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Re:なぜ「ゲルマニウム(健康グッズ限定)」の効果がまったく期待できないか
柘植 (2006/12/28 14:36)
とりばち (2006/12/28 17:56)
みつを (2006/12/28 19:52)
apj (2006/12/28 20:30)
apj (2006/12/28 21:06)
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越の国 (2007/01/10 01:29)
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寿康堂 (2008/04/15 18:19)
apj (2008/04/15 22:40)
加藤 (2008/05/15 16:12)
zorori (2008/05/15 18:49)
apj (2008/05/15 20:45)
Kei (2008/05/07 21:23)
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仮称「幽霊見たってええじゃないか、の公理」(幽霊否定派でも肯定派でもないことに注意)
公理1)人間にとって「自分だけが認識できること」は、ごく普通にある
公理2)「自分だけが認識できること」の内容・パターンは、人間同士なら似通ったものになる場合がある
公理3)「自分だけが認識できること」は客観的真実と一致しないことも多く、その場合、任意の他人と共有することはできない
公理4)公理1−3の「認識できること」を客観的事実と一致させて生まれたもの、及びそうするためのルールが科学である
公理5)客観的事実を決める過程では、公理1-3の事実は、誰でも確認できる検証にかけられる。このとき、多数の人々の歴史的な活動に基づく経験が利用され、それは大抵の場合、個人やある団体の主張する経験よりも圧倒的多数である。
○理論よりも体験、経験を重視する
→公理1-3の体験や経験は、そもそも他人にはあてはまる保証はない。
○科学は理論より事実が大事
→「事実」が上記の公理1-3に当てはまっている場合はだめ。科学にとっての事実は、どんな他人とでも共有できる事実でなければならない
○個人的な知識や経験でミラクルな主張・効果を否定しているのでは?
→公理4、5より、科学を使う場合は、個人的な知識や経験ではなく、長い歴史・大勢の人々の知識・経験を使って判断することと同じである。(科学を「学習」するのは個人の活動なので、誤解が生じることがある)
○今の科学では説明できない現象が生じる
→公理1-3の現象は、最初から科学による説明の対象外である
○論文があることを要求するのは学者の論理、象牙の塔の論理である
→公理4-5の科学に、客観的経験の1つとして追加するための単なる手続きに過ぎない(実際、学術論文は誰でも書いて投稿してよいし、内容のみで審査される)。
○意外なところからブレイクスルーがあるものだ
→単なる言ってみただけの主張で認められたブレイクスルーなどない。最初は認められなくても、きちんと観測事実を記載し、誰でも経験できるようにしたものの一部が生き残ると、歴史的なブレイクスルーとして認められることになる。
○「人に言われたことを鵜呑みにするのではなく、自分で確かめてみる。」のが科学者だ
→科学=大勢の客観的経験と異なった主張は、受け容れるにはそれなりの根拠が必要だ。闇雲に実験しても得るものはない。
○自分の感覚だけではない実験(動植物などを使う)をしている
→対照実験が抜けているというオチ
○主張の全てが常に起きるわけではないが、ゼロではない
→どの程度の確率でものごとが起きるかという話は科学で扱えるが、その場合、ある特定の事象が起きた理由を説明することはできない。放っておいても起きることは、一定割合で必ず起きる。珍しくも何ともない。
○科学よりも技術が重要だ
→科学の裏付けのない技術は無力。何か一つ条件が変わったらそれだけで通用しなくなる可能性が高い。科学的知識になっていれば、実現すべき目標がはっきりしているので、そのための技術的工夫を手を換え品を換えすることになる。
○科学的知識に反していても、魅力的で大事なことが起きるのだから受け容れるべき
→ガセネタに慌てて飛びついて被害を受ける可能性が高い
○実験してみろ
→主張する側が先にやって条件と結果を明確に示せ。こちらが先にやって結果が出なかった場合、実験条件が良くないなどと言われる余地があると、いつまでも決定打になる実験ができない。
○今の科学でわからないものがあるはずだ
→公理1-3のカテゴリのものについては、未来の科学でだってわかるはずがない。
○今の科学ではわからないが、「波動測定器」だと評価できる云々
→公理1-3を素直に認めてしまえば、客観的経験にならない経験を他人と共有するために、別のフィクションを持ち込む必要などなくなる。
「経験は絶対だ」という強固な信念の方を、まずは突き崩さないといけないのかな。「真理の探究が大事」「人間の好奇心に基づく」とか、科学が大切な理由の言い方はいろいろありそうだが、ぶっちゃけ「テメェの経験なんざアテにならねェからだ」が本当のところかもしれん。
posted at 2006/10/31 01:52:08
lastupdate at 2006/10/31 02:10:37
>「経験は絶対だ」という強固な信念の方を、まずは突
>き崩さないといけないのかな。
これが先決で、しかも、最も難しい問題ですね。なかなか厄介だと思います。個人的な経験があやふやであるとは、信じたくないのでしょうね。
公理1)〜3)は、心理学の対象ですね。
>○自分の感覚だけではない実験(動植物などを使う)
>をしている
>→対照実験が抜けているというオチ
これは、結構ありますね。「実験で確かめた!」とか言ってても、「それのどこが実験?」という。
しかし、これだけ懇切丁寧に説明されても、理解されない人がいるのですよね…。
>>「経験は絶対だ」という強固な信念の方を、まずは突
>>き崩さないといけないのかな。
