どう突っ込んだらいいかわからない……
専用機に自分だけ脱出装置 グルジア大統領、国費6億円
2010年6月1日11時31分
【モスクワ=副島英樹】グルジアのサアカシュビリ大統領が、自分の専用機に緊急脱出装置を約700万ドル(約6億3千万円)かけて設置したのは国家予算の浪費だとして、野党勢力が非難している。
脱出装置は1人用。インタファクス通信によると、4月にポーランド大統領ら96人が乗った政府専用機がロシア西部カチンの近くで墜落し、全員が死亡した事故をきっかけに導入を決めた。
ロシア紙コムソモリスカヤ・プラウダは「最も勇敢な大統領が臆面(おくめん)もなくおびえて再び国民を驚かせた」などと皮肉った。同紙によると、既存の機体に脱出用の穴を開ける改修をすれば、かえって墜落の危険度は増す、と指摘する航空専門家もいるという。
グルジア野党勢力は、大統領はかつて、民間機しか使わないと言っていたのに、約5600万ドル(約50億円)で専用機を購入したとも指摘。「経済危機を口にしながら、自らの快適と安全のために散財している」と批判を強めている。
自分だけ脱出装置って……。一体何のアニメの悪役だよ、とツッコミ。日本だと、やばくなると部下を見捨てて自分だけドロンするって、悪役側の「お約束」だったような……。
リアルで実行するヤツが出てくるとは思わなかったわ(笑)。
ここからは旧ブログのコメントです。
by mimon at 2010-06-59 05:06:59
実効性に疑問
その緊急脱出装置設置のきっかけになった、
> 4月にポーランド大統領ら96人が乗った政府専用機がロシア西部カチンの近くで墜落し、
の事故ですが、最終的には、低空で樹木に接触して墜落したのですから、
対策の脱出装置というのも、「ゼロ・ゼロ射出」と呼ばれる座席ごとロケットで打ち上げるタイプのはずです。
訓練を受けた軍の搭乗員ですら、怪我くらい覚悟の上で使用する装置ですので、
素人の大統領がヘルメットも着けずにに打ち出されたら、「死体回収装置」になる可能性が高いと思います。
いくら要人を乗せても、民間機に脱出装置がないのは、まだ、機体と運命を共にするほうが生き延びる可能性が高いからなのです。
by apj at 2010-06-31 06:52:31
そういえば……
ロシアのアクロバットチームのパイロットだったか、地面激突の直前に射出座席で飛び出してる瞬間の写真を見た記憶が。パイロットは無事とのことでしたが、もちろんヘルメット装備のプロ中のプロだっわけで。
素人が勢いよくうち出されたら、確かに危険ですね。首の骨くらい折りそうな予感が。
by mimon at 2010-06-03 09:08:03
それから、
映画のトップガンだったと思いますが、射出された直後に、空中でキャノピーに激突するシーンがありました。あれは、フィクションですが、せいぜいヘッドレスト付きの座席にシートベルト程度で、生身の人間が空中に打ち出されるのは、かなりのリスクを伴うことです。
自動車のシートベルトだって、半分くらいは、車外に放り出されないために、あるようなものですから。
by 山本弘 at 2010-06-39 16:47:39
そんなに墜落が恐ろしいのなら
戦闘機の後部座席に乗っていけばいいのに。
最初から脱出装置ついてるから。
by apj at 2010-06-26 19:55:26
私もそう思った
mimonさん、
うち出されるショックで手足の骨折か脱臼くらいは覚悟が必要、といった話を何かで読んだ気が。
山本弘さん、
その代わり撃墜される危険が……というのは冗談として。
私も、最初から戦闘機の後ろに乗ってりゃいいのにと思いました。
専用機を改造するよりは、戦闘機をチャーターした方が安いんじゃないのかと。
by ながぴい at 2010-06-05 07:11:05
Re:どう突っ込んだらいいかわからない……
1997年、S. プリスキンによるマンハッタン島刑務所からの大統領救出作戦のころから、大統領専用機に脱出ポッドは標準装備だと思っていたのだが、違うのか?!
by mimon at 2010-06-40 15:34:40
現実
ながぴいさん、
あの映画は、当時視点で近未来を描いたフィクションですから、信じてはいけません。
確かに、映画が製作された1980年代には、モジュール式脱出装置も検討されていましたが、射出機構やパラシュートあたりとの兼ね合いで、できるだけ身軽に飛び出した方が現実的だということになっています。
アメリカのエアフォースワンは、このへんにまとまっていますが、
http://tbirds.hp.infoseek.co.jp/afone_j.html#4
脱出装置が付いたことは、ありません。
by ながぴい at 2010-06-52 09:37:52
Re:どう突っ込んだらいいかわからない……
御安心を。
わしもジョン・カーペンターの映画の設定が事実に基づいてるとはまったく思ってません。[:うっしっし:]