まだしつこくゲルマニウム
掲示板の方に情報提供があったので、こちらにメモしておきます。YOUMIURI ONLINEの記事より。
「がんに効く」ゲルマ温熱器を無許可販売、容疑の経営者ら逮捕
「ゲルマニウムががんに効く」などとうたい、医療機器を無許可で販売したとして、兵庫県警生活経済課などは6日、同県尼崎市の医療機器製造販売会社「ルルドゲルマニウム」実質経営者・田中好信容疑者(59)(同県伊丹市)を薬事法違反(無許可製造販売)容疑で逮捕した。この医療機器を製造したとして、大阪市北区の同「プロテックフジ」社長・和田正記容疑者(55)(大阪府豊中市)も同法違反ほう助容疑で逮捕した。2人は「(国の許可が必要な)医療機器ではなく、健康器具だ」などと容疑を否認しているという。
ル社はホームページ(HP)で「腫瘍(しゅよう)や脳梗塞(こうそく)にも効果的」などと宣伝し、会社を訪れた客らに、約2年間で約40台(約5000万円)を売り上げていたという。
捜査関係者によると、田中容疑者は2007年9~11月、和田容疑者に依頼して、厚生労働大臣の許可を得ず温熱治療器「Geジェネワン」3台を約40万円で製造させ、同年12月~09年1月、68~34歳の男女3人に計345万円で販売した疑い。
この治療器は、ゲルマニウムを患部に当てて、熱とマイナス電子を照射する仕組みといい、ル社は「疾患のがん細胞を死滅させ、細胞を正常にする」などと効果を説明していたという。ほかに、ゲルマニウムを使ったブレスレットなども販売し、約1700万円の売り上げがあったとされる。
厚労省が04年5月、ゲルマニウム食品の効能をうたった前身会社のパンフレットを見つけ、同法違反の恐れがあるとして県に連絡。県は同年7月に立ち入り調査するなどして、再三指導したが改善されず、09年9月、県警に通報した。
県警は翌10月に同社などを捜索。厚労省は県警からの問い合わせに「同治療器は健康器具ではなく、医療機器に該当する」と回答している。
国民生活センターによると、ゲルマニウム関連の商品やサービスの苦情は多く、「こりの緩和」「血行の改善」などとPRしたアクセサリーに関する相談は、04年4月からの約5年間で約2300件。内容は「効果がない」「皮膚がかぶれた」などが多かった。
同センターは「現時点で、ゲルマニウムの治癒効果に科学的根拠は認められない。購入の際は、健康への効果を期待しないよう注意してほしい」と呼びかけている。
(2010年1月6日 読売新聞)
製造費用40万円のものを345万円で販売とは……。詐欺ってやっぱりぼろい商売だなぁ。
ここからは旧ブログのコメントです。
by mimon at 2010-01-59 10:19:59
asahi.comのほうが
もう少し、細かい値段を書いています。
http://www.asahi.com/national/update/0106/OSK201001060070.html
> 計3台を約43万円で製造するよう依頼。
> 計41台(約5760万円相当)のGeジェネワンを違法販売していたとみている。
いや、有効数字3桁もあれば、「約」は、つけなくても良いと思いますよ。
by Isshocking at 2010-01-14 18:56:14
Re:まだしつこくゲルマニウム
>製造費用40万円のものを345万円で販売とは……。詐欺ってやっぱりぼろい商売だなぁ。
いや、工業製品の製造原価ってどこでも定価の1/5くらいですよ。
これに設備の固定費や流通経費、広告費、卸や販売店のマージンをとりこむと膨れ上がるわけです。電気機器は安全性の審査を受けなきゃならんので、その経費もかかるし。(でも、受けてないだろうなぁ)
直販だからといって製造原価近くで販売すると、どこも代理店をしてくれなくなる、営業時は6割引くらいでも利益がでるように定価をつけなきゃならんし。
とはいえ、製品の見た目は温度を下げた半田ごてのようなもんですねぇ。
本当の原価は一台2万円くらいでしょうか。必要経費をふくらませて社長の小遣い稼ぎにするケースもあります。
by 匿名 at 2011-02-04 02:19:04
Re:まだしつこくゲルマニウム
製造業者の名誉回復のために書きますが、製造品は、電気用品の安全性性の審査も医療機器の製造販売業許可申請に使用するサンプル品だったのです。製造業者はルルドゲルマニウムが勝手に販売していることを知らなかったのです。