雑記帳

朝顔(2002/12/28)

 冨永教授と食事をしていたら,文章の読解力の話になった。国語のテストで,「作者がいいたかったことは何か」といった設問がよくある。実際に学内某氏の文章が試験問題に使われてこの設問の対象になったが,正解とされた内容は作者の言いたいこととは全く違っていたというオチである。そもそも,書いた文章に対して「作者がいいたかったことは何か」などという設問をくっつけられた時点で,読んでもわからないような文章を書いて情報伝達に失敗したことを意味すると思うのだが,文章表現についてはまだまだ修行が必要でありあまり人のことは言えないので,ともかくそれはさておき。

 その某氏が国語の時間にバツをもらった話の又聞きである。

朝顔につるべ取られてもらい水

という有名な俳句がある。これの意味するところを書けという問題が国語の授業で出た際に,その某氏は

朝顔のらせんと井戸の円とつるべの直線の織りなす見事な幾何学的紋様である

と書いて見事にバツをもらったらしい。なぜこれがバツかはよくわからないのだが,上記の俳句の状況を果たして何通りに解釈できるか?という疑問が浮かんだ。

 思いついたらまた追加していこう。とにかくいろいろ考えてみたが,立場によって随分受け取り方が違ってきそうだということがわかった。そういう俳句である以上,意味を述べよ等と設問して,答えを一通りに決めること自体が間違っている気がする。



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