水商売追加情報

還元電解水に関する議論(その1)

 日本トリムの装置について、当ページでコメントを書いていたら、装置の利用者と思われる方からメールをいただいた。また、引用されている文献の著者林秀光医学博士からも直メールをいただいた。以下に、メールのやりとりの本文をそのままの形(メールヘッダと私の署名部分は除く)して掲載する。なお、ウェブで見やすい形にするため、段落はできる限りそのままにしているが、改行位置は変更させていただいた。

Subject:「事実」を確認することが、サイエンスです
Date: Sun, 8 Oct 2000 17:03:34 +0900
From:kabumiko

前略、早川宏、という市井の者です。HPの内容について、ほとんどの部分で納得できますが、ひとつ訊きたいことがあります。

白畑教授の活性水素について、あなたは「もし、本当なら大発見であるが、・・・、疑問である」というような趣旨のことを述べられていました。あなたが「大発見」というぐらいですから、実際に白畑教授の研究室を訪ねたり、または、問い合わせるなりして、「・・・疑問である」の結論に達したのですか?

「大発見」なのですから、大学や担当教授のシガラミを超え、実際に白畑教授の研究室を訪ね、そして活性水素の測定の「事実」を確認なり未確認して、結論を出すべきではないでしょうか。

ただ単に、頭に入れた知識や文献を引用して結論を出すには、「大発見」は大きすぎると思います。

林秀光博士のペーハーに関する記述は、おおむね理解できます。軟水である日本の水道水をフィルターを通してから、電気分解すると、陰極にはそれほど多量の溶媒が存在してないと思います。ですから、林博士の説とあなたの説の中間です。(経済学部出身ですから、実験などの確認はしていません、悪しからず)

この件も、実際に林博士に問い合わせをして、誤りであるという「事実」を確認したのでしょうか?メール一通、電話一本で済むことです。

林博士という人は、公開討論をいつでも望んでいます。あなたの大学で、あなたの尊敬する先生もご一緒に公開討論をしてみてください。

最後に、一言だけ述べます。どんなに素晴らしい理論や文献よりも、事実を確認することが大切です。

事実は、理論に先行する訳ですから。「水商売」関係者や「水の舞」の回し者ではありませんし、あなたにとくだん悪意を持っている者でもありません。
このメールは、大公開してください。お返事待ってます。

Subject:「訂正です、すみません。
Date: Sun, 8 Oct 2000 20:02:02 +0900
From:kabumiko

ふたたび、早川 です。先ほどのメールで、間違いがあったと思いますので、訂正します。
「溶媒」を「溶質」に訂正いたします。文科系出身なもので、どうもすみません。こんなアホなメールが届いたと、どうぞ大公開してください。

林医学博士との公開討論会が決まりましたら、どうかご連絡ください。林博士は、著書で、逃げも隠れもせず堂々と公開討論に応じると、公言してますので、ぜひコンタクトをとって ください。では。

Subject:Re: 「事実」を確認することが、サイエンスです
Date: 11:28 AM 00.10.10 +0900
From:apj

早川 様

 背景も含めて説明いたします。

At 5:03 PM 00.10.8 +0900, kabumiko wrote:
>白畑教授の活性水素について、あなたは「もし、本当なら
>大発見であるが、・・・、疑問である」というような趣旨のこ
>とを述べられていました。あなたが「大発見」というぐらい
>ですから、実際に白畑教授の研究室を訪ねたり、または、
>問い合わせるなりして、「・・・疑問である」の結論に達した
>のですか?
 上記の判断は、論文を読んで行ったものです。
 科学の世界では、新しい成果は論文という形で、審査のある雑誌(主に英語で書く)に投稿し、匿名の審査を通って始めて認知されます。
 それ以外の、たとえば研究会発表や学会発表の内容は、それなりに信憑性はありますが、研究の途中経過の発表も多く、最終的に発表された論文の結論が口頭発表と異なったり、あるいは論文にまでまとまらなかったりすることがあります。

 内容についてそれなりに信用されるのは、審査を通って 公表された論文のみなのです。
書籍はあまり信用されません。審査があるわけではないし何でも書けるからです。このあたりの重み付けが経済学の分野と少し異なるかもしれません。

