 「手順や操作の単純間違い」・・・単純なことなのに、何か理解不足でヘマをした
(2) 「合理主義の不足」・・・合理的思考に反する。これは深く考える必要があるかも。
(3) 「集団社会での不適切な振る舞い」・・・日常生活では、この意味が意外と多いかも。
  独立した個人の確立に重きを置く立場からは余計なお世話ですが、親切心は大切に。
(4) 「評価方法の理解や、得点を高める努力が足りない」・・・人生常に評価対象ですw

上記のうち(3)は「日本固有のムラ社会」の問題のように解釈する人も居るかもしれませんが、集団には多かれ少なかれ中央値からのばらつきによる軋轢の問題がありがちです。
(3)集団が掲げる(2)合理主義が、個々人の合理主義と大きく隔たっている場合、その個人は(1)の観点でも(4)の観点でも「要領が悪い」と評価されるのでしょうね。不幸な事です。

> ズルをするというのは、メタに考えるということのような気がします。違う次元で考えるというか。

問題の全容を見通せる「高い視点」はとても重要だと思います。
でも、プライドを失い傷ついているかもしれない高校生に
そのような成熟した視点を即座に求めるのは難しいかもしれません。
むしろ、そのような視点をいかにして養うか、がこのエントリーの主題なのかもしれません。


by なる at 2009-03-11 11:01:11
Re:何なんだこれは?

皆様、くれぐれもこんな学生ばかりと思わないでください[:涙ぽろり:]


by apj at 2009-03-08 11:09:08
Re:何なんだこれは?

なるさん、

 例外的だからニュースになるんですよ。