>これが先決で、しかも、最も難しい問題ですね。なかなか厄介だと思います。個人的な経験があやふやであるとは、信じたくないのでしょうね。
なんとなく、発達心理学的な話になりそうな気がしてきます。私もそれほど詳しい訳では無いのですが、もともと幼児期において、お人形さんは子供と話をしますし、おもちゃの自動車は子供を乗せて走ります。成長過程でお人形さんは話さなくなりますし、おもちゃは乗れなくなるわけです。その時にきちんと「自分の経験は絶対ではない」という部分も心の奥底にインプットされるべきものなんですね。そういう発達過程において、現代の日本では何か問題があるのかもしれません。
多分、経験には2種類あるんですよ。自分だけにとどまるものと、うまくやれば他人と共有できるものと。その二つを区別することが大事なのでは。
あなたは「経験」に騙される、とか、来期の授業のサブタイトルにでもしてみるかなぁ。
「経験」は,物事の経過を観察して結論を導き出すという意味で,つまり,事実の観察によって導かれた結論のことで,本来は「実験」と同義です。
一方「体験」の範囲は個人に限定されるもので,つまり「反証可能で誰がやってもそのとおりになる」の意味は含まれません。
現在は,「経験」も「体験」も同じ意味に用いられることが多いですが,本来は,客観と主観の違いで使い分けるべきものだったわけです。
「体験と経験は違うんだ」ということを,再確認する必要があるんじゃないでしょうか。そのことによるメリットは,かなりあるように思います。
ただ、私が気になるのは、「事実」という言葉です。
自然科学者の場合は「観測された結果」「測定された結果」となるのでしょうか。
体験されたものが事実かどうかは、まったく別のことでしょう(余談の錯視をご参照ください)。
「Aということがあった」というのは事実であっても、そこから導き出されるBは事実ではなく解釈であることがあるでしょう。
教育界は「子どもの事実」のインフレです。TOSSでも多くありますし、有名な陰山英男氏も、「山の中の小さな学校から有名大学へ入れた」ことを事実として吹聴しています。
蔭山氏の教え子が有名大学に入ったことは事実であっても、その間に中学、高校を経ているので、陰山氏が大学へ入れたとなると怪しくなります。教え子が有名大学へ入ったことを勝手な解釈をしているだけのように思います。
水伝でも、「ありがとう」と書いた紙を貼った容器の中にきれいな結晶ができたことは事実でも、言葉と結晶に因果関係があるかないかは全く別のことであるはずですが、そのあたりが勝手に解釈されているように思います。
「鏡の法則」もまったく同じだと思います。
事実なのか解釈なのか、そのあたりの混同が、無意識にせよ、意図的にせよ、なされていて、それが問題を大きくしているように思っております。
余談1
先日見たマジックでものすごいのがありました。水族館の水槽のガラスを通して中に手を入れ、中のものを取り出すというものです。これなんかマジックとして行ったからよかったものの、悪意があると、「○○波動でガラスを物体が通過する」なんてされかねませんね。
余談2
学校で、子どもに多面的なものの見方を教えるのに、錯視を使うことがあります。その錯視のホームページです。
» link here «
いかに人の知覚がいい加減かが実感できると思います。
目の前で見たものは信じられない、ということを実感させるには、マジックをやってみせたらいいのか……。
マジックや錯視図形を見せて、人間の知覚の限界や不確実性を考えさせるというのは、良い方法ですね。でも、ニセ科学を信ずる人は、「それとこれとは違う」、と言いそうですね。そもそも、膨大に蓄積された科学的知見と矛盾する事を主張する訳ですから。
私は、十代前半くらいまで、幽霊は居る(幻覚や見間違いでは無く、実在する)と思っていました。で、何故そう考えていたのだろう、と振り返ってみると、「自然科学的知識が足りなかったから」、でしょうね。現代科学が、途轍もない数の人間が、とても長い時間をかけて積み上げてきた、知識の体系である、という認識が無かったのだと思います。
そういう意味で、「科学を見くびっている」場合、というのが、結構あるのではないかと考えています。勉強もせずに、「今の科学では云々…」等と言ったり。
なかなか難しい問題だと思います。
わたしは、山岳でのrisk managementのeducationに
かかわっていますが、自分の感覚に絶対的な信を置く人は
それが正しいという、強烈な「実感」を持っていますので
言葉ではなかなか変えることができません。
10年、ずっと同じ話を、手を変え品を替え
説明している人がいます。
その人は、人の話を比較的聞くほうなのですが、
うんうん、とわかった感じの反応がでるのですが
その人の行動をみると、なにも変わっていない、と
いうようなことを10年やっています。
そして、こうしたおとなしいタイプはいいのですが
そうではない人もいます。
自身が信を置く実感を否定されると
「オレの経験をバカにするのか?」と怒り出すわけです。
自然の姿の話をしているだけなのに
けしからんヤツだ、と嫌われることとなります。苦笑。
簡単にいえば、科学の話にならず
感情論になっていく、ということです。
そして、感情論にしているのは相手であるにもかかわらず
まるでこちらが、感情を逆撫でしているケシカラン輩、という
理解がなされることになります。
わたしは、この辺は「宗教」と同じ、と考えています。
教祖を変えることより、興味はあるしかし信者未満の人を
awarenessしていくことのが、肝要なんだろう、と思います。
ではまた
>「経験は絶対だ」という強固な信念の方を、まずは突
>き崩さないといけないのかな。
これが先決で、しかも、最も難しい問題ですね。なかなか厄介だと思います。個人的な経験があやふやであるとは、信じたくないのでしょうね。
公理1)〜3)は、心理学の対象ですね。
>○自分の感覚だけではない実験(動植物などを使う)
>をしている
>→対照実験が抜けているというオチ
これは、結構ありますね。「実験で確かめた!」とか言ってても、「それのどこが実験?」という。
しかし、これだけ懇切丁寧に説明されても、理解されない人がいるのですよね…。