>「大発見」なのですから、大学や担当教授のシガラミを超
>え、実際に白畑教授の研究室を訪ね、そして活性水素の
>測定の「事実」を確認なり未確認して、結論を出すべきで
>はないでしょうか。
 しがらみがあって訪問していないわけではありません。 また、こういう質問をするのに、担当教授のヨコヤリが入ることもありません。
 活性水素については、高電圧をかけて電気分解した場合にその存在を確実に証明するにはどういう実験がいいか、私にもわからないのです。白畑教授の行った実験では、系が複雑すぎて、活性水素存在の直接証明にはなっていないと考えています。白畑論文でも、「直接証明を行った」という形では書いてなくて、「活性水素の存在を仮定すれば、この論文の結果を説明できる」という主張になっています。ですから、白畑教授自身もそのことはわかっておられると論文から判断しています。

>ただ単に、頭に入れた知識や文献を引用して結論を出す
>には、「大発見」は大きすぎると思います。
 これまで誰も考えていなくて出てきていない話(=活性水素の存在)を仮説として提案した場合、もし本当なら大発見か、それなりインパクトのある発見ということになると思います。
 もちろん、誰もが納得する直接的証拠で立証されればの話です。それまでは作業仮説ということになります。

>この件も、実際に林博士に問い合わせをして、誤りであると
>いう「事実」を確認したのでしょうか?メール一通、電話一本
>で済むことです。
 そのうちメールアドレスを調べて問い合わせてみます。
 通常は電解水を作るときに、純粋な水は絶縁体で水を通さないので食塩を溶かすらしいのですが、そういうことをしているかどうかについても知りたいです。高電圧なので、フィルターを通しただけの水でも可能かもしれないですし。

 当方のウェブページについては、主に公開されているウェブページの内容に基づいて作っています。

>林博士という人は、公開討論をいつでも望んでいます。あなた
>の大学で、あなたの尊敬する先生もご一緒に公開討論をして
>みてください。
 こういうネットワークの発達している時代ですから、わざわざ予算と時間をとって、公開討論会を開く必要はないでしょう。
 たとえば、ネットニュースの、fj.sci.medicalやfj.sci.chemあたりに記事を投稿して、そこでオープンに議論すれば、その議論は誰でも(ネットニュースに参加できる環境なら、ほとんどのプロバイダも大学も可能ですが)見ることができます。さらにわざわざ旅費と時間を使って集まらなくても、誰でも議論に参加できるというメリットがあります。これを行えば、化学や医学の専門の方によるコメントをもらえる可能性もあります。

  >最後に、一言だけ述べます。どんなに素晴らしい理論や文献
>よりも、事実を確認することが大切です。
 同意します。ただし、事実にも重み付けがあります。
 たとえば、多くの実験によってすでに確認されていることがらに反するような実験事実が出た場合は、より慎重に検討する必要があります。また、物によっては確認すら必要とされない場合(永久機関を発明した、など)もあります。
 定説を裏付けるような事実であれば、比較的すんなり受け入れられる傾向にあります。ある意味、科学は非常に保守的で慎重だと思います。そのかわり、多くの実験的証拠によって裏付けがなされれば、常識からかけ離れたことであっても最終的には受け入れられます。

>事実は、理論に先行する訳ですから。「水商売」関係者や「水
>の舞」の回し者ではありませんし、あなたにとくだん悪意を持って
>いる者でもありません。
 了解しています。

Subject:Re: 訂正です、すみません。
Date: 11:35 AM 00.10.10 +0900
From:apj

早川 様

At 8:02 PM 00.10.8 +0900, kabumiko wrote:
>「溶媒」を「溶質」に訂正いたします。文科系出身なもので、ど
>うもすみません。こんなアホなメールが届いたと、どうぞ大公
>開してください。
 そんな、揚げ足をとるようなことはしません。

>林医学博士との公開討論会が決まりましたら、どうかご連絡
>ください。林博士は、著書で、逃げも隠れもせず堂々と公開
>討論に応じると、公言してますので、ぜひコンタクトをとって
>ください。では。

 メールアドレスがわかったらネットニュースに質問を投稿して、議論への参加を呼びかけるということを考えています。

 このメールの署名にもあるように、私は当分大阪と東京を行ったり来たりですし、また、討論会開催の予算の確保はちょっと難しいです。